JPS6222545Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はエレベータのかごの内外を連絡する
通話装置の改良に関するものである。

エレベータは乗場に設けられた乗場ボタン及び
かご内に設けられたかごボタンの操作により運転
されることは周知のところである。

しかし、病院、身体障害者更生擁護施設等で
は、車いす使用の身体障害者（以下身障者と言
う）も一般人と共用してエレベータを利用するこ
とが多い。

この場合、乗場ボタン及びかごボタンは車いす
使用の身障者にとつては位置が高過すぎて操作し
にくいものとなる。

そこで、これら身障者の便を計るため、一般人
が操作する乗場ボタン及びかごボタンよりも低い
位置に、身障者専用の乗場ボタン及びかごボタン
が設けられるようになつた。

第１図は、乗場出入口１の側方に一般用乗場ボ
タン２が設けられており、その下方で車いすに乗
つたままで操作できる位置に身障者専用乗場ボタ
ン３，４が設けられているのを示す。

また、第２図はかご５の出入口６の側方のそで
壁７に一般人用かご操作盤８が設けられており、
側壁９に一般人用かご操作盤８よりも低い位置
で、車いすに乗つたままで操作できる位置に身障
者用かご操作盤１０と通話装置１１が設けられて
いるのを示す。

通話装置１１には乗客が操作する通話スイツチ
１２と、自動通話灯１３が設けられている。

さて、エレベータのかご５内に何らかの原因
（例えば安全装置が作動して非常停止した場合等
が該当する。）で乗客が閉じ込められたとき、乗
客は通話スイツチ１２を操作して管理室と連絡を
取り救出を待つ。

しかしながら、かご５内に身障者が乗つている
場合、緊急時に通話スイツチ１２を迅速に操作す
ることは困難である。そのため、外部との連絡が
遅れ、身障者に対し不安を与えることになる。

この考案は上記欠点を改良するもので、身障者
等に通話スイツチの操作を要求することなく、自
動的に通話を可能にしたエレベータの通話装置を
提供することを目的とする。

以下、第１〜第３図によりこの考案の一実施例
を説明する。

第３図中、１４はかご５内に設けられたスピー
カ、１５は同じくマイクロホン、１６は管理室、
１７は管理室１６に設けられたスピーカ、１８は
同じくマイクロホン、１９，２０は増幅器、２１
〜２３は直流電源、２４は非常ベル、２５は非常
ベル用スイツチ、２６は通話用リレーで、２６ａ
〜２６ｃはその常開接点、２７は身障者専用かご
操作盤８及び乗場ボタン３，４により、身障者専
用かご呼びまたは乗場呼びが登録されると、閉成
される身障者専用呼びリレー接点、２８は身障者
専用運転リレーで、２８ａ〜２８ｃはその常開接
点、２９は管理室または乗場に設けられた身障者
専用運転灯である。

非常時、かご５内の乗客が通話スイツチ１２を
閉じると、直流電源２３により通話用リレー２６
は付勢され接点２６ａ〜２６ｃは閉成する。非常
ベル用スイツチ２５は閉じているものとすると、
非常ベル２４が鳴る。

非常ベル２４の音を聞いた管理人が、スイツチ
２５を開放すれば非常ベル２４は鳴り止む。かご
５内の乗客がマイクロホン１５に向つて声を発す
ると、この声は接点２６ａ，２６ｂ及び増幅器２
０を介してスピーカ１７から管理室１６に発せら
れる。

管理人がマイクロホン１８に向つて声を発すれ
ば、この声は増幅器１９を介してスピーカ１４か
ら発せられる。

非常時の処理をすべて完了すれば、スイツチ１
２を開放し、スイツチ２５を閉成する。

スイツチ１２の開放により通話用リレー２６は
消勢され、接点２６ａ〜２６ｃは開放して常時の
状態に復帰する。

身障者専用呼びが登録されると、身障者専用呼
びリレー接点２７は閉成する。これにより、身障
者専用運転リレー２８は付勢され、接点２８ａ〜
２８ｃは閉成する。同時に管理室または乗場の身
障者専用運転灯２９及びかご内の自動通話灯１３
が点灯する。

この場合、スイツチ１２が閉成していないの
で、通話用リレー２６は付勢されず、その接点２
６ｃは開放しているので非常ベル２４は鳴らな
い。

かご５内の乗客がマイクロホン１５に向つて声
を発すると、この声は接点２８ａ，２８ｂ及び増
幅器２０を介してスピーカ１７から管理室１６に
発せられる。かご５が目的階に達すると、身障者
専用呼びリレー接点２７は開放する。これによ
り、身障者用運転リレー２８は消勢され、接点２
８ａ〜２８ｃは開放する。同時に、身障者用運転
灯２９及び自動通話灯１３は消灯する。

なお、上記実施例は、身障者専用呼びが生じた
とき自動通話にする場合を説明したが、これに限
ることなく次のような場合にも十分適用できる。

(ア) かご５内の乗客を検出する装置を設け、かご
５内に乗客がいる間だけ自動通話にする。

(イ) 呼びが解除されてから一定時間経過すると、
エレベータ電源である電動発電機を停止させ、
かごの戸を閉じ、かご内照明灯を消灯して待機
する。この電動発電機が停止した後規定時間は
自動通話にする。

このようにすることにより、かご５内に乗客が
閉じ込められ、それが老人や、子供の場合であつ
ても、何の操作をすることなく外部との連絡を取
ることが可能になる。

以上説明したとおりこの考案では、かご内外を
連絡する通話装置を身障者専用の乗場ボタン又は
かごボタンが操作されたとき自動的に通話状態に
なるようにしたので、身障者でも容易に外部との
通話ができ、エレベータを安心して利用させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は身体障害者用エレベータの乗場正面
図、第２図は同じくかご内の斜視図、第３図はこ
の考案によるエレベータの通話装置の一実施例を
示す回路図である。 １……乗場出入口、２……一般人用乗場ボタ
ン、３，４……身障者専用乗場ボタン、５……か
ご、６……かご出入口、８……一般人用かご操作
盤、１０……身障者専用かご操作盤、１１……通
話装置、１２……通話スイツチ、１４……かご内
スピーカ、１５……同左マイクロホン、１６……
管理室、１７……管理室スピーカ、１８……同左
マイクロホン、１９，２０……増幅器、２１〜２
３……直流電源、２４……非常ベル、２５……非
常ベル用スイツチ、２６……通話用リレー、２７
……身障者専用呼びリレー接点、２８……身障者
専用運転リレー。なお、図中同一部分は同一符号
により示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乗場に設けられた身体障害者専用の乗場ボタ
   ン、かご内に設けられた身体障害者専用のかごボ
   タン、上記かご内に設けられたマイクロホン及び
   かご外に設けられたスピーカ、上記かご内に設け
   られ上記マイクロホンと上記スピーカを接続する
   通話スイツチ、上記乗場ボタン又は上記かごボタ
   ンが操作されると上記通話スイツチを操作しなく
   ても上記マイクロホンと上記スピーカを自動的に
   接続するリレー装置からなるエレベータの通話装
   置。