JPS6147884B2 - - Google Patents
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- JPS6147884B2 JPS6147884B2 JP12199883A JP12199883A JPS6147884B2 JP S6147884 B2 JPS6147884 B2 JP S6147884B2 JP 12199883 A JP12199883 A JP 12199883A JP 12199883 A JP12199883 A JP 12199883A JP S6147884 B2 JPS6147884 B2 JP S6147884B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
-
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- C21D9/00—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
- C21D9/08—Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for tubular bodies or pipes
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- Materials Engineering (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は高炭素、高Mn電縫鋼管の製造方法に
関する。 (従来技術) 高炭素鋼電縫鋼管として、従来からJIS S40C
〜S50Cの電縫鋼管が商品化されているが、高炭
素、高Mn(特にMn1%以上)の電縫鋼管は極め
て少なく、シームレスミルからの供給が大半を占
めていた。 この理由として、C0.40〜0.50%、Mn1.3〜1.6
%の高炭素、高Mn鋼では、特に熱延コイルの強
度が高いため成形が困難で、ミルパワーの増大を
伴い、また、これら焼入性の高い成分は、特に電
縫ミルで急熱急冷を受けた溶接部の硬度が著しく
高くなるための溶接部に割れが発生したり、定尺
切断用のカツトオフの刃の損傷が激しく、刃の寿
命が短いため、時々ミルを停止したりするため造
管歩留が著しく低下する等により品質上、コスト
上問題があり、電縫ミルでは工業的に生産できな
かつた。この対策として、特に中径電縫ミルでは
造管後、溶接部のみをポストアニーラー又はシー
ムアニーラーと呼ばれる局部加熱用の設備で焼鈍
又は焼準して製造していた。しかし、ポストアニ
ーラーを持たない電縫ミルでは製造困難であつ
た。 一方品質面においては電縫ミルで溶接部のみを
ポストアニーラーで焼鈍した鋼管は、円周方向の
部位(位置)によつて機械的性質が異なり、また
鋼管の長手方向の機械的性質も不均一なため、例
えば圧潰特性、耐食性等の品質面で問題があつ
た。 (発明の目的) 以上の問題点を種々検討研究した結果、本発明
は成分系、熱延コイルの強度、造管方法、
鋼管全体の焼準、等の検討によつてポストアニー
ラー設備をもたない電縫ミルでも工業的生産が可
能な高炭素、高Mn電縫鋼管の製造方法を提供す
ることを目的とする。 (発明の構成・作用) 本発明の要旨とするところは、C0.38〜0.42
%、Si0.20〜0.30%、Mn1.35〜1.65%、P0.025%
以下、S0.010%以下、T.Al 0.010〜0.035%、
Ti0.010〜0.030%、N0.0060%以下で残部の大部
分がFeで、不可避的不純物からなるスラブを仕
上温度850〜920℃、捲取温度700〜800℃の熱延条
件で熱延鋼板としたのち、該熱延鋼板を管状体に
成形し、該管状体のエツジ部を加熱して溶接し、
鋼管としたのち750〜950℃の温度に5〜10分加熱
して、焼準することを特徴とする高炭素、高マン
ガン電縫鋼管の製造方法である。 以下、本発明について、API、K−55油井用電
縫鋼管の例をもつて詳細説明する。 まず、鋼管の成分であるが、Cは0.38%未満で
は、CrとはBを含有し、焼入性の高めない限
り、API、K−55の引張強度66.8Kg/mm2以上の規
格を満足しない。Cは多量に添加すると引張強度
向上に効果的であるが、Cが0.42%を超えると上
述した如く、造管後溶接部割れが発生するため好
ましくない。 Siは脱酸剤及び強度向上元素として0.20%以上
必要であり、強度面から含有量は多いほど好まし
いが、0.30%を超えると熱延工程で鋼板表面に、
しま状スケールが発生するため、0.20〜0.30%に
規定した。 MnはCeq(C+1/5Mn)が0.63以上ないと、焼
準後の機械的性質、特に引張強度が、66.8Kg/mm2
以上を満足しない。従つて、C量の下限である
0.38%のとき、Mnの最低量は1.35%となる。Mn
はその量が多いほど、機械的性質が向上するが、
1.65%を超えと、偏析しやすい元素のため肉厚
中央部に巨大な偏析帯が現われること、連続鋳
造でスラブ割れが発生しやすいこと、合金鋼成
分扱いとなり、輸出時関税率が高くなる等溶製
上、コスト上好ましくない。 Pは粒界に偏析しやすく、扁平値を低下せしめ
ること、又連続鋳造で製造する場合、溶製温度を
高くなるため復リンが起るため、上限のみを
0.025%に規定した。Pは低いほどよいが、Pを
0.010%以下にする場合は、例えば2slag−L.F.
(レードルフアネス)等の特別な工程を要する。 Sは靭性、扁平値の低下等弊害元素の一つであ
るが、0.010%以下ではその影響は小さいことと
工業的に製造可能であることからその上限のみを
規定した。 T.Alは焼準後のフエライト結晶粒度を細粒に
すること及び脱酸剤として必要であるが、細粒に
必要なsol.Alとして最低0.006%以上必要であ
り、このときT.AlのうちAl含有量が0.010〜0.015
%のときsol.AlとInsol.Alの分配(比率)は6:
4であるため、下限のT.Alを0.010%とした。T.
Alは0.035%を超えるとアルミナ介在物が多く
なること、細粒効果が飽和すること、コスト
が高くなる等により上限を0.035%迄とした。 本発明の鋼管素材(スラブ)を連続鋳造で製造
する場合、スラブ割れ防止のため、Tiを使用す
る。スラブ割れは、C、Mn量とも関連するが、
主としてNに起因するとされ、NをTiで固定す
ることによりスラブ割れを防止する。この場合、
熱延前のスラブ加熱および鋼管焼準によつて生成
するsol.Al、即ちAlNを考慮すると鋼中NはAlと
Tiの化合物となる。従つてAlと結合するNは
0.0031%(sol.Al 0.006×N/Al→(0.006×14/
27)→ 0.0031%)であり、残りのNがTiと結合するた
め、これに必要なTiは0.010となる。 (0.006−0.0031)×Ti/N →(0.0029×48/14)→0.010) 又、Ti単独でN全部を固定する場合、Tiは
0.021%(0.006・Ti/N→0.006×48/14→0.021
)必要と なる。溶製時においては、AlをTiより先に投入
するため、Ti単独で固定することはない。従つ
てTiの下限は0.010%でよい。一方、Tiは0.030%
を超えると、TiN、TiC、TiS、TiCN等を形成す
るため介在物が多くなり、鋼の清浄度を悪くする
ため好ましくない。 Nはスラブ割れ防止のため少量ほど好ましい
が、溶製上経済性を考慮すると0.0060%以下が好
ましい。 次に本発明成分の素材(スラグ)を熱延でコイ
ルに圧延する場合、仕上温度850〜920℃、捲取温
度700〜800℃の熱延条件で熱延コイルを製造す
る。 仕上温度850℃未満、捲取温度700℃未満ではコ
イルの強度(引張強さ)が60Kg/mm2より大巾に高
くなるため、電縫ミルで成形時に大パワーを要
し、又、スプリングバツクによる溶接部割れが発
生しやすいため好ましくない。 一方、仕上温度920℃および捲取温度800℃を超
える条件では、コイルの強度は著しく低下する
が、コイル表面のスケール疵、冷却水量を押える
ためロール寿命を低下する等から好ましくない。 本発明の成分鋼を本発明の熱延条件で熱間圧延
として、熱延鋼板としたのち、該熱延鋼板を管状
体に成形し、該管状体のエツジ部を加熱して溶接
し、鋼管としたのち、次いで連続して内、外面の
溶接ビードを切削したのち、鋼管全体を室温程度
まで冷却し、定形ロール群で所定の寸法精度に仕
上げた後、切断装置(カツトオフともいう)で切
断し、スキツドに移送する。 この製造ラインにおいて、鋼管を冷却するた
め、溶接部は急冷を受けて非溶接部に比較し、著
しく硬くなる。 次に熱処理方法について説明する。 通常、特にC、Mnが多く含有されると溶接部
は硬くなり、定形ロールで鋼管の外径および真円
度を向上させるとき、適当な外径リダクシヨンを
与えるため、溶接部から割れが発生し、切断工程
でカツトオフの刃の寿命が低下する。 この対策として、本発明者らは、特公昭55−
8565号公報記載の発明思想を応用してこの問題を
解決した。 即ち電縫溶接鋼管の冷却方法において、溶接点
後方で鋼管溶接部の外表面をMs点直上近傍の温
度まで冷却し、鋼管溶接部の温度がMs点より高
い範囲内で溶接部肉厚方向にほぼ均一になつたの
ち、直ちに鋼管全体を室温まで冷却する方法であ
る。 具体的には、溶接部外表面の冷却水量及び冷却
時間を変えて溶接部の硬さをHv650からHv450へ
と低下させることにより、溶接部割れの防止、カ
ツトオフの刃寿命を通常成分である0.30〜0.35%
C含有の電縫管をカツトオフする場合の刃の寿命
とほぼ同じ程度まで向上させた。 このようにして製造された電縫鋼管を次に鋼管
全体を750〜950℃の温度で焼準処理する。 (実施例) 第1図は第1表に示すNo.1の鋼成分で鋼管サ
イズ外径114.3φ、肉厚6.35mmのAPI、K−55相当
の電縫鋼管溶接ままのものを各温度で10分保持し
たのち空冷する熱処理(焼準)を行ない、溶接部
及び母材部からAPI弧状引張試験片を加工して引
張試験した結果を示すものである。
関する。 (従来技術) 高炭素鋼電縫鋼管として、従来からJIS S40C
〜S50Cの電縫鋼管が商品化されているが、高炭
素、高Mn(特にMn1%以上)の電縫鋼管は極め
て少なく、シームレスミルからの供給が大半を占
めていた。 この理由として、C0.40〜0.50%、Mn1.3〜1.6
%の高炭素、高Mn鋼では、特に熱延コイルの強
度が高いため成形が困難で、ミルパワーの増大を
伴い、また、これら焼入性の高い成分は、特に電
縫ミルで急熱急冷を受けた溶接部の硬度が著しく
高くなるための溶接部に割れが発生したり、定尺
切断用のカツトオフの刃の損傷が激しく、刃の寿
命が短いため、時々ミルを停止したりするため造
管歩留が著しく低下する等により品質上、コスト
上問題があり、電縫ミルでは工業的に生産できな
かつた。この対策として、特に中径電縫ミルでは
造管後、溶接部のみをポストアニーラー又はシー
ムアニーラーと呼ばれる局部加熱用の設備で焼鈍
又は焼準して製造していた。しかし、ポストアニ
ーラーを持たない電縫ミルでは製造困難であつ
た。 一方品質面においては電縫ミルで溶接部のみを
ポストアニーラーで焼鈍した鋼管は、円周方向の
部位(位置)によつて機械的性質が異なり、また
鋼管の長手方向の機械的性質も不均一なため、例
えば圧潰特性、耐食性等の品質面で問題があつ
た。 (発明の目的) 以上の問題点を種々検討研究した結果、本発明
は成分系、熱延コイルの強度、造管方法、
鋼管全体の焼準、等の検討によつてポストアニー
ラー設備をもたない電縫ミルでも工業的生産が可
能な高炭素、高Mn電縫鋼管の製造方法を提供す
ることを目的とする。 (発明の構成・作用) 本発明の要旨とするところは、C0.38〜0.42
%、Si0.20〜0.30%、Mn1.35〜1.65%、P0.025%
以下、S0.010%以下、T.Al 0.010〜0.035%、
Ti0.010〜0.030%、N0.0060%以下で残部の大部
分がFeで、不可避的不純物からなるスラブを仕
上温度850〜920℃、捲取温度700〜800℃の熱延条
件で熱延鋼板としたのち、該熱延鋼板を管状体に
成形し、該管状体のエツジ部を加熱して溶接し、
鋼管としたのち750〜950℃の温度に5〜10分加熱
して、焼準することを特徴とする高炭素、高マン
ガン電縫鋼管の製造方法である。 以下、本発明について、API、K−55油井用電
縫鋼管の例をもつて詳細説明する。 まず、鋼管の成分であるが、Cは0.38%未満で
は、CrとはBを含有し、焼入性の高めない限
り、API、K−55の引張強度66.8Kg/mm2以上の規
格を満足しない。Cは多量に添加すると引張強度
向上に効果的であるが、Cが0.42%を超えると上
述した如く、造管後溶接部割れが発生するため好
ましくない。 Siは脱酸剤及び強度向上元素として0.20%以上
必要であり、強度面から含有量は多いほど好まし
いが、0.30%を超えると熱延工程で鋼板表面に、
しま状スケールが発生するため、0.20〜0.30%に
規定した。 MnはCeq(C+1/5Mn)が0.63以上ないと、焼
準後の機械的性質、特に引張強度が、66.8Kg/mm2
以上を満足しない。従つて、C量の下限である
0.38%のとき、Mnの最低量は1.35%となる。Mn
はその量が多いほど、機械的性質が向上するが、
1.65%を超えと、偏析しやすい元素のため肉厚
中央部に巨大な偏析帯が現われること、連続鋳
造でスラブ割れが発生しやすいこと、合金鋼成
分扱いとなり、輸出時関税率が高くなる等溶製
上、コスト上好ましくない。 Pは粒界に偏析しやすく、扁平値を低下せしめ
ること、又連続鋳造で製造する場合、溶製温度を
高くなるため復リンが起るため、上限のみを
0.025%に規定した。Pは低いほどよいが、Pを
0.010%以下にする場合は、例えば2slag−L.F.
(レードルフアネス)等の特別な工程を要する。 Sは靭性、扁平値の低下等弊害元素の一つであ
るが、0.010%以下ではその影響は小さいことと
工業的に製造可能であることからその上限のみを
規定した。 T.Alは焼準後のフエライト結晶粒度を細粒に
すること及び脱酸剤として必要であるが、細粒に
必要なsol.Alとして最低0.006%以上必要であ
り、このときT.AlのうちAl含有量が0.010〜0.015
%のときsol.AlとInsol.Alの分配(比率)は6:
4であるため、下限のT.Alを0.010%とした。T.
Alは0.035%を超えるとアルミナ介在物が多く
なること、細粒効果が飽和すること、コスト
が高くなる等により上限を0.035%迄とした。 本発明の鋼管素材(スラブ)を連続鋳造で製造
する場合、スラブ割れ防止のため、Tiを使用す
る。スラブ割れは、C、Mn量とも関連するが、
主としてNに起因するとされ、NをTiで固定す
ることによりスラブ割れを防止する。この場合、
熱延前のスラブ加熱および鋼管焼準によつて生成
するsol.Al、即ちAlNを考慮すると鋼中NはAlと
Tiの化合物となる。従つてAlと結合するNは
0.0031%(sol.Al 0.006×N/Al→(0.006×14/
27)→ 0.0031%)であり、残りのNがTiと結合するた
め、これに必要なTiは0.010となる。 (0.006−0.0031)×Ti/N →(0.0029×48/14)→0.010) 又、Ti単独でN全部を固定する場合、Tiは
0.021%(0.006・Ti/N→0.006×48/14→0.021
)必要と なる。溶製時においては、AlをTiより先に投入
するため、Ti単独で固定することはない。従つ
てTiの下限は0.010%でよい。一方、Tiは0.030%
を超えると、TiN、TiC、TiS、TiCN等を形成す
るため介在物が多くなり、鋼の清浄度を悪くする
ため好ましくない。 Nはスラブ割れ防止のため少量ほど好ましい
が、溶製上経済性を考慮すると0.0060%以下が好
ましい。 次に本発明成分の素材(スラグ)を熱延でコイ
ルに圧延する場合、仕上温度850〜920℃、捲取温
度700〜800℃の熱延条件で熱延コイルを製造す
る。 仕上温度850℃未満、捲取温度700℃未満ではコ
イルの強度(引張強さ)が60Kg/mm2より大巾に高
くなるため、電縫ミルで成形時に大パワーを要
し、又、スプリングバツクによる溶接部割れが発
生しやすいため好ましくない。 一方、仕上温度920℃および捲取温度800℃を超
える条件では、コイルの強度は著しく低下する
が、コイル表面のスケール疵、冷却水量を押える
ためロール寿命を低下する等から好ましくない。 本発明の成分鋼を本発明の熱延条件で熱間圧延
として、熱延鋼板としたのち、該熱延鋼板を管状
体に成形し、該管状体のエツジ部を加熱して溶接
し、鋼管としたのち、次いで連続して内、外面の
溶接ビードを切削したのち、鋼管全体を室温程度
まで冷却し、定形ロール群で所定の寸法精度に仕
上げた後、切断装置(カツトオフともいう)で切
断し、スキツドに移送する。 この製造ラインにおいて、鋼管を冷却するた
め、溶接部は急冷を受けて非溶接部に比較し、著
しく硬くなる。 次に熱処理方法について説明する。 通常、特にC、Mnが多く含有されると溶接部
は硬くなり、定形ロールで鋼管の外径および真円
度を向上させるとき、適当な外径リダクシヨンを
与えるため、溶接部から割れが発生し、切断工程
でカツトオフの刃の寿命が低下する。 この対策として、本発明者らは、特公昭55−
8565号公報記載の発明思想を応用してこの問題を
解決した。 即ち電縫溶接鋼管の冷却方法において、溶接点
後方で鋼管溶接部の外表面をMs点直上近傍の温
度まで冷却し、鋼管溶接部の温度がMs点より高
い範囲内で溶接部肉厚方向にほぼ均一になつたの
ち、直ちに鋼管全体を室温まで冷却する方法であ
る。 具体的には、溶接部外表面の冷却水量及び冷却
時間を変えて溶接部の硬さをHv650からHv450へ
と低下させることにより、溶接部割れの防止、カ
ツトオフの刃寿命を通常成分である0.30〜0.35%
C含有の電縫管をカツトオフする場合の刃の寿命
とほぼ同じ程度まで向上させた。 このようにして製造された電縫鋼管を次に鋼管
全体を750〜950℃の温度で焼準処理する。 (実施例) 第1図は第1表に示すNo.1の鋼成分で鋼管サ
イズ外径114.3φ、肉厚6.35mmのAPI、K−55相当
の電縫鋼管溶接ままのものを各温度で10分保持し
たのち空冷する熱処理(焼準)を行ない、溶接部
及び母材部からAPI弧状引張試験片を加工して引
張試験した結果を示すものである。
【表】
【表】
第1図によれば溶接ままのものを750℃未満で
熱処理すると、引張強さが、API規格を満足せ
ず、又、950℃を超えると降伏点が規格下限ぎり
ぎりである。従つて、750〜950℃が最適焼準範囲
である。一方、保持時間は5分以上あれば問題な
いが、炉温のバラツキを考慮し、10分とした。 次に本発明の実施例の機械的性質について、前
述した方法で製造したAPI、K−55電縫油井管
(外径114.3φ、肉厚6.35t)の例に従つて説明す
る。 第1表において、本発明のものは、従来法に比
較し、特に円周方向の品質特性に差がないため、
ユーザーに安心して使用してもらうことができる
ほか、ポストアニーラー設備をもたない電縫ミル
において製造可能としたものであり、API、K−
55電縫油井管の市場ニーズに応えることができ
た。 (発明の効果) 以上、述べたように本発明方法により、従来、
ポストアニーラー設備を有した電縫管造管設備以
外では製造不可能であつた高炭素、高マンガン電
縫鋼管の製造が可能となり、高品質で低コストな
高級管を提供できるようになつたものであり、産
業上稗益するところが極めて大である。 本発明では、適用例を油井管に限つて述べたが
この種のものは、例えば航空機、自動車その他の
機械構造用鋼管として使用することができる。
熱処理すると、引張強さが、API規格を満足せ
ず、又、950℃を超えると降伏点が規格下限ぎり
ぎりである。従つて、750〜950℃が最適焼準範囲
である。一方、保持時間は5分以上あれば問題な
いが、炉温のバラツキを考慮し、10分とした。 次に本発明の実施例の機械的性質について、前
述した方法で製造したAPI、K−55電縫油井管
(外径114.3φ、肉厚6.35t)の例に従つて説明す
る。 第1表において、本発明のものは、従来法に比
較し、特に円周方向の品質特性に差がないため、
ユーザーに安心して使用してもらうことができる
ほか、ポストアニーラー設備をもたない電縫ミル
において製造可能としたものであり、API、K−
55電縫油井管の市場ニーズに応えることができ
た。 (発明の効果) 以上、述べたように本発明方法により、従来、
ポストアニーラー設備を有した電縫管造管設備以
外では製造不可能であつた高炭素、高マンガン電
縫鋼管の製造が可能となり、高品質で低コストな
高級管を提供できるようになつたものであり、産
業上稗益するところが極めて大である。 本発明では、適用例を油井管に限つて述べたが
この種のものは、例えば航空機、自動車その他の
機械構造用鋼管として使用することができる。
第1図は本発明の熱処理特性を示す図(×印溶
接部、・印母材部、各温度で10分保持後空冷)、第
2図は第1表のサンプリング位置を示す図であ
る。
接部、・印母材部、各温度で10分保持後空冷)、第
2図は第1表のサンプリング位置を示す図であ
る。
Claims (1)
- 1 C0.38〜0.42%、Si0.20〜0.30%、Mn1.35〜
1.65%、P0.025%以下、S0.010%以下、T.Al
0.010〜0.035%、Ti0.010〜0.030%、N0.0060%以
下で残部の大部分がFeで、不可避的不純物から
なるスラブを、仕上温度850〜920℃、捲取温度
700〜800℃の熱延条件で熱延鋼板としたのち、該
熱延鋼板を管状体に成形し、該管状体のエツジ部
を加熱して溶接し、鋼管としたのち、750〜950℃
の温度に5〜10分加熱して、焼準することを特徴
とする高炭素、高マンガン電縫鋼管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12199883A JPS6013024A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 高炭素、高マンガン電縫鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12199883A JPS6013024A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 高炭素、高マンガン電縫鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6013024A JPS6013024A (ja) | 1985-01-23 |
JPS6147884B2 true JPS6147884B2 (ja) | 1986-10-21 |
Family
ID=14825024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12199883A Granted JPS6013024A (ja) | 1983-07-05 | 1983-07-05 | 高炭素、高マンガン電縫鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6013024A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104245970B (zh) * | 2012-04-09 | 2016-04-20 | 杰富意钢铁株式会社 | 低屈服比高强度电阻焊钢管、用于该电阻焊钢管的钢带以及它们的制造方法 |
JP5867474B2 (ja) * | 2013-09-25 | 2016-02-24 | Jfeスチール株式会社 | 電縫溶接部の信頼性に優れた高炭素電縫溶接鋼管の製造方法 |
CN109338221B (zh) * | 2018-11-07 | 2021-01-26 | 林州凤宝管业有限公司 | 一种挂车车轴管及其生产方法 |
-
1983
- 1983-07-05 JP JP12199883A patent/JPS6013024A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6013024A (ja) | 1985-01-23 |
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