JPS6149235B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、通常運転と車椅子運転機能とを備え
たエレベータの戸閉制御に関するものである。

近年のエレベータに於いては、通常運転と車椅
子運転の両機能を備えたものが多くなつている。
そして、このような両機能を備えたエレベータ
は、乗場の壁部に通常の乗場釦と車椅子用の乗場
釦とが設けられている。また、カゴの内部には通
常のカゴ操作盤と車椅子用のカゴ操作盤が設けら
れている。

この場合、車椅子運転に際しては、車椅子用乗
場釦あるいは車椅子用カゴ操作盤によつて車椅子
運転用呼びが登録され、これに応答した時には戸
の不干渉時間を通常よりも長くするとともに、戸
開閉速度を遅く制御することによつて車椅子の安
全を確保している。

この場合、近年に於いては通常運転と車椅子運
転の併用運転が増加しつつある。そして、車椅子
利用者には、上述したような配慮がなされている
が、カゴ内の乗客は通常の呼びによる停止である
か、あるいは車椅子運転用呼びによる停止かを判
別することは極めて困難である。エレベータに於
いては、カゴの停止後に於ける戸の開放後には、
通常4sec程度の不干渉時間が経過した後に戸閉め
が行なわれるように構成されているが、不干渉時
間が経過する以前であつても、カゴ内に設けられ
ている操作盤の戸閉釦を操作すると不干渉時間が
カツトされて戸閉が促進されてしまう。

また、車椅子運転時に際しては、戸閉めの不干
渉時間が10sec程度だけ伸長されるだけであつ
て、カゴ内に設けられている通常の操作盤に設け
られている戸閉釦でも車椅子用に設けられている
操作盤の戸閉釦を操作した場合に於いても不干渉
時間がカツトされてしまう。従つて、車椅子呼び
に応答して停止した場合に於いても、カゴ内の乗
客が不用意に戸閉釦を操作すると、体の不自由な
車椅子利用者がカゴに乗れなくなる不具合が生ず
る。特にエレベータの台数が多い群管理エレベー
タに車椅子運転を付加すると、エレベータホール
が広くなるとともに、カゴ内から一目でエレベー
タホールを確認することは極めて困難になる。

従つて、本発明による目的は、車椅子運転を求
めている呼びに応動してカゴが停止した場合に
は、車椅子利用者が十分に余裕を持つてエレベー
タの乗降が行なえるエレベータの戸制御装置を提
供するものである。以下、図面を用いて本発明に
よるエレベータの戸制御装置を詳細に説明する。

第１図は本発明によるエレベータの戸制御装置
の一実施例を示す回路図であつて、１は図示しな
い走行リレーの接点７ａを介して電源ラインＡ，
Ｂの間に接続された4secの不干渉時間用タイマー
リレー、２は不干渉時間用タイマーリレー１に対
して並列に接続された10secの不干渉時間用タイ
マーリレー、３は走行リレー接点７ｂを介して電
源ラインＡ，Ｂの間に接続された不干渉時間設定
リレー、４は一般用戸閉釦９を介して電源ライン
Ａ，Ｂ間に接続された一般戸閉釦リレー、５は車
椅子用戸閉釦１０を介して電源ラインＡ，Ｂ間に
接続された車椅子用戸閉釦リレー、６はセーフテ
イエツジ１１、一般戸開釦１２、車椅子用戸開釦
１３および不干渉時間設定リレー３の接点３ｂを
介して電源ラインＡ，Ｂ間に接続された戸開閉管
制リレーである。なお、８ａ，８ｂは図示しない
戸開検出リレーの接点で、戸開動作中は開放さ
れ、戸閉完了時に閉成される。１４ａは図示しな
い車椅子運転用乗場呼停止検出リレーの接点、１
５ａは図示しない車椅子運転用かご呼停止検出リ
レー接点である。

このように構成されたエレベータの戸制御装置
に於いて、通常呼びによる停止に際しては、エレ
ベータが停止して戸開きが行なわれると、電源ラ
インＡ−接点５ａ−接点４ａ−接点１ａ−接点３
ａ−不干渉時間設定リレー３−電源ラインＢを介
して電流が流れるために、不干渉時間設定リレー
３が励磁されている。そして、停止時から4secが
経過すると、不干渉時間用タイマーリレー１が復
帰し、これに伴なつて接点１ａが開路して不干渉
時間設定リレー３が復旧する。

また、4secが経過する以前に戸閉釦９または１
０が押されると、リレー４または５が付勢されそ
の接点４ａまたは５ａが開路してリレー３が消勢
する。

次に車椅子運転を要求している呼びに対する停
止時には、電源ライン 接点１４ａ Ａ−〓 〓−接点５ｂ−接点２ａ−接点 接点１５ａ ３ａ−リレー３−電源ラインＢの経路に電流が流
れてリレー３が付勢されている。従つて、通常の
戸閉釦リレー４の接点４ａが開路してもリレー３
は消磁されることはなく、車椅子用戸閉釦１０が
操作された場合に於いてのみ接点５ａ，５ｂが共
に開路してリレー３が消磁する。

なお、上記実施例においては、車椅子運転時の
通常戸閉釦リレー４の接点４ａが、車椅子運転用
乗場呼び停止検出リレー又は同かご呼び停止検出
リレーの接点のいずれかによつて短絡され、接点
４ａの動作を無効化しているが、これは車椅子運
転用乗場呼びに応答して停止した時のみ無効化す
るようにしてもよい。

以上説明したように、本発明によるエレベータ
の戸制御装置によれば、車椅子運転用呼びに応答
して停止した場合には、通常操作盤の戸閉釦操作
による戸の不干渉時間のカツトを無効にすること
が出来、これに伴なつて車椅子の安全を確実に確
保することが出来る優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるエレベータの戸制御装置
の一実施例を示す回路図である。 １，２……不干渉時間用タイマーリレー、３…
…不干接時間設定リレー、４……一般戸閉釦リレ
ー、５……車椅子用戸閉釦リレー、６……戸開閉
管制リレー、９……一般戸閉釦、１０……車椅子
用戸閉釦、１１……セーフテイエツジ、１２……
一般戸開釦、１３……車椅子用戸開釦。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 通常運転と車椅子運転用の操作盤をそれぞれ
   備えたエレベータに於いて、 車椅子運転用の呼びに応答して停止したことを
   検出する手段、 この検出手段の検出動作に応動して上記通常運
   転用操作盤に設けられている戸閉釦による戸閉促
   進制御を無効とする手段、 を備えたエレベータの戸制御装置。 ２ 特許請求の範囲第１項において、上記無効手
   段は、かごが車椅子運転用乗場呼びに応答した場
   合のみ無効動作することを特徴とするエレベータ
   の戸制御装置。