JPS6141154Y2 - - Google Patents

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JPS6141154Y2
JPS6141154Y2 JP5838679U JP5838679U JPS6141154Y2 JP S6141154 Y2 JPS6141154 Y2 JP S6141154Y2 JP 5838679 U JP5838679 U JP 5838679U JP 5838679 U JP5838679 U JP 5838679U JP S6141154 Y2 JPS6141154 Y2 JP S6141154Y2
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JP
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locking
pin
lever
head
piece
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカセツトテープレコーダ、特にリー
ル、キヤプスタン軸等の設置された可動シヤーシ
がカセツトの挿入により上昇するカセツトテープ
レコーダに関する。
リール、キヤプスタン軸等の設置された可動シ
ヤーシがカセツトの挿入により上昇する、スター
ル方式で代表される。カセツトテープレコーダが
多数知られている。このようなカセツトテープレ
コーダの可動シヤーシは上昇しない下降位置にお
いて係止部材に係止され、カセツトの挿入により
この係止が解除され、予め与えられていたたとえ
ば引張ばねのような偏倚材の偏倚力によつて上昇
している。可動シヤーシは偏倚材の偏倚力によつ
て固定部材に押圧されてその上昇位置に維持され
ている。このように偏倚材の偏倚力によつて可動
シヤーシを上昇位置に維持しているため、可動シ
ヤーシの振動を防止するには大きなばね定数の偏
倚材を使用しなければならない。しかし大きなば
ね定数の偏倚材を使用すればカセツト挿入時の可
動シヤーシの上昇が急激に生じ大きなシヨツクが
与えられ好ましくない。またエジエクト動作時に
は可動シヤーシを下降させるために偏倚材の偏倚
力に抗して大きなエジエクト操作力をエジエクト
操作部材に与える必要があり好ましくない。
この考案は上記欠点を除去したカセツトテープ
レコーダの提供を目的としている。
以下図面を参照しながらこの考案の一実施例に
ついて詳細に説明する。
まず第1図を参照しながらこの考案に係るカセ
ツトテープレコーダ10の概略を説明すると、カ
セツトテープは一対の回動ピン11,12によつ
て固定シヤーシ14に回動可能に取付けられた可
動シヤーシ16を具備している。そして可動シヤ
ーシ16は、スタール方式と同様にカセツト18
の挿入により係止機構20が解除されることによ
り回動して上昇する。カセツト18は可動シヤー
シ16が上昇したときリール機構22上に支持さ
れ、モーター24より動力伝達機構26を介して
リール機構22に回転トルクが伝達されている。
一対の録音・再生ヘツド(録再ヘツド)27,2
8を持つヘツド支持板30が回動可能に固定シヤ
ーシ14上に取付けられている。これらの録再ヘ
ツド27,28は4トラツク2チヤンネルヘツド
であり回動中心より等距離に配設させている。そ
してこのヘツド支持板30を回動させてその突出
ヘツドを切換える回動可能なカム板32およびカ
ム板を動作させるプランジヤ機構34が同様に固
定シヤーシ14上に取付けられいる。更に可動シ
ヤーシ16上のキヤプスタン36との間でテープ
を挾持するピンチローラ38を一端に持つ回動可
能なピンチローラ支持板40が固定シヤーシ14
上に取付けられてヘツド支持板30の上方に位置
している。そしてこのピンチローラ支持板40を
回動させてピンチローラ38を後退させることに
よりテープの早送りを可能とするテープ早送りレ
バー42が固定シヤーシ14上に取付けられてい
る。また消去ヘツド44が固定シヤーシ14上に
進退自在に取付けられかつこの消去ヘツドの進退
を制御する消去ヘツド切換機構46が設けられて
いる。これら機械系部材に加えてヘツド回路切換
スイツチ48、モータ極性切換スイツチ50が固
定シヤーシ14下方のプリント基板(図示しな
い)に取付けられかつテープ送行方向指示スイツ
チ52が固定シヤーシ14上に取付けられてい
る。以下上記機構等のそれぞれの構成部材および
上記以外の他の機構等について順次詳細に説明す
る。ここでカセツトの挿入される方向、つまり第
1図の右方より見てテープが左より右へ送られる
方向をフオワード方向とし、その逆つまり右より
左へ送られる方向をリバース方向ということとす
る。
第1図からわかるように、リール機構22は一
対のリール台60,160を備えている。リール
台60,160はモータの回転方向に対応して供
給側または巻取側に変化することはいうまでもな
い。フオワード走行時での供給側リール台60に
ついてその構成をいえば、第2図および第3図に
示すように、リール台60は上端部におねじが切
られかつスリツトの形成されたフランジ付リール
シヤフト62と、リールシヤフトのスリツトに嵌
合されるキーを有しワンウエークラツチ手段64
を介してリールシヤフトに取着されるリール台本
体66とを持つている。そしてリール台本体66
の外周に、N,S極が交互に形成されたパルス発
生用磁気リング68が付着されている。また圧縮
ばね70を介してリールシヤフト62のおねじ部
に駆動爪72が螺合されている。ここでリールシ
ヤフト62は後述する動力伝達機構26の一部を
構成するリール歯車74の歯車シヤフト75の外
周に遊嵌されている。リール歯車74はカラー7
6を介して歯車シヤフト75に固定され、シヤフ
ト75の下端部のおねじ部にナツト78を螺合す
ることによりリール台60は可動シヤーシ16に
固定されている。この歯車シヤフト75の自由端
の環状構80にEリング82を取付けることによ
りリール台本体66をリールシヤフト62に取着
している。ワンウエークラツチ手段63は3個の
うず巻状切欠きが等角的に外周に形成されたクラ
ツチプレート83と、このクラツチプレートとリ
ール台本体66との間に配設されるフエルトプレ
ート84と、クラツチプレートのうず巻状切欠き
内にそれぞれ配設される3個の鋼球86とを備え
ている。これらの鋼球86は、リール歯車74の
内周面87とクラツチプレートの切欠きとの間に
規定される空隙内を遊動可能な大きさに形成され
ている。また巻き取り側リール台160は、第4
図に示すように、クラツチプレートのうず巻状切
欠きのうず巻き方向が逆である点とマグネツトリ
ング68を有しない点とを除けば供給側リール台
60と同一の構成をしている。そして巻取り側リ
ール台160の構成部材は供給側リール台60の
対応する構成部材に100を加えた参照番号によ
つて示されている。
モータ24の回転トルクはモータプーリ90よ
り、従来のようにアイドラーレバー等を経ること
なく、歯車列よりなる動力伝達機構26を経てキ
ヤプスタン36およびリールシヤフト62,16
2に伝達されている。この動力伝達機構26は、
第4図に示すように、キヤプスタンシヤフトに取
着されたキヤプスタン歯車92と、リールシヤフ
ト62,162に取着された一対のリール歯車7
4,174とキヤプスタン歯車およびリール歯車
の間に位置する中間歯車94とを備えている。そ
してモータ24の回転トルクはモータプーリ90
よりフライホイール96を介してキヤプスタン3
6に伝達され更にそこからキヤプスタン歯車9
2、中間歯車94を介してそれぞれのリール歯車
74,174に伝達されている。ここでフライホ
イール96のリムにゴムタイヤ98が配設されて
いる。
モータ24のモータプーリ90が、第4図に示
す反時計方向に回転すればキヤプスタン36、リ
ール歯車74,174は全て時計方向に回転す
る。供給側のリール台60について考えると、リ
ール歯車74が時計方向に回転すればリール歯車
の内周面87との接触によつて鋼球86は隙間の
大きな方向に逃げ、内周面とクラツチプレート8
3との間で空転するためそれらの間に摩擦力は生
じない。そのためクラツチプレート83は回転せ
ず当然にリール台本体66、リールシヤフト62
も回転しない。これに対して巻取り側のリール台
160において、リール歯車174の内周面18
7との接触によつて鋼球186は隙間の小さな方
向に移動してくさび作用を生じる。そのため内周
面とクラツチプレート183との間で摩擦力を生
じてクラツチプレート183を時計方向に回転さ
せる。クラツチプレート183の回転によりフエ
ルトプレート184を介してリール台本体166
も回転しそれによつてリール台160はテープ取
巻機能を行なう。他方モータープーリ90が図示
しない時計方向に回転すれば上記と逆の動作によ
りクラツチプレート83、フエルトプレート8
4、リール台本体66が回転してリール台60が
テープ巻取機能を行なう。
上記のように、動力伝達機構26がキヤプスタ
ン歯車92、中間歯車94、リール歯車74、1
74を備え、巻取り側および供給側のリール台6
0,160の対応するリール歯車74,174を
同時に回転させているにもかかわらずワンウエー
クラツチ手段64,164によつて巻取り側とな
るべきいずれかのリール台のみを回転させている
ため単一のモータ24の回転方向を逆転させるこ
とによりフオワード走行またはリバース走行が容
易に設定できる。
モータ24の反転動作は終端検出時または必要
に応じて随時なされる。そしてモータの反転を感
知して突出ヘツドの切換えを行なうための磁気感
応素子100が第1図および第4図に示すように
マグネツトリング68に隣接して配設されてい
る。この磁気感応素子100はN,S極が交互に
形成されたパルス発生用磁気リング68のパルス
変動を感知して信号を生じ、その信号が第5図に
示すように信号処理回路102,論理回路10
4、プランジヤ駆動回路106で順次処理されて
プランジヤ機構を作動することによりヘツド支持
板30を回動させて突出ヘツドの切換えと行なつ
ている。ここで磁気感応素子100のためのパル
スを発生する磁気リング68はリール本体64の
外周に取付けられている。しかしモータプーリ9
0を磁気リングとすることができ、そのように構
成すれば部材数も減少し、組立ても容易となる。
その場合磁気反応素子は摸ータプーリ90に隣接
配置することはいうまでもない。
第1図および第6図に示すようにプランジヤ機
構38はプランジヤ110と、プランジヤ駆動回
路106に接続されプランジヤがその内部を往復
作動するプランジヤ本体112とを備えている。
プランジヤ110の自由端上面は平面113とな
つている。そしてプランジヤ110の往復動をヘ
ツド支持板回動用カム板32に伝達する連結板1
14の一端がこの平面113に取付けられてい
る。詳細にいえば連結板114の一端に植設され
たピン116が平面113に穿説された貫通孔を
介してのび、Eリング(図示しない)によつてプ
ランジヤ110に連結板114が取付けられてい
る。植設ピン116は連結板114を貫いて上方
にも延出している。そして連結板114の上方に
位置しこの植設ピン116の往復動を許容する長
溝を有するプランジヤアーム118がプランジヤ
110に隣接して固定シヤーシ14上に回動可能
に配設されている。また三角形断面のガイド溝1
20がプランジヤ110の回転を防止しつつ往復
動をガイドするようにプランジヤ110に形成さ
れている。
第6図からよくわかるように、プランジヤアー
ム118と連結板114との間にピンチローラ支
持板40が位置している。ピンチローラ支持板4
0は上方にのびた一体のカラーを固定シヤーシ1
4上の植設シヤフト121に遊嵌させシヤフトに
Eリングを取付けることにより固定シヤーシ上に
配設されている。そして植設シヤフトの回りにね
じりコイルばね188が配設されて、反時計方向
の偏倚力をピンチローラ支持板40に与えてい
る。ここでねじりばね188の一端は後述する偏
心ピン197の側面に当接している。またピンチ
ローラ支持板40の一端にピンチローラ38が回
転可能に取付けられ、他端にテープ早送りレバー
42の植設ピン122の当接する切欠き123が
形成されている。またカム板32とプランジヤア
ーム118との間に位置する突出片124が支持
板40に形成されている。突出片124はプラン
ジヤアーム118の2股状自由端の溝内に嵌合さ
れる植設ピン126をその上面に有している。図
示のように、ピンチローラ38が支持されたピン
チローラ支持板40の一端はT字形に形成され、
それぞれの先端は下方にのびた折曲片128,1
29となつている。
図面の複雑化をさけるため、回動中心となるシ
ヤフト、ピンを第1図をのぞく他の図において特
に〓印で示すこととなる。
第7図からわかるように、下方にのびたピン1
3が連結板114の他端に植設され、このピン1
30と固定シヤーシ14との間に引張コイルばね
131が張設されている。そしてこの引張ばね1
31によつて植設ピン130は、カム板32のハ
ート形カム溝132の側面に押圧されている。ハ
ート形カム溝132は2個の隅部133,134
と左右の溝135,136とから構成され、左右
の溝の間にV形片137が形成されている。フオ
ワード方向にテープが走行し録再ヘツド27が突
出した状態では隅部133に植設ピン130が押
圧されている。カム板32の上面より大小の植設
ピン138,139が突出し、大きな植設ピン1
38と固定シヤーシ14上の植設ピン140との
間にトグルばねとなるねじりコイルばね142が
張設されている。カム板32は回動ピン144に
よつて固定シヤーシ14に回動可能に取付けら
れ、図示の状態では回動中心となるピン144と
植設ピン130とを結ぶ仮想線より下方にV形片
137が位置している。カム板32は更に2股状
突出片148を一体的に備え、突出片の長溝内に
テープ走行方向指示スイツチ52の可動接片14
9が嵌合されている。スイツチ52は可動接片1
49をはさんで一対の固定接片150,151を
持ち、可動接片といずれかの固定接片との当接に
よりテープ走行指示回路が閉じられてテープが左
から右または右から左に走行するのを示す所望の
ランプ(図示しない)を点灯している。
カム板32によつて回動されるヘツド支持板3
0は、第8図および第9図に示すように、端部が
上方に僅かに折曲したアジマス調整用板ばね19
0を備え、この板ばねの上から録再ヘツド27,
28が取付けられている(図の複雑化をさけるた
めのヘツド27のみを示す)。ヘツド27はその
下面に固着された取付け板192を板ばね190
の折曲端上に位置させ両端をビス193,194
でヘツド支持板30に取付けることにより配置さ
れている。ここで一方のビス193はたとえば2
枚のワツシヤ195を挾持して取付けレベルを設
定し他方のビス194の螺合状態を調整すること
によりヘツドの傾き、ずれなどを防止している。
このように両端の折曲した1枚の板ばねを利用し
た簡潔な構成によりヘツドのアジマス調整を広範
囲で容易かつ確実に行なうことができる。ヘツド
支持板30はビス196によつて固定シヤーシ1
4に取付けられ、ビス196を中心として回動可
能となつている。またヘツド支持板30が回動し
た時の突出ヘツドの突出位置を調整するための一
対の偏心ピン197,198が回動中心196の
両側で等距離の位置にそれぞれ配設されている。
第10図および第11図に示すように偏心ピン1
98は上面にすり割を持ち下端部におねじの切ら
れたビスの形態をとり、すり割面とねじ付下端部
とは同軸的に形成されている。そして、ヘツド支
持板30の側面に当接する周面を持つ環形溝19
9が中央部に形成され、この環形溝の中心線は偏
心ピンの中心に対してeだけ偏心している。上記
のように偏心ピン198は固定シヤーシ14に取
付けられるおねじ付下端部に対して環形溝199
が相対的に偏心しているためすり割面を回動すれ
ば偏心ピン自体の位置は不変であるにもかかわら
ずヘツド支持板30との当接周面の偏心位置を大
きな範囲内で変化させることができる。従つて偏
心ピン198の占有空間を増加させることなく録
再ヘツドの平面的な突出位置を広範囲で十分かつ
確実に調整できる。また環形溝199内のヘツド
支持板30は固定シヤーシ14に対する偏心ピン
198の螺合状態によつてその高さが規制される
ため、ヘツド支持板上の録再ヘツドの取付けレベ
ルが偏心ピンの環形溝によつて調整できるととも
にヘツド支持板自体のあおりを防止できる。ここ
で別の偏心ピン197も偏心ピン198と同一形
状をしていることはいうまでもない。
第8図からよくわかるように、ヘツド支持板3
0はカム板32の植設ピン139の嵌合される2
股状突出片200を一体的に備えるとともに回動
中心の両側レバー状突出片202,203を更に
備えている。これらのレバー状突出片202,2
03はヘツド回路切換スイツチ48またはモータ
極性切換スイツチ50のための作動レバーとして
作用している。モータ極性切換スイツチ50につ
いて第12図および第13図を参照しながら説明
するとモータ極性切換スイツチ50は可動接片2
04と一対の固定接片206,207とを備えて
いる。可動接片204は録再ヘツド207の突出
した状態ではレバー状突出片203に当接せず一
方の固定接片206に固有のばね弾性によつて当
接する特性を有している。そして録再ヘツド28
を突出させるためにヘツド支持板30が、第8図
で時計方向に、回動したとき突出片203によつ
て他方の固定接片207と当接するよう強制的に
動かされている。またヘツド回路切換スイツチ4
8も同様の特性を持ち同様の動作をしている。実
施例において、ヘツド回路切換スイツチ48、モ
ータ極性切換スイツチ50およびテープ走行方向
指示スイツチ52はそれぞれ別々に配設している
が単一のスイツチを利用してヘツド回路の切換、
モータ極性の切換およびテープ走行方向の指示を
行なうような構成でもよい。
モータ極性切換スイツチ50の電気回路は、第
14A図ないし第14D図のように、モータ制御
回路を利用してモータの正転または逆転を行なう
ことができる。たとえばフオワード再生、リバー
ス再生のためのモータの定速化はモータの回転数
が負荷変動によつて変化しないようにモータの回
転数に対応した検出値とモータの回転数を所定の
定速値にするための制御目標値とを比較しこれら
の差を極小とするような制御つまりサーボをかけ
ることによりなされる。そのため第14A図、第
14B図に示すようにスイツチ51を開放するこ
とによりサーボをかけてフオワード再生、リバー
ス再生を可能としている。またFF、REWのため
のモータの高速化は制御目標値をモータの回転し
うる最大の回転数以上に設定してサーボをはずし
モータの回転数を最大値とすることによつてなさ
れる。そのため第14C図、第14D図に示すよ
うにスイツチ51を閉じてサーボをはずすことに
よりFF、REWと可能としている。このようにた
とえばスイツチ51を切換えてサーボをかけたり
はずすとともにモータ極性切換スイツチ50を切
換えることにより、フオワード再生、リバース再
生、FF、REWを単一のモータで可能としてい
る。このように単一のモータの定速、高速の正
転、逆転を制御する構成は簡潔であり、機械的構
成を有しないため信頼性に勝れかつ安価に生産で
きる。また逆転時でのモータの破損を防止するた
めモータは一定時間遅延されたのち起動すること
が好ましい。
第6図に示すように、ピンチローラ支持板40
の切欠き123に当接可能な植設ピン122を一
端に持つテープ早送りレバー42が固定シヤーシ
14上の回動ピン210に回動可能に、Eリング
を利用して、取付けられている。テープ早送りレ
バー42は直角に下方に折曲したレバー片212
を先端に有するとともに三角孔214および長溝
216を有して構成されている。レバー片212
は、固定シヤーシ14および可動シヤーシ16を
収納するケース218より外方に突出して外部よ
り操作可能となつている。固定シヤーシ14に回
動ピン220によつて回動可能に取付けられた連
結板222の自由端に植設されたピン224が三
角孔214内に位置している。そして回動ピン2
20に巻装されたねじりコイルばね226の一端
が三角孔214より突出した植設ピン224に当
接して植設ピン220を三角孔214の頂点22
7に偏倚させてテープ早送りレバー42の中立位
置を維持している。この植設ピン224は、レバ
ー片212が図示のAまたはB方向に回動された
ときは、三角孔214の隅部228,229に当
接することとなる。他方、長溝216内にモータ
早送りスイツチ230の可動接片232が嵌合さ
れている。可動接片232は、図示の中立状態に
おいては、固定接片233,234のいずれにも
当接していない。
ヘツド支持板30の回動による突出ヘツドの切
換動作について説明する。録再ヘツド27が突出
しフオワード方向にテープが走行しているとす
る。必要に応じて手動的にまたは終端検出により
自動的に、モータ24を反転させると、磁気感応
素子100が磁気リング68のパルス変動を感知
し第5図から示すように、信号処理回路102、
論理回路104、プランジヤ駆動回路106によ
つてプランジヤ110は内方に所定距離だけ引張
ばね131の偏倚力に抗して移動する。第7図に
示すように、録再ヘツド27が突出した状態にお
いては、前述したように連結片114の植設ピン
130は隅部133に偏倚され植設ピン130と
カム板の回動中心144とを結ぶ仮想線の下方に
カム溝132のV形片137が位置している。そ
のためプランジヤ110の内方への移動によりプ
ランジヤと一体的に移動する連結板114の植設
ピン130は右の溝135内を動き、右の溝13
5の末端を押圧してカム板32を回動中心144
の回りで反時計方向に回動させる。このカム板3
2の回動の際、2股状突起片148によつて可動
接片149は他の固定接片151に押圧されて、
テープがリバース方向つまり右から左に走行する
ことを示す指示ランプが点灯される。カム板32
の回動と同時にカム板32の植設ピン139と2
股状突出片200との係合によりヘツド支持板3
0は回動中心196の回りを、偏心ピン197に
当接するまで、時計方向に回動して、録再ヘツド
28を突出させる。この偏心ピン197も上記偏
心ピン198と同様の構成をしており、録再ヘツ
ド28の突出位置および取付レベルを調整でき
る。第8図からわかるように、ヘツド支持板30
の時計方向の回動により突出片202,203は
スイツチ48,50の可動接片を押圧し可動接片
のばね特性に抗して別の固定接片にそれぞれ当接
させる。そしてこのスイツチ48,50の切換動
作によつて、録再ヘツド28のためのヘツド回路
が形成されるとともにモータの極性が切換えられ
ることとなる。
録再ヘツド28が突出した後、連結板114の
植設ピン130は、第15図に示すように、下方
の隅角部134に当接するように引張ばね131
(第7図参照)の偏倚力によつて偏倚されてい
る。そして連結板114とともにプランジヤ11
0も引張ばね131の偏倚力によつてその突出位
置に戻されている。ここで植設ピン130とカム
板32の回動中心144とを結ぶ仮想線の下方に
カム溝132のV形片137が位置している。そ
のため再度プランジヤ110が引張ばね131の
偏倚力に抗して内方に移動すれば、植設ピン13
0は左の溝136内を移動してその末端を押圧す
ることによりカム板32を時計方向に回動させる
とともにヘツド支持板30を偏心ピン198に当
接するまで回動させて第8図に示す録再ヘツド2
7の突出した状態が再度設定される。そして連結
板114は第7図に示す状態に設定される。
フオワード走行時およびリバース走行時での早
送りは、早送りレバー42を回動中心210の回
りで回動させることによつてなされる。たとえば
第6図においてリワインド(REW)は、早送り
レバー42のレバー片212をA方向に回動させ
ることによつてなされている。レバー片212を
回動したとき植設ピン224は頂点227に押圧
された中立位置から隅部228,229に押圧さ
れた早送り位置に移動する。たとえばREWのた
め、第16図に示すようにレバー片212をA方
向に回動させれば、早送りレバー42の植設ピン
122は切欠き123を押圧し切欠きの左部分に
沿つて時計方向に移動することによりピンチロー
ラ支持板40も回動中心121の回りを時計方向
に回動してピンチローラ38はキヤプスタン36
より離反する。キヤプスタン36の取付けられた
端部の下方折曲片128または129は録再ヘツ
ド27,28のいずれかが突出した状態であつて
も常にヘツド支持板30の一部に極めて隣接して
位置している。そして折曲片128,129はい
ずれもヘツド支持板30と同一または、下方レベ
ルに位置している。そのため録再ヘツド27が突
出した第16図において、レバー片212の回動
によつてピンチローラ支持板40が後退すれば折
曲片129によつてヘツド支持板30は、回動中
心196(第8図参照)の回りを僅かに時計方向
に回動する。従つて突出していた録再ヘツド27
は僅かに後退しテープと突出ヘツドとの当接がな
いためテープの早送りが支障なく行なえる。早送
りレバー42をA方向に回動させた後における早
送りレバー42、ヘツド支持板30およびピンチ
ローラ支持板40の位置を第16図に想像線で示
す。この状態では植設ピン224はねじりばね1
88の偏倚力によつて隅部229に押圧されてい
る。またたとえば録再ヘツド28が突出した第1
5図において早送りレバー42をB方向に回動す
れば、植設ピン122は切欠き123を押圧して
切欠きの右部分に沿つて時計方向に回動する。そ
して下方折曲片128によつてヘツド支持板30
は回動中心196の回りを僅かに反時計方向に回
動して録再ヘツド28を後退させる。この場合も
REWとなるが植設ピン224は隅部228に押
圧される。ここでレバー片212の回動方向はテ
ープの早り方向と一致するため、録再ヘツド27
が突出していればレバー片をA方向に回動すれば
REW、B方向に回動すればFF(フアストフオワ
ード)となる。また逆に、録再ヘツド28が突出
していればレバー片212のA方向の回動により
FF、B方向の回動によりREWとなる。
また、プランジヤ110が内方に移動する時、
プランジヤのピン116はプランジヤアーム11
8の長溝内を動き長溝の末端を押圧してプランジ
ヤアームをその回動中心240の回りで反時計方
向に回動させる。プランジヤアーム118の2股
状自由端とピンチローラ支持板40の植設ピン1
26との係合によりねじりばね188の偏倚力に
孔してピンチローラ支持板40は時計方向に回動
される。ここでテープ早送りレバー42はねじり
ばね226の偏倚力によつて植設ピン224を中
立位置つまり三角孔の頂点227に押圧する偏倚
力を常時うけている。そしてピンチローラ支持板
40が時計方向に回動すれば植設ピン122と切
欠き123との係合が解放されるため、支持板4
0の時計方向の回動と同時に、早送りレバー42
は回動し植設ピン224は頂点227に押圧され
る中立位置に設定される。従つてモータの極性の
切換えと同時にテープ早送り状態も解除できる。
可動シヤーシ16の係止機構20は、第17図
に示すように、固定シヤーシ14に往復動可能に
取付けられた係止レバー242と固定シヤーシに
回動可能に取付けられた係止カム244とを備え
ている。そして係止レバー242は横方向にのび
た一対の長孔245,256を持ち固定シヤーシ
14の側面より下方にのびた一対の折曲片に固定
されたガイドピン247,248がEリングを利
用してこれらの長孔内に離脱可能に遊嵌されてい
る。そして固定シヤーシ14と係止レバー242
との間に張設された引張ばね249の偏倚力によ
つてこれらのガイドピン247,248は長孔2
45,246の右側に押圧されている。また係止
レバー242の側面に係止ピン250が植設され
ている。そして係止レバー242の内方端はカム
面251を形成している。第16図の符号252
は係止レバー242の外端に取着されるプツシユ
ボタンを示している。これに対して係止カム24
4は固定シヤーシ14の側面より上方にのびた折
曲片に回動ピン254を利用して回動可能に取付
けられ回動ピンに巻装されたねじりコイルばね2
56によつて、第17図において、反時計方向の
偏倚力をうけている。この係止カム244は一対
のカム面257,258と3個の係止溝259,
260,261とを有している。また可動シヤー
シ16はその上昇位置においてカム板の係止溝2
60内に係止される係止ピン264を係止カム2
44と対向する一側面に有するとともに係止レバ
ー242と対向する他側面に回転可能なガイドロ
ーラ266を有している。このガイドローラ26
6は植設ピン268の外周に遊嵌されている。そ
して可動シヤーシ16は固定シヤーシ14の側面
より上方にのびた折曲片との間に張設された引張
ばね270によつて上方に偏倚されている。この
引張ばね270は第20図に示すように対称的に
他方の側面においても同様に配設されている。
可動シヤーシ16を下降させるために、プツシ
ユボタン250を押圧すれば、係止レバー242
はガイドピン247,248にガイドされこれら
のガイドピンに長孔245,246の左端が当接
するまで引張ばね249の偏倚力に抗して押圧さ
れる。この係止レバー242の押圧ストロークの
初期の段階において係止レバーの係止ピン250
は係止カム244のカム面257の外側面に沿つ
て動くことにより係止カムはねじりばね256の
偏倚力に抗して回動中心254の回りを時計方向
に回動する。係止カム244のこの時計方向の回
動により可動シヤーシ16の係止ピン264は係
止カムの係止溝260より離脱する。また同時に
係止レバー242のカム面251は可動シヤーシ
16のガイドローラ266に当接して引張ばね2
70の偏倚力に抗して可動シヤーシを回動中心1
2の回りで反時計方向につまり下校する方向に押
圧するため係止ピン264はカム面258に対向
する位置に移動する(第18図参照)。その後係
止レバー242の押圧ストロークが更にすすめば
ガイドローラ266は引張ばね270の偏倚力に
抗して係止レバー242のカム面251に沿つて
更に下方に移動し同時に可動シヤーシ16の係止
ピン264はカム面258に沿つて移動する。そ
して係止ピン264は押圧ストロークの終予時に
係止溝261内に収納係止されて引張ばね270
の偏倚力を十分チヤージし、第19図に示すよう
に可動シヤーシ16は下降位置に設定される。押
圧ストロークの終了時はガイドピン247,24
8が長孔245,247の左端に当接することに
よつて規定される。また押圧ストロークの終了
時、係止ピン250は、係止溝259内に収納係
止され、引張ばね249の偏倚力は十分にチヤー
ジされている。
可動シヤーシ16が下降位置にある第19図に
おいて、固定シヤーシ14上に回動ピン276に
よつて回動可能に取付けられた解除レバー278
をカセツトの挿入により回動させることにより可
動シヤーシの上昇動作が生じる。つまりカセツト
の挿入時カセツトは解除レバー278の一端に形
成された上方折曲片280に当接して押圧する。
この折曲片280へのカセツトの押圧により時計
方向の回動力が解除レバー278に生じる。ここ
で解除レバー278の他端は係止カム244の回
動中心254より十分離間した位置で係止カムの
側面に隣接して配設されているとともに折曲片2
80自体も回動中心276より十分離間している
ため折曲片280に対するカセツトの押力値が小
さな値であつても係止カム244に大きな回転ト
ルクが生じる。そのためカセツトが解除レバー2
78を僅かに押圧することにより、すぐに係止カ
ム244は図示の時計方向に回動しそれによつて
可動シヤーシ16の係止ピン264は係止溝26
1との係止状態から解放される。係止ピン264
が係止溝261より離脱すれば、係止レバー24
2の押圧ストローク時にチヤージされた引張ばね
270の偏倚力によつて係止ピン264はカム面
258に沿つて移動し係止カム244を回動させ
て別の係止溝260内に係止される。この係止ピ
ン264の移動とともに可動シヤーシ16は上昇
し係止ピン264が係止溝260内に係止された
時点でその上昇ストロークは完了する。ここで係
止レバー242と固定シヤーシ14との間に配設
された引張ばね249も、引張ばね270と同様
に、係止レバーの押圧ストローク中に十分チヤー
ジされているため、係止カム244を時計方向に
回動させる傾向の力が係止ピン250からカム面
257に作用している。そのため係止ピン264
が係止溝261より離脱すると同時に引張ばね2
49による係止ピン250を介して伝達される偏
倚力も係止ピン264に作用する引張ばね270
の偏倚力とともに係止カム244を回動させてお
り、それによつて係止ピン250は係止溝259
より離脱した位置に戻される。また十分チヤージ
された引張ばね249の偏倚力によつて係止レバ
ー240もその突出位置に戻される。
上記の係止機構20においては係止レバー24
2の押圧ストロークで偏倚力をチヤージしこのチ
ヤージした偏倚力を利用して可動シヤーシ16の
上昇動作を行なつているため、カセツト挿入時の
押力つまりエジエクト操作力は小さな値でもよ
い。従つてカセツトに大きな押力を与える必要も
なくマイクロカセツトのように強度的に劣るカセ
ツトであつても破壊したり破損することなく可動
シヤーシの上昇動作を生じさせることができる。
また2個の係止溝260,261を単一の係止カ
ム244に形成しこの係止溝と係止ピン264と
の係合により可動シヤーシ16の上昇時および下
降時の係止を行なつているため係止機構20を簡
潔小形化できるとともに、耐振性に勝れた係止が
可能となる。また可動シヤーシ16の上昇時、係
止溝260と係止ピン264との係合によつて可
動シヤーシを係止しているためばね定数の小さな
引張ばね270の使用が可能となる。係止溝26
0と係止ピン264との係合によつて可動シヤー
シを係止しているためばね定数の小さな引張ばね
270を使用しても可動シヤーシの下降時には十
分なチヤージがなされることはいうまでもない。
録再ヘツド27が突出した状態においては、第
16図に示すように、ヘツド支持板30の突出片
203は係止レバー242の上方に位置していな
い。そのため係止レバー242は押圧されても突
出片203に当接しない。これに対してヘツド支
持板30が、時計方向に回動して録再ヘツド28
が突出すれば、第15図から示すように、突出片
203は係止レバー242をこえて側方にのびて
いる。そしてこの突出片203は、第17図に示
すように、係止レバー242の段部282の側方
に隣接して位置している。そのため録再ヘツド2
8の突出した状態でカセツトをエジエクトさせる
ために係止レバー242を押圧すれば係止レバー
242の段部282が突出片203を押圧してヘ
ツド支持板30を反時計方向に回動させて別の録
再ヘツド27を突出させることとなる。上記のよ
うにカセツトをエジエクトさせるため係止レバー
242を押圧したとき録再ヘツド27が突出して
いればそのまま維持され、録再ヘツド28が突出
していればヘツド支持板30の回動により録再ヘ
ツド27が突出するためカセツトエジエクト後に
おいては常に録再ヘツド27の突出した状態が必
ず得られる。そのため必要に応じてカセツトを再
び挿入した時には、常に録再ヘツド27を利用し
て録音・再生を行なうことができる。
第1図および第20図に示すように、テープレ
コーダ10は消去ヘツド44を録音時に突出さ
せ、再生時に後退させるための消去ヘツド切換機
構46を備えている。テープレコーダ10は、カ
ーステレオ装置の一部として組込まれ、消去ヘツ
ド切換機構46は、アンプのスイツチ(図示しな
い)を作動させる消去ヘツド切換用プツシユレバ
ー290を備えている。このプツシユレバー29
0は、第20図からよくわかるように、上面およ
び側面に長孔292,293を持ち、固定シヤー
シの植設ピン295,296がEリングを利用し
てこれらの長孔に遊嵌されている。そして、プツ
シユレバー290の側面において上方に折曲した
折曲片297と、固定シヤーシ14の側面におい
て上方に折曲した折曲片298との間に張設され
た引張コイルばね300の偏倚力によつて、植設
ピン295,296は長孔292,293の左端
に押圧されている。消去ヘツド44は、2本のビ
ス302,303によつてヘツド取付板304上
に取付けられ、このヘツド取付板は回動ピン30
6によつて固定シヤーシ14に回動可能に取付け
られている。そして回動ピン306に巻装された
ねじりコイルばね308の一端がこのビス303
に当接してヘツド支持板304は時計方向の偏倚
力をうけている。そしてビス303はプツシユレ
バー304の折曲片311に押圧されている。こ
こで引張ばね300の偏倚力はねじりばね308
の偏倚力より大きいため、ヘツド取付板304
は、第20図に示すように、可動シヤーシ16の
下降時には反時計方向に回動され、消去ヘツド4
4は後退した位置におかれている。また係止ピン
310がプツシユレバー290の側面に植設され
ており、この係止ピンの係合可能な2個の切欠き
312,313が可動シヤーシ16の側面上端に
形成されている。これらの切欠きのうち切欠き3
12はプツシユレバー290を押圧することなく
可動シヤーシ16を上昇させたとき、係止ピン3
10が係合する位置に形成されている。そして他
方の切欠き313は、長孔292,293の右端
に、植設ピン295,296が当接するまで引張
ばね300の偏倚力に抗してプツシユレバー29
0を押圧してから可動シヤーシ16を上昇させた
時、係止ピン310の係合する位置に形成されて
いる。
またプツシユレバー290は内方側面に形成さ
れた突出片313を持ち、この突出片は後述する
ガイドピン324に植設されている。プリント基
板(図示しない)に取付けられたオートリバース
防止スイツチ315がこの突出片313の内方に
配設されている。このスイツチ315はプランジ
ヤ駆動回路106に位置した常閉スイツチであ
り、プツシユレバー290が内方に押圧されたと
きオフとなるように構成されている。たとえばス
イツチ314はプツシユレバーの突出片313の
前方に位置した可動接片をもちプツシユレバー2
90の押圧時に突出片が可動接片に当接して固定
接片より可動接片を離反させることによりオフと
なるよう構成される。
上記のように係止ピン310と切欠き312,
313との相対的位置が規定されているため、プ
ツシユレバー290を押圧することなく、カセツ
トを挿入し係止機構20を解除して引張ばね27
0の偏倚力により可動シヤーシ16を上昇させれ
ば係止ピン310は切欠き312内に係合され
る。この状態では消去ヘツドの取付板304は引
張ばね300の偏倚力により反時計方向に回動し
て消去ヘツド44は後退した位置にありテープに
当接できない。そのため録音モードは設定できず
再生モードの設定のみが可能となる。このような
状態でもし誤つてプツシユレバー290を押圧し
ようとしてもプツシユレバーの係止ピン310が
切欠き312内に係止されているため押圧でき
ず、従つて再生中における誤動作によるテープ消
去が完全に防止される。このように通常の状態で
は再生のみを行なうことができ、録音はプツシユ
レバー290を押圧して消去ヘツド44を突出さ
せてテープと当接させなければ行なえない。録音
モード設定のためにはプツシユレバー290を所
定距離つまり植設ピン295,296が長孔29
2,293の右端に当接するまで、引張ばね30
0の偏倚力に抗して押圧する。そして、そのプツ
シユレバー290を押圧した状態でカセツトを挿
入して可動シヤーシ16を上昇させれば、第21
図に示すように、可動シヤーシの切欠き313に
係止ピン310が係合される。ここでプツシユレ
バー290を押圧して後退させれば、プツシユレ
バーの折曲片311も一体的に後退するため、ね
じりばね308の偏倚力が有効に作用してヘツド
取付板304は回動中心306の回りで時計方向
に回動され、それによつて消去ヘツド44は所定
の突出位置に設定されてテープ面に当接すること
により消去が可能となる。消去ヘツド44の突出
位置を設定するヘツド取付板304の時計方向の
回動角度は固定シヤーシ14より上方にのびた折
曲ストツパ片314(第1図参照)によつて規制
されている。このストツパ片314はねじりばね
308の他端が当接する部材としても作用してい
る。
またプツシユレバー290を録音モード設定の
ために押圧すればプツシユレバーの突出片313
は一体的に内方に移動し、第21図に示すよう
に、常閉スイツチ314の可動接片に当接して可
動接片を固定接片より離反させてプランジヤ駆動
回路106を開成する。プランジヤ駆動回路10
6が開成すればオートリバースが不能となり反対
のテープ面における録音が防止できる。
通常、カセツトにおいてA面は生(しよう)が
正確に得られるのに対してB面では生を正確に得
ることができない。そのため実施例においてはA
面が上面となるようにカセツトが挿入された時の
みフオワード方向での録音が可能となつており、
きれいな音質で録音できる。ここで録音モード時
でのプログラムスイツチの作動を不能とすること
が必要とされる。
また、フオワード走行時のみ録音を行なつてい
るためヘツド28は、録再ヘツドでなく再生専用
のヘツドでもよいことはいうまでもない。
テープ早送りは、再生中必要とされる反面、録
音中においては必要とされない。そのため録音中
においてはテープ早送りレバー42の回動を不能
とするストツパ板316が、第1図に示すように
テープ早送りレバー42に隣接して固定シヤーシ
14上に配設されている。ストツパー板316
は、第22図からよくわかるように、固定シヤー
シ14上の段付植設ピン318,319の小径部
が遊嵌される長孔320,321を有している。
そして植設ピンの小径部にEリングが取付けられ
ている。更にストツパ板316は消去ヘツド切換
用のプツシユレバー290に植設されたガイドピ
ン324の遊嵌されるカム溝326を一端に有し
ている。また、ストツパ板316の他端は、早送
りレバー42の回動を規定するピン242に隣接
してのびたストツパ片328となつている。プツ
シユレバー290を押圧しない再生モード時にお
いてはプツシユレバー290のガイドピン324
とカム溝326との係合によりストツパ板316
は第22図に示すような状態に維持されている。
ここでストツパ片328は、ピン324から離反
している。しかしながらプツシユレバー290を
押圧して消去ヘツド44をテープとの当接位置に
突出させた録音モード時においては、プツシユレ
バーの押圧に伴なうガイドピン324の移動を可
能とするようにストツパ板316は第22図の上
方に動かされる。つまり、ガイドピン324がカ
ム孔326内を移動するにつれてストツパ板31
6は上方への分力をうけ、植設ピン318,31
9にガイドされ、上方に動いて第23図に示す位
置に設定される。そしてこの上方の移動距離はピ
ン224の前方を横切つてストツパ片328が移
動するようにカム孔326の形状を考慮して決定
されている。このようにプツシユレバー290の
押圧に連動して、ストツパ板のストツパ片328
がピン224の前方に突出してピン224の回動
路上に位置するため、たとえレバー片212をい
ずれかの方向に回動させようとしてもピン224
がストツパ片328に当接してレバー片を回動さ
せることができない。そのため録音中における誤
動作による早送りが完全に防止される。
第1図および第22図ないし第24図におい
て、参照符号332は挿入されたカセツトを、位
置決めピン333,334とともに所定の位置に
正確に配設するための可動位置決めピンを示して
いる。この可動位置決めピン332は固定シヤー
シ14上に回動可能な支持板336に取付けら
れ、固定シヤーシ上の植設ピン338の回りに巻
装されたねじりコイルばね340によつて内方へ
の偏倚力をうけいてる。参照符号342はねじり
ばね340の他端が当接する植設ピンを示してい
る。また可動位置決めピン332はカセツトのガ
イド孔との嵌合時にカセツトを内方に押圧すると
ともにガイド孔に十分嵌合された後もカセツトを
内方に更に押圧することのできる複円錘柱形状を
している。また固定シヤーシ14上の位置決めピ
ン333,334も同様な複円錘柱形状をしてい
る。
固定シヤーシ14に配設されるプリント基板
(図示しない)のためにメインスイツチ334
が、第25図および第26図に示すように、固定
シヤーシより下方にのびた(図では上にのびてい
る)折曲片346の側面に取付けられている。こ
のメインスイツチ334は固定接片347と可動
接片348とを持ち、可動接片は通常の状態で固
定接片より離反する特性を有している。可動シヤ
ーシ16は内方にのびた折曲片350を持ち、可
動シヤーシの下降時においてこの折曲片に可動接
片348は当接せず、可動接片348はその特性
により固定接片347より離反している。そして
可動シヤーシ16が上昇する時、可動接片348
は折曲片350によつて固定接片347と当接す
るように動かされている。従つてカセツトの挿入
による可動シヤーシ16の上昇と同様にプリント
基板の電気回路が形成されてモータがテープをフ
オワード方向に走行させるように回転する。
第27図は固定シヤーシ14、可動シヤーシ1
6等の収納されるケース218を示しており、カ
セツトはカセツト挿入口356より挿入される。
多数の開口がケース218前面に形成されてお
り、参照符号358,360,362は係止レバ
ー242のプツシユボタン252、テープ早送レ
バー42のレバー片212、プツシユレバー29
0のプツシユボタンのための開口をそれぞれ示し
ている。また三角窓364,366はテープの送
行方向を示すランプの点灯表示窓を示している。
更に参照符号368はテープの終端検出によらず
必要に応じて随時モータ24を反転させるプログ
ラムスイツチのためのプログラムボタン(いずれ
も図示しない)のための開口を示している。
ケース218は一対のハーフケース372,3
74とから構成され、上方のハーフケース372
は、第28図に示すように、カセツト挿入時にカ
セツトガイドとなる一対のガイド片376,37
7を備えている。これらのガイド片376,37
7は一対の嵌合孔を持ちこれらの孔に、ハーフケ
ース372に植設されたピン378ないし381
が嵌合されることによりハーフケース372に取
付けられている。図示のようにガイド片376,
377は側方に折曲した折曲片383,384を
持ち、ガイド片の側面386,387によつてカ
セツトの側方位置をガイドするとともに折曲片の
上面388,389(図では下方に面している)
によつてカセツトの下方位置をガイドしている。
そしてカセツトの挿入により上方に回動されるヒ
ンジ付挿入口カバー(図示しない)のねじりコイ
ルばねの偏倚力によつてカセツトに上方より偏倚
力を与えてカセツトの上方位置をガイドしてい
る。ガイド片376,377および挿入口カバー
によるこのようなカセツトガイドはラフであると
はいえカセツトをほぼ所定の位置まで十分ガイド
できる。そして正確な位置決めは複円錘柱形状の
固定された位置決めピン333,334および可
動の位置決めピン332によつてなされている。
カセツトをほぼ所定の位置までガイドするラフガ
イド機構は上記のようにケース218のガイド片
376,377および挿入口カバーより形成され
ており、可動シヤーシ16または固定シヤーシ1
4上の部材を全く利用していないためテープレコ
ーダ自体の構成を複雑化することなく少ない部材
で所望のガイドを行なうことができる。
第29図はFFスイツチおよびプログラムスイ
ツチの作動時のブロツク図を示しており、FFス
イツチを作動させれば論理回路104におけるヘ
ツド信号を切断するとともにモータを高速で正転
させる。またプログラムスイツチを作動させれば
論理回路104におけるヘツド信号を切断してモ
ータを高速で反転させ、そしてプログラムスイツ
チを離せば再びプランジヤーが作動してモータを
正回転にしている。
録音モード時のオートリバースは上記のように
プツシユボタン290のような録音モード設定の
ために動作する部材に連動するスイツチ315に
よつて不能とされている。そして録音モード時で
のテープ終端検出は、第30図に示すように、ス
イツチ315が録音モード時にブザー駆動回路4
00を閉成させるようにプツシユレバー290に
よつて作動され、磁気感応素子100から信号を
ブザー駆動回路400で処理しブザー402によ
るエンドアラームで行なうことができる。また第
31示に示すように、スイツチ315が録音モー
ド時にスイツチング回路404を閉成させる公知
のオートオフを利用してテープ終端検出を行なう
ことができる。更に、一点鎖線で示すように、エ
ンドアラームとオートオフとを併用したシステム
を採用することもできる。
上記のようにこの考案によれば可動シヤーシを
上昇方向に偏倚材によつて偏倚力を与えるととも
に可動シヤーシを上昇前の下降位置で第1の係止
部材に係止させ、カセツトの挿入により第1の係
止部材との係止を解除し予め与えられていた偏倚
材の偏倚力により可動シヤーシを上昇させ上昇位
置で可動シヤーシを第2の係止部材に係止させて
いる。このように上昇位置でも可動シヤーシを係
止させているため大きなばね定数の偏倚材を使用
する必要がない。従つてカセツト挿入による可動
シヤーシの上昇時でのシヨツクを小さくすること
ができる。また偏倚材の偏倚力に抗して可動シヤ
ーシを下降させるために与えるエジエクト操作部
材のエジエクト操作力を小さな値とすることがで
き、軽いタツチでカセツトエジエクトを行ないう
る。可動シヤーシを下降位置および上昇位置でそ
れぞれ係止する第1,第2の係止部材を図示のよ
うに係止カム244として一体に形成すれば部品
数も増加せず安価に生産できるため好ましい。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案に係るオートリバース式テープ
レコーダの一実施例を示し、第1図はケースを除
去した状態での平面図、第2図はリール台の分解
斜視図、第3図はリール台の組立て状態を示す縦
断面図、第4図は動力伝達機構とワンウエークラ
ツチ手段との関連を示す概略説明図、第5図は磁
気感応素子の働きを示すブロツク図、第6図はプ
ランジヤ、カム板、ピンチローラ支持板およびテ
ープ早送りレバーの間の関連を示す平面図、第7
図はカム板の動作を示す平面図、第8図はヘツド
支持板の動作を示す平面図、第9図は第8図の線
−方向から見たヘツド支持板の部分正面図、
第10図は偏心ピンとヘツド支持板との関連を示
す平面図、第11図は第10図の線XI−XIに沿つ
た断面図、第12図はヘツド支持板とモータ極性
切換スイツチとの関連を示す平面図、第13図は
第12図の線XII−XIIに沿つた断面図、第14A図
ないし第14D図はモータ極性切換スイツチ50
の働きを示すブロツク図、第15図はヘツド切換
後のプランジヤ、カム板、ピンチローラ支持板、
テープ早送りレバー、ヘツド支持板の間の関連を
示す平面図、第16図はテープ早送りレバー作動
時でのピンチローラ支持板およびヘツド支持板の
状態を示す平面図、第17図は係止レバー押圧前
の係止機構の側面図であり可動シヤーシは上昇位
置にある、第18図は係止レバーの押圧中での係
止機構の側面図、第19図は係止レバー押圧後の
係止機構の斜視図であり可動シヤーシは下降位置
にある、第20図はプツシユレバー押圧前の消去
ヘツドを示す斜視図、第21図はプツシユレバー
を押圧して録音モードを設定した状態での消去ヘ
ツドを示す斜視図、第22図はプツシユレバー押
圧前のストツパ板の平面図、第23図はプツシユ
レバー押圧後のストツパ板の平面図、第24図は
位置決めピン332,333,334によるカセ
ツトの位置決めを示す正面図、第25図は電気回
路のメインスイツチと可動シヤーシとの関連を示
す底面図、第26図は第25図の線−
方向から見た側面図、第27図はケースの斜視
図、第28図はケースの上方ハーフケースの内面
を示す斜視図、第29図はFFスイツチ、プログ
ラムスイツチの働きを示すブロツク図、第30図
および第31図は録音モード時でのオートリバー
スを不能とするスイツチを示すブロツク図であ
る。 10……テープレコーダ、14……固定シヤー
シ、16……可動シヤーシ、18……カセツト、
20……係止機構、22……リール機構、24…
…モータ、27,28……録再ヘツド、30……
ヘツド支持板、32……カム板、34……プラン
ジヤ機構、36……キヤプスタン、38……ピン
チローラ、40……ピンチローラ支持板、42…
…テープ早送りレバー、44……消去ヘツド、4
6……消去ヘツド切換機構、50……モータ極性
切換スイツチ、51……スイツチ、244……係
止カム、260,261……係止溝、264……
係止ピン、270……引張ばね。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) リール、キヤプスタン軸等の設置された可動
    シヤーシがカセツトの挿入により上昇するカセ
    ツトテープレコーダにおいて、可動シヤーシを
    上昇方向に偏倚材によつて偏倚力を与えるとと
    もに可動シヤーシを上昇前の下降位置で第1の
    係止部材に係止させ、カセツトの挿入により第
    1の係止部材との係止を解除し予め与えられて
    いた偏倚材の偏倚力により可動シヤーシを上昇
    させ、上昇位置で可動シヤーシを第2の係止部
    材に係止させているカセツトテープレコーダ。 (2) 第1,第2の係止部材が一体に形成されてい
    る実用新案登録請求の範囲第1項記載のカセツ
    トテープレコーダ。
JP5838679U 1979-05-01 1979-05-01 Expired JPS6141154Y2 (ja)

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