JPS6143697Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗濯機等の製品周りに外箱を被せるよ
うにした包装装置に関する。

従来洗濯機として例えば上面後部に操作パネル
部を突設したものを包装する場合、まず下部固定
部材上に洗濯機を載置して後この周りに直方体即
ち大略単純形状の外箱を被せ、該洗濯機上部の両
側に緩衝固定材を取り付け、前記操作パネル前方
の洗濯機上面と外箱との間の空間を木材等で補強
した後外箱の上面開放口フラツプを閉じ、全体を
プラスチツクバンドで緊締するようにしていた。

上述のように、洗濯機等上面に操作パネルとい
う突出部を有した製品形態のものは、操作パネル
前方の製品上面と外箱上壁との間の空間にどうし
ても上記専用の別体の包装部材が必要であるた
め、包装部品点数が多く、包装材料費が嵩む等の
欠点があつた。

そこで、本考案は以上のような従来の実情に鑑
み直方体等大略単純形状の外箱に切り込みを設け
て、これに基づき外箱開口部の隅部を内側にへこ
ませて、製品上面と外箱上壁との間の空間に充填
される補強片を一体に形成した構造により、包装
部品数の低減を図れ、包装材料費用を抑えること
の出来る包装装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を第１図〜第４図に基
づいて説明する。

第１図は本考案に係る包装装置の外箱展開図を
示し、図中、A₁〜A₄は外箱１１の側壁、ａは各
側壁A₁，A₄間の折目、A₅は打ち代、８は側壁A₁
の上部に折目ｂを介して連なる内フラツプ、４は
側壁A₂，A₄の上部に折目ｂを介して連らなる外
フラツプ、５は外フラツプ４先端縁に形成された
切欠き、６は外フラツプ４の相互対向する側縁
夫々に折目ｃを介して延設された封緘片、７は外
フラツプ４及び封緘片６と側壁A₂，A₄の一部及
び側壁A₃とを切り離す切り溝、１は隣接する側
壁A₃とA₄の上端部及びA₃とA₄の上端部にこれら
に跨がつて横方向に設けられた切り込み、２は該
切り込み１から側壁A₂，A₃，A₄上縁に向かつて
垂直に設けられた折目である。

第２図は段ボールシート等を第１図のように型
抜きしたものを組み立てた外箱１１の組立図であ
る。

外箱１１は、各側壁A₁〜A₄間の折目ａで直角
に折り曲げ、打ち代A₅を側壁A₁に固定する。

そして、外箱１１を図に示す如く製品ここでは
洗濯機１０側部周りに被せる。この場合、内フラ
ツプ８を洗濯機１０の上端後部に突出する操作パ
ネル部１０ａ側に、切り込み１を洗濯機１０前部
側に位置させる。更に切り込み１を境とした側壁
A₃とA₄，A₃とA₂の上端部分を折目２つに従つて
内側に折り曲げることにより、３の補強片を形成
する。

次に、洗濯機１０の操作パネル部１０ａの両端
上部に９Ａの略コ字形緩衝材を嵌め込むと共に補
強片３形成後に洗濯機１０の反操作パネル部１０
ａ側に対応する外箱１１上端両隅部に形成された
凹所に９ＢのＬ字形緩衝材を配設する。この後第
３図及び第４図に示すように内フラツプ８を折目
ｂから内側に折り曲げると共に外フラツプ４を折
目ｂから内側に順次折り曲げて内フラツプ８上面
に重ね合わせ、この状態で該内フラツプ８同志の
切欠き５を噛み合わせると共に封緘片６を折目ｃ
から内側に折り曲げて側壁A₃外面に当接させか
つ接着剤等を用いて接着固定する。

以上のような洗濯機１０の包装構造において
は、外箱１１と一体成形される補強片３が、外箱
１１上壁と洗濯機１０の反操作パネル部１０ａ側
上面との間の空間に充填されるから、該空間部分
を製品の積載・荷扱い時の外力に対して補強出
来、従来のように外箱とは別体の補強部材が不要
であり、包装部品点数の低減を図れるわけであ
る。特に、上記構成では、内フラツプ８先端を補
強片３に重合すると共に外フラツプ４先端を外箱
１１上壁部分において交叉させたから、製品の上
方からの外力に対する保護性が一段と強力にな
る。又、上記構成では封緘片６を外フラツプ４に
延設し、これを外箱１１の側壁に接着する構成に
したから、従来の包装装置のように、外箱全体を
プラスチツクバンド等で緊締せずに封緘出来、こ
れもまた包装部品低減に有利である。

以上説明したように本考案によれば、直方体等
大略単純形状の外箱上壁と製品上面との面に形成
される空間に、該外箱隅部内側にへこませて形成
した補強片を充填させるようにしたから、別体の
補強部材等を用いずに外箱の前記空間に加わる外
力に対する保護が確実に行え、包装部品の低減と
包装作業の低減を図れ、製品の包装費用を大巾に
抑えることが出来る。又、本考案によれば、内フ
ラツプ先端を補強片に重合すると共に外フラツプ
先端を外箱上壁部分において交叉させたから、製
品の上方からの外力に対する保護性が一段と強力
になる。又、封緘片を外フラツプに延設し、これ
を外箱の側壁に接着する構成にしたから、従来の
包装装置のように、外箱全体をプラスチツクバン
ド等で緊締せずに封緘出来、これもまた包装部品
低減に有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る包装装置の外箱の展開
図、第２図は外箱の組立状態を示す斜視図、第３
図及び第４図は外箱の組立完成状態を示す斜視図
及び一部縦断面図である。 １……切り込み、２……折目、３……補強片、
４，８……フラツプ、１０……洗濯機、１０ａ…
…操作パネル部、１１……外箱、A₁〜A₄……側
壁、ａ，ｂ，ｃ……折目。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 外方突出部を上面に備えた製品を直方体等の
   大略単純形状の外箱で外包するようにした包装
   装置において、前記製品を単純形状で囲んだ時
   に生じる製品上面と外箱上壁との間の空間に対
   応する外箱開口部であつて、内フラツプと外フ
   ラツプによつて閉じられる外箱開口部の隅部
   に、該隅部を切り込みに基づいて前記空間を充
   填すべくへこませて外箱の補強片を形成する一
   方、単一の内フラツプ先端を補強片に重合する
   と共に相対向する一対の外フラツプ先端を外箱
   上壁部分で交又させ、かつ外フラツプに延設し
   た封緘片を外箱の側壁に接着するようにしたこ
   とを特徴とする包装装置。 (2) 補強片が形成された後の外箱外面の凹所に緩
   衝材が挿入支持されてなる実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の包装装置。