JPS6128478Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 スピーカのバイモルフとして、一対の圧電素子
板を金属箔からなる中心電極の電極板に貼着した
圧電型バイモルフが広く知られているが、従来の
圧電型バイモルフは上記中心電極の電極板の外周
に設けた小突縁と、該電極板の表裏面に貼着され
た一対の圧電素子板の外側に露出する電極面を挾
んでそれぞれの電極と半田ロー着等によつて接続
する弾性の接続片に一対のリード線を半田ロー着
等によつて接続されるようになつており、一方の
リード線をμ単位の極めて薄い中心電極の電極板
に直接半田ロー着等によつて接続しなければなら
ないので熟練を要し、またこれらの薄い金属箔か
らなる中心電極及び外側電極は取扱いそのものに
も難があつて量産性に乏しかつた。

本考案は圧電型バイモルフの量産性を高める電
極部材を提供しようとするもので、以下図面の実
施例について説明する。

第１図は本考案の電極部材を使用してなる圧電
ブザーを示し、図中１ａ，１ｂは一対の圧電素子
板、２は該圧電素子板１ａ，１ｂを常法によつて
表裏面に貼着した金属箔からなる電極板２１と、
該電極板から外側方に帯状に伸びる一方の端子脚
２２とからなる中心電極部、３は外側電極部を示
し、上記一対の圧電素子板１ａ，１ｂの電極板２
に貼着された側と反対側の電極面にそれぞれ当接
し半田ロー着等によつて接続３１a′，３１b′する
よう先端において上下逆方向に折曲げられた一対
の細長い接点３１ａ，３１ｂからなる接続部３１
と、該接続部から延設され、上記中心電極部の端
子脚２２と対応して一対となる他方の端子脚３２
とからなるが、中心電極部２と外側電極部３は本
考案の電極部材として第２図に示されるようにそ
れらの複数組が、一対の基幹によつて一体に形成
される。

すなわち、第２図は本考案の圧電型バイモルフ
の電極部材を示し、一対の圧電素子板を貼着する
電極板２１と該電極板から外側方に延設された端
子脚２２とからなる中心電極部２と、該中心電極
部２の電極板２１の表裏面に貼着される一対の圧
電素子板の貼着面と反対側の電極面を上下から挾
んで接続すべき一対の細長い接点３１ａ，３１ｂ
をスリツトＳによつて形成した接続部３１と該接
続部３１から下方に伸びて上記中心電極部２の端
子脚２２と対応する端子脚３２とからなる外側電
極部３との複数組を、これら中心電極部２の電極
板２１の上端と外側電極部３の接続部３１とをそ
れぞれ延設する上方の基幹１１ａと、中心電極部
２の端子脚２２と外側電極部３の同じく端子脚３
２とをそれぞれ延設する下方の基幹１１ｂとによ
つて挾み、一対の基幹１１ａ，１１ｂの間に複数
組の中心電極部２と外側電極部３を一体に形成す
るよう金属箔の打抜成形等によつて形成してな
る。

なお、本例においては好ましい態様として上方
の基幹１１ａと中心電極部２の電極板２１、下方
の基幹１１ｂと中心電極部２及び外側電極部３の
それぞれ端子脚２２及び３２、並びに上記上方の
基幹１１ａから垂下する補助幹１１a′と外側電極
部３の接続部３１との間にそれぞれ狭小の切断部
C₁，C₂，C₁₂及びC₁₁を設けたが、これら狭小の
各切断部C₁，C₂，C₁₁，C₁₂を省略して直接結合
してもよい。

また、電極板２１及び一対の圧電素子板１ａと
１ｂの中央に穿設された同心の小孔２１′及び１
a′と１b′とからなる第１図に示す中心孔ｈはそれ
ら圧電素子板１ａ，１ｂを中心電極部の電極板２
１に貼着する場合の位置定めを容易とし、またバ
イモルフを図示しないコーン状の振動片の底面中
央に取付けるとき従来の接着剤に代えてリベツト
による固定を可能とするものであるが、これらの
小孔２１′及び１a′，１b′は省略できる。

本考案にかから圧電型バイモルフの電極部材
は、以上の通り一対の端子脚を、中心電極部の電
極板と、該電極板に貼着された一対の圧電素子板
の外方に露出する側の各電極面を上下から挾んで
半田ロー着等によつて接続する一対の細長い接点
からなる外側電極部の接続部とからそれぞれ直接
延設して同一平面上に、これら中心電極部と外側
電極部の複数組を並設する一対の基幹によつて形
成したから、リード線を一切不用とし、特に薄い
金属箔からなる電極板に対するリード線の半田ロ
ー着等高度の熟練を要する接続作業を省略し、中
心電極部及び外側電極部の端子脚を直接、それら
に設けた小孔２２ａ及び３２ａによつて図示しな
いフレームにリベツトで固定できるのでスピーカ
の組付け作業を自動化できる等の優れた効果があ
る。

更に実施に際しては、上記電極部材の中心電極
部の電極板２１の表裏面に一対の圧電素子板１
ａ，１ｂを、好ましくはそれらに穿設した中心孔
２１′，１a′，１b′によつて整合、貼着した後、
外側電極部３を接続部３１の上端において上方の
基幹１１ａから切断して該接続部３１を自由端と
し、スリツトＳによつて形成された一対の細長い
接点３１ａ，３１ｂを上下に折曲げ、中心電極部
２の方向に引寄せ、該中心電極部の電極板２１の
表裏面に貼着された圧電素子板１ａ，１ｂの電極
面に半田ロー着等によつて嵌合し、最後に上記電
極板２１と上方の基幹１１ａとの間、及び中心電
極部２と外側電極部３の各端子脚２２，３２と下
方の基幹１１ｂとの間をそれぞれ切離すことによ
つて第１図に示した圧電型バイモルフが製造さ
れ、この製造工程は基幹１１ａ，１１ｂに並設さ
れた複数組の中心電極部２と外側電極部３を用い
て順次あるいは同時に行なうことができるから量
産効果を更に高める大きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは本考案の電極部材を用いて製造した
圧電型バイモルフの平面図、同図Ｂは同図Ａのイ
−イ線に沿い一部を残して切載した横断面図、ま
た第２図は本考案の圧電型バイモルフの電極部材
を示す平面図である。 １ａ，１ｂ……一対の圧電素子板、１１ａ，１
１ｂ……上下、一対の基幹、２……中心電極部、
２１……電極板、２２……端子脚、３……外側電
極部、３１……接続部、３１ａ，３１ｂ……一対
の接点、３２……端子脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表裏面に一対の圧電素子板を貼着すべき電極板
   と該電極板から外側方に延設され、外部の回路に
   接続すべき端子脚とからなる中心電極部と該中心
   電極部の端子脚と対応する端子脚から伸び、上記
   の電極板に貼着された側と反対側の圧電素子板の
   電極面を上下から挾んで接続する一対の細長い接
   点をスリツトによつて形成した接続部を具えた外
   側電極部との複数組を、一対の基幹の間に配して
   一体に形成したことを特徴とする圧電型バイモル
   フの電極部材。