JPS6174701A - Ｈ形鋼の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はＨ形鋼の製造方法に関し、特にユニバーサル
ミルによって製造する方法に関するものである。

従来の技術 一般にＨ形鋼等の７ランジを有する形鋼は、左右１対の
竪ロールおよび上下１対の水平ロールを同一もしくはほ
ぼ同一の鉛直面内に配置したユニバーサルミルによって
圧延している。ユニバーサルミルは、７ランジが平行で
幅の広いものの製造が容易、形状・寸法の精度が良好、
ロール摩耗が均一、ロール旋削が容易などの各種の利点
を有しているが、Ｈ形鋼を圧延する場合の問題点として
、フランジの幅方向での中心位置とウェブ厚ざの中心位
置とを一致させるよう圧延することが極めて困難なこと
がある。すなわち第８図に概略的な断面図として示すよ
うに、フランジ部１のロール間へのかみ込みが、ウェブ
部２のかみ込みに先行し、その場合にフランジ幅の中心
が水平ロール３の間の間隙の中心から上下方向にずれて
いると、７ランジ部１の表面とロールとの間の摩擦力が
強く、これに対しウェア部２のフランジ部１に対する付
根での強度が弱いために、ウェア部２のかみ込み時に、
ウェア部２が剪断力によってフランジ部１に対し上下方
向へ相対的に移動され、その結果第９図に示すようにフ
ランジ幅の中心Ａ−Ａとウェア厚さの中心Ｂ−８とがΔ
Ｌだけずれた製品となることがある。

このような不都合を解消するためには、フランジ部１の
中心が水平ロール３の間の間隙の中心すなわちパスライ
ンに一致するよう圧延材をロールにかみ込ませればよい
。その方法”として、従来、誘導装置を各パスごとに制
御することにより、圧延材のフランジ中心位置とパスラ
インとを一致させる方法が、特公昭５３−３４５８５号
によって提案されている。しかしながらこの提案に係る
方法では、フランジ幅等の測定装置や誘導装ばの位置側
ｍ＋装置などを必要とするから、設備が？！雑かつ高価
になる欠点がある。

また従来、上記のような特殊な装置を用いずにロールの
形状によって圧延材と竪ロールとの相対位置のずれを少
なくする方法が知られている。その方法を簡単に説明す
ると、第１０図に示すように、竪ロール４の中央部外周
に突出部５を設けておくことによりフランジ部１の外面
に溝を形成し、各バスの圧延時に前記突出部５と溝とを
嵌め合わせることにより、圧延材と竪ロール４との相対
位置のずれを少なくする。

発明が解決しようとする問題点 第１０図を参照して説明した従来の方法では、特殊な装
置を必要としないなどの利点がある反面、以下のような
問題点があった。

ユニバーサルミルによってＨ形鋼を製造する場合、先ず
ブレークダウンミルでＨ形の粗形に圧延し、得られた粗
形鋼片を粗ユニバーサルミルに送り込むが、粗形鋼片６
は第１１図（Ａ）に示すようなＨ形状の孔型７をもった
ロールで圧延されるから、孔型７に必要な側面の傾斜に
より、第１２図に示すように、フランジ部１の外面が全
体的に凸となり、かつその中央部が平坦面となった形状
となっている。したがってその粗形鋼片６を、外周中央
部に突出部５を設けた竪ロール４を有するユニバーサル
ミルで圧延した場合、第１１図（Ｂ）に示すように、粗
形鋼片６における全体的に凸となっているフランジ外面
の中央部に前記突出部５がかみ込む状態となるため、か
み込み位置が上下にずれ易く、その結果第１１図（Ｃ）
に示すようにフランジ部１の幅方向での中心Ａ−Ａとウ
ェア部２の厚さの中心Ｂ−８とにずれが発生する。この
ような１パス目でのずれは、後続のエツジヤ−ミルによ
るフランジ先端の整形圧下″によっである程度は修正で
きるが、フランジ外面に付された窪みの中央部８はフラ
ンジ幅の中心Ａ−Ａからずれたまま残るから、その窪み
の中央部８がユニバーサルミルに圧延材をかみ込むとき
の誘導溝となり、その結果７ランジ部１が再びずれてし
まう問題が生じる。

また竪ロール４の突出部５によってフランジ部１の外面
に窪みをつける上記の方法では、フランジ部１の上下両
端に生じた肉厚部を、下流側のユニバーサルミルによっ
て圧延して修正するが、その場合に肉厚部が第１１図（
Ｄ）に示すように幅広がりを起こしてフランジ部１の外
面での幅が内面での幅より広くなり、所謂フランジ先端
の直角層が悪化する問題があった。

この発明は上記の事情に鑑み、特殊な装置を必要とせず
にフランジ幅の中心とウェア厚さの中心とを一致させる
ことができ、しかもフランジ先端の形状が良好なＨ形鋼
を得ることのできる圧延方法を提供することを目的とす
るものである。

問題点を解決するための手段 この発明は、上記の目的を達成するために、ブレークダ
ウン圧延によって粗形鋼片を得る際に、粗形鋼片のフラ
ンジ外面中央部に長手方向に沿う凹部を形成する一方、
粗ユニバーサルミルにおいてはロール胴長の中央部外周
に突出部を設けた竪ロールを用いて圧延し、かつ粗エツ
ジヤロールにおいてはフランジ先端部の圧下面とフラン
ジ内面対応面とのなす角度が鋭角となるよう圧延するこ
とを特徴とする方法である。

作　　　用 すなわちこの発明の方法では、圧延材の形状が未だ定ま
っていない状態すなわちブレークダウン圧延時に、Ｈ形
状の粗形への圧延と併せて、ＭＦＢ部となる凹部をフラ
ンジ外面中央部に形成するから、フランジ幅の中心に対
して前記凹部がずれることが、元来、生じることがなく
、したがって粗ユニバーサルミルにおける竪ロールの突
出部が前記凹部に係合することにより、圧延材が上下方
向でのずれがなく粗ユニバーサルミルへ２１される。

また粗エツジヤロールにおいてはフランジ先端の圧下面
とフランジ内面に対応する面とのなす角度が鋭角となる
よう圧延するから、７ランジ先端の圧下面は外側面側へ
下向傾斜した斜面となり、したがって下流側のユニバー
サルミルでの肉厚部の修正時に、フランジ先端面におけ
る外側面側の部分が伸び出すから、予め傾斜させておい
たフランジ先端面がフラットな面に近づき、その結果最
終的にはフランジ先端の直角度が良好になる。

実施例 この発明の方法は、先ず、ブレークダウンミルによって
Ｈ形状の粗形鋼片１０を圧延する際に、第１図に断面形
状を示すように、フランジ部１１の外面中央部に長手方
向に沿う凹部１２を形成する。そのための方法としては
、例えば第２図に示すように孔型の底に膨出部１３を形
成したボックス孔型１４によってウェブ部１５の高さ方
向へ圧延することにより、フランジ部１１の外面中央部
に窪みをつけ、しかる後仕上孔型によるブレークダウン
圧延の最終圧延を行なうことにより、フランジ部１１の
外面中央部に凹部１２を形成する方法を採用することが
できる。また他の方法としては、第３図に示すように、
ブレークダウン圧延のうちのウェブ内幅拡大圧延時にお
けるフランジ部１１の外側への倒れによって生じるフラ
ンジ外面の窪みを、そのまま凹部１２として利用する方
法を採用することができる。これらいずれの方法であっ
ても、粗形へのブレークダウン圧延と同時に凹部１２を
形成するので、フランジ部１１の外面中央部に対してず
れを生じることなく凹部１２を形成することができる。

上記の粗形鋼片１０は、次に粗ユニバーサルミルによっ
て圧延する。その粗ユニバーサルミルにおける竪ロール
は、胴長中央部外周に突出部を形成した形状としておき
、フランジ部をその竪ロールによって圧延する。なお、
粗ユニバーサルミルにおける第１段目の竪ロール１６の
突出部１７の形状は、第４図に示すように、第１バスで
前記凹部１２に嵌合する形状とすることが好ましい。ま
た粗ユニバーサルミルにおける最終段側の竪ロール１８
あるいは中間ユニバーサルミルの竪ロール１８は、最終
圧延でのフランジ厚みの各部での圧下量のばらつきを少
なくするため第５因に示すよう突出部１９の面とそれよ
り外側の面１９ａとが平行でかつ階段状をなし、さらに
突起の高さが上流側より低い形状の突出部１９を胴長中
央部外周に形成した構成とすることが好ましい。これら
の粗ユニバーサルミルあるいは中間ユニバーサルミルに
よって圧延を行なう場合、前記凹部１２が誘導溝となっ
てロールの間に鋼片１０をかみ込み、しかもその凹部１
２がブレークダウン圧延の際に形成したものであって、
正確にフランジ外面中央部に位置しているため、フラン
ジ部１１の幅方向での中心位置と水平ロール２０の間の
間隙の中心とが正確に一致し、換言すればフランジ幅中
心とウェア厚さ中心とにずれが生じることはない。

他方、フランジ部１１の先端部はエツジヤ−ミルによっ
て圧下するが、粗ユニバーサルミルに近接して配置した
エツジヤ−ミルにおいては、フランジ先端面２１とフラ
ンジ内面２２とのなす角度θが、第６図に示すように鋭
角となるよう圧延する。こ、れは、凹部１２を形成した
ことに伴うフランジ両端部の肉厚部２３を下流側のユニ
バーサルミルで圧延して修正する際に、フランジ外面側
でのフランジ幅方向への伸び出しが顕著であることによ
るフランジの先端形状の悪化を防ぐためであって、エツ
ジヤ−ミルのロールにおけるフランジ先端部圧下面２４
とフランジ内面対応面２５とのなす角度を鋭角に設定し
、かつフランジ先ＦＷ部圧下面２４を第６図に示すよう
に２段階（符号２４ａで示す面と符号２４ｂで示す面）
に傾斜させることにより、外面側でのフランジ幅が狭く
なるよう圧延する。

上記の鋼片１０には、前述した圧延に続けて通常のユニ
バーサル圧延を施して最終的にＨ形鋼に仕上げる。その
ユニバーサル圧延の間において前記肉厚部２３を厚さ方
向へ圧下した場合、フランジ部１１の外面側で幅広がり
を生じるが、前述したようにフランジ先端面のうち内側
面側の部分を予め高く形成しであるから、幅広がりが生
じた結果フランジ先端面が第７図に示すように内外面側
でほぼ同一高さになる。したがって下流側のユニバーサ
ルミル群におけるエツジヤ−ロールでフランジ先端の整
形を行なうことにより、直角度等の形状が良好なフラン
ジとすることができる。

発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明の圧延方法によ
れば、誘導溝の作用をなすフランジ外面の凹部を、粗形
鋼片を得るためのブレークダウン圧延の際に形成するか
ら、凹部がフランジ幅の中央に正確に一致し、その粗形
鋼片を、Ｏ−ル胴長中央部外周に突出部を設けた竪ロー
ルを有する粗ユニバーサルミルによって圧延することに
より、上下方向でのずれを生じることなく粗形鋼片をロ
ールにかみ込ませることができ、したがってフランジ幅
の中心とウェア厚さの中心とを正確に一致させることが
できる。またこの発明では、フランジ先端面と内面との
なす角度が鋭角となるよう粗ユニバーサルミルに近接す
るエツジヤ−ミルで圧延するから、凹部を形成したこと
によるフランジ両端の肉厚部を圧ざ方向に圧延して窺正
し、そ机に伴ってフランジ幅広がりが生じても、フラン
ジ先端面は内外両面側の部分が同一高さになり、その結
果それに続くエツジヤ−ミルによって直角度等の形状の
良好なフランジとすることができろ。

すなわち、総じてこの発明によれば、形状・寸法の良好
なＨ形鋼を、特殊な装置を用いずに容易に圧延すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る方法で得た粗形鋼片の形状を示
す断面図、第２図はブレークダウンミルによって凹部を
形成する方法の一倒を示す略解図。 第３図はブレークダウンミルによって凹部を形成する方
法の他の例を示す略解図、第４図は粗ユニバーサルミル
の第１バスでの圧延状態を示す略解図、第５図は粗ユニ
バーサルミルのＲ終段側もしくは中間ユニバーサルミル
での圧延状態を示す略解図、第６図は粗ユニバーサルミ
ルに近接するエツジヤ−ミルによるフランジ先端の圧延
形状を示す部分語面図、第７図は幅広がりが生じた後の
フランジ先端の形状を示す部分語面図、第８図は圧延過
程におけるフランジ部に対するウェア部のずれの発生を
説明するための略解図、第９図はフランジ幅の中心とウ
ェブ厚さの中心とがずれたＨ形鋼の断面図、第１０図は
従来の圧延方法の−１３を示す略解図、第１１図（Ａ）
〜（Ｄ＞は従来の圧延方法による圧延過程を示す略引り
第１２図は従来の圧延方法におけるブレークダウン圧延
でりた粗形鋼片の形状そ示す断面図である。 １０・・・粗形鋼片、　１１・・・フランジ部、　１２
・・・凹部、　１５・・・ウェブ部、　１６・・・竪ロ
ール、１７・・・突出部、　２１・・・フランジ先端面
、　２２・・・フランジ内面、　２３・・・肉厚部、　
２４・・・フランジ先端圧下面、　２５・・・フランジ
内面対応面、θ・・・フランジ先端面とフランジ内面と
がなす角度。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ブレークダウンミルおよび粗ユニバーサルミルならびに
   中間ユニバーサルミルさらに仕上ユニバーサルミルによ
   って素材を順次圧延することによりＨ形鋼を製造するに
   あたり、ブレークダウン圧延時に粗形鋼片のフランジ外
   面中央部に長手方向に沿う凹部を形成するとともに、粗
   ユニバーサルミルにおいてはロール胴長中央部外周に突
   出部を設けた竪ロールを用いて圧延し、かつ粗ユニバー
   サルミルに近接したエッジャロールにおいてはフランジ
   先端部の圧下面とフランジ内面対応面とのなす角度を鋭
   角に設定して圧延することを特徴するＨ形鋼の製造方法
   。