JPS62221629A - リン脂質乳剤の製造方法 - Google Patents

リン脂質乳剤の製造方法

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JPS62221629A
JPS62221629A JP61063335A JP6333586A JPS62221629A JP S62221629 A JPS62221629 A JP S62221629A JP 61063335 A JP61063335 A JP 61063335A JP 6333586 A JP6333586 A JP 6333586A JP S62221629 A JPS62221629 A JP S62221629A
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emulsion
oil
phospholipid
viscosity
dispersion
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JP61063335A
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Hidehiko Hibino
日比野 英彦
Nobuo Fukuda
信雄 福田
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Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ホスファチジルコリン(以下PCという)を
含有するリン脂質を生体に摂取しやすくするために、流
動性よく低粘度に均質化させる新しいリン脂質乳剤の製
造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
食品や医薬品に使用されている大豆レシチンや卵黄レシ
チンなどの天然レシチンは、それに含まれる各種リン脂
質の構造中に疎水基と親木基が併存することから、界面
活性があることが古くから知られており、この性質を利
用して各種工業分野で乳化剤として使用されている。工
業用乳化剤として使用される天然レシチンは、通常リン
脂質組成物と油脂の混合状態で使用され、弱いW/○型
および○/W型の乳化性をもっており、この乳化性を用
いて、マーガリン、インスタントココアドリンク等の食
品加工、蚊の駆除剤等の薬剤加工および皮革加工などの
広い範囲で応用されている。
一方PCの薬理効果および食品としての価値に注目して
、PCを含有するリン脂質を摂取するために、リン脂質
の油脂中溶解物のカプセル品を食べる方法がある。この
方法ではlogのPCを摂取するためには、1000m
gカプセルに充填しても、卵黄油では40〜50個、大
豆レシチンでは100個程度を服用する点で実用的でな
い、また卵黄油から中性脂質を除去した卵黄リン脂質は
高度不飽和脂肪酸が含まれているため冷凍、遮光が必要
であり、直接摂取が難しい、同様に大豆レシチンから中
性脂質を除去した大豆リン脂質は保存安定性および剤形
加工性が良好である反面、PCの含有量が22〜24%
と低く 、 PC10gの摂取に大豆リン脂質50g程
度の顆粒および錠剤を食べる必要があり、その容積は非
常に大量であり幌上が困難である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
PCの薬理効果および食品としての価値に着目して、P
Cを医薬品または食品として摂取するために、上記のよ
うなリン脂質の剤型では摂取が困難であり、その剤型の
変更が望ましい。このような新しい剤型としてリン脂質
乳剤が好ましいが、天然レシチンは水に対する分散性が
なく、乳剤とすることは困難である。前述のように天然
レシチンは乳化剤として使用されているが、これは主剤
である大量の油脂を少量のレシチンで乳化する場合に限
られ、大量の天然レシチンを水に均一に分散させて、こ
れを安定な乳剤とすることは困難である。
本発明は上記問題点を解決するためのもので、低粘度で
流動性よく、かつ安定に均質化され、摂取が容易な高濃
度のリン脂質乳剤の製造方法を桿供することを目的とし
ている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、天然レシチンから中性脂質を除去してホスフ
ァチジルコリンを20重景%以上含む精製リン脂質を得
、この精製リン脂質の10〜50重量%水性分散液に、
前記精製リン脂質に対して20〜100重量%の油脂お
よび0.1〜40重量%の蛋白質を添加混合し、均質化
することを特徴とするリン脂質乳剤の製造方法である。
天然リン脂質の水に対する分散性が悪い原因を調べたと
ころ、天然リン脂質はPCが中性脂質中に溶解した状態
となっており、pcは中性脂質に被覆されているため、
中性脂質撥水作用により水に対する分散性が悪くなるも
のと推定された。
このため本発明では分散性を阻害する天然レシチン中の
中性脂質を除去してPC濃度の高い精製リン脂質とし、
これを大量に水に分散させて水性分散液とする。この水
性分散液はリン脂質含量が低いときは低粘度であるが、
高いときは高粘度となり、乳剤として不適である。とこ
ろがこの水性分散液に油脂を加えることにより低粘度の
分散液が得られる。しかしながらこの分散液は乳化安定
性が悪く、安定な乳剤が得られないが、これに少量の蛋
白質を加えて乳化することにより安定な乳剤が得られ、
高濃度域における粘度はさらに低下する。
本発明で使用する天然レシチンは大豆レシチン、卵黄レ
シチンなどがある。これらの天然レシチンはPC含量が
15〜16重量%で、大部分は中性脂質である。本発明
ではこのような天然リン脂質中の中性脂質を除去してP
C含量20重量%以上、好ましくは50重量%以上、さ
らに好ましぐは7o重量%以上の精製リン脂質とする。
PC含量はイヤストロスキャン法によって測定される。
天然レシチンの中性脂質を除去する方法としては、冷ア
セトン処理、含水エタノール処理などの公知の方法が採
用でき、1回の処理で目標とするPC含量に達しないと
きは同じ操作を繰返えし、あるいは他の操作と組合せて
行うことができる。
こうして得られた精製リン脂質は乳化装置を用いて水に
分散させ、固形分がなくなり完全に糊状になるように攪
拌して予備乳化を行い、精製リン脂質10〜50重量%
の水性分散液とする。このとき分散媒として80℃以上
の熱水を使用するのが好ましく、これにより後に添加す
る油脂および蛋白質を可溶化することができる。水性分
散液中の精製リン脂質濃度が10重量%未満では、最終
の乳剤の有効成分が低くなり、50重量%を越えると乳
化液の粘度が上り乳化が不良となるので好ましくない。
次に、この予備乳化を行った水性分散液に80℃以上の
温度にて、同じ<80℃以上に加温した油脂を少量ずつ
加えて分散し、精乳化して乳化液とする。この処理を行
うことにより、同一精製リン脂質濃度の予備乳化液に比
べて粘度が低下し、流動性を改善することができる。
添加する油脂は、常温で液体である大豆油、菜種油、綿
実油、唐蜀黍油、紅花油等が好ましく、添加量は精製リ
ン脂質に対し20〜100重量%であり、好ましくは5
0〜100重量%である。油1旧量が20重量%未満で
は粘度低下効果が少なく、100重量%を越えると相対
的にPC量が減り好ましくない。
続いてこの乳化液に、80℃以上に加温攪拌しながら蛋
白質を少量ずつ加えて完全に溶解するまで分散し、さら
に高圧分散機にて精乳化し乳剤とする。この処理を行う
ことによって乳化は安定し。
油層の分離を防ぐとともに高濃度域における粘度をさら
に低下させることができる。
添加する蛋白質は、カゼイン、カゼインナトリウム塩、
アルブミン、卵白、脱脂粉乳等であって、添加量は精製
リン脂質に対して0.1〜40重量%であり、好ましく
は0.5〜IO重量%である。添加量が0.1重社%未
満では乳化安定の効果がなく、40重量%を越えると、
乳剤のpc含量が減じ粘度が上昇する。
高圧分散機による均質化は、ホモゲナイザー等の分散機
を用いて20〜200kg/Cdの高圧下で行われるが
、第1段は50kg/cd、第2段は150kg/a+
ta度の高圧下で分散を行うのが良い。
以下本発明の製造方法を、実験結果に基づいてさらに詳
細に説明する。
脂肪乳剤用の乳化剤として利用されている中性脂質を混
在する大豆レシチンや卵黄レシチン等の天然レシチンは
、そのままでは予備乳化のための機械的攪拌後でも、水
層上部にリン脂質が凝集している。この状態はコーヒー
に加えられたホワイトナーが起こすフェザーリング現象
に酷似し、全く均一な懸濁液は得られず、油層分離が明
確である。この現象はリン脂質を可溶化している溶媒で
ある油脂などの中性脂質群の撥水性により、リン脂質が
水と接触できないために起きたと推定される。
このような天然リン脂質に冷アセトン処理、含水エタノ
ール処理等を加えて中性脂質を除去するとpc含量の高
い精製リン脂質が得られる。例えば大豆レシチンから中
性脂質を除去したpc含量70%(重量%−以下間)の
精製リン脂質(以下、5−PC−70という)は黄色透
明で、非常に可塑性に富んだ固体であり、その可塑性は
冷却や加温によって著しく変化せず、味は温和であるが
、その可塑性のため歯で咀嗟することが難しく、歯や上
顎に粘着して粘土を食べるような感じであり服用は難し
い。
また同様に卵黄レシチンから中性脂質を除去したpc含
量70%の精製リン脂質(以下E −PC−70という
)も、褐色半透明で、油っぽい触感のする柔らかくて非
常に可塑性に富んだ半固体であり、その可塑性も冷却や
加温によって著しく変化せず、味は非常に油っぽく、口
腔全体が長時間にわたってオイルコーティングされてい
る感触が残り、大豆品と同様に咀噌しにくい点や粘着す
る点から長期服用は麗しい。
上記S −PC−70、E −PC−70および大豆レ
シチンから中性脂質を除去したpc含量24%の精製リ
ン脂質(以下、 S −PC−24という)について予
備乳化実験を行った結果では、いずれの試料についても
、10%(vt/wt)までの均一な水性分散液が得ら
れるが、10%以上の水性分散液では後述の第1表に示
すように著しく粘度が上昇する。粘度上昇の傾向はpc
含量の低いS −PC−24の場合は、pc含量の高い
5−pc−70やE −PC−70より高濃度側に移行
する。
pc含量の高い精製リン脂質を10%以上含有し、しか
も安定性および流動性の優れた乳剤を調製するためには
、水に均等に懸濁しているリン脂In溶液に常温で液体
のトリアジルグリセロール(本実験では大豆油使用)を
添加して精乳化することによって可能であり、後述の第
3表に示すようにpc含量70%のものが10%溶液に
おいて粘度低下が生じ、流動性が改善される。
さらに高′a度域での粘度低下および安定性の向上をは
かるためには、上記の乳化液に蛋白質を加えてトリアジ
ルグリセロールとリン脂質の粒子をコーティングするこ
とにより、これらの改善が可能である。これらの一連の
現象は、中性脂質を核としてその周囲をリン脂質が局在
し、さらに水中での油滴の安定性を維持するために、蛋
白質がコーティングしている血液中の脂質運搬体である
リポ蛋白の構造に類似しているものと推測される。
トリアジルグリセロール添加リン脂質乳剤は。
精乳化を行っても1週間程度で保存サンプルの上層に油
層分離が認められるが、さらに蛋白質を加えることによ
り油滴の安定性維持が可能である。
蛋白質含有乳剤の調製はトリアジルグリセロール添加リ
ン脂質の予備乳化液に蛋白質を添加し、加温攪拌状態で
十分可溶化してからホモゲナイザーで精乳化する。この
乳化液の乳化安定性を[1すると、1力月保存しても油
層分離は認められない。
リン脂質、トリアジルグリセロールおよびカゼインナト
リウム塩の3成分系における代表的な乳化液の粘度は後
述の第1表に示す通りであり、このように蛋白質添加に
よる精乳化液の粘度は、第2表と比較しても明らかなよ
うにPCが10%以上の溶液で顕著に低下する。
これらの乳化系には特徴的な粘度挙動が810される。
すなわちS −PC−70単独の懸濁液は第2表に示し
たように、その含量が5%、10%、15%と多くなる
と、その系の80℃における粘度は27.380゜70
00cPであるが、15℃においては70.2700゜
40000cPと増粘する。しかし、トリアジルグリセ
ロールを添加した乳化系では、第3表に示すように、8
0℃で5 、17.2500cPである粘度が、15℃
では8 、27.4700cPと増粘傾向が少ない。こ
れは水相に対する分散状態が水和からエマルジョンに変
化したためと推定される。
またカゼインナトリウム塩を添加した乳化系では、第1
表に示したように、リン脂質の含量が5%、10%、 
15%と多くなると、その系の80℃における粘度は、
4.38. 80cPY、、’>る、腸■■■園I−以
上のことは、他のリン脂質、中性脂質、および蛋白質に
よる乳化系1例えば中性脂質をコレステロールに変更し
たり、蛋白質を血漿中で遊離脂肪酸と特異的に結合する
アルブミンを卵白から供給しても同様である。
以上によって得られるリン脂質含量が高い乳剤は、輸液
療法に広く応用できる。特にpc含量の高いリン脂質乳
剤は、PCの経口摂取に適した形態であり、固形PCよ
りも食べやすく、大量摂取しやすい。また1日20gの
PC摂取でも500cal程度のエネルギー摂取で済む
という利点がある。
大豆レシチンや卵黄レシチンは脂肪乳剤、特にインドラ
リピッドやマイクロスフェア−の乳化剤に使用されてい
るように、生体適合性が良い物質で毒性は低い1例えば
E −PC−70やS −PC−70は経ロチL D 
g oが12000mg/kg以上、静脈注射テLD!
。が2000mg/kg以上であり、トリアジルグリセ
ロール添加の場合、調製後短期間であれば経口および末
梢静脈からのPC74給が可能である。リン脂質とトリ
アジルグリセロールで予備乳化し、さらに蛋白質を添加
して調製した乳剤は経口、経腸などの経管による投与も
可能である。この系に使用する蛋白質にヒト血漿アルブ
ミン等の非抗原性の物質を使用すれば、静脈注射も可能
となる。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、天然レシチンの中性脂質
を除去して水溶分散液とし、これに油脂および蛋白質を
添加して乳化するようにしたので、低粘度で流動性よく
、かつ安定に均質化され、摂取が容易で安全な高濃度の
リン脂質乳剤を容易に製造することができる。
〔実施例〕
以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳述
する。各例中、51部はそれぞれ重量%、重量部を示す
。また精製リン脂質は次のようにして製造した。
■ 中性脂肪を除いた大豆レシチンを、含水エタノール
で処理してPC含量70%の5−PC−70を得た。
■ 大豆レシチンを冷アセトン処理を繰返し。
PC含量24%のS −PC−24を得た。
■ 卵黄レシチンを冷アセトン処理を繰返し、pc含量
70%のE −PC−70を得た。
実施例l 5−PC−70とIE−PC−70を用い、オートホモ
ミキサー(特殊機化工業製)を乳化装置とし5回転数1
1000Orp、温度80℃で30分間の機械的乳化を
行い、リン脂質含量5%、7.5%、10%、15%、
20%、25%の水性予備乳化液を調製し、この水性予
備乳化液に、水性予備乳化液中のリン脂質100部に対
し、80℃に加温した100部の大豆油を加え、オート
ホモミキサーを用いて精乳化しそれぞれの乳化液を得た
。この乳化液に、乳化液中のリン脂質100部に対し4
0部のカゼインナトリウム塩を加え、ホモゲナイザー(
三相特殊機械製MM型)を用いて精乳化し乳剤を得た。
得られた乳剤の粘度を第1表に示す。
第 1 表              粘度(cP)
第1表の結果から、リン脂質含量が25%である乳剤は
、成分濃度が60%になるにもがかわらず。
80℃の粘度が低く、安定性も優れ、37℃で1ケ月間
放置後でも油層分離は認められなかった。
実施例2 20Qのステンレスビーカーに80℃以上の熱水950
0部を計量し、スリーワンモーターで回転数240rp
IIで攪拌しながら細かく剪断した5−PC−70(前
出)の5000部を少量ずつ添加し、全体が均一の糊状
態となり固形分がなくなるまで続けた。
糊状の予備乳化液に80℃以上に加熱した精製大豆油5
000部を少量ずつ添加し、攪拌速度を最高速にして半
透明溶液から乳白色溶液となるまで攪拌を続行した。こ
の乳化液にカゼインナトリウム塩50部を少量ずつ添加
し、完全に溶解するまで攪拌した。この乳化液を二段式
ホモゲナイザ−(三相特殊機械IIMM型)で、1段目
50kg/cd、2段目150kg/cdで精乳化した
後、オートクレーブに入れ温度110℃、圧力2kg/
aJで30分滅菌し乳剤を得た。
滅菌乳剤を15℃付近まで急冷し、−昼夜冷蔵庫に保存
後、滅菌窒素置換の共栓フラスコに入れ37℃の恒温槽
に保存した。この乳剤は水に完全分散し、エマルジョン
の粒子径は3〜10μmであった。B型回転粘度計(東
京計器製造所!I)で測定した粘度は80℃で220c
P、37℃で380cP、15℃で730cPであった
。恒温槽中で1力月後の乳剤は腐敗や油層分離は認めら
れなかったが、37℃における粘度が640cPに上昇
した。1力月後の乳剤の経口摂取は多少粘性を感じる程
度で、ヘビークリーム様の感触であり、100mIlの
暉下は非常に容易であった。
実施例3 20Qのステンレスビーカーに80℃以上の熱水804
0部を計量し、スリーワンモーターで回転数240rp
+mで攪拌しながらポロポロと崩れやすい乾いた粘土状
のE −PC−70(前出)の4000部を少量ずつ添
加し、溶液全体が弱い均一のゲル状溶液となり黄色い固
形分がなくなるまで攪拌を続けた。ゲル状の予備乳化液
に80℃以上に加熱した精製大豆油4000部を少量ず
つ添加し、攪拌速度を最高速にして半透明溶液から乳白
色溶液となるまで攪拌を続行した。この乳化液にカゼイ
ンナトリウム塩40部を少量ずつ添加し、完全に溶解す
るまで攪拌した。
この乳化液を二段式ホモゲナイザー(前出)で、1段目
50kg/a#、2段目150kg/ dで精乳化した
後、オートクレーブに入れ温度110℃、圧力2kg/
jで30分滅菌し乳剤を得た。滅菌乳剤を15℃付近ま
で急冷し、−昼夜冷蔵庫に保存後、滅菌窒素置換の共栓
フラスコに入れ37℃の恒温槽に保存した。この乳剤は
水に完全分散し、エマルジョンの粒子径は2〜8μ−で
あった、粘度は80℃で360cP、37℃で520c
P、15℃で860cPであった。恒温槽中で1力月後
の乳剤は腐敗や油層分離は認められなかったが、37℃
における粘度が900cPに上昇した。1ヵ月後の乳剤
の経口摂取は粘性を少し感じる程度で。
茹卵様の臭いを持ち、コーヒークリーム様の感触であり
、100mQの幌上は非常に容易であった6実施例4 20Qのステンレスビーカーに80℃以上の熱水950
0部を計量し、スリーワンモーターで回転数24Orp
mで攪拌しながら細かく剪断した5−PC−70(前出
) 4000部を少量ずつ添加し、全体が均一の網状態
となり固形分がなくなるまで続けた。糊状の予備乳化液
に80℃以上に加熱した精製サフラワー油4000部を
少量ずつ添加し、攪拌速度を最高速にして半透明溶液か
ら乳白色溶液となるまで攪拌を続行した。この乳化液に
アルブミン20部を少量ずつ添加し、完全に溶解するま
で攪拌した。この乳化液を二段式ホモゲナイザー(前出
)で、1段目50kg/d、2段目150kg/−で精
乳化した後、オートクレーブに入れ温度110℃、圧力
2kg/aJで30分滅菌し乳剤を得た。滅菌精乳化液
を15℃付近まで急冷して一昼夜冷蔵庫に保存後、滅菌
窒素置換の共栓フラスコに入れ37℃の恒温槽に保存し
た。この乳剤は水に完全分散し、エマルジョンの粒子径
は2〜10μmであった。粘度は80℃で200cP、
37℃で320cP、15℃で600cPであった。恒
温槽中で1力月後の乳剤は腐敗や油層分離は認められな
かったが、37℃における粘度が700cPに上昇した
。1力月後の乳剤の経口摂取はわずかに粘性を感じる程
度で。
ヘビークリーム様の感触であり、100mff1の幌上
は非常に容易であった。
実施例5 20Qのステンレスビーカーに80℃以上の熱水804
0部を計量し、スリーワンモーターで回転数240rp
腸で攪拌しながらポロポロと崩れやすい乾いた粘土状の
E−PC−705000部を少量ずつ添加し、溶液全体
が弱い均一のゲル状溶液でしかも黄色い固形分がなくな
るまで攪拌を続けた。ゲル状の予備乳化液に80℃以上
に加熱した精製サフラワー油5000部を少量ずつ添加
し、攪拌速度を最高にして半透明溶液から乳白色溶液と
なるまで攪拌を続行した。この乳化液にアルブミン25
部を少量ずつ添加し、完全に溶解するまで攪拌した。こ
の乳化液を二段式ホモゲナイザー(前出)で、1段目5
0kg/d、2段目150kg/aJで精乳化した後、
オートクレーブに入れ温度110℃、圧力2kg/aJ
で30分滅菌し乳剤を得た。滅菌乳剤を15℃付近まで
急冷して一昼夜冷蔵庫に保存後、滅菌窒素置換の共栓フ
ラスコに入れ37℃の恒温槽に保存した。この乳剤は水
に完全分散し、エマルジョンの粒子径は3〜10μ醜で
あった。粘度は80℃で400cP、37℃で550c
P、15℃で940cPであった。恒温槽中で1力月後
の乳剤は腐敗や油層分離は認められなかったが、37℃
における粘度が1000cPに上昇した。1力月後の乳
剤の経口摂取は粘性をわずかに感じる程度で、コーヒー
クリーム様の感触であり、100mjlの幌上は非常に
容易であった。
比較例l 5−PC−24、[−PC−70、S −PC−70を
用い、オートホモミキサー(前出)を乳化装置とし、回
転数tooo。
rpm、温度80℃で30分間の機械的乳化を行い、リ
ン脂質含量がそれぞれ5%、10%、12%、15%。
17%の水性予備乳化液を得た。得られた予備乳化液の
粘度を第2表に示す。
第 2 表                粘度(c
P)注 −は測定不能を示す。
いずれも均一な乳化液が得られるが、10%以上から著
しい粘度上昇を示す、この粘度上昇の傾向は、pc含量
の低いS −PC=24がE −PC−70、S −P
C−70より高濃度側に移行する。
比較例2 比較例1のNa2.&3の予備乳化液に、80℃にした
リン脂質と同量の大豆油を加え、ホモゲナイザ−(前出
)を用いて精乳化し、リン脂質含量5%、10%、12
%、15%、17%の乳化液を得た。得られた乳化液の
粘度を第3表に示す。
第 3 表              粘度(cP)
比較例1の結果に比べ粘度は著しく低下し、15℃にお
ける粘度も低いが、1週間で油層分離が認められた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)天然レシチンから中性脂質を除去してホスファチ
    ジルコリンを20重量%以上含む精製リン脂質を得、こ
    の精製リン脂質の10〜50重量%水性分散液に、前記
    精製リン脂質に対して20〜100重量%の油脂および
    0.1〜40重量%の蛋白質を添加混合し、均質化する
    ことを特徴とするリン脂質乳剤の製造方法。
  2. (2)水性分散液は80℃以上の熱水に精製リン脂質を
    分散したものである特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. (3)油脂が液体油である特許請求の範囲第1項または
    第2項記載の方法。
  4. (4)蛋白質がカゼインナトリウム塩またはアルブミン
    である特許請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに
    記載の方法。
  5. (5)均質化を高圧下で行うものである特許請求の範囲
    第1項ないし第4項のいずれかに記載の方法。
JP61063335A 1986-03-20 1986-03-20 リン脂質乳剤の製造方法 Pending JPS62221629A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996025857A1 (en) * 1995-02-22 1996-08-29 Unilever Plc High temperature cooking sauce
WO2011162818A3 (en) * 2010-06-23 2012-04-05 Controlled Nanovolumes, Inc. Lecithin carrier vesicles and methods of making the same
JP2015509991A (ja) * 2011-12-21 2015-04-02 アースクリーン コーポレイション 水性分散体およびそれらの前駆体
CN107306946A (zh) * 2017-05-10 2017-11-03 中国农业大学 一种蛋黄油农药及其制备方法和应用

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