JPS6213046B2 - - Google Patents

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JPS6213046B2
JPS6213046B2 JP22638482A JP22638482A JPS6213046B2 JP S6213046 B2 JPS6213046 B2 JP S6213046B2 JP 22638482 A JP22638482 A JP 22638482A JP 22638482 A JP22638482 A JP 22638482A JP S6213046 B2 JPS6213046 B2 JP S6213046B2
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JP
Japan
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filter cloth
fibers
raised
solid
naps
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Mitsunobu Ootani
Teruo Senda
Naosuke Yoshida
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は固液分離用濾布に関し、さらに詳し
くは、ベルトプレス型脱水機等に使用するのに好
適な濾布に関する。
ベルトプレス型脱水機は、転写ドラムとプレス
ロールからなる圧搾部に固液を載せた無端濾布を
周回させ、上記圧搾部で固液中の液成分を絞り取
るとともに、濾布上に形成された、いわゆるケー
クを転写ドラムの表面に転写し、スクレーパで掻
き取つて回収するようにしている。この場合、固
液の供給部に対向して減圧脱水部を設け、濾布の
裏側を減圧して液成分の通過を促進するのが普通
である。
そのような、いわゆる固液分離に使用する濾布
としては、従来、織物の表面に接着剤を用いて太
さ30〜100μの太い短繊維を植毛し、立毛を形成
したようなもの(以下、従来濾布イという)や、
織物の表面にその基材を起毛してなる太さ数十ミ
クロンの太い立毛を形成したようなもの(以下、
従来濾布ロという)が知られている。これら従来
の濾布は、織物によつて濾布として必要な強度を
与えるとともに、その表面の立毛によつて固形成
分の阻止、脱水を行うものである。つまり、立毛
が濾層を形成しているわけである。しかしなが
ら、かかる従来濾布イ,ロは、そのいずれも固形
成分の阻止率、脱水率、処理能力等が低く、また
転写性に劣るという欠点がある。
すなわち、上記従来濾布イは、第1図(表面の
走査電子顕微鏡写真。倍率30倍)および第2図
(縦断面の走査電子顕微鏡写真。倍率30倍)に示
すように、立毛間に形成される隙間、つまり目が
かなり大きく、その隙間を微細な固形成分が簡単
に通り抜けてしまうので阻止率が大変低い。立毛
間の隙間が大変大きいのは、この従来濾布イが接
着剤を用いた植毛によつて立毛を形成しており、
織物の目が接着剤で埋まらないようにするために
は立毛の密度をそう高くとれないこと、および立
毛の太さが30〜100μと大変太いので隙間がそう
小さくならないからである。そのため、この従来
濾布イを使用する場合には、高分子凝集剤などを
使用して固形成分を粗大化する操作が不可欠とな
り、ランニングコストが大変高くなるばかりか、
凝集剤によつてはその毒性が問題になる。また、
凝集剤の使用は固形成分の量を増大させることに
なるばかりか、添加量等を絶えずチエツクする必
要がでてくるので運転条件の管理もやつかいにな
る。
また、上記従来濾布イは、立毛が太さ30〜100
μと大変太いので、剛直で横たわりにくい。その
ため、立毛間の隙間が大変深く、その隙間に固形
成分が変形しながら入り込むとなかなか抜け出さ
ず、濾布が目詰りを起こして処理能力が低下する
という問題がある。この目詰り傾向は、剛直な立
毛が固形成分に突き刺ささると一層助長される。
さらに、立毛が横たわりにくいということは、そ
の立毛によつて形成される濾層が嵩高であるとい
うことでもあり、そのため減圧脱水部における気
密保持性が悪く、脱水率を高くとれない。脱水率
が低いと、得られたケークの含水率が高くなり、
焼却などの後工程で多大のエネルギーを要するこ
とになる。また、従来濾布イは、立毛間のすき間
が深いことから表面の凹凸が大きく、濾布上の固
形成分の厚みが不均一になるために圧搾部での加
圧が一様に行われず、脱水率が低い。
さらに、従来濾布イは、上述したように立毛間
に入り込んだ固形成分がなかなか抜け出さない。
そのため、転写ドラムへの転写に際してケークが
立毛によつて濾布側に引き戻され、転写性が低
い。
一方、上記従来濾布ロは、第3図(表面の走査
電子顕微鏡写真。倍率30倍)および第4図(縦断
面の走査電子顕微鏡写真。倍率30倍)に示すよう
に、従来濾布イほどではないが、やはり立毛間の
隙間がかなり大きく、かつ深い。また、立毛密度
が織物の表面を見通せるほど低いばかりか、立毛
がカールしているために濾層がかなり嵩高になつ
ている。そのため、この従来濾布ロも、上記従来
濾布イほどではないがやはり阻止率、脱水率、処
理能力が低く、また転写性もよくない。
この発明の目的は、従来の濾布の上記欠点を解
決し、阻止率や脱水率、処理能力が高く、またベ
ルトプレス型脱水機に使用すると高い転写性が得
られる濾布を提供するにある。
上記目的を達成するためのこの発明は、無端に
加工された帯状基材の表面に立毛からなる濾層が
形成され、前記基材は少なくとも緯糸がポリエス
テル繊維からなる織物であるとともにその緯糸が
前記基材の幅方向に延びており、かつ前記立毛は
主として前記緯糸を前記基材の一長手方向に起毛
して得た太さ0.1〜10μの極細繊維からなつてい
る固液分離用濾布を特徴とするものである。
この発明の一実施態様を説明するに、第5図
は、この発明の濾布を使用したベルトプレス型脱
水機用濾布を示す概略斜視図で、濾布1は点線部
分で縫合されており、その両側端部には濾布1を
展張し、かつ蛇行しないように走行させるための
孔付ベルト2,3が縫合されている。濾布1は、
強い力での展張にも十分に耐え、しかも平面性を
損わないように縫合することが必要で、第6図に
上記第5図のA―A断面図で示すように、濾布1
の長手方向両端部を裏側に折り返して突き合わ
せ、その突合せ部分と折返し部分で縫合するのが
好ましい。ベルト2,3は、濾布1にしわを発生
させないように展張するために若干の伸縮性をも
つているのが好ましい。そのため、ベルト2,3
は、合成繊維の織物を芯材とし、その芯材とゴム
との複合材料からなるものであるのが好ましい。
濾布1とベルト2,3との縫合は、濾布1の幅方
向両端部における機能や平面性を損わないよう
に、第7図に上記第5図のB―B断面図で示すよ
うに、濾布1の幅方向両端部を裏側に折り返し、
その折返し部分で行うのが好ましい。
上記濾布は、基材たる、少なくとも緯糸がポリ
エステル繊維からなる織物の表面を、それを直接
起毛して得た太さ0.1〜10μ、好ましくは0.3〜7
μ、さらに好ましくは0.3〜5μの極細繊維の立
毛で覆い、その立毛によつて濾層を形成してなる
ものである。第8図(倍率30倍)および第9図
(倍率300倍)に上記濾布の表面の走査電子顕微鏡
写真を、また第10図(倍率60倍)に縦断面の走
査電子顕微鏡写真を示す。これらの写真から、織
物の表面に極細繊維の立毛が横たわり、かつ極め
て高い密度で存在し、織物表面を多数の立毛が層
状に覆つて表面凹凸の極めて少ない濾層を形成し
ていることがわかる。
上記織物は、太さ0.1〜10μのポリエステル極
細繊維の双糸または三子の紡績糸やマルチフイラ
メント糸からなる単糸数200〜50000本の緯糸を、
経糸に対して、好ましくは3〜8本浮かせた、好
ましくは朱子織物からなつている。そして、緯糸
を20〜100本/cmの密度で、かつ濾布の幅方向に
配置し、経糸は長手方向に配置して、主として上
記緯糸を長手方向(経糸方向)に起毛している。
浮き構造を採つているのは、そうすると緯糸と経
糸との交錯数が減り、表面凹凸の少ない濾布が得
られるからである。また、主として緯糸を起毛し
ているのは、経糸には大きな展張力がかかるので
これを起毛すると濾布の強度が低くなるからであ
る。一方、経糸は太さ10〜30μのポリエステル繊
維、ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリプロピレン繊維、ポリアクリルニトリル
繊維などの合成繊維を10〜150本束にしたもの
を、緯糸の密度の0.7〜3倍の密度で配置するの
が好ましい。なお、緯糸および経糸に4〜15回/
cm程度の撚を有するものを使用すると、立毛の保
持性が向上して抜けにくくなるので好ましい。
濾布の幅方向に延びる緯糸にポリエステル繊維
を使用し、しかも主としてその緯糸を起毛して立
毛を形成しているのは、次のような理由による。
すなわち、ポリエステルの極細繊維は起毛しや
すく、かつ毛先がカールしないので真直ぐな立毛
が得られる。しかも、耐久性が大変高い。だか
ら、濾層を形成するのに極めて好適である。極細
繊維としてはポリアミド繊維も知られているけれ
ども、ポリアミド繊維は伸度が大きいために起毛
しにくく、また立毛長さに長短ができて不揃いに
なりやすい。また、毛先がカールするので立毛同
士が絡み合いやすい。立毛がカールすると、それ
がピリングを形成するので、濾布の寿命が短くな
るという欠点もある。
立毛の太さは、上述したように0.1〜10μであ
る必要がある。すなわち、10μよりも太いと、剛
直になつて立毛が立つてくるので層状の濾層を形
成することができなくなり、また立毛間の隙間が
大きくなつて微細な固形成分が通り抜けてしま
い、固形成分の阻止率が極端に低下する。また、
表面の凹凸も大きくなり、その深みにはまり込ん
だ固形成分が剛直な立毛が突き刺ささることと相
まつて抜け出さなくなつてしまう。
第11図は、固液として、粒径が1〜数十ミク
ロンの、通称アオコと呼ばれるミクロキステイス
を1リツトル当り100mg程度含む池の水を使用
し、立毛の太さd(μ)と固形成分の阻止率K
(%)との関係を調べたものである。阻止率K
は、固液中に含まれている固形成分の重量に対す
る回収された固形成分の重量の百分率として表わ
し、いずれの固形成分の重量についても水分を加
熱蒸発させた後に測定している。この第11図か
ら、立毛の太さが10μを越えると阻止率が大幅に
低下し、アオコのような微細な固形成分に対して
もはや濾布として有効に機能しなくなることがわ
かる。好ましい立毛の太さの上限は7μ、さらに
好ましくは5μである。一方、立毛の太さが0.1
μよりも細いと、立毛の密度を高くすることは可
能であつても強度が低くてすぐ切れてしまい、実
用に耐える濾布が得られない。また、濾層の流路
抵抗が著しく増大するので、第12図に立毛太さ
d(μ)と固形成分濃度C(wt%)との関係で
示すように脱水率も大きく低下してくる。
太さ0.1〜10μの極細繊維で立毛を形成するこ
とのもうひとつの利点は、繊維のしなやかさは太
さの4乗に反比例するので、立毛が大変しなやか
になり、転写ドラムへの転写時に、横たわつてい
た立毛が順次スムーズに起こされてケークから離
れ、ケークを濾布側に引き戻す力が弱くなつて転
写性が向上することである。この場合、立毛が濾
布の走行方向に対して逆方向に向いて横たわつて
いると転写性が一層向上する。
上記立毛は、極端に短いと織物の表面被覆が十
分に行えなくなつて阻止率が低下し、また長すぎ
ると立毛同志が交錯して転写率が低下するので、
織物の緯糸を2〜6本橋渡しできる程度の長さで
あるのが好ましい。立毛長さを上記のようにする
と、立毛が交錯することなく基材表面に横たわ
り、立毛数が100〜40000本/mmであるような極め
て良好な濾層を形成することができる。
この発明の濾布をベルトプレス型脱水機に使用
する場合には、第13図(概略正面図)に示すよ
うに、矢印方向に一定速度で回転している転写ド
ラム4と、プレスロール5とからなる圧搾部に固
液を載せた無端濾布1を走行させ、上記圧搾部で
固液中の液成分を絞り取るとともに濾布1上に形
成されたケーク8を転写ドラム4の表面に転写
し、スクレーパ9で掻き取つて回収するようにす
る。この場合、濾布1は、立毛を有する面、つま
り表面が転写ドラム4の表面と対向するように装
着する。また、立毛が濾布1の走行方向とは逆方
向、つまり後方に向かつて横たわるようにする。
なお、11は固液の供給部であり、濾布1はこの
供給部11内を走行してその上に固液を取り込ん
でゆく。この供給部11に対向して濾布1の裏側
には減圧脱水部12が設けられており、濾布1上
に載つた固液はまずここで減圧脱水され、上述し
た圧搾部に送られてゆく。10は、ケーク転写後
の濾布1を洗浄し、次の脱水に供するための洗浄
ノズルである。
この発明の濾布は、いろいろな方法によつて製
造することができるが、次にその最も好適な方法
を説明する。
すなわち、緯糸として、ポリエステルで島成分
を、また高分子物質、好ましくはポリスチレンで
海成分を構成してなり、かつ島成分を35〜75%含
有する、いわゆる多芯型複合繊維を用い、経糸と
して合成繊維の仮撚加工糸や複合潜在捲縮糸を用
い、それら緯糸および経糸を所望の密度で、かつ
所望の浮き構造を有するように朱子織する。
次に、緯糸の海成分を適当な溶媒、たとえばト
リクロルエチレンで除去し、乾燥した後、その主
として緯糸を経糸方向に起毛して立毛を形成し、
濾層を構成する。起毛の方法としては、針布、サ
ンドペーパ、サンドクロス、サンドネツト、砥
石、スチールブラシ、研麿ブラシ、サンドロー
ル。ガーネツト、サンドホーニング等がある。な
かでも、針布によるのが好ましい。
他の好ましい方法は、緯糸としてポリエステル
極細繊維の紡績糸やマルチフイラメントを使用
し、一方経糸として上記合成繊維を使用して織物
を作り、その主として緯糸を経糸方向に起毛する
ことである。
この発明の濾布は、ベルトプレス型脱水機用濾
布として極めて好適であるが、2枚の濾布の間に
固液を挾み、プレスして脱水する、いわゆるツイ
ンクロス型脱水機用濾布としても使用することが
できる。この場合、上述した転写性の問題は、転
写性がよいということはケークが濾布の表面から
剥離しやすいということであり、ケークが濾布の
表面に残存しにくいという効果を生む。
この発明の濾布は、極めて微細な固形成分でも
阻止することができることから、アオコなどの分
離に極めて好適であるが、たとえば活性汚泥処理
装置から副生する余剰汚泥など、いわゆる懸濁系
の汚泥や、生物膜処理装置から排出される、いわ
ゆる固着系の汚泥など、廃水処理によつて生ずる
汚泥、スカム、フロツク、洗浄水、濃縮スラツジ
などの分離、濃縮、脱水を行うのに使用すること
ができる。具体的には、たとえば上下水処理によ
つて生ずる汚泥、浄化槽から発生する余剰汚泥、
し尿処理から発生する汚泥、加圧浮上操作から生
ずるスカム、産業廃水の処理によつて生ずる凝集
フロツクやその凝集沈澱フロツク、砂濾過装置な
どの各種濾過装置の逆洗水、スクリーン装置など
で濃縮したスラツジなどがある。また、たとえば
紙パルプ製造業、食品製造業、酒造業、味噌など
の醸造業など、各種製造業において固形成分を回
収するような場合に使用することができる。な
お、たとえば、生物膜系の汚泥で、活性汚泥処理
装置から副生する懸濁系の汚泥と生物膜処理装置
から排出される固着系の汚泥とを混合して汚泥の
性状を変えるなど、2種類以上の固液を混合して
使用すると、処理能力や転写性が向上することが
ある。
以上説明したように、この発明の濾布は、織物
の表面に太さ0.1〜10μの極細繊維の立毛からな
る濾層を形成したものであるから、立毛間に形成
される隙間が極めて小さく、微細な固形成分でも
阻止することができる。そのため、あえて凝集剤
を使用しなくてもアオコのような微細な固形成分
を簡単に分離することができ、阻止率が極めて高
い。
また、この発明の濾布は、太さ0.1〜10μの極
細繊維の立毛で濾層を形成しているから、立毛が
しなやかで織物表面に横たわりやすい。そのた
め、立毛間に深い隙間が形成されるようなことが
なく、その隙間に固形成分が変形しながらはいり
込んで抜け出しにくくなるといつたことが防止さ
れ、目詰りを防止することができ、脱水率や処理
能力が大幅に向上する。立毛がしなやかで横たわ
りやすいということは、それによつて形成される
濾層が嵩高にならず、立毛の充填率が高くなると
いうことでもあるので、減圧脱水を行う場合の気
密保持性が高くなり、この点でも脱水率が高くな
る。
さらに、この発明の濾布は、立毛間の隙間が小
さくてその隙間に固形成分がはいりにくいこと、
および立毛がしなやかであるために固形成分への
食い込みが防止されることから、転写ドラムを使
用する場合の転写性や、ツインクロス型脱水機に
使用する場合の剥離性が高い。
さらにまた、この発明の濾布は、基材として、
ポリアミド繊維のように伸度が大きくないために
起毛しやすいポリエステル繊維を少なくとも緯糸
とする織物を使用し、主としてその緯糸を起毛し
て立毛を形成しているから、立毛の長さが比較的
揃つており、また毛先が比較的真直ぐでポリアミ
ド繊維の立毛のように大きくカールしないから立
毛同士の絡み合いを防止することができ、したが
つてまたピリングの心配も少なく、濾層の状態が
安定している。また、ポリエステル繊維は耐久性
が優れているので寿命も長い。
実施例 ポリエステルを島成分とし、ポリスチレンを海
成分とする18芯の多心型複合繊維(太さ:20μ)
を紡績してなる20/2Sの紡績糸を緯糸とし、太
さ20μのポリエステル繊維を48本束ねたものを経
糸として、緯糸が30本/cm、経糸が40本/cmであ
る5枚朱子織物を得た。
次に、トリクロルエチレンを溶媒として上記緯
糸の海成分を取り除き、緯糸が太さ約2.5μの極
細繊維の約2000本の束からなる織物を得た。
次に、上記織物を起毛機にかけ、主として緯糸
を経糸方向に起毛して立毛数が約1000本/mmであ
る濾層を構成し、濾布を得た。
次に、上記濾布を幅30cm、長さ1.8mに裁断
し、経糸方向が長手方向になるように縫合して第
5図に示すような無端濾布を構成した。
次に、上記濾布を第13図に示すベルトプレス
型脱水機にかけ、減圧脱水部の減圧度を−900mm
Aq、濾布の走行スピードを4m/分、転写ドラ
ムへの押付荷重を60Kgとして脱水試験をした。固
液としては、アオコを主体とし、そのほかに緑藻
類、ケイ藻類を含む、固型成分濃度が約100mg/
リツトルである池の水を使用し、これを約40リツ
トル/分(約16m3/m2・時)で供給した。なお、
凝集剤は使用しなかつた。
一方、米国コールター・エレクトロニクス社製
コールターカウンタTAIIで固液中の固形成分の
粒度分布を測定したところ、粒度は1〜数十ミク
ロンの広い範囲に分布し、平均粒径は約30μであ
つた。
試験の結果、スクレーパで掻ぎ取つて回収した
物質は約17%が固形分であり、元の濃度の実に約
1700倍であつた。また、転写ドラムへの転写率
は、約80%と極めて高かつた。さらに、濾布を通
過した物質中の固形成分の粒度分布を上記と同様
に測定したところ、約1〜10μであり、10μを越
えるものはほとんど除去されていた。また、約
1200時間運転後においても上記能力は全く変わら
ず、濾布の異状も認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、従来の濾布の、それぞ
れ表面および縦断面の繊維の形状を示す走査電子
顕微鏡写真、第3図および第4図は、上記とは異
なる従来の濾布の、それぞれ表面および縦断面の
繊維の形状を示す走査電子顕微鏡写真、第5図
は、この発明の一実施態様に係る濾布を示す概略
斜視図、第6図および第7図は、それぞれ上記第
5図のA―A断面図およびB―B断面図、第8図
および第9図は、この発明の一実施態様に係る濾
布の表面の繊維の形状を示す走査電子顕微鏡写
真、第10図は、上記第8図および第9図に示し
た濾布の縦断面の繊維の形状を示す走査電子顕微
鏡写真、第11図は、立毛の太さd(μ)と阻止
率K(%)との関係を示すグラフ、第12図は、
立毛の太さd(μ)と固形成分濃度C(wt%)
との関係を示すグラフ、第13図は、この発明の
濾布をベルトプレス型脱水機に使用している様子
を示す概略正面図である。 1:濾布、2,3:孔付ベルト、4:転写ドラ
ム、5:プレスロール、6:駆動ロール、7:固
液、8:ケーク、9:スクレーパ、10:洗浄ノ
ズル、11:固液供給部、12:減圧脱水部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 無端に加工された帯状基材の表面に立毛から
    なる濾層が形成され、前記基材は少なくとも緯糸
    がポリエステル繊維からなる織物であるとともに
    その緯糸が前記基材の幅方向に延びており、かつ
    前記立毛は主として前記緯糸を前記基材の一長手
    方向に起毛して得た太さ0.1〜10μの極細繊維か
    らなつていることを特徴とする固液分離用濾布。
JP22638482A 1982-12-24 1982-12-24 固液分離用濾布 Granted JPS59115720A (ja)

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