JPS6221503Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ブレーキを連動させたオートバイ
のサイドスタンドに関する。

オートバイでは、車体の下部一側に、サイドス
タンドを回動させて起倒できるように装着し、下
方に向けて立てて車体をサイドスタンドで支えて
立てておけるようにし、使用しないときは、後方
に跳上げておくようになつている。サイドスタン
ドを使用しているときは、前後の両輪共接地して
いるので、斜面に止めたような場合、オートバイ
が動いて転倒することがある。又、サイドスタン
ドは、立てたまま走行すると、カーブでオートバ
イを傾けたようなとき、サイドスタンドの先端が
接地し、バランスを失つて転倒するような事故に
なることもあつて、危険である。

この考案は、かかる点に鑑み、後輪のブレーキ
をサイドスタンドに連動させるように改善したも
ので、以下本考案を図面に示す実施例について説
明する。

サイドスタンド１は、車体の下部一側に、軸ピ
ン２で下側と後側の間を矢印Ａで示すように回動
させて起倒できるようにしてあつて、起倒の位置
はスプリングで保持するようになつている。また
ブレーキレバー３は、車体の下部に側方に突出さ
せたレバー軸４に回動自在に軸支させ、一端をロ
ツド５で、後輪のブレーキレバーに連結してあつ
て、ブレーキレバー３の先端のペダル６を足の先
で踏下げると、ロツド５が引かれて、後輪にブレ
ーキがかかるようになつている。しかして本考案
は、レバー軸４に環状体７をブレーキレバー３と
共に回動自在に軸支させる。環状体７には、一端
にブレーキレバー３の上側に突出した側方突起８
が一体に設けてある。又、環状体７は、リンクバ
ー９で、サイドスタンド１に連結してある。

作用について説明する。

サイドスタンド１を使用するときは、第１図に
実線で示すように後方に向けて跳上げてあるサイ
ドスタンド１を、足で下側に二点鎖線で示す位置
まで回動させて立て、車体をサイドスタンド１側
に傾けて支さえさせる。サイドスタンド１を立て
ると、リンクバー９を介して環状体７が回動さ
れ、側方突起８で、第１図に二点鎖線で示すよう
にブレーキレバー３を押下げる。従つてブレーキ
レバー３は、足で踏下げたと同じ状態に保たれ、
後輪がブレーキされる。こうして、後輪がブレー
キされた状態になるので、少しの斜面等に駐車し
てもオートバイが自然に動くようなことを防止で
きる。また、サイドスタンド１を倒すことを忘れ
て走行しようとした場合は、後輪がブレーキされ
ていて、引きずる感じになるので、すぐに判り、
サイドスタンド１を立てたままで走行することを
防止できる。環状体７は、レバー軸４にブレーキ
レバー３と共に軸支でき、部品点数も少くて安価
にできる。

以上説明したように、この考案は、ブレーキレ
バーを軸支するレバー軸に、一端に側方突起を設
けた環状体を回動自在に軸支させ、環状体とサイ
ドスタンドをリンクバーで連結し、サイドスタン
ドを立てたとき環状体を回動させて側方突起でブ
レーキレバーを押し下げるようにしたので、サイ
ドスタンドを立てると同時にブレーキレバーの押
し下げによつて後輪がブレーキされる。このため
オートバイが動いて転倒することが防止できる。
又、サイドスタンドを立てたままオートバイを走
らせようとしても後輪がブレーキされているので
すぐに判り、サイドスタンドを倒すことを忘れ
て、走行することが防げる。そして、環状体は、
レバー軸にブレーキレバーと共に軸支でき、部品
点数も少くて、安価に製造できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図は要部の一部縦断正面拡大図である。 １……サイドスタンド、３……ブレーキレバ
ー、４……レバー軸、７……環状体、８……側方
突起、９……リンクバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブレーキレバーを軸支するレバー軸に、一端に
   側方突起を設けた環状体を回動自在に軸支させ、
   環状体とサイドスタンドをリンクバーで連結し、
   サイドスタンドを立てたとき環状体を回動させて
   側方突起でブレーキレバーを押し下げるようにし
   たことを特徴とするオートバイのサイドスタン
   ド。