JPS6155415B2 - - Google Patents

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JPS6155415B2
JPS6155415B2 JP56036293A JP3629381A JPS6155415B2 JP S6155415 B2 JPS6155415 B2 JP S6155415B2 JP 56036293 A JP56036293 A JP 56036293A JP 3629381 A JP3629381 A JP 3629381A JP S6155415 B2 JPS6155415 B2 JP S6155415B2
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JP
Japan
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group
physiologically active
carrier
hydrogen
active substance
Prior art date
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JP56036293A
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JPS57150433A (en
Inventor
Masao Tanihara
Toshihide Nakajima
Koichi Takakura
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Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS57150433A publication Critical patent/JPS57150433A/ja
Publication of JPS6155415B2 publication Critical patent/JPS6155415B2/ja
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  • External Artificial Organs (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は生理活性物質固定化用担体に関するも
のである。生理活性物質固定化用担体とは、生理
活性物質を固定化し、その表面上で該生理活性物
質の関与する特異的な生理化学的反応を行なわせ
るものである。ここで言う生理活性物質とは組
織、細胞、酵素、抗原、抗体、抗原抗体複合物、
補体等の血清蛋白および多糖類とこれらの複合物
である。固定化担体上で生理活性物質の反応を行
なわせることにより、ある酵素により反応する物
質のみを選択的に定量することや、ある抗体又は
抗原のみを生体内又は生体外で特異的に検出又は
除去すること、あるいは化学反応の際に特定の物
質のみを選択的に除去又は取り出すことが可能と
なり、理工学的および医学的用途に広く応用でき
る。従来この種の担体としては、多孔質ガラスあ
るいはセフアロース、ポリスチレンビーズなどの
高分子物質に生理活性物質と結合できる官能基を
導入したものが広く用いられてきたが、これらの
担体は目的とする生理活性物質以外の物質をも非
特異的に吸着するという問題点があつた。すなわ
ち、これらの担体に官能基を導入して、これに目
的とする生理活性物質を反応結合させる際に、非
特異的に吸着された未反応の該物質が洗浄により
充分除去できずに残留するという問題と、さらに
この固定化生理活性物質に、これと反応する他の
物質(酵素反応における基質、免疫反応における
抗原又は抗体等)の溶液(血液、血漿、血清、尿
等の体液をも含む)を加えて反応させる場合に、
目的の物質以外の物質の非特異的吸着により、反
応の特異性が低下するという問題があつた。特に
この固定化生理活性物質を治療用に応用する場合
には、未反応物質が異種成分として体内に移行す
ることや、血液凝固因子や血小板が吸着されて凝
血がおこつたり、リンパ系が活性化される等の問
題があり、臨床には未だ応用されていない。 本発明は上述した問題点を解決したもので、非
特異的吸着の少ない生理活性物質固定化用担体を
提供するものである。即ち本発明は一般式CH2
C(R1)CO2R2OR3(ここでR1は水素又はメチル
基、R2は低級アルキル基、水酸基、アミノ基等
の置換基を有しもしくは有しない炭素数2〜3の
二価アルキレン基、又は繰り返し単位が炭素数2
〜3のオキシアルキレン基で繰り返し数が30以下
のポリ(オキシアルキレン)基、R3は水素又は
炭素数1〜3のアルキル基で、該アルキル基はさ
らに水酸基、アミノ基等の極性置換基を有しても
よい)で表わされる親水性アクリレート系又はメ
タクリレート系単量体を主成分とし、一般式CH2
=C(R1)CO2H(ここでR1は水素又はメチル
基)で表わされる不飽和カルボン酸、あるいは、
一般式CH2=C(R1)CO2R2NHR3(ここでR1
水素又はメチル基、R2は炭素数2〜3の二価ア
ルキレン基、R3は水素又は炭素数1〜3のアル
キル基)で表わされる不飽和アミンを共重合成分
として全単量体に対し1〜50重量%含有する共重
合体で被覆処理された基材よりなる生理活性物質
固定化用担体である。 本発明において一般式CH2=C(R1
CO2R2OR3で表わされる親水性アクリレート系又
はメタクリレート系単量体としては、β―ヒドロ
キシエチルアクリレート、βあるいはγ―ヒドロ
キシプロピルアクリレート、β―アルコキシエチ
ルアクリレート、βあるいはγ―アルコキシプロ
ピルアクリレート、アミノアルコキシエチルアク
リレート、アミノアルコキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシアルコキシエチルアクリレート、
ヒドロキシアルコキシプロピルアクリレート及び
これらのメタクリレート誘導体等があげられる。
一般式CH2=C(R1)CO2Hで表わされる不飽和
カルボン酸は、メタクリル酸またはアクリル酸で
ある。 一般式CH2=C(R1)CO2R2NHR3で表わされ
る不飽和アミンとしては、アミノエチルアクリレ
ート、アミノプロピルアクリレート、モノアルキ
ルアミノエチルアクリレート、モノアルキルアミ
ノプロピルアクリレート及びこれらのメタクリレ
ート誘導体があげられる。 上述の不飽和カルボン酸または不飽和アミンの
共重合割合は、全単量体に対して1〜50重量%の
範囲で使用されるが、好ましくは10〜40重量%の
範囲である。 被覆処理をする基材は、目的に応じて種々のも
のが使用可能であるが、一般的にはガラス、活性
炭、シリカ、アルミナ等の無機物質、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、
ポリエステル、ポリメチルメタクリレート等の合
成高分子、及びセルロース等の天然高分子からな
る粒子、繊維、シート、管状体及び選択的電極等
が適当である。これらの基材は、用途に応じて使
い分けるのが好ましい。例えば治療用選択吸着剤
の用途に使用する場合には、粒径0.05〜5mmの粒
子状の形態を有するものが好ましく、さらに使用
時に基材の一部が摩擦等により破損し、その破片
が血中に混入したり、基材の一部が血液に溶解し
て体内へ移行するのを最小限にできる点で、ガラ
ス製の粒子が最も好ましい。また、アフイニテイ
クロマトグラフイー用吸着剤あるいは分析カラム
等の用途に使用する場合には、基材の形態は粒子
状または管状であることが好ましく、さらにガラ
スまたは合成樹脂からなることが好ましい。基材
として電極を用いれば、抗原、抗体、補体、酵素
等の生理活性物質による特定の反応を利用して特
定の物質を定量する用途に使用することもでき
る。さらにまた、粒子状の基材を使用する場合に
は、表面積の大きい多孔性の基材が、単位重量あ
たりに多量の生理活性物質を固定できるので好ま
しく使用される。 本発明の担体に固定化される生理活性物質とし
ては、組織、細胞、抗原、抗体、抗原抗体複合
物、補体、及び酵素等をあげることができる。さ
らに具体的に例示すれば、抗原としてはアルブミ
ン、免疫グロブリン等の血液蛋白質、DNA、
RNA等の核酸、プロテインA等の細菌類の産生
する蛋白質、及び細胞表面の多糖類等をあげるこ
とができる。抗体としては、上記の抗原に対する
各種の抗体等をあげることができる。また、補体
としては、C1〜C9の補体すべてが使用可能であ
り、レセプターとしては、Fcレセプター、アセ
チルコリンレセプター、各種ホルモンのレセプタ
ー等をあげることができる。さらに、酵素として
は、アセチルコリンエステラーゼ、アルコールデ
ヒドロゲナーゼ、アルカリ性ホスフアターゼ、ア
ミノペプチダーゼ、α―アミラーゼ、アスパラギ
ン酸アミノトランスフエラーゼ、カタラーゼ、セ
ルラーゼ、コレステロールエステラーゼ、α―キ
モトリプシン、デオキシリボヌクレアーゼ、グル
コースオキシダーゼ、L―グルタミン酸脱炭酸酵
素、乳酸脱水素酵素、リパーゼ、リゾチーム、ヌ
クレアーゼ、ペプシン、ペルオキシダーゼ、プロ
テアーゼ、リボヌクレアーゼ、リガーゼ、トリプ
シン、ウレアーゼ等をあげることができる。 生理活性物質固定化用担体の調製法としては、
あらかじめ上記親水性アクリレート系又はメタク
リレート系単量体と不飽和カルボン酸あるいは不
飽和アミンとの共重合体を通常の溶液重合法で調
製して重合体溶液をつくり、これを用いて上記基
材の表面をスプレー法、浸漬法、相分離法等の既
知の方法で被覆処理すればよい。なお、被覆用共
重合体の調製の際に、少量のエポキシ基含有単量
体、たとえば、グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレート等を共重合成分として添加す
るか、あるいは被覆処理用の共重合体溶液に、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト等を共重合成分として含む共重合体を加え、被
覆処理後架橋処理すれば、被覆層からの溶出が防
止できる。 上記のようにして被覆処理された担体はカルボ
キシル基あるいはアミノ基を有する親水性表面で
おおわれており、このカルボキシル基あるいはア
ミノ基に直接生理活性物質を固定することも、比
較的低分子量の他の基を介して固定することもで
きる。直接法としては、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DCC)、1―エチル―3―(3―ジメ
チルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
(EDC)等の脱水縮合剤で、担体と生理活性物質
のアミノ基とカルボキシル基を結合させる方法、
担体のカルボキシル基を活性N―ヒドロキシコハ
ク酸イミドエステルとし、これに生理活性物質を
置換させる方法等がある。活性エステルは比較的
安定であり保存可能である。間接法としては上記
カルボキシル基にε―アミノカプロン酸を結合さ
せ、さらにこの末端カルボン酸に上記活性エステ
ル法により生理活性物質を固定する方法、同じく
カルボキシル基にジアミノヘプタンを結合させた
後、さらに未端アミノ基と生理活性物質をグルタ
ルアルデヒド又はカルボジイミドにより結合する
方法、あるいは担体のアミノ基と生理活性物質を
グルタルアルデヒド架橋する方法等がある。 生理活性物質固定化後は、緩衝液で洗浄するこ
とにより、容易に未反応物質を除去することがで
き、これは洗浄液の紫外スペクトルあるいは呈色
反応によつて確認できる。こうして調製された生
理活性物質固定化用担体の第1の用途としては、
治療用選択吸着剤があげられる。この場合の該生
理活性物質とは、抗原、抗体、酵素、補体等であ
るが、本吸着剤によつて治療しようとする疾患に
よつて適当なものを選択すれば良い。例えば、自
己免疫性溶血性貧血、糸球体腎炎、慢性関節リウ
マチ、全身性紅斑性狼瘡等の自己免疫疾患では、
自己抗体あるいは免疫複合体が疾患原因物質であ
るので、これらを血液中より除去する必要があ
る。これらの自己抗体あるいは免疫複合体を除去
するためには、これらと特異的に結合する。 Staphylococcus aureusのある種の株が産生す
るプロテインA、リンパ球や血小板等の細胞壁に
存在するFcレセプター、補体C1成分、抗免疫グ
ロブリン抗体等を担体に固定化したものを治療用
選択吸着剤として使用する。また腎不全患者にお
いては、血液中の尿素が代謝されずに蓄積するの
で、尿素を分解する酵素であるウレアーゼを固定
化した担体を治療用選択吸着剤として使用する。
さらに癌患者においては、癌細胞に対する免疫作
用を抑制するいくつかの因子が血液中に存在する
ことが証明されているが、これらの免疫抑制因子
は抗体分画と抗原の1万〜10万位の分子量の蛋白
質分画に存在するので、これらの抗原に対する抗
体、プロテインA、細胞壁Fcレセプター、抗免
疫グロブリン抗体を固定化して治療用選択吸着剤
として使用する。 治療用吸着剤において蛋白質などの非特異的吸
着が起こると、生理活性物質を固定化する際に共
有結合で固定化されたもの以外に物理的に吸着さ
れたものが共存し、後で吸着剤に血液又は血漿等
を接触させた時にこれらのものが脱着して体内に
移行し、抗原となつて免疫反応を引き起こす。繰
り返し使用するとアナフイラキシーシヨツクを起
こすことがあり大変危険であるが、本発明の治療
用選択吸着剤においては、基材上に被覆処理した
共重合体によつて蛋白質の非特異的吸着がなくな
るので、このような危険が無く、治療用吸着剤と
して適している。また、本発明の治療用吸着剤に
おいては、吸着が非常に選択的に起こるので血液
または血漿中の有用成分を同時に吸着するような
欠点もない。 第2の用途としては、蛋白質、核酸、あるいは
多糖類、ホルモン、ビタミン、細胞等の分離精製
を目的とするアフイニテイークロマトグラフイー
用吸着剤があげられる。この用途においても、精
製しようとする目的物質に応じて固定化する生理
活性物質を選択して使用する。例えばリンパ球の
T細胞とB細胞の分離を目的とする場合には、ま
ず密度勾配遠心法等の公知の手段により、血液中
よりリンパ球成分を取り出す。次に抗免疫グロブ
リン抗体を固定化した本発明のアフイニテイーク
ロマトグラフイー用吸着剤に、上記リンパ球成分
の浮遊液を接触させると、Bリンパ球は吸着剤上
に選択的に吸着されるので、T細胞のみが溶出し
て来る。吸着されたBリンパ球は免疫グロブリン
溶液によつて脱離溶出される。また、アルブミン
あるいは免疫グロブリン、あるいはホルモンやビ
タミンに対する抗体またはレセプターを固定化し
た本発明のアフイニテイークロマトグラフイー用
吸着剤に、抗血清あるいはホルモンやビタミンを
含む溶液を接触させると、抗血清中の抗アルブミ
ン抗体、抗免疫グロブリン抗体あるいはホルモン
やビタミンがそれぞれ選択的に吸着剤上に固定さ
れる。その後生理的PH以外の緩衝液、高濃度塩溶
液、界面活性剤溶液等により目的物質を溶出する
ことができる。 もしアフイニテイクロマトグラフイー用吸着剤
において非特異的吸着が起これば、目的とする物
質以外のものも吸着するので、溶出させた時に目
的物質以外のものが混入し精製の目的に適さなく
なるが、本発明のアフイニテイークロマトグラフ
イー用吸着剤は蛋白質等の非特異的吸着がないの
で、不純物の混入がなく高度の精製が可能であ
る。 第3の用途は、白金黒、銅等の金属電極、ガラ
ス製のPH電極、窒化ケイ素からなるFETセンサ
ー等を担体として、その表面に酵素、抗原、抗
体、補体等を固定化してなる選択的電極があげら
れる。すなわち、電極の表面に固定化した生理活
性物質が検出しようとする物質と反応することに
よつて、電極に電流を生ずるかあるいは電極近傍
に電位の変化を生ずるので、該生理活性物質と反
応する特定の物質を選択的に検出することができ
る。例えばガラス製のPH電極の表面にウレアーゼ
を固定化した電極は、試料中の尿素がウレアーゼ
の作用によりアンモニアとなりPH電極を感応させ
るので試料中の尿素濃度が検出できる。また、
FET PHセンサーの表面に、DNA、アルブミン
等の抗原や抗免疫グロブリン抗体等の抗体を固定
化した電極は試料中の抗DNA抗体、抗アルブミ
ン抗体等の抗体や免疫グロブリン等の抗原をそれ
ぞれ選択的に検出することができる。もし電極に
蛋白質等の非特異的吸着があれば、目的とする物
質以外の物質が電極表面に吸着した時にも電極に
電位あるいは電流の変化を生じるので、ドリフト
やノイズを生じ、安定した測定が不可能となる
が、本発明の電極は蛋白質等の非特異的吸着がな
いので安定した再現性の良い測定が可能となる。 第4の用途は、分析用カラム、特に多数の試料
を連続的に短時間で分析する自動分析装置に用い
られる分析用カラムである。すなわちガラスまた
は有機高分子化合物の粒子をガラス、有機高分子
化合物あるいは金属のカラムに充填したもの、あ
るいは上記カラムの内壁を生理活性物質の担体と
して用いるものである。使用される生理活性物質
は、目的に応じて抗原、抗体、補体及び酵素の中
から任意に選択される。例えば、ガラス製のカラ
ムの入口側半分にグルコースオキシダーゼを固定
したガラス粒子を基材とする本発明の担体を充填
し、残りの半分にパーオキシダーゼを固定した同
様な担体を充填した分析用カラムに、グルコース
を含む試料を流せば、グルコースはグルコースオ
キシダーゼの作用によりグルコン酸と過酸化水素
に分解される。次にパーオキシダーゼは過酸化水
素と定量的に反応してフエノールと4―アミノア
ンチピリンを酸化縮合させて赤色の色素を生ずる
ので、これを分光光度計のフローセルに接続して
505nmの吸光度を測定することにより試料中のグ
ルコース濃度を求めることができる。また、癌患
者の血液中に多く見出されるα―フエトプロテイ
ンに対する抗体を本発明の分析用カラムに固定し
ておいて、血漿又は血清試料をカラムに通じると
α―フエトプロテインのみがカラムにトラツプさ
れる。カラムを洗浄後、α―フエトプロテインに
対する抗体とパーオキシダーゼを共有結合で架橋
したものをカラムに導入すると、トラツプされた
α―フエトプロテインの量に応じた量のパーオキ
シダーゼがトラツプされる。カラムを洗浄して、
トラツプされなかつたパーオキシダーゼを除去し
た後、過酸化水素とフエノールと4―アミノアン
チピリンを混合した発色液をカラムに流すと、パ
ーオキシダーゼの量に応じた量の赤色の色素を生
じるので、これを分光光度計のフローセルに接続
して505nmの吸光度を測定することにより、試料
中のα―フエトプロテインの濃度を測定すること
ができる。測定後、界面活性剤溶液か高濃度の塩
溶液等により洗浄すればトラツプされていたα―
フエトプロテインやパーオキシダーゼ等が脱離溶
出され、次の試料の分析が可能になる。もし分析
用カラムに蛋白質等の非特異的吸着があれば、固
定化された生理活性物質が吸着物に覆われてしま
い十分に反応をしなくなつたり、吸着された蛋白
質等の反応によつて目的とする試料の反応を妨害
したり、比色を困難にする。その結果、測定の正
確さが失なわれたり、分析用カラムの寿命が短か
くなつたりするが、本発明の分析用カラムでは蛋
白質等の非特異的吸着がないので、分析用カラム
として安定した測定が長時間可能となる。 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明
する。 実施例 1 ローム・アンド・ハース社製メタクリレート系
多孔質吸着剤アンバーライトXAD―7を20重量
%メタクリル酸/79.5重量%ヒドロキシエチルメ
タクリレート/0.5重量%グリシジルメタクリレ
ートコポリマーの0.5%含水エチルアルコール溶
液に浸漬後、乾燥して120℃―2時間加熱架橋す
ることにより被覆した。表1、2に示すように、
未被覆XAD―7は牛血清アルブミンや牛γ―グ
ロブリンをかなり吸着するが、被覆処理XAD―
7では両蛋白をほとんど吸着しなかつた。
【表】
【表】 被覆処理XAD―7をジオキサン中でN―ヒド
ロキシコハク酸イミドと反応させて活性エステル
とし、これにリン酸緩衝液中でウレアーゼを反応
固定させると、活性を保持したまま固定化され表
3に示すような尿素分解活性を示した。 なお、未被覆XAD―7のBET表面積は480m2
g、被覆処理したものでは410m2/gと、表面積
の低下はわずかであつた。
【表】 実施例 2 エレクトロ・ニユークレオニクス社製多孔性ガ
ラス(CPG―700)を3―アミノプロピルトリエ
トキシシランでアミノ化処理した後、実施例1と
同じ共重合体で被覆処理をした。表4、5に示す
ように、牛血清アルブミン、牛γ―グロブリンと
も、未被覆CPGにはかなり吸着されたが、被覆
処理CPGに対してはほとんど吸着されなかつ
た。 実施例1と同様にウレアーゼを固定化すると、
表3のように尿素分解活性を維持していた。
【表】
【表】 なお未被覆CPGのBET表面積は37m2/g、細
孔容積は1.25cm2/gで、被覆処理CPGではそれぞ
れ32m2/g、1.11cm2/gであり、多孔性の低下は
わずかであつた。 実施例 3 粒径0.2〜0.6mmのガラスビーズを50%フツ化水
素酸に室温で1時間浸漬した後、10M水酸化ナト
リウム溶液で80℃、1時間加熱処理した。このガ
ラスビーズに、ヒドロキシエチルメタクリレート
79重量%、メタクリル酸20重量%、グリシジルメ
タクリレート1重量%から成る共重合体の0.5%
エチルアルコール溶液をスプレー法により、ガラ
スビーズとの重量比約0.5%の被覆処理を行な
い、生理活性物質固定化用担体を得た。本担体は
牛血清アルブミンとγ―グロブリンを全く吸着し
なかつた。 本担体20gを実施例1と同様の方法で活性化し
て、牛血清アルブミン50mgを固定化した。これを
充填したカラムに、抗牛血清アルブミン抗体(マ
イルス・ラボラトリー社製)約6.9mgを含む犬
ACD血漿20mlを流速6.2ml/minで循環した。循
環開始前の血漿は牛血清アルブミンの20mg/d
リン酸緩衝生食液と沈降物を生じたが、2時間循
環した後の血漿はもはや沈降物を生じなくなつ
た。即ち、本発明の担体を用いた牛血清アルブミ
ン固定化担体により犬血漿中の抗牛血清アルブミ
ン抗体を吸着除去することができた。 実施例 4 実施例3と同様の方法により、抗牛血清アルブ
ミン抗体約2.3mgを固定化した担体15gを充填し
たカラムに、牛血清アルブミン2.2mgを含むリン
酸緩衝生食液10mlを循環した。 循環開始前の循環液を4倍に希釈したものは、
抗牛血清アルブミン抗体の46mg/d水溶液と沈
降物を生じたが、1時間循環後の循環液の4倍希
釈液はもはや沈降物を生じなかつた。即ち本発明
の担体を用いた抗牛血清アルブミン抗体固定化担
体により、溶液中の牛血清アルブミンを吸着除去
することができた。 実施例 5 ローム&ハース社製のスチレン系多孔性樹脂ア
ンバーライトXAD―4に実施例3と同様の方法
で抗牛血清アルブミン抗体(ウサギ、マイルスラ
ボラトリー製)を結合させて得られたアフイニテ
イークロマトグラフイー用吸着剤15gを、上下に
サポートネツトのついたポリプロピレン製カラム
に充填した。リン酸緩衝生食液(PBS、PH7.4)
で十分に洗浄した後、牛血清アルブミン(シグマ
社製フラクシヨンV)と牛血清γ―グロブリン
(シグマ社製フラクシヨン)の各5mg/d溶
液100mlを上記カラムに流した。このカラムを
PBSで洗浄後3Mのチオシアン酸カリウム―PBS
溶液100mlをカラムに流し、溶出液をセロハンチ
ユーブでPBSに対して4℃で24時間透析を行なつ
た。該溶液中の総蛋白質濃度をビウレツト法で、
アルブミン濃度をブロモクレゾールグリーン法で
定量して、アルブミンの純度と回収量を求めた。
総蛋白質回収量2.0mg、アルブミン回収量2.0mg、
アルブミン純度100%、アルブミン回収率40%で
あつた。 実施例 6 日立―堀場製のガラスPH電極を、ヒドロキシエ
チルメタクリレート79重量%、メタクリル酸20重
量%、グリシジルメタクリレート1重量%から成
る共重合体の5%エチルアルコール溶液に浸漬し
た後、熱風で乾燥する操作を3回繰り返して被覆
処理を行なつた。これにリン酸緩衝液中でウレア
ーゼを1―エチル―3―(3―ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩により固定化し
て、尿素検出用の電極を得た。この電極を日立―
堀場製PHメータF―5に接続して、尿素溶液と尿
素を含まない溶液の差を検出した。その結果、尿
素溶液ではPHが上昇し、この上昇度はほぼ尿素濃
度に比例していた。したがつて、この電極を用い
れば尿素の連続的な定量が可能である。 実施例 7 実施例1で得られた被覆処理アンバーライト
XAD―71gに、リン酸緩衝液(PH7.4)中でグリ
コースオキシダーゼ(マイルスラボラトリー製、
活性25U/mg)を固定したものと同様にアンバー
ライトXAD―71gに対してパーオキシダーゼ
(マイルスラボラトリー製、西洋ワサビ、活性
100U/mg)を固定化したものを内径6mmのガラ
ス製カラムに連続して充填して、分析用カラムを
得た。この分析用カラムのパーオキシダーゼを固
定化した方の端(出口側)を、日立製220型分光
光度計のフローセルに接続した、グルコースとフ
エノールおよび4―アミノアンチピリンを含む溶
液をカラム入口(グルコースオキシダーゼ固定化
端)より流すと、505nmの吸光度が増大した。こ
の吸光度の増大は溶液のグルコース濃度に比例し
ており、この分析カラムがグルコースの定量に使
用できることがわかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式CH2=C(R1)CO2R2OR3(ここでR1
    は水素又はメチル基、R2は置換基を有しもしく
    は有しない炭素数2〜3の二価アルキレン基又は
    ポリ(オキシアルキレン)基、R3は水素又は炭
    素数1〜3のアルキル基で該アルキル基はさらに
    水酸基、アミノ基等の極性置換基を有してもよ
    い)で表わされる親水性アクリレート系又はメタ
    クリレート系単量体を主成分とし、一般式CH2
    C(R1)CO2H(ここでR1は水素又はメチル基)
    で表わされる不飽和カルボン酸、あるいは一般式
    CH2=CCR1)CO2R2NHR3(ここでR1は水素又は
    メチル基、R2は炭素数2〜3の二価アルキレン
    基R3は水素又は炭素数1〜3のアルキル基)で
    表わされる不飽和アミンを共重合成分として全単
    量体に対し1〜50重量%含有する共重合体で被覆
    処理された基材よりなる生理活性物質固定化用担
    体。 2 基材が、ガラス、活性炭、シリカ、アルミナ
    及び有機高分子化合物からなる群より選ばれた素
    材からなる粒子、繊維、シートあるいは管状体で
    ある特許請求の範囲第1項記載の生理活性物質固
    定化用担体。 3 基材が、粒径0.05〜5mmの多孔質又は非多孔
    質のガラスである特許請求の範囲第1項記載の生
    理活性物質固定化用担体。 4 さらに、エポキシ基含有単量体を共重合成分
    として含む特許請求の範囲第1項記載の生理活性
    物質固定化用担体。
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