JPS61500059A - 経皮接近を利用する高容量の脈管内血液ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 経皮接近を利用する高容量の脈管内面液ポンプ技　術　分　野 本発明は血液ポンプ、特に大手術をすることなく脈管系内に経皮挿入して右また は左心室の血液流動を十分にすることにより一時的に心臓機能を助けることので きる小形血液ポンプに関するものである。

背　景　技　術 医者は心臓性シヨ・ンクの症例（すなわち、心臓はまだ機能しているも、患者を 生存させるのには十分な血液を送り出していない状８）に頻繁に直面する。この ような状態の緊急処置には、患者を生存させるのに十分な程度に血流を維持する 何等かの形態の心臓機能救援手段がしばしば必要とされるも、他の手段を着手し て心臓そのものを一層正常に機能すべく回復させる必要がある。

現在斯種の心臓機能救援手段に対する有効な方法は、大手術をして脈管系に接続 するポンプ装置によるものか、または適当な動脈内に挿入するバルーンカテーテ ルによるものだけである。遺憾ながら、大手術は心臓性ショックの患者には時間 がかかり過ぎ、また危険を伴ない、しかもバルーンカテーテルは心臓からの血液 の送り出しを十分に向上させることができない。

非開胸脈管接近法を用いて血液の左側循環を支えることが提案されている。斯種 の方式では２つの動脈部位を同時に用いて血液を心臓から動脈系へと送り出すよ うにしている。しかし、この技法には長くて孔の小さいカニユーレを使用する必 要があり、斯様なカニユーレでは圧力降下が大きくなる。カニユーレの導管が負 圧を受けると、空気塞栓症および重い合併症をまねくことになる。さらに、ポン プ′を心臓、に接近さｉるためには鎖骨下動脈を用いてポンプを挿入する必要が ある。斯かる動脈への外科的接近法は大腿部動脈への場合よりもずっと困難であ る。

右心機能を支えるため外部ポンプを用いるには、２つの静脈部位にて同時に接近 させる必要がある。この場合にはポンプ出力を長くて孔の小さいカニユーレによ って肺動脈に戻す必要がある。この場合にも負圧による圧力降下が大きくて同様 な合併症や、場合によっては空気塞栓症が生じたりする。従って従来技術では心 臓の血流を迅速に十分なものとして、重症患者を助けることのできる簡単な構成 で、危険度の低い血液循環救援装置を提供することはできなかった。

発明の開示 本発明は、末梢静脈または動脈系のいずれかを介して右または左心室に直接接近 させて、血液循環を助けるのに十分な程度に小さい軸方向タイプを可とする高速 小形血液ポンプを提供することにより従来の諸問題を解決することにある。斯か る装置は末梢経皮挿入するものであり、しかもその装置の流量は毎分当り３〜４ ｆＬ程度とすることができる。

右心室の機能を支えるにはポンプを三尖弁および肺動脈弁を経て肺動脈内へと前 向きに挿入する。斯様な処置は末梢血管から大腿部静脈、外頚静脈または頭部付 近の静脈を経て行うことができる。

左心室の機能を支えるにはポンプを大動脈弁を経て左心室へと逆向きに挿入して 行う。これは鎖骨下動脈または大腿部動脈のいずれかから行うことができる。

ポンプを周囲から接近させるのが困難な場合には、少し胸壁切開して脈管接近さ せることによりポンプを心室先端部へと導入させることができる。

本発明によるポンプは全身の循環通路の部位に小直径のカニユーレを経て延在さ せる可撓性ケーブルまたは水圧管路を介して人体の外側における小形動カニニッ トによって駆動させる。

必要な血液を放出させるためには、本発明のポンプを１０，０００〜２０．ＯＯ Ｏｒｐｍの軸速度で作動させる必要がある。このような高速回転ポンプは以前は 血液ポンプの用途には適さないと考えられていた。その理由は、羽根車チャンバ の固定壁部付近を通る羽根車の羽根の先端部がゼブリ溶血を生ぜしめる程に大き い剪断力を生するであろうと一般に考えられていたからである。本発明は、羽根 の先端部の線速度がポンプの直径に依存し、このために本発明によるような小形 ポンプでは斯かる線速度が十分に小さくなり、ポンプ動作に必要な速度でもさほ ど溶血を生じないと云う認識に基づいて成したものである。

本発明によるポンプでは、その回転部と固定部との間にパージシールを用いるこ とによって血栓形成を回避させる。さらに、軸受潤滑剤として作用し得るエタノ ールまたは同様な静菌剤をパージ流体として用いることによって静菌効果を達成 することもできる。

従って、本発明の目的は心臓の機能を助ける目的のために大手術をすることなく 脈管系を経て心臓に迅速に接近させることができ、しかも患者への危険度が低い 高容量小形血液ポンプを提供することにある。

本発明の他の目的は血液凝固を阻止する上述したタイプのポンプを提供すること にある。

図面の簡単な説明 第１ａ図は心臓機能を助ける目的のための本発明ポンプの好適な位置付けの様子 を示しているほぼ大動脈平面での人間の心臓の切開図； 第１ｂ図は大腿部動脈を経て本発明ポンプの挿入の様子を示している人間の概略 図； 第２図は本発明ポンプの一部を概略的に示す軸方向断面図： 第３ａ図および第３ｂ図は第２図のポンプの３ａ−３ａおよび３ｂ−３ｂ線に沿 う断片的横断面図；第４図は第２図のポンプの４−４線に沿う断片的断面図であ る。

発明を実施するための最良の形態 本発明の脈管内面液ポンプ１０は、適当に短くて、可牒性の送り込みカニユーレ １４を逆向きに挿入することによって大動脈弁１５を経て心臓１１の左心室１２ （第１ａ図）に接近させることができる。カニユーレ１４は、それを有利に挿入 させることのできる大腿部１８における大腿部動脈１７（第１ｂ図）から大動脈 １６を経て案内させる。ポンプ１０の作動時には血液が左心室１２からカニユー レ１４の入口素子１９およびカニユーレ１４の内部を経てポンプ１０内に矢印（ 第１ａ図）の方向に送り出される。ポンプ１０の出口には送り出された血液が出 口素子２０を経て大動脈１６へと放出される。

本発明ポンプを、ここでは大腿部動脈を経て逆向きに挿入して左心室の機能を助 けることについて述べたが、本発明ポンプはさほど変更しなくても所要に応じ他 の挿入技法により上述したようにして左心室または右心室の機能を助けるように 使用することもできることは明らかである。

ポンプ１０は大腿部動脈１７および大動脈１６内に入れたカテーテル２６を経て 延在させる可撓性の軸２４によって駆動させるのが好適である。カテーテル２６ は下記に述べるような目的および機能をするノぐ−ジ流体用の導管としても作用 する。ポンプｌＯに動力を与えるのに１１軸２４の代りにカテーテル２６を用い る水圧系を同等に用し）ることかできる。

第１ａ図および第１ｂ図の配置では、患者の身体の外側に置いた適当な支持ユニ ット２８によって軸２４に対する駆動力を与えると共に、カテーテル２Ｂを経て ポンプ１０にパージ流体も与える。カテーテル２６の直径は十分小さくして、そ れを動脈に挿入する際に血液がそのまわりを比較的支障なく流れるようにする。

次に第２図に転するに、ポンプ１０はそのポンプ本体に沿ってほぼ円筒形をして いるハウジング３０を有している。入口素子１８および出口素子２０にはテーパ ーを付けて、患者の脈管系を経てのポンプｌＯの挿入および引出しをし易くする 。支持支柱３８（これは固定子羽根としても作用する）はハウジング３０を固定 子支持軸受４０およびチューブ取付は円錐部４２に接続する。

円筒状固定子ハブ４０はケーブル２４によって駆動されるような回転運動に対し て回転子４４を支持する。回転子４４の軸方向運動は軸受フランジ４６によって 防止される。回転子４４は一連の回転子羽根を支承し、これらの羽根の湾曲断面 （第４図に明示しである）は固定子羽根３６のそれに似ている。しかし、各羽根 リングにおける回転子羽根の数は、第３図に明示したように、各すングにおける 固定子羽根の数とは相違さセる（例えば、回転子羽根はリング当り７個とし、固 定子羽根はリング当り１１個とすることができる）。

ジャーナル軸受４１はカテーテル２Ｇを経てポンプ１０内に圧力下で導入させる パージ流体を絶えず流すことによって滑らかにする。パージ流体５０はフェース シール５２を経て流れ、最終的には界面５６の個所にて血流５４に放出される。

１８８３年９月２８日出願の凝血抑制血液ポンプなる名称の同時係属米国特許出 願第５３７，２４３号に記載したように、ポンプ１０内での血栓形成は、環状界 面５６に沿ってパージ流体を十分に流出し続けて界面５６の個所にて血液′要素 が回転子および固定子表面に接触しないようにすることによって防止される。

本発明のポンプは極めて小さくする必要がある。その外径は理想的には７〜９菖 菖以下とすべきである。はぼ４文／分の流量で必要な血液を流すためには、本発 明のポンプをほぼ１０，０００〜２０．００Ｏｒｐｍの速度で作動させる必要が ある。ポンプの作動時には、羽根３６および４８の先端部が絶えず回転子４４お よびハウジング３０にそれぞれ接近して動く第２図の５８および６０の個所にお ける羽根先の環状領域にて剪断作用が生ずる。しかし、ポンプの寸法が極めて小 さいため、領域５８にて生ずる最悪のケースでのハウジング３０に対する羽根４ ８の先端部の相対運動は５１１Ｉ／秒以下に留まる。この相対速度は、羽根先端 部の適当な隙間（はぼ０．１ｍｍ　）と相俟ってスペース５８内の剪断力を十分 低いレベルに維持して、不当な溶血を生ぜしめなくするに十分な低い値である。

スペース６０の方がスペース５８よりもポンプ１０の軸線に近いために、固定子 羽根３６と回転子４４との間の相対速度が小さくなるので、スペース６ｏ内での 赤血球細胞膜の破壊は一層少なくなる。

本発明は手術することなく、しかも患者への危険も最小にして迅速にあてがうこ とができ、かつ取外すことのできる有効な脈管心臓機能救援方法および装置を国 際調査報告

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. １．ａ）脈管系内に、該脈管系によって完全に収容されるべく連続作動するポン プ手段を挿入する工程；および ｂ）前記脈管系を経て血流を生ぜしめるために前記ポンプ手段を作動させる工程 ； を具えることを特徴とする大手術をすることなく心臓機能を大いに助ける方法。
2. ２．ａ）両端部が開放しており、人間の血管に通すことのできる形状および大き さを有している細長形のハウジングと； ｂ）前記ハウジングを経て長手方向に血液を送り出す前記ハウジング内の回転ポ ンプ手段と；ｃ）前記ハウジングから延在し、かつ前記血管内に該血管を閉塞す ることなく入れられる導管手段と； ｄ）前記ポンプ手段に動力を供給するための動力手段と； ｅ）前記動力手段から前記ポンプ手段に駆動力を伝達するための前記導管内の駆 動手段； とを具えることを特徴とする脈管内血液ポンプ。
3. ３．前記駆動手段が前記導管手段を経て延在する可撓性のケーブルを含むように したことを特徴とする請求の範囲第２項に記載のポンプ。
4. ４．前記回転ポンプ手段が、固定子および回転子手段と、これらの固定子および 回転子手段を相対的に回転させるように取付ける軸受手段とを具え；前記軸受手 段をパージシールし；かつパージ流体を前記導管手段を経て前記軸受手段に十分 な速度で放出させて、血液要素が前記パージシールに入らないようにしたことを 特徴とする請求の範囲第２項に記載のポンプ。
5. ５．前記回転ポンプ手段をほぼ１０，０００〜２０，０００ｒｐｍの回転速度で 作動する軸流ポンプとしたことを特徴とする請求の範囲第２項に記載のポンプ。
6. ６．前記回転ポンプ手段の血流速度を毎分当りほぼ４リットルとしたことを特徴 とする請求の範囲第２項に記載のポンプ。