JPS6218058Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は複数個の太陽電池モジユールを一体的
に保持する架台に関するもので、特に移動を容易
に行うことができる太陽電池架台に関するもので
ある。

〈従来技術〉 単結晶或いはアモルフアスを利用した太陽電池
の開発が活発に行われている。このような太陽電
池を戸外に設置して電力用として使用する場合、
太陽電池素子自体の保護を計ると共に、製造時の
作業や設置作業をやり易くするため一定個数の太
陽電池素子を単位とする太陽電池モジユールとし
てユニツト化されている。使用に際しては、ユニ
ツト化された太陽電池モジユールを出力させたい
電力が得られるように複数個組み立てて用いられ
る。太陽電池モジユールを組み立てて保持するた
めに架台が必要になるが、従来から用いられてい
る架台は、各モジユールの外枠を規制するアング
ル、各モジユール間を中間位置で連結するアング
ル、及び地上でモジユールの受光面を傾斜させて
保持するアングル等が必要になり、非常に重量が
大きくなつて容易には設置場所の変更が行えない
という欠点があつた。また各アングル間や太陽電
池モジユールとの結合をボルトで固定しているた
め組立て作業に手間が掛るという問題もあつた。

〈考案の目的〉 本考案は上記従来から用いられている太陽電池
架台の欠点を除去し、組立て作業が簡単で全体の
重量を軽くすると共に、移動させることが容易な
簡易型太陽電池架台を提供することである。

〈実施例〉 第１図は支柱及び２個の車輪を用いて４点（Ａ
〜Ｄ）で太陽電池モジユール及び架台の全体を支
持する構造の実施例であり、第２図は支柱と１個
の車輪を用いて３点（Ｅ〜Ｇ）で支持する構造の
実施例である。

図において、例えば５個の太陽電池モジユール
１が平面をなすように配列されている。各太陽電
池モジユール１は第３図の一部切欠斜視図に示す
如く、パネル部１０と該パネル１０の外枠を囲む
金属製フレーム２０とからなつている。上記パネ
ル部１０は透明ガラス１１と背面フイルム１２と
の間に、必要に応じて直・並列接続された複数の
太陽電池素子１３，１３，…が密封挾持され、薄
板パネル状に構成されている。該パネル部１０
は、フレーム２０に刻まれた溝２１にシール材２
２を充填して嵌め込まれて支持される。上記フレ
ーム２０は比較的軽量なアルミニウムが用いら
れ、パネル１０に支持する溝２１を形成した部分
以上に更にパネル背面側に延長部２４が形成され
ている。該延長部２４には、後述するパイプを通
過させるための貫通孔２３が穿設されている。該
貫通孔２３の位置はパイプ２の通過を可能にする
ため、パネル１０の周囲を巡つて設けられたフレ
ーム２０の少なくとも相対向する２辺の対応する
位置に形成されている。

上記構造の太陽電池モジユール１は、第１図に
示すように複数個が平面に配列されるが、各モジ
ユール間の結合は、フレーム２０に形成された貫
通孔２３にパイプ２を通して行われる。

即ち、上述のように各太陽電池モジユールのフ
レーム２０には予め対応する位置に貫通孔２３が
形成されているため、平面状に配列された各フレ
ーム２０の貫通孔２２にパイプ２を順次通して結
合される。隣接フレーム間は金属接触による衝撃
を壁けるため緩衝材が挾まれている。

太陽電池モジユールを受光位置に設置した場合
に、地面側に位置するパイプ２の部分２Ａはパイ
プ自体が折り曲げ加工されて水平部分が作り出さ
れ、該水平部分に１個又は２個の車輪３が挿通さ
れる。該車輪３は太陽電池モジユール全体を支持
すると共に、全体の移動を容易にする。

上記車輪３による支持に加えて平面配列された
太陽電池モジユールを傾斜状態で安定に保持する
ため、第４図に示すようにパイプ２の他方の端に
支柱４が取付けられている。支柱４の地面側先端
４Ａは地面への埋込みを容易にするため尖らせた
形状に加工されている。支柱４はパイプ２に対し
て蝶番等を用いて回動自在に取付けられ、支柱４
とパイプ２との間には両者のなす角度を固定する
ための位置固定具５が設けられている。太陽電池
モジユール１を受光状態に保持する場合に、位置
固定具５を支柱４とパイプ２間に差し渡してモジ
ユール面を傾斜位置に保持させる。またモジユー
ル移動時には、位置固定具５を中間点５Ｐから折
り曲げて支柱４をモジユール背面側に収納する。
太陽電池モジユール背面側のフレーム位置には、
収納された支柱４を保持するための収納具６が取
付けられ、モジユール移動時に支柱４が不安定に
なるのを防ぐ。

尚太陽電池モジユールの可搬作業をし易くする
ためにパイプ２の先端にゴムキヤツプをかぶせた
把手が設けられる。

〈効果〉 以上のように本考案によれば、パイプを利用し
て架台を構成しているため、部品点数が少なくま
た形状加工が簡単で、架台全体としても重量が非
常に軽量化され、地上に接する部分に車輪を設け
たことと併せて太陽電池モジユールの移動作業が
非常に容易になり、設置場所の変更が楽になり、
太陽光線の照射状況にあわせて太陽電池の設置位
置を選び効率的な稼動を行わせることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案による実施例の設置
状態を示す平面図、第３図は同実施例の要部切欠
き斜視図、第４図は同実施例の側面図である。 １：太陽電池モジユール、２：パイプ、３：車
輪、４：支柱、５：位置固定具、１０：パネル、
２２：フレーム、２３：貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 太陽電池モジユールを搭載して保持する架台に
   おいて、周囲がフレームで囲まれ、且つ該フレー
   ムに貫通孔を穿設した太陽電池モジユールと、上
   記フレームの貫通孔を通して複数の太陽電池モジ
   ユール間を連結して固定するパイプと、該パイプ
   が地上に対向する部分に挿通された搬送用車輪
   と、該搬送用車輪の挿通位置とは異なる上記パイ
   プの他端側に収納自在に設けられ、太陽電池モジ
   ユールを受光状態に保持する支柱とを備えてなる
   ことを特徴とする太陽電池架台。