JPS6220220B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6220220B2
JPS6220220B2 JP12008681A JP12008681A JPS6220220B2 JP S6220220 B2 JPS6220220 B2 JP S6220220B2 JP 12008681 A JP12008681 A JP 12008681A JP 12008681 A JP12008681 A JP 12008681A JP S6220220 B2 JPS6220220 B2 JP S6220220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
vinyl chloride
foaming
parts
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP12008681A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5821433A (ja
Inventor
Akira Tabuchi
Toshitomo Takao
Takio Tasaka
Norimitsu Tsurushige
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP12008681A priority Critical patent/JPS5821433A/ja
Publication of JPS5821433A publication Critical patent/JPS5821433A/ja
Publication of JPS6220220B2 publication Critical patent/JPS6220220B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な塩化ビニル系発泡性樹脂組成物
に関する。さらに詳しくは、本発明は塩化ビニル
重合体または塩化ビニル共重合体を主成分とし、
カレンダーなどにより常圧発泡によつても発泡体
の気泡構造が緻密で均一であり、かつ高倍率に発
泡させても圧縮回復性にすぐれた独立気泡を有
し、ゴム弾性、耐熱性、耐化学薬品性などにすぐ
れた発泡体がえられる塩化ビニル系発泡性樹脂組
成物に関する。 塩化ビニル系樹脂発泡体を製造するには、発泡
方法として通常常圧発泡法または加圧発泡法が採
用される。 常圧発泡法では、通常塩化ビニル系発泡性樹脂
組成物を発泡剤が分解する温度より低い温度で成
形したのち、発泡剤の分解温度以上に加熱して、
発泡剤が分解して発生するガスにより発泡させる
方法がとられる。また一方、加圧発泡法では、塩
化ビニル系発泡樹脂組成物を加圧下で発泡剤の分
解温度以上に加熱して溶融せしめると共に、発泡
剤が分解して発生せるガスを該樹脂中に微細に分
散せしめ、ついで常圧に戻して発泡させる方法が
とられる。 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物の常圧発泡にお
いては、カレンダーロールや押出し機により連続
成形は可能であるが、通常の塩化ビニル重合体ま
たは共重合体を用いて高発泡倍率(すなわち低密
度)の発泡体をえようとすれば、樹脂中のセルが
不均一に粗大化しさらには崩壊して目的とする発
泡体がえられないという技術的難点があり、せい
ぜい5〜6倍程度の低発泡倍率の発泡体しかえら
れないのが実状である。またこの常圧発泡により
えられる厚手のフオーム(10m/m厚フオーム)
は圧縮時に歪みがのこり、クツシヨン性において
ポリウレタンフオームやポリオレフインフオーム
に比肩しうるものではない。また一方、塩化ビニ
ル系発泡性樹脂組成物の加圧発泡においては、密
度が0.03〜0.15g/cm3のきわめて高発泡倍率でゴ
ム弾性を有する発泡体はえられるが、発泡体とし
てはポリ塩化ビニルに期待される耐熱性や耐化学
薬品性がきわめて小さい。 塩化ビニル系重合体の常圧発泡や加工発泡にお
ける前述のごとき欠点を解決するために、水酸基
またはカルボキシル基などの活性水素を有する塩
化ビニル系共重合体に架橋剤、発泡剤、可塑剤な
どを配合して発泡体を製造する方法が提案されて
いるが、この方法は発泡成形条件を精密にコント
ロールしなければ、発泡剤の分解温度付近におい
て活性水素(すなわち、水酸基またはカルボキシ
ル基などの水素)を有する塩化ビニル系共重合体
と架橋剤との反応がきわめて速やかに進行し、セ
ル形成時の溶融粘度に与える影響がきわめて大き
く、このために架橋よりも発泡が先行するとセル
荒れがおこり、逆に架橋が発泡より先行すると発
泡阻害がおこり、したがつて均一かつ微細なセル
を有する高発泡倍率の発泡体をうることはきわめ
て困難であることが判明した。 本発明者らは叙上の欠点を排除し、ゴム弾性、
耐熱性、耐薬品性などにすぐれた高発泡倍率の塩
化ビニル系樹脂発泡体を提供すべく鋭意研究を重
ねた結果、(A)塩化ビニル重合体または共重合体
100部(重量部、以下同様)、(B)アクリルゴム0.5
〜30部および(C)架橋剤0.1〜5部、さらに発泡
剤、安定剤および可塑剤からなる塩化ビニル系発
泡性樹脂組成物が高発泡倍率の発泡体を製造する
に際し、通常の塩化ビニル重合体または共重合体
を用いる従来法におけるがごとき発泡体中のセル
(気泡)が不均一かつ粗大となつたり、崩壊した
りするために、低発泡倍率の発泡体しかえられな
いという欠点を完全に排除し、セルが微細かつ均
一に形成され、すぐれたゴム弾性、耐熱性、耐薬
品性を有する高発泡倍率の発泡体がえられるとい
う新たな事実を見出し、本発明を完成するにいた
つた。 本発明に用いる(A)成分、すなわち塩化ビニル重
合体または共重合体としては、塩化ビニルモノマ
ー単独または塩化ビニルモノマーと共重合可能な
ビニル系モノマーとを通常の懸濁重合法、乳化重
合法あるいはその他公知の重合方法によりえられ
る塩化ビニル重合体または塩化ビニル系共重合体
のすべてが包含される。塩化ビニルモノマーと共
重合せられる前記ビニル系モノマーとしては、た
とえばビニルエステル(たとえば酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニルなど)、
オレフイン(たとえばエチレン、プロピレン、ブ
チレン、スチレンなど)、ビニルエーテル(たと
えばステアリンビニルエーテル、ビニルメチルエ
ーテル、3−ヒドロキシブチルビニルエーテルな
ど)、アクリル酸もしくはメタクリル酸、あるい
はそれらの誘導体(たとえばアクリル酸エチル、
メタクリル酸エチル、2−ヒドロキシエチルアク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、3−ヒドロキシブチルアクリレートなど)、
アクリルアミドもしくはその誘導体(たとえばN
−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチ
ルアクリルアミドなど)、ビニルカルボン酸(た
とえばウンデシレン酸など)、マレイン酸もしく
はフマル酸、あるいはそれらの誘導体(たとえば
マレイン酸モノブチル、エチル−2−ヒドロキシ
エチルフマレートなど)などがあげられ、これら
のビニル系モノマーはその1種または2種以上で
塩化ビニルモノマーと共重合せられる。 また塩化ビニルと酢酸ビニルのコポリマーを部
分ケン化することによつてえられるターポリマー
のごとく、塩化ビニル系共重合体をさらに化学処
理してえられる共重合体も好適に使用することが
できる。 さらに塩化ビニル重合体または共重合体の1種
または2種以上を混合したものを使用してもよ
い。 これらの塩化ビニル重合体または共重合体は平
均重合度が300〜3000の範囲で使用することがで
きるが作業性のうえから700〜1900の範囲である
のが好ましい。前記平均重合度が3000より大なる
ときは、高温ないしは長時間の混練を必要とし、
さらに発泡剤の初期分解を誘発し、また平均重合
体が300より小なるときは、充分に高い発泡倍率
およびゴム弾性がえられず、いずれも好ましくな
い。 本発明における前記B成分、すなわちアクリル
ゴムとしては、アクリル酸アルキルエステルを主
成分とする弾性体であつて、架橋点となる活性基
を有する副成分との共重合体がすべて使用可能で
あり、たとえばアクリル酸エチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシルなどアクリル酸アルキルエステルの1
種または2種以上を主成分とし、これにアリルグ
リシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グ
リシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、2
−クロロエチルビニルエーテルなどの架橋点とな
る活性基を有する副成分との共重合体があげら
れ、とりわけ活性基としてエポキシ基または水酸
基を有するアクリルゴムが好適に採用される。 アクリルゴムは、一般に乳化重合法によりえら
れた乳化重合体を塩析、乾燥する方法にて製造さ
れ、通常塊状にて入手されるが、懸濁重合法によ
つても製造することができる。またアクリルゴム
は汎用のジオレフイン系合成ゴムと異なり塩化ビ
ニル系樹脂との相溶性が良好でかつ耐熱性にすぐ
れているという性質に加えて、このものの組成お
よび重合体を適宜選択することにより塩化ビニル
系樹脂100部に対して1部程度の少量添加によつ
ても塩化ビニル系樹脂のゲル化を促進し、さらに
発泡体の気泡調整効果をも発揮するので加工助剤
としてきわめて好都合である。 かかるアクリルゴムの配合割合はえられる樹脂
組成物にすぐれた架橋性を付与し、かつゴム弾性
にすぐれた発泡体をうるうえで前記(A)成分100部
に対して0.5〜30部なかんづく1〜15部であるの
が好ましい。アクリルゴムの配合割合が前記範囲
より小なるときは、とくに高倍率発泡によつてえ
られる発泡体のゴム弾性が劣り、また前記範囲よ
り大なるときは、良好なゴム弾性を有する発泡体
をうることができるが、高価なアクリルゴムの使
用量が多くなり不経済であり、さらに塩化ビニル
系樹脂の長所であるロール加工性を阻害すること
ともなり好ましくない。 しかして本発明においてはアクリルゴムをわず
か1〜5部というきわめて少量で用いるにもかか
わらず、すぐれた架橋性およびゴム弾性を発揮し
うるのであつて、前述のごとく塩化ビニル系樹脂
の加工性をも改善しうるという利点とも相俟つて
その工業的価値はきわめて大なるものがある。 本発明に用いる前記(C)成分すなわち架橋剤とし
ては、アクリルゴムの活性基と反応しうる官能基
を分子中に2個以上有する化合物があげられ、分
子中にイソシアネート基、封鎖イソシアネート
基、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基、アル
コキシアルキルアミノ基、ヒドロキシアルキルア
ミノ基、アミノ基、アルキルモノ−またはジ−置
換アミノ基などを有する化合物や二塩基性酸無水
物などが用いられる。それらの代表的なものを例
示すれば、トリレンジイソシアネート、ジフエニ
ルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフ
エニルイソシアネートあるいは前記ポリイソシア
ネートと少なくとも2官能性の活性水素を有する
化合物(たとえば、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール、グリセリン、ポリエチレン
グリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレンアジペートなど)とのイソシアネート
基を分子末端に有する初期付加重合体、前記ポリ
イソシアネートおよび初期付加重合体のイソシア
ネート基をフエノール、マロン酸ジエチルエステ
ル、アセト酢酸エステル、アセトキシム、酸性亜
硫酸ソーダ、その他各種のマスキング剤で封鎖し
た封鎖イソシアネート、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、フタール酸、無水フタール酸、無水
シクロヘキサンジカルボン酸、トリグリシジルイ
ソシアヌレート、エポキシ樹脂、トリエチレンテ
トラミン、メチロールメラミン、ブトキシメチル
メラミンなどがあげられ、とくに封鎖イソシアネ
ートが好ましい。 これら架橋剤の使用量は、用いる架橋剤の種類
および前記樹脂組成により異なるが、(A)成分100
部に対し0.1〜5部、好ましくは0.3〜4部の範囲
が採用される架橋剤の使用量が5部より多いとき
は経済的に不利になるわりに発泡性およびより以
上の弾性の改良効果は小さく、ばあいによつては
架橋により発泡が阻害され、また0.1部より小さ
いときは架橋不足のためにセルが荒れやすく、ま
たゴム弾性が乏しく回復性および感触のすぐれた
ものがえられず、いずれも好ましくない。 本発明に用いる発泡剤としては、通常の分解型
発泡剤になんら制限されることなく必要に応じ適
宜用いられ、たとえばアゾジカルボンアミド、
p・p′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ベンゼ
ンスルホニルヒドラジドなどがあげられ、これら
は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用い
てもよい。とくにアゾジカルボンアミドが好適に
使用される。発泡剤の使用量としては、(A)成分
100部に対し1〜20部、好ましくは2〜15部の範
囲が採用され、これによりセル構造が緻密で均一
な発泡性および感触がすぐれた発泡倍率が2〜20
倍程度の発泡体がえられる。 本発明における前記(B)成分および(C)成分を併用
した発泡体の改質効果は、とくに発泡倍率が7倍
以上の高倍率発泡体において顕著であり、(A)成分
単独または該(A)成分に改質剤として添加される(B)
成分または(C)成分のいずれを欠くときも、またそ
れらの配合割合においていずれかが前記範囲をは
ずれるときも、えられる発泡体は気泡構造の均一
緻密性や圧縮回復性、反撥弾性、耐熱性、耐薬品
性を大巾に改善することができない。 その理由については明確ではないが、前記(B)お
よび(C)成分が(A)成分中に他の配合剤と共に均一に
分散混合され、加熱成形(たとえばカレンダーロ
ールによるシート出しなど)時にこの(B)および(C)
成分が部分的に架橋した状態となるため、通常の
無架橋のものと比較して高温下での発泡時に樹脂
組成物の粘度が若干高くなり、またアクリルゴム
のすぐれた延伸性および混和性により均一な部分
的架橋が進みセル皮膜の強靭化により、高倍率発
泡体としたばあいでも気泡が独立気泡性で均一緻
密に保たれ、しかも物性的には適当なコシのある
ゴム的な圧縮回復性、反撥弾性、さらに耐熱性お
よび耐薬品性にすぐれた発泡体がえられるものと
思料される。 本発明に用いる安定剤としては、たとえば鉛、
亜鉛、カドミウム、バリウム、ナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、リチウム、錫などの金属化合
物、なかんづくこれらの複合安定剤やエポキシ化
合物などの有機安定剤などがあげられ、(A)成分
100部に対し1〜5部、好ましくは2〜3部の範
囲が採用される。安定剤の使用量が1部より少な
いときは、塩化ビニル系共重合体の熱による劣化
がおこりやすく、また5部より多く使用すること
は不経済であり、好ましくない。 本発明に用いる可塑剤としては、たとえばジオ
クチルフタレート、ジブチルフタレート、ジノニ
ルフタレートなどのフタル酸ジエステル、ジオク
チルアジペート、ジオクチルセバケートなどの脂
肪族二塩基酸エステル、トリクレジルホスフエー
ト、トリオクチルホスフエートなどのリン酸トリ
エステル、エポキシ化大豆油などのエポキシ系可
塑剤、ポリエチレンアジペートなどのポリエステ
ル系可塑剤、さらにジアリルフタレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、1・3−ブチレ
ングリコールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレートなどの反応性可塑剤、
トリβ−クロロエチルホスフエート、塩素化パラ
フインなどの難燃性可塑剤などの1種または2種
以上を混合して使用することができる。 これら可塑剤の使用量は、A成分100部に対し
40〜180部、好ましくは50〜150部の範囲が採用さ
れる。可塑剤の使用量が前記範囲をはずれるとき
はセルサイズが均一で高発泡倍率の発泡体はえら
れるが、ゴム弾性が低下する傾向にあり、好まし
くない。 本発明の方法においては、特定の樹脂組成物に
特定の架橋剤、さらに通常用いられる発泡剤、安
定剤および可塑剤を配合した発泡性樹脂組成物を
加熱発泡せしめるのであるが、発泡性樹脂組成物
には、目的に応じてその他有機系染料または有機
系顔料、無機系顔料などの着色剤や炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム、クレー、タルクなどの
充填剤、さらに粉末タイプの塩素化パラフイン、
三酸化アンチモンなどの難燃剤などを適宜配合す
ることができる。 本発明の方法を実施するには通常以下の方法が
採用されるが、これらの方法以外の他の方法をも
採用しうることはもちろんである。 (1) 前記特定の樹脂成分と架橋剤、さらに安定
剤、可塑剤、その他の添加剤をリボンブレンダ
ー、らい潰機、ヘンシエルミキサーなどにより
混合し、ミルロールあるいはバンバリーミキサ
ーなどで混練し、カレンダーロールあるいは押
出し機に供給して、発泡剤の分解温度以下の温
度でシート化したのち、180〜250℃程度の温度
で30秒〜4分間程度加熱し、発泡剤を分解せし
めて発泡体とする。 (2) 前記特定の樹脂成分と架橋剤、さらに安定
剤、可塑剤、その他の添加剤を前記(1)と同様に
して混合し、ミルロール、バンバリーミキサ
ー、押出機などで発泡剤の分解温度以下の温度
で混練したのち、金型内に金型容量の70〜100
%の比で充填し、発泡剤の分解圧に耐える外圧
を金型にかけて160〜200℃程度の温度で5〜30
分間加熱し、発泡剤を分解せしめる。ついで外
圧をかけた状態で20〜60℃まで冷却し、金型よ
り樹脂組成物を取り出し、90〜150℃に加熱し
た加熱炉中で膨張せしめて発泡体とする。 (3) (B)成分、すなわちアクリルゴムをキシレン、
トルエン、ベンゼンなどの有機溶媒、ジオクチ
ルフタレート、ジブチルフタレートなどの塩化
ビニル可塑剤あるいはゴム用プロセスオイルな
どに溶解させ、液状としたのち、他の特定樹脂
成分、架橋剤、安定剤、可塑剤、その他の添加
用をリボンミキサー、らい潰機、ヘンシエルミ
キサーなどで混合し、さらにペイントミル、ホ
モジナイザーなどで均一に混合し、離型紙、壁
紙用防炎紙、織布などの基材にナイフコータ
ー、ロールコーターなどで所望の厚みに塗布
し、発泡剤の分解しない温度120〜160℃で30秒
〜3分間加熱してゲル化せしめ、ついで180〜
250℃程度の温度で30秒〜4分間加熱し、発泡
剤を分解せしめて発泡体とする。 以上述べたごとく、本発明の方法においては、
従来の塩化ビニル系発泡樹脂組成物の常圧発泡に
おける問題点が完全に解消され、発泡倍率が10倍
以上でもセルが均一かつ微細であり、しかも圧縮
による残留歪みがなくゴム弾性にとみ、耐熱性、
耐薬品性にすぐれた高発泡倍率の発泡体を容易か
つ確実に製造することができ、さらに加圧発泡に
おいても圧縮による残留歪みがなくゴム弾性が向
上する。耐熱性、耐薬品性にすぐれた高発泡倍率
の発泡体を製造することができ、工業上きわめて
有用である。 またえられる発泡体は、通常の塩化ビニル発泡
体ではえられないゴム弾性、耐熱性および耐薬品
性を有するので、クツシヨン材、緩衝材、浮揚
材、断熱材としての用途に最適であり、さらに高
倍率発泡させなくとてもよい用途、たとえば袋
物、衣料、家具用の発泡レザーなどにも適用しう
るものであり、その工業的利用価値はきわめて大
なるものがある。 つぎに実施例および比較例をあげて本発明の樹
脂組成物を説明するが、本発明がこれらの実施例
のみに限定されるものでないことはもちろんであ
る。 なお以下の実施例および比較例における発泡倍
率、セル状態、圧縮回復性、耐熱性および耐薬品
性の各測定方法および評価方法はつぎのとおりで
ある。 (1) 発泡倍率 常圧発泡シート状のばあい 発泡倍率=発泡後の発泡シートの厚さ/発泡前の樹脂
シートの厚さ(倍) 加圧発泡ブロツク状のばあい 発泡倍率=発泡前の樹脂組成物密度/発泡後の発泡体
密度(倍) (2) セル状態 〇:セル径が0.3mm以下で均一 △:セル径が0.3mm以上のものが一部混在し、
やや不均一 ×:荒れが顕著(セル径1mm以上のものが多
く)で不均一 (3) 圧縮回復性 発泡体の中央部を指で約90%圧縮し、除圧後
の回復状態を評価した。 〇:除圧後ただちに回復し、圧縮した跡が残ら
なかつた。 △:除圧後、圧縮した跡は残るが、10秒以内に
回復した。 ×:除圧後、圧縮した跡が残り、10秒経過後も
回復しなかつた。 (4) 耐熱性 発泡体を3×3cm角に切り、200℃のオーブ
ンに5分間放置後の形状変化を調べた。 〇:形状にほとんど変化が認められなかつた。 △:形状にややくずれが生じた。 ×:形状が完全にくずれた。 (5) 耐薬品性 3×3cm角の発泡体を200mlビーカーに入
れ、50mlのテトラヒドロフランを注ぎ込み、軽
く振とうしながら発泡体の溶解状態を観察し
た。 〇:30分間経過後も溶解せず、形状変化もほと
んど認められなかつた。 △:10分間経過後も溶解しないが、形状がくず
れた。 ×:10分間以内に完全に溶解した。 実施例1〜5および比較例1 第1表に示す樹脂成分および添加物を2本ロー
ルを用いて145℃で7分間混練し、厚さ0.7mmの各
発泡性樹脂シートをえた。 これらのシートをオーブンに入れ、220℃で2
〜3分間加熱して発泡させた。 えられた各発泡シートの発泡倍率、セル状態、
圧縮回復性、耐熱性、耐薬品性をそれぞれ調べ
た。その結果を第1表に示す。
【表】 第1表の結果から、通常の発泡性樹脂組成物
(比較例1)でえた発泡体は前記発泡条件(220℃
で2分間加熱)における発泡倍率7.6倍ですでに
セル荒れがいちじるしく、また圧縮回復性もわる
いものしかえられないのに対し、実施例1〜5で
はアクリルゴム1〜30部および架橋剤4部を配合
することにより、発泡倍率を10倍以上にしてもセ
ル状態は緻密で均一であり、かつ圧縮回復性、耐
熱性および耐薬品性にすぐれていた。 実施例6〜11および比較例2 第2表に示す樹脂成分および添加物を実施例1
〜5と同様にして混練およびシート化し、220℃
のオーブン中で2分30秒〜3分間加熱して発泡さ
せた。 えられた各発泡体の発泡倍率および物性を第2
表に示す。
【表】
【表】 第2表の結果より、アクリルゴムの配合効果は
0.5部からすでにみられることがわかる。アクリ
ルゴムが無添加であると(比較例2)、セル状態
および圧縮回復性がいずれも充分満足しうる発泡
体をうることができない。 実施例12〜18および比較例3 第3表に示す樹脂成分および添加物を前記実施
例1〜5と同様にして混練およびシート化し、
220℃のオーブン中で2分30秒〜3分間加熱して
発泡させた。 えられた各発泡体の発泡倍率および物性を第3
表に示す。
【表】
【表】 第3表の結果から、架橋剤としてポリイソシア
ネート系、ブロツクイソシアネート系、エポキシ
樹脂、ブチルエーテルメラミン樹脂のいずれもが
使用可能であり、かつその添加量は0.1〜5部で
あるのが好ましいことがわかる。なお架橋剤とし
ては、イソシアネート系のものが圧縮回復性のう
えからとくに好ましいことがわかる。 また架橋剤を添加しないと(比較例3)、前記
比較例1と同様に6倍発泡ですでにセル荒れが生
じ、それ以上の発泡倍率にすることが不可能であ
り、圧縮回復性もわるい。 実施例19〜21および比較例4〜5 第4表に示す樹脂成分および添加物をホモミキ
サーにて均一に混合して離型紙(表面シリコーン
処理)上にナイフコーターで0.5mmの厚さで塗布
したのち、150℃のオーブン中で1分間加熱して
ゲル化させ、さらに220℃のオーブンで1分間加
熱して発泡させて発泡体をえた。なお第3表にお
いて、アクリルゴムはあらかじめ可塑剤(ジブチ
ルフタレート)に15重量%で溶解せしめたものを
使用した。 えられた各発泡体の発泡倍率と物性を第4表に
示す。
【表】
【表】 実施例22〜24および比較例6〜7 第5表に示す樹脂成分および添加物を140℃に
加熱したミキシングロールにより混合、混練、ゲ
ル化を10分間行なつたのち、厚さ1.5mmのシート
として取り出した。 このものの110gを内容量10×10×1cmで内部
にクロムメツキを施した鉄製の金型に重ねるよう
にして充填したのち、熱板面積33×33cmの蒸気加
熱形50トンプレスに前記金型をはさみ込み、単位
面積あたり100Kgの外圧をかけて蒸気圧7Kg/cm2
の温度で10分間加温し、発泡させた。ついで蒸気
を排出し、水温17℃の水道水を導入して7分間冷
却してプレス外圧を取り除き、金型内より発泡体
を取り出し、100℃の熱風循環式オーブンに導
き、20分間加熱し、発泡性樹脂組成物を膨張させ
た。 えられた発泡体の発泡倍率および物性を第5表
に示す。
【表】
【表】 第5表の結果より、加圧発泡においても本発明
の発泡性樹脂組成物は耐熱性、耐薬品性において
大巾に改善され、さらに圧縮回復性においても改
良されることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)塩化ビニル重合体または共重合体100重量
    部、(B)アクリルゴム0.5〜30重量部および(C)架橋
    剤0.1〜5重量部、さらに発泡剤、安定剤および
    可塑剤からなる塩化ビニル系発泡性樹脂組成物。 2 前記アクリルゴムがアクリル酸アルキルエス
    テルを主成分とする弾性体であつて、架橋点とな
    る活性基を有する副成分との共重合体である特許
    請求の範囲第1項記載の樹脂組成物。 3 架橋剤がアクリルゴムの活性基と反応しうる
    官能基を分子内に少なくとも2個有してなる特許
    請求の範囲第1項記載の樹脂組成物。
JP12008681A 1981-07-30 1981-07-30 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物 Granted JPS5821433A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12008681A JPS5821433A (ja) 1981-07-30 1981-07-30 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12008681A JPS5821433A (ja) 1981-07-30 1981-07-30 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5821433A JPS5821433A (ja) 1983-02-08
JPS6220220B2 true JPS6220220B2 (ja) 1987-05-06

Family

ID=14777555

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12008681A Granted JPS5821433A (ja) 1981-07-30 1981-07-30 塩化ビニル系発泡性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5821433A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1117798C (zh) * 1997-05-15 2003-08-13 智索股份有限公司 聚丙烯类未拉伸成型制品

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61258851A (ja) * 1985-05-13 1986-11-17 Otsuka Chem Co Ltd 塩化ビニル系発泡樹脂組成物
JPS62146934A (ja) * 1985-12-20 1987-06-30 Tokai Rubber Ind Ltd 発泡体およびその製法
JPH0768396B2 (ja) * 1987-06-01 1995-07-26 住友化学工業株式会社 水膨潤性のポリ塩化ビニル発泡体
MX170561B (es) * 1987-12-26 1993-08-30 Sumitomo Chemical Co Composicion espumable de resinas de cloruro de vinilo para el moldeo en polvo y metodo para producirla
NO170340C (no) * 1989-12-08 1992-10-07 Norsk Hydro As Fremgangsmaate for fremstilling av en kryssbundet skummet vinylkloridholdig kopolymer
JP2006002066A (ja) * 2004-06-18 2006-01-05 Denki Kagaku Kogyo Kk 熱可塑性エラストマー組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1117798C (zh) * 1997-05-15 2003-08-13 智索股份有限公司 聚丙烯类未拉伸成型制品

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5821433A (ja) 1983-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4025465A (en) Foamable vinyl chloride polymer compositions
US4391923A (en) Low density closed-cell foamed articles from ethylene copolymer/vinyl or vinylidene halide blends
JPS6220220B2 (ja)
US4028449A (en) Process for preparing a highly expanded polyvinyl chloride foam product
US3340209A (en) Activated azodicarbonamide
US4579775A (en) Steering wheel for automobile
US3432449A (en) Foamable plastisol composition and method of foaming same
US4434253A (en) Low density closed-cell foamed articles from ethylene copolymer/vinyl or vinylidene halide blends
US3600335A (en) Modified polyvinyl chloride foams,preparation thereof and applications therefor
US4337320A (en) Expandable vinyl chloride resin composition
JPS61258851A (ja) 塩化ビニル系発泡樹脂組成物
US3706683A (en) Cross-linked nitrogen- and chlorine-containing cellular plastics and a method for the preparation thereof
JPS58101139A (ja) 塩化ビニル樹脂架橋性組成物
JP2002194126A (ja) ブロー成形用塩化ビニル樹脂組成物、ブロー成形品および積層成形品
JPS5827818B2 (ja) 塩化ビニル系合成樹脂発泡体の製造方法
JPH0386734A (ja) 発泡ポリ塩化ビニル系樹脂組成物
JPS5923730B2 (ja) 発泡性樹脂組成物
JPS6011974B2 (ja) 発泡性塩化ビニル樹脂組成物
JP3264018B2 (ja) ポリ塩化ビニル系架橋発泡体
JPS6018315B2 (ja) 装飾材及びこのものの製造法
JPS60141729A (ja) 発泡性塩化ビニル樹脂組成物
JPS61276835A (ja) 架橋された軟質ポリ塩化ビニル発泡体の製造法
JPS63125535A (ja) 押出成形に用いるペレット状発泡用軟質塩化ビニル系樹脂組成物
JPS5840987B2 (ja) 塩化ビニル系樹脂発泡成形体の製造方法
KR20220090388A (ko) 발포성 염화비닐계 수지 조성물