JPS6146768A - 自動車の開閉体支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動車におけるトランクリッド等の開閉体を
支持する開閉体支持構造に関するものである。

（従来の技術） 従来より、このような自動車の開閉体支持ｍ造として、
車体に形成された開口を覆う開閉体と、該開閉体を車体
に開閉自在に取付けるヒンジ装置と、上記開閉体の開放
端側を車体に固定するロック装置とからなり、開閉体を
閉じたとき該開閉体が上記ヒンジ装置およびロック装置
を介して車体に固定状態に支持されるようにしたものは
一般によく知られている（実開昭５５−２８５２４号公
報等参照）。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、従来、自動車においては、エンジンのアイド
ル回転時車室内で大きなこもり音が発生し、乗員に圧迫
感ないし不快感を与えるという問題がある。このこもり
音の発生原因は、車体の小室構成部分がエンジンの振動
に伴って振動する際その振動モードの圧縮部と膨張部と
の間で著しい体積差が生じることに起因するものである
が、このこもり音を有効に低減し得る具体的手段は未だ
提案されていないのが現状である。

本発明はかかる点に鑑み、その目的とすることろは、単
室の一部を構成する開閉体が単室構成部分の振動モード
の圧縮部と膨張部との体積差を減するよう自励振動する
ようになし、こもり音を有効に低減し得る開閉体支持構
造を提供せんとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため、本発明の解決手段は、自動車
の開閉体支持構造として、車体に車室内へ連通するよう
形成された開口を覆う開閉体と、該開閉体を車体に開閉
自在に取付けるヒンジ装置と、上記開閉体の開放端側を
車体に固定するロック装置とを備えるとともに、上記ヒ
ンジ装置およびロック装置を介して車体に支持される開
閉体を車体に対し弾性支持するために該開閉体のヒンジ
装置側またはロック装置側の少なくとも一方と車体との
間に設けられた所定のばね特性を有する弾性部材を備え
た構成としたものである。

（作用） 上記構成により、本発明では、エンジンのアイドル回転
時、車室の一部を構成する開閉体がその支持部の弾性部
材の弾性変形によりエンジン振動を受けて自励振動を生
じ、この開閉体の振動をもって車体の単室構成部分の振
動モードの圧縮部と膨張部との体積差を減少させるよう
にしたものである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明覆る。

第１図および第２図は本発明を自動車のトランクリッド
支持構造に適用した一実施例を示し、１は車体であって
、該車体１内には前側からエンジンルーム２と車室３と
トランクルーム４とが設（プられ、該車室３とエンジン
ルーム２とはダッシュパネル５等により区画形成されて
いる一方、車室３とトランクルーム４とは互いに連通し
ている。

６は車体１背面に上記トランクルーム４への荷物の出し
入れを行うため、に形成されたトランクルーム開口であ
って、該開口６は、車体前後方向に略水平に延びる水平
部７ａと該水平部７ａの後端より垂下する垂直部７ｂと
を有するトランクリッド７によって覆われている。上記
トランクリッド７は、その水平部７ａ前端がヒンジ装置
８を介して車体１に取付けられて該ヒンジ装置８の軸心
廻りに開閉自在に設けられているとともに、トランクリ
ッド７の垂直部７ｂ下端つまり開放端は、ロック装置９
によって車体１に固定されるようになっている。上記ロ
ック装置９は、車体１に取付けられたストライカ１０と
、該ストライカ１０に対応してトランクリッド７に揺動
可能に設けられたフック部材１１とを備え、上記ストラ
イカ１０に対しフック部材１１を係合せしめてロックす
るように構成されている。

そして、本発明の特徴として、上記ロック装置９のスト
ライカ１０と車体１との間には、第３図および第４図に
詳示するような弾性部材１２が介設されている。該弾性
部材１２は、ストライカ１０に固定された第１プレート
１３と、該第１プレート１３に対向して車体１に固定さ
れた第２プレート１４と、上記両プレート１３．１４間
に固着されて設けられたラバー１５．１５とにより所定
のばね特性を有するように構成されてなり、トランクリ
ッド７のロック閉時、上記ヒンジ装置８　Ａ５よびロッ
ク装置９を介して車体１に支持されるトランクリッド７
を車体１に対し弾性支持するようにしている。上記弾性
部材１２のばね特性は、エンジンのアイドル回転時にト
ランクリッド７が自励振動した際、車体１の車室３Ｍ１
ｉ成部分にお（プる振動モードの測定に基づき該振動モ
ードの圧縮部と膨張部との体積差が減少するように適宜
設定されている。

したがって、上記実施例においては、トランクリッド７
の支持部たるロック装置９のストライカ１０と車体１と
の間に弾性部材１２を設けたことにより、エンジンのア
イドル回転時には、トランクリッド７は、上記弾性部材
１２の弾性変形によりエンジンの振動を受けて自励振動
を生じる。そして、この場合、弾性部材１２のばね特性
は、このトランクリッド７の自励振動でもって車体１の
車室３構成部分における振動モードの圧縮部と膨張部と
の体積差が減少するように適宜設定されているので、エ
ンジンのアイドル回転時でのこもり音を有効に低減する
ことができ、乗心地の向上を図ることができる。

今、具体的に、トランクリッドが車体に固定状態に支持
された従来の自動車（以下、従来例という）とトランク
リッドが車体に弾性支持された本発明の自動車（以下、
本発明例という）とについてエンジンのアイドル回転時
での車体振動試験を行い、その結果を第５図および第６
図に示す。第５図は、エンジン回転数７５　Ｏｒｐｍで
の車体の車室構成部分におけるある時点での振動モード
を表わしたものであり、その振動モードの圧縮部は車体
内側に向いたベクトルで、膨張部は車体外側に向いたペ
ルトルでそれぞれ表示している。この第５図において、
トランクリッド以外の単室構成部分での振動モードは従
来例の場合と本発明例の場合とで同じ状態にあるが、ト
ランクリッド部分での振動モードは、従来例の場合、破
線で示す如く膨張部から圧縮部に変化し、これにより車
室構成部分全体での振動モードの圧縮部と膨張部との体
積差が一段と大きくなっている。これに対し、本発明例
の場合、トランクリッド部分での振動モードは、実線で
示す如く膨張部の状態のままにあり、車室構成部分全体
での振動モードの圧縮部と膨張部との体積差が減少する
ことが判る。また、第６図は、車室内での音圧の測定結
果を示し、従来例の場合を破線で、本発明例の場合を実
線で示している。この図から明らかなように、本発明例
の場合には、従来例の場合に比べ音圧が最高となるエン
ジン回転数７５０　ｒｐｍ付近においてその音圧が約５
ｄＢも低減していることが判る。

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、そ
の他種々の変形例を包含するものである。

例えば、上記実施例では、ヒンジ装置８およびロック装
＠９を介して車体１に支持されるトランクリッド７を車
体１に対し弾性支持するために、トランクリッド７のロ
ック装置９側と車体１との間に弾性部材１２を設けたが
、逆にトランクリッド７のヒンジ装置９側と車体１との
間に弾性部材を　　　　　□設けたり、あるいはその両
方に弾性部材を設けたりしでもよいのは勿論である。

また、上記実施例では、本発明を、自動車のトランクリ
ッド支持構造に適用した場合について述べたが、バック
ドア等車体に車室内へ連通するよう形成された開口を覆
うその他の開閉体を支持する開閉体支持構造にも同様に
適用できる。

（発明の効果） 以上の如く、本発明における自動車の開閉体支持構造に
よれば、エンジンのアイドル回転時に開閉体がその支持
部の弾性部材の弾性変形によりエンジン振動を受けて自
励振動を生じ、この開閉体の自励振動でもって車体の車
室構成部分の振動モードの圧縮部と膨張部との体積差を
減少させることができるので、こもり音を有効に低減さ
せることができ、乗心地の向上を図ることができるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第２図は自動車の
車体構造の概略を示す縦断側面図、第１図はトランクリ
ッドのロック装置部を示す縦断側面図、第３図は弾性部
材の縦断面図、第４図は同平面図である。第５図は車体
の単室構成部分の振動モードを示す図であり、第６図は
車室内での音圧測定結果を示す図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）車体に車室内へ連通するよう形成された開口を覆
   う開閉体と、該開閉体を車体に開閉自在に取付けるヒン
   ジ装置と、上記開閉体の開放端側を車体に固定するロッ
   ク装置と、上記ヒンジ装置およびロック装置を介して車
   体に支持される開閉体を車体に対し弾性支持するために
   該開閉体のヒンジ装置側またはロック装置側の少なくと
   も一方と車体との間に設けられた所定のばね特性を有す
   る弾性部材とからなることを特徴とする自動車の開閉体
   支持構造。