JPS6138526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は組立式の携帯用軽便カミソリに関
し、その目的とするところは、不使用時にはコン
パクトに折り畳まれ、使用時においては組立て易
くさらに深ぞりを防止しそり屑を好適に排除しう
る機能を有するとともに製作費も低廉な新規な携
帯用軽便カミソリを提供せんとするにある。

以下この考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

この考案による携帯用軽便カミソリは紙や合成
樹脂等の材料よりなる平板にカミソリの刃片を一
体的に添着して使用時には簡単に組立てられ不使
用時には携帯等に便ならしめたコンパクトな形状
に折畳めるように構成されており、第１図におい
て符号１は全体として長方形状の平板を示す。こ
の平板１のほぼ中央横方向の全長に亘り折畳用折
線２が形成され、また縦方向に二本の組立用折線
３，３が一方の側縁から他方の側縁に向かつて
（図において右方向）末広がり状に形成され、さ
らにこれら組立用折線３，３の端部より同様に末
広がり状でかつ円弧状に切線４，４が切り込み形
成されている。これら切線４，４は平板１の外方
に延びるとともに切線４，４の外方に装着溝６，
６を有するホルダー支持片５，５を形成するよう
になつている。

上記切線４，４に挾まれた内方の平板１には横
方向に深ぞり防止用折線７が形成され、さらに側
縁部方向には両側に深ぞり防止突部９，９が連成
されるとともにこれら深ぞり防止突部９，９の間
に透孔８が形成された刃片ホルダー１０が平板１
の側縁部に形成されている。刃片ホルダー１０は
側縁部で平板１を折り曲げその内側部に刃片１１
を接着せしめた構成となつており、上記透孔８に
刃片１１先端部が露出されかつ刃片ホルダー１０
の全長に亘つてその先端部が露出されるようにな
つている。

また上記折畳用折線２、組立用折線３および深
ぞり防止用折線７の各折線は平板１の材質により
折線部を薄肉状にしたりあるいは図に示す実施例
のごとく溝状にしたり、適宜好適な方策を講じう
るものである。上記折畳用折線２および組立用折
線３は第１図においてそれぞれ山折りに形成され
ており、深ぞり防止用折線７は谷折りに形成され
ている。

さらに刃片ホルダー１０の反対側側縁には前記
組立用折線３，３の外方に一方に直線状他方に円
弧状のつまみ部切線１３，１４が更形成されてい
る。

上記の如く構成されたこの考案に係る携帯用軽
便カミソリの不使用時には第３図に示すように、
第１図の展開状態の平板１の折畳用折線２から山
折りに折り曲げて刃片ホルダー１０を挾むように
して折り畳む。この折り畳み状態において、平板
１にあらかじめ印刷された宣伝広告用の表示を表
側にして折り畳み宣伝広告用に供することも可能
である。次に使用に際しては、組立用折線３，３
を山折りして折り曲げ第４図に示すようにつまみ
部１２となし、さらに深ぞり防止用折線７を谷折
りして折り曲げホルダ支持片５，５のそれぞれの
装着溝６，６に刃片ホルダー１０をくわえこんで
組み立て、つまみ部１２の直線状切線１３に円弧
状切線１４によつて形成される舌片１５を挿し込
み係合しつまみ部１２をつまんで通常のカミソリ
と同様にして使用する。この際第４図及び第５図
に示すように深ぞり防止突部９，９が刃片１１の
両側先端部に突出し深ぞりを防止するとともに、
刃片１１が横すべりすることを防ぐ作用をなし、
また透孔８はそり屑を外側へ排除するとともに透
孔８の両内端が肌に当たることによつて刃先の移
動方向を一定に保ち、上記深ぞり防止突部９，９
の作用とあいまつて横すべりを防ぎ安全性を高め
る。また、組み立て使用時には刃片１１を接着、
内装した刃片ホルダ１０がホルダ支持片５，５に
形成された装着溝６，６に嵌装され、左右のホル
ダ支持片５，５とそれに連なるつまみ部１２を結
んで構築する梁の役目を果たす。さらに、山折に
された一対の組立用折線３，３によりつまみ部１
２が背部９′を挟んで下側に開口するコ字状に形
成されており、刃片１１の刃先に肌からの反力を
受けてもつまみ部１２が撓んだりすることがな
い。また、組立用折線３，３の切線４，４に連な
る部分が湾曲されて形成されているので、組み立
て時に適当な弾性応力が付与されて上記構造の堅
固さを一層強めるとともに、刃片１１の肌への接
触を弾性的にさせてその使用感を良くするととも
にかみそり機能を高める。したがつて全体として
シエル構造を有した堅固なものとなり、紙や合成
樹脂等の比較的薄い材料を用いても使用に耐えう
るものである。

以上説明したようにこの考案による携帯用軽便
カミソリは、紙や合成樹脂等の材料よりなる平板
にカミソリの刃片を一体的に添着するとともに折
線と切線を適宜個所に形成するだけで構成されて
いるので、製作が容易でかつ製作費も低廉である
とともに不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、
使用時には組み立てやすいとともに、つまみ部が
刃片ホルダを梁として刃先側を開口するコ字状に
構築されているので、刃先に力がかかつても撓ん
だりすることがない。また深ぞり防止突部が深ぞ
りを防ぎ横すべりを防止して安全性を高め、刃片
の安定性を増して使用感を良好にしている。そし
て深ぞり防止突部に設けられた透孔によりそり屑
が排除され、またこの透孔が刃片の走行時のガイ
ド溝の役目を果たすのでカミソリの安定性を一層
増して使いやすくするなどの優れた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す携帯用軽便
カミソリの展開正面図、第２図は同様に第１図の
側面図、第３図は折り畳み状態を示す側面図、第
４図は組立状態を示す斜視図、第５図は同様に第
４図の側面図である。 １……平板、２……折畳用折線、３……組立用
折線、４……切線、５……ホルダ支持片、７……
深ぞり防止用折線、８……透孔、９……深ぞり防
止突部、１０……刃片ホルダー、１２……つまみ
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 紙または合成樹脂の長方形状の薄片からなる平
   板１のほぼ中央横方向に折畳用折線２を設け、上
   記平板１の長手方向一側縁部にカミソリの刃片１
   １を挾み込んで刃片ホルダ１０を形成し、この刃
   片ホルダ１０基部から平板１の中央部にかけてそ
   の間隔が中央部に向かうに従い狭くなるよう配置
   された一対の切線４を設け、この切線４の両側
   に、組み立て時に上記刃片ホルダ１０を挾み込む
   装着溝６が平板１の幅方向側端に開口して設けら
   れたホルダ支持片５を形成し、上記各切線４に、
   上記平板１を上記刃片１１の側に折曲する組立用
   折線３を上記平板１の中央部から他側縁部にわた
   つてそれぞれ連設して、組立て時につまみ部１２
   を形成し、上記刃片ホルダ１０の基部に、上記平
   板１を刃片１１の反対側に折曲する深ぞり防止用
   折線を横方向に設けて組み立て時に刃片１１の刃
   先より突出する深ぞり防止突部９を形成し、この
   深ぞり防止突部９の中央に透孔８を形成するとと
   もに、上記組立用折線３の切線４側の部分を湾曲
   して形成したことを特徴とする携帯用軽便カミソ
   リ。