JPS6210037Y2 - - Google Patents

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JPS6210037Y2
JPS6210037Y2 JP1981087067U JP8706781U JPS6210037Y2 JP S6210037 Y2 JPS6210037 Y2 JP S6210037Y2 JP 1981087067 U JP1981087067 U JP 1981087067U JP 8706781 U JP8706781 U JP 8706781U JP S6210037 Y2 JPS6210037 Y2 JP S6210037Y2
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hole
tapered
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tool holder
shaft
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は切削加工機械用の切削工具取付装置に
関するものであり、特に、工具交換を迅速に行い
得、切刃の設定位置決め精度に優れ、しかも安価
な切削工具取付装置を提供するものである。
従来の技術 切削加工機械、特に自動加工機械においては、
切削工具の交換、すなわち工具の取り付け、取り
外しとそれに伴う切刃の位置設定に要する時間を
短縮することが、機械稼働率の向上のため是非と
も必要である。
そのため、実開昭54−101682号公報において、
切削加工機械の工具取付部に固定部材を固定し、
その固定部材を介して工具保持体を工具取付部に
取付ける切削工具取付装置が提案されている。固
定部材には、一端面から直角方向に突出したテー
パ突起と、そのテーパ突起の軸心上に設けられた
クランプシヤフト孔と、そのクランプシヤフト孔
と直交する方向に軸心を一致させて設けられたス
トレート穴とが設けられ、工具保持体には、上記
テーパ突起と嵌合する有底のテーパ穴と、そのテ
ーパ穴の底部に設けられた係合穴とが設けられ
る。また、固定部材のクランプシヤフト孔にはク
ランプシヤフトが軸方向に摺動可能に嵌合され、
このクランプシヤフトのテーパ突起からの突出端
部には、前記係合穴に一定相対回転位相において
嵌入、離脱し、嵌入後所定角度相対回転させられ
た状態では離脱不能な係合突部が形成される。そ
して、このクランプシヤフトがクランプシヤフト
駆動機構によつて固定部材から突出する方向と固
定部材内に引つ込む方向とに移動させられること
により、工具保持体の固定部材への引き付けおよ
び突き離しが行われる。
クランプシヤフト駆動機構は、クランプシヤフ
トの中間部に軸心を含む平面に対して対称であり
且つ軸心に対して傾斜して形成された傾斜穴また
は一対の傾斜溝と、固定部材のストレート穴に摺
動可能に嵌合され、一部にクランプシヤフトの傾
斜穴または傾斜溝と係合する傾斜部を有する移動
部材と、その移動部材を固定部材の軸心とほぼ直
角な方向に移動させる手段とを含むように構成さ
れる。移動手段は、例えば、両端部にそれぞれ逆
向きのねじ部を有するねじ部材を備え、一方のね
じ部が移動部材に、他方のねじ部が固定部材に固
定のナツトにそれぞれ螺合されたものとされる。
そして、その他方のねじ部が回転操作されること
により移動部材が移動させられ、その移動に伴つ
て傾斜穴または傾斜溝と傾斜部とに生ずる楔作用
により、クランプシヤフトが移動させられるので
ある。傾斜穴のクランプシヤフト軸方向において
互に対向する二つの傾斜面または一対の傾斜溝の
各二つずつの傾斜面およびそれら傾斜面に係合す
る傾斜部は、移動部材の移動に伴つて一方がクラ
ンプシヤフトを引き込むように作用し、他方が突
出させるように作用するように構成されるのであ
り、移動部材の移動方向を適宜に選択することに
よりクランプシヤフトを引込方向と突出方向とに
択一的に移動させることができる。
このように構成された切削工具取付装置におい
て工具保持体を固定部材に取付ける場合には、係
合穴と係合突部との位相が合致する状態でテーパ
穴をテーパ突起に軽く嵌合し、工具保持体を一定
角度回転させて係合穴と係合突部とを係合させた
後、移動部材をクランプシヤフトが引込む向きに
移動させれば、工具保持体の端面及びテーパ穴が
固定部材の端面及びテーパ突起にそれぞれ固く密
着し、工具保持体は固定部材に固定される。ま
た、工具保持体を固定部材から取り外す場合に
は、移動部材をクランプシヤフトが突出する向き
に移動させれば、テーパ穴がテーパ突起から離脱
させられるのであり、その状態において工具保持
体を回転させ、係合突部を係合穴から離脱可能な
位置に合わせて工具保持体を固定部材から引き抜
けばよい。
このように上記公報に記載された切削工具取付
装置によれば、移動部材を移動させるとともに工
具保持体を回すという簡単な操作により、工具保
持体の固定部材への取り付け、取り外しを容易に
且つ迅速に行うことができる。
また、この装置においては、移動部材を移動さ
せるために回転操作されるねじ部材の回転中心が
取付装置全体の軸に直角とされているため、取付
装置を切削加工機械の主軸に取付けた場合にも、
ねじ部材を回す力によつて主軸がつれ回りするこ
とがなく、工具交換時に主軸をロツクする必要が
ない利点がある。
考案が解決しようとする問題点 しかし、クランプシヤフトにその軸心を含む平
面に対して対称であり且つ軸心に対して傾斜した
傾斜穴または一対の傾斜溝を形成し、また、移動
部材に上記傾斜穴または傾斜溝に係合する傾斜部
を形成することは容易ではなく、製造コストが高
くなる問題があつた。
また、移動部材は、その傾斜部においてクラン
プシヤフトの傾斜穴または一対の傾斜溝に係合さ
せられており、それ自体は回転することができな
いため、軸方向に移動させるためには前記のよう
にねじ部材、ナツト等を用いることが必要となつ
て構造が複雑となり、取付装置の製造コストが更
に高くなる問題があつた。
問題を解決するための手段 本考案に係る切削工具取付装置は、上記の問題
を解決するために、(a)切削加工機械の工具取付部
に固定され、かつ前端面に対して直角に形成され
たクランプシヤフト孔を有する固定部材と、(b)切
削工具を保持し、係合穴を備えた後端面において
固定部材の前端面に密着して固定される工具保持
体と、(c)固定部材の前端面と工具保持体の後端面
のいずれか一方に設けられた円形のテーパ突起
と、(d)固定部材の前端面と工具保持体の後端面と
のうち、テーパ突起を有しないものに設けられ、
テーパ突起と嵌合するテーパ凹部と、(e)固定部材
のクランプシヤフト孔に摺動可能に嵌合され、突
出端部に、一定相対回転位相においては工具保持
体の係合穴に嵌入及び離脱が可能であるが、嵌入
後所定角度相対角度回転せしめられた状態では離
脱不能となる形状を有する係合突部を有するクラ
ンプシヤフトと、(f)そのクランプシヤフトを突出
方向と引込方向とに移動させるクランプシヤフト
駆動機構とを含む迅速交換型切削工具取付装置に
おいて、クランプシヤフト駆動機構を次ように構
成したものである。すなわち、(イ)クランプシヤフ
トを軸心に直角な方向に貫通して形成された貫通
孔の一方の開口端側から奥に向つて内径が漸減す
るように形成された円形断面の第1テーパ穴部
と、(ロ)上記貫通孔の他方の開口端側から奥に向つ
て内径が漸減しかつ第1テーパ穴部より後方へ一
定距離偏心して形成された円形断面の第2テーパ
穴部と、(ハ)固定部材に軸心に直角な方向に形成さ
れた円形断面の半径方向穴の一部に形成された雌
ねじ部に螺合されたクランプねじとを含むととも
に、そのクランプねじに、(ニ)半径方向穴に摺動可
能に嵌合された円形断面のストレート軸部と、(ホ)
クランプねじが一方向に回されるとき第1テーパ
穴部の内面の後側部分に接触してクランプシヤフ
トを後方へ引込むことにより工具保持体を固定部
材に固定する円形断面の第1テーパ軸部と、(ヘ)ク
ランプねじが上記一方向とは逆の方向に回される
とき第2テーパ穴部の内面の前側部分に接触して
クランプシヤフトを前方へ押し出すことにより工
具保持体を固定部材から離間させる円形断面の第
2テーパ軸部とを一体的に設けるのである。
作用および効果 以上のように構成された切削工具取付装置にお
いては、前記実開昭54−101682号公報に記載され
た切削工具取付装置と同様に、工具を容易に且つ
迅速に交換することができ、また、工具交換時に
主軸をロツクする必要がない効果が得られる上、
クランプシヤフト駆動機構を構成する第1及び第
2のテーパ穴、半径方向穴、クランプねじに設け
られたストレート軸部、第1テーパ軸部及び第2
テーパ軸部がすべて円形断面とされているため、
その形成が容易であり、取付装置を安価に製造す
ることができる効果が得られる。
また、クランプシヤフト駆動機構の各構成部分
が円形断面のものとされることにより、クランプ
シヤフトに係合させられる部材をクランプねじと
一体的なものとすることが可能となつたのであ
り、従来の切削工具取付装置におけるように複雑
なねじ機構を必要とせず、構造が簡単となり、取
付装置を更に安価に構成し得る効果が得られる。
実施例 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。
第1図ないし第3図において、10は固定部材
であり、切削加工機械の主軸または刃物台等工具
取付部12に固定されている。固定部材10は前
端面14と後端面16にそれぞれ1個づつの嵌合
突起18と20を有しており、後端面16の嵌合
突起20が工具取付部12の嵌合穴22に嵌合さ
れるとともに、第3図に示すボルト穴24を貫通
するボルトにより工具取付部12に固定されてい
る。固定部材10の前端面14に対して後端面1
6は平行な平面をなしており、後端面16の嵌合
突起20は前端面14の嵌合突起18の軸心と同
一の軸心上に形成されている。
嵌合突起18は前端面14から直角に突出した
円形断面の突起であり、1/15ないし1/5程度のテ
ーパで先端部が細くなつている。従つてこの嵌合
突起18を以後テーパ突起と称して他の突起と区
別することにする。テーパ突起18の中心にはス
トレート穴であるクランプシヤフト孔26が軸心
方向に形成されており、このクランプシヤフト孔
26にクランプシヤフト28が摺動可能に嵌合さ
れている。クランプシヤフト28はクランプシヤ
フト孔26との間に一定の隙間(ガタ)をもつて
嵌合されており、クランプシヤフト孔26の入口
付近において、クランプシヤフト28の溝に取り
付けられているOリング30によりクランプシヤ
フト孔26に対するクランプシヤフト28の求心
性をもたらすようにされるとともに、外部から切
くずなどが侵入することを防止するようにされて
いる。
クランプシヤフト28はテーパ突起18から突
出した突出端部に係合突部32を有しており、こ
の係合突部32は、第3図に示すように、外周部
に等分に配置された4個の半径方向突起を有して
スプライン軸状をなしている。クランプシヤフト
28の後端部付近には、第1図及び第4図に示す
ように軸心に直角な方向に一定深さの丸穴34が
設けられ、この丸穴34の底部から奥に向つて内
径が漸減するようにされている第1テーパ穴部3
6が形成されている。この丸穴34の反対側から
軸心に直角で、かつ第1テーパ穴部36より後
方、すなわちクランプシヤフト28の後端部寄り
に一定距離偏心した位置に、外側から奥に向うに
つれて内径が漸減する第2テーパ穴部38が形成
され、第1テーパ穴部36と第2テーパ穴部38
とを連結する連結穴40が設けられている。この
連結穴40の中心線は第1テーパ穴部36の中心
線42と第2テーパ穴部38の中心線44の中間
にくるようにされるとともに、中心線42と44
と貫通穴40の中心線とは、第5図に示すように
クランプシヤフト28の軸心を通る一平面上にあ
るようにされている。
固定部材10には、第1図に示すように前記ク
ランプシヤフト孔26の軸心に対して直角に貫通
穴46が設けられ、この貫通穴46の中心線の延
長上には、右ねじを有するねじ穴部48が形成さ
れており、このねじ穴部48にはクランプねじ5
0が螺合されている。クランプねじ50は、ねじ
穴部48に螺合する右ねじ部52と、前記右ねじ
部52の谷径より若干小さい径を有するストレー
ト部54と、先端に向つて径が漸減するテーパ軸
部56と、左ねじを有する左ねじ部58と、クラ
ンプねじ50を回転させるための六角穴60とを
備えており、テーパ軸部56の直径は前記第1テ
ーパ穴部36の直径より小さくされ、かつ両者の
テーパは同じとされている。
固定部材10の貫通穴46には、押出し金62
が摺動可能に嵌合されており、この押出し金62
はクランプシヤフト28を押し出す作用を為すテ
ーパ軸部64が形成されている。テーパ軸部64
と第2テーパ穴部38のテーパ角は同じとされて
いる。押出し金62には、左ねじを有するねじ穴
66が形成されており、このねじ穴66にクラン
プねじ50の左ねじ部58が螺合され、ロツクね
じ68により締め付けられてクランプねじ50と
一体的に回転するようにされている。本実施例に
おいては、クランプねじ50の右ねじ部52及び
押出し金62が固定部材10に係合してクランプ
ねじ50の他の部分を支持するストレート軸部を
構成しているのであり、クランプねじ50はスト
レート軸部を兼ねている。クランプねじ50を六
角穴60により時計方向に回転させるとクランプ
ねじ50が進み、テーパ軸部56がクランプシヤ
フト28の第1テーパ穴部36の内面の後側部分
を後方に押し、クランプシヤフト28を引き込
み、逆にクランプねじ50を反時計方向に回転さ
せると押出し金62が一緒に回転しつつ移動し、
テーパ軸部64が第2テーパ穴部38内面の前側
部分を前方に押し、クランプシヤフトが押し出さ
れるようにされている。本実施例においては、第
1テーパ穴部36、第2テーパ穴部38、クラン
プねじ50、押出し金62、テーパ軸部56,6
4によつてクランプシヤフト駆動機構が構成され
ているのである。なおこの場合、押出し金62と
クランプねじ50とは左ねじにより螺合されてい
るので、使用中にクランプねじ50を反時計方向
に回転させる場合に押出し金62が締り勝手とな
り、緩みが防止される。
工具保持体70は第6図及び第7図に示すよう
に先端部に着脱可能に固定されたチツプ(切削工
具)72を保持する部材であるが、後端部には端
面74に直角に設けられた有底のテーパ凹部とし
てのテーパ穴76と、それに連通した係合穴78
とを備えている。テーパ穴76は固定部材10の
テーパ突起18と同一のテーパを有し、かつ直径
がテーパ突起18と同一かまたは僅かに小さくさ
れている。係合穴78は第1図から明らかなよう
にクランプシヤフト28の係合突部32と類似の
断面形状を有するスプライン状穴部80とその奥
に形成された円形穴部82とからなり、特定の回
転位相においては係合突部32と嵌合・離脱可能
であるが、嵌合後一定角度回転した状態において
は係合突部32に離脱不能に係合する形状とされ
ている。
固定部材10の前端面14にはピン84が立設
されており、一方工具保持体70の端面74には
少くとも1個(本実施例においては4個)の長穴
状凹部86が設けられている。ピン84は工具保
持体70の係合穴78がクランプシヤフト28の
係合突部32に嵌合させられるとき第8図に示す
ように凹部86に嵌入し、第9図に示すように工
具保持体70が所定角度(本実施例においては45
度)回転させられたとき長穴状凹部86の端部に
当接して工具保持体70のそれ以上の回転を阻止
する。
上記構成の切削工具取付装置において工具交換
の必要性が生じた場合には、クランプねじ50を
反時計方向に回転させるのみで工具保持体70を
取り外し得る。すなわち、クランプねじ50を六
角レンチによつて反時計方向に回転させれば、ク
ランプねじ50は後退し、クランプねじ50と一
体的に結合されている押出し金62も一緒に回転
しながら移動させられ、テーパ軸部64がクラン
プシヤフト28の第2テーパ穴部38を前方に押
すことによつてクランプシヤフト28が前方に押
し出され、クランプシヤフト28の先端が工具保
持体70に当接する。この状態から更にクランプ
ねじ50を反時計方向に回転させれば、クランプ
ねじ50とねじ穴部48との間のねじ結合及び押
出し金62とクランプシヤフト28との間のテー
パ部の楔作用の両方によつて倍力された大きな力
が、クランプシヤフト28から工具保持体70に
加えられ、工具保持体70は固定部材10のテー
パ突起18との嵌合を解かれる。第10図はこの
状態を示す。この状態で工具保持体70を切削力
の作用する方向とは逆の方向に回転させれば、工
具保持体70のスプライン状穴部80とクランプ
シヤフト28の係合突部32との相対位相が第8
図に示すようになるため、工具保持体70を軸方
向へ取り外し得るのである。
続いて、予めチツプ72を所望の位置に精度よ
く取り付けて準備された別の工具保持体70を固
定部材10に取り付ける。この取り付け作業は前
述の取り外し作業の逆であつて、工具保持体70
を固定部材10のテーパ突部18に軽く嵌合し、
長穴状凹部86の端部がピン84に当接するまで
工具保持体70を切削力の作用する方向に回転さ
せる。このとき、工具保持体70の係合穴78と
クランプシヤフト28の係合突部32とは第9図
に示すように完全に係合するため、クランプねじ
50を時計方向に回転させると、テーパ軸部56
がクランプシヤフト28の第1テーパ穴部36を
後方押す。その結果クランプシヤフト28が引き
込まれると、工具保持体70は固定部材10に強
く引き付けられ、端面74とテーパ穴76のテー
パ面との両方において固定部材10に密着する。
第1図はこの状態を示す。
このようにテーパ面のみならず端面をも同時に
密着させることは一般にきわめて困難なこととさ
れているが、テーパ突起18のテーパを一般に使
用されている1/20より大きい1/15ないし1/5程度
の大きさに選定するとともに、加工精度を向上さ
せることによつて、テーパ面と端面との両方を同
時に密着させることが可能となり、工具保持体7
0の固定部材10に対する取付精度を、軸に直角
な方向はもちろん軸に平行な方向についても格段
に向上させ得る。その上工具保持体70の回転方
向の位置決めもピン84と長穴状凹部86の端部
との当接によつて行なわれているため、工具保持
体70は三次元のあらゆる方向について高い精度
で固定部材10に取り付けられ得るのである。
また、クランプシヤフト孔26とクランプシヤ
フト28との間に一定の隙間をもたせ、Oリング
30によりクランプシヤフト28に求心性をもた
すようにされているので、クランプシヤフト28
がクランプねじ50のテーパ軸部56により引き
込まれた際、係合突部32の後端面とスプライン
状穴部80の前端面とが均一に当接することがで
き、工具保持体70を固定部材10に取り付ける
際、工具保持体70のテーパ穴76に均一な力を
加えることができ、工具保持体70の高い取付精
度が得られる。
本実施例の工具取付装置においては、以上詳記
したように、クランプねじ50を緩め、工具保持
体70を切削力の作用する方向とは逆の方向に回
して外し、予め準備しておいた別の工具保持体7
0を固定部材10に軽く嵌めて切削力の作用する
方向に回し、クランプねじ50を締め付けるとい
う極めて簡単な操作によつて、切削工具(ここで
はチツプ72)を高い繰返し精度で、しかも短時
間に交換し得るのである。
また、本実施例の工具取付装置においては、固
定部材10に対して工具保持体70を嵌合または
離脱させるための力を、前述のようにねじ穴部4
8とクランプねじ50とのねじ結合部における倍
力作用と、クランプシヤフト28のテーパ穴部と
クランプねじ50のテーパ軸部との間の楔作用と
の両方によつて得ているため、十分な大きさの嵌
合・離脱力を得ることが容易である。
また、テーパ軸部56と第1テーパ穴部36と
は、第1図から明らかなように、線接触をするも
のであり、その接触する長さのほぼ中央部がクラ
ンプシヤフト28の軸心上に位置するようにされ
ている。そのため、クランプシヤフト28に偏心
荷重が作用せず、工具保持体70が固定部材10
に向つて真直に引き付けられ、工具保持体70の
取付精度が高められる。
なお、各テーパ軸部及び各テーパ穴部のテーパ
の角度は小さい程、工具保持体70の引き込み又
は、押し出しの力は大きくなるが、一方クランプ
シヤフト28のストロークが小さくなるので、こ
れを考慮して決定する必要がある。本実施例では
60度とされている。また、第1テーパ穴部36と
テーパ軸部56、第2テーパ穴部38とテーパ軸
部64とは同時に殆んど接触していることが望ま
しい。工具保持体70の取付け、取外し作業時遊
びがなければクランプねじ50の回転角度が小さ
くて済むからである。この点本実施例ではクラン
プねじ50と押出し金62がねじ結合されている
ので、ロツクねじ68を緩めて押出し金62をク
ランプねじ50に対して回転させることによつ
て、テーパ軸部56とテーパ軸部64との間隔を
微調整できるため、この要求を容易に満し得る。
なお付言すれば、ピン84と長穴状凹部86と
は、工具保持体70の回転方向の位置決め手段で
あると同時に、切削作業時にチツプ72に作用す
る切削力によつて工具保持体70が固定部材10
に対して回転させられることを防止する手段をも
兼ねている。また本実施例においては一本のピン
84に対して4個の長穴状凹部86が設けられて
おり、またクランプシヤフト28の係合突部32
も4個の半径方向突起を有しているため、工具保
持体70は90度ずつ位相を異にする4個所で固定
部材10に取付けられ得、従つて固定部材10が
切削加工機械の主軸に取付けられる場合のように
ピン84の位置が一定しない場合に工具保持体7
0の取付けが容易となる利点が生ずることとな
る。
第11図はクランプねじと押出し金の他の実施
例を示すものである。クランプねじ100先端部
は棒状部102をなしており、この棒状部102
には押出し金104が嵌合され、棒状部102の
先端部に取り付けられたC型止め輪106により
離脱することを防止している。クランプねじ10
0、押出し金104の他の形状は最初の実施例に
おいて説明したクランプねじ50、押出し金62
と同一であるので説明は省略する。
クランプねじ100を六角穴により反時計方向
に回転すると、クランプねじ100が後退し、C
型止め輪106により押出し金104も移動させ
られて、押出し金104のテーパ軸部によりクラ
ンプシヤフト28を押し出し、工具保持体70の
テーパ穴76とクランプシヤフト28のテーパ突
起18との嵌合が解かれることとなる。
第12図はクランプねじと押出し金の他の実施
例を示すものであり、クランプねじ108の先端
部を棒状部110とし、この棒状部110を押出
し金112の穴に嵌合させ、テーパピン114に
よつて、両者を一体的に固定したものである。他
の部分については、最初の実施例と同じである。
第13図は、クランプシヤフトの突出部先端の
形状を一部変更した実施例を示すものである。ク
ランプシヤフト116はその先端に、工具保持体
70のスプライン状穴部80の内径に軽く嵌合し
得る円形の突起118を設けたものであり、他の
部分については前記クランプシヤフト28と同様
である。この突起118を設けたことにより、工
具保持体70の装着時におけるクランプシヤフト
116の係合突起と工具保持体70のスプライン
状穴部80との嵌合が極めて容易となる利点が生
ずる。この場合にはスプライン状穴部80にまず
突起118を嵌合させて係合突部とスプライン状
穴部80との中心線を一致させ、その後工具保持
体70を回転させることによつて両者の位相を嵌
合可能な位相に一致させることが可能となるから
である。
以上本考案のいくつかの実施例を図面に基づい
て説明したが、本考案は以上のような実施例に何
等限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱
しない範囲において、更に種々なる改良、変更等
を加えた態様で実施できるものである。
例えばテーパ突起18を工具保持体70に設
け、テーパ穴76を固定部材10に設けるように
してもよい。
また、クランプシヤフトの係合突部と工具保持
体の係合穴とは、必ずしも上記実施例のものに限
定されず、例えば2個の半径方向突起を有する単
純な形状のもの等であつても、一定相対回転位相
において嵌合離脱が可能であり、嵌合後所定角度
回転した状態においては離脱が不可能な状態とな
るものならば同様に使用が可能である。
また、前記実施例においてはチツプ72そのも
のが工具保持体70に保持される切削工具であつ
たが、ブレードすなわちシヤンクにチツプを固定
したものを切削工具として工具保持体に取り付け
ることも可能であり、更にフライス盤におけるフ
ライスカツタの取り付け、ボーリングマシンにお
けるボーリング工具の取り付け等にも本考案は広
く適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す平面図(要部
断面)であり、第2図は第1図に示した装置にお
いて工具保持体を取り外した状態を示す側面図で
あり、第3図は同じく正面図である。第4図は第
1図に示した装置におけるクランプシヤフトの部
分断面図であり、第5図は第4図におけるA−A
断面図である。第6図は第1図に示した工具保持
体の平面図であり、第7図は同じく後面図であ
る。第8図及び第9図は第1図に示した装置のそ
れぞれ別の状態を示すB−B断面図である。第1
0図は工具保持体がアンクランプされた状態にお
けるクランプシヤフトとクランプねじの状態を示
す要部断面図である。第11図及び第12図はク
ランプねじの他の実施例を示す断面図であり、第
13図は、クランプシヤフトの他の実施例を示す
部分断面図である。 10:固定部材、12:工具保持体、14:前
端面、16:後端面、18:テーパ突起、20:
嵌合突起、26:クランプシヤフト孔、28,1
18:クランプシヤフト、32:係合突部、3
6:第1テーパ穴部、38:第2テーパ穴部、4
0:連結穴、46:貫通穴、48:ねじ穴部、5
0:クランプねじ、52:右ねじ部、56:テー
パ軸部、62,104,112:押出し金、7
0:工具保持体。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 切削加工機械の工具取付部に固定され、かつ前
    端面に対して直角に形成されたクランプシヤフト
    孔を有する固定部材と、 切削工具を保持し、係合穴を備えた後端面にお
    いて前記固定部材の前端面に密着して固定される
    工具保持体と、 前記固定部材の前端面と前記工具保持体の後端
    面のいずれか一方に設けられた円形のテーパ突起
    と、 前記固定部材の前端面と前記工具保持体の後端
    面のうち、前記テーパ突起を有しないものに設け
    られ、前記テーパ突起と嵌合するテーパ凹部と、 前記固定部材のクランプシヤフト孔に摺動可能
    に嵌合され、突出端部に、一定相対回転位相にお
    いては前記工具保持体の係合穴に嵌入及び離脱が
    可能であるが、嵌入後所定角度相対角度回転せし
    められた状態では離脱不能となる形状を有する係
    合突部を有するクランプシヤフトと、 該クランプシヤフトを突出方向と引込方向とに
    移動させるクランプシヤフト駆動機構と を含む迅速交換型切削工具取付装置において、 前記クランプシヤフト駆動機構を、 前記クランプシヤフトを軸心に直角な方向に貫
    通して形成された貫通孔の一方の開口端側から奥
    に向つて内径が漸減するように形成された円形断
    面の第1テーパ穴部と、 前記貫通孔の他方の開口端側から奥に向つて内
    径が漸減しかつ前記第1テーパ穴部より後方へ一
    定距離偏心して形成された円形断面の第2テーパ
    穴部と、 前記固定部材に軸心に直角な方向に形成された
    円形断面の半径方向穴の一部に形成された雌ねじ
    部に螺合されたクランプねじと、 該クランプねじと一体的に設けられ、前記半径
    方向穴に摺動可能に嵌合された円形断面のストレ
    ート軸部と、 前記クランプねじと一体的に設けられ、該クラ
    ンプねじが一方向に回されるとき前記第1テーパ
    穴部の内面の後側部分に接触して前記クランプシ
    ヤフトを後方へ引込むことにより前記工具保持体
    を前記固定部材に固定する円形断面の第1テーパ
    軸部と、 前記クランプねじと一体的に設けられ、該クラ
    ンプねじが前記一方向とは逆の方向に回されると
    き前記第2テーパ穴部の内面の前側部分に接触し
    て前記クランプシヤフトを前方へ押し出すことに
    より前記工具保持体を前記固定部材から離間させ
    る円形断面の第2テーパ軸部と を含むものとしたことを特徴とする製造容易な
    迅速交換型切削工具取付装置。
JP1981087067U 1981-06-12 1981-06-12 Expired JPS6210037Y2 (ja)

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