JPS6127704A - タイヤ補強材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は空気入りタイヤのカーカス、ベルト層・ビー
ドフィラー、チューファー等に用いられるタイヤ補強材
に関する。

（従来の技術） 一般に空気入りタイヤのカーカスは、主とじて補強要素
となるタイヤコードを経糸として配列するとともに該経
糸の間隔を保持するため、経糸より細い経糸を粗にすだ
れ織とした織物が採用されている。

このすだれ織物は経糸を交互に開口し緯糸を杼によって
打ちこみ筬打ちして経糸の上下を逆に開口し再び緯糸を
打ち込むことによって製織する。

そしてすだれ織物はカーカスに用いられる場合、デツピ
ングカレンダ一作業の後、所定寸法に裁断され、円筒状
ドラムで成形される。しかる後、ト“ロイド状タイヤに
膨張され、金型内で加硫されることとなる。これらの諸
工程において経糸と緯糸は、織物構造上、相互の固定が
十分でなく不均一な圧縮、伸張に対して経糸の間隔が乱
され易く、その結果仕上りタイヤのエンズ分布が不均一
となり、タイヤのユニフォミティ及び耐久性が阻害され
ることとなる。

すだれ織物はその構造上経糸が波打ち、いわゆる「たた
み表」状となり、織物自体の厚さが厚くなり、その結果
、プライ間のコードどうしが接触しないようにするには
トラピッグゴムの厚みを厚くする必要が生じ、タイヤの
軽量化の観点で不利となる。更にすだれ織物は開口を伴
なう製織のためその生産能力に限界があり、しかも緯糸
と経糸が滑らない材質を選定する必要があり、従って緯
糸に長繊維は使用し難い問題点がある。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は従来タイヤのカーカス等に用いられているすだ
れ織物の欠点を一挙に解決するものであり、従来のすだ
れ織物にかえて新規な補強材を用いることにより、タイ
ヤの均一性、耐久性、及び軽量化を一層向上することを
目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本発明は経糸を相互に平行かつ一定間隔に引き揃えると
ともに、緯糸を前記経糸に交差するように織ることなく
配置し、経糸上緯糸の交差部分を接着剤で結合一体化し
たことを特徴とするタイヤ補強材である。

以下図面にしたがって本発明の一実施例を詳細に説明す
る。

第１図は本発明の補強材の部分平面図、第２図は部分側
面図である。図において補強材１１は経糸１２を相互に
平行に引揃えるとともにその片側に緯糸１３を前記経糸
と織ることなく相互に平行に配列されている。そして経
糸と緯糸の交差部分Ｐは接着剤Ｈで結合されている。接
着剤としては、ポリエステル単独重合体、ポリエステル
共重合体、アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニール
共重合体、エポキシ系重合体などの接着剤が使用され、
好ましくはポリエステル、またはポリエステルを主体と
する他の重合物との混合物接着剤である。

ここでポリエステルとしては、二塩基酸くただし該二塩
基酸のうち４０モル％以上がテレフタル酸）残基とグリ
コール残基とから構成され、かつ、軟化点が１００〜２
４０℃以下である線状ポリエステルが好適である。ここ
で、二塩基酸成分の残りの６０％未満はアジピン酸、セ
バシン酸その他の脂肪族二塩基酸、イソフタル酸、オル
ソフタル酸１．ジフェニルジカルボン酸等の芳香族二塩
基酸の１種または２種以上の残、基からなる。また、グ
リコール成分は、エチレングリコールの他１．２−プロ
ピレングリコール、１．４−ブタンジオール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール等のグリコール残
基の１種または２種以上からなる。また、オキシ安息香
酸のようなオキシ酸の残基があってもよい。前記接着剤
は予め経糸もしくは緯糸に溶液状態もしくは溶融状態で
塗付し、しかるのち平行に、引揃えた経糸の一方の側に
経糸を配列して、両者を接合一体化する。なお接着剤は
経糸の重量に対して、０．５〜１０％の範囲で塗付され
る。

本発明で用いられる経糸のコードの太さは、通常１００
０〜６０００デニールの範囲であり、その材質は、ナイ
ロン、ポリエステル、レーヨン、アラミド等の有機繊維
が好適であるが、スチール、ガラスファイバー等も使用
しうる。また経糸コードの配列密度は２５〜７５本１５
ｃｍの範囲、一方線糸コードの配列密度は（１，５〜５
本１５ｃｍの範囲である。

第３図に本発明の他の実施例を示す。図において補強材
２１の緯糸２３は、連続した一本のコードで経糸２２と
結合されており、この場合、補強材の耳部における経糸
と緯糸の乱れが発生し難い利点がある。

（発明の効果） 上述の如くして得られた補強材は従来から一般に採用さ
れている接着処理、熱処理の後トッピングゴム処理を施
してゴム中に補強材を埋設した構造のブライを形成して
タイヤのカーカスベルト層ビードフィラー、チューファ
ー等に使用される。

これらの補強材をカーカスプライに含むタイヤは次の利
点を有する。

（イ）補強材の経糸と緯糸が接着剤で固定されているた
め、カーカスプライの加工工程及び成形工程を通してエ
ンド分布が均一となりタイヤの均一性が向上し耐久性が
改善される。

（ロ）経糸は緯糸と織れていないためすだれ織物におけ
る「たたみ表」が解消され、ブライの厚さが薄く、しか
も均一となりタイヤの軽量化、均一性向上のために有利
である。

（ハ）経糸と緯糸が接着剤で固定されるため緯糸に細い
長繊維が使用でき、更に緯糸の間隔も粗くすることがで
きるため、緯糸の軽量化、緯糸の加工費低減によりタイ
ヤの軽量化が達成できる。

（ニ）補強材は製織しないため生産性が向上するととも
に経糸の織り縮みがなくなり材料費のコスト低減が可能
となる。

（実施例） 経糸コードとして、１０００／２デニールのポリエステ
ル糸を用い、緯糸として、オルポプラスト２９を用いて
それぞれ５０本１５ｃｍ、３本１５Ｃｍの配列密度で第
１図に示す補強材を製造した。この際接着剤として、ポ
リエステル樹脂系接着剤を用いて、経糸コード１本に対
して重量比で１％の量を経糸に塗付した後、緯糸を打ち
こみ従来の熱処理、接着処理をし、更にトッピングゴム
処理を施して、ラジアルタイヤのカーカスに用いた。こ
れをタイヤサイズが１８５／７０Ｒ１４で第１表に示す
各仕様の補強材及び従来のすだれ織物をカーカスに用い
て第４図に示す乗用車用ラジアルタイヤを試作した。各
編物及び織物のプライのトッピングゴムゲージ及び繊維
縮み、試作タイヤのユニフォミティ、耐久性等をそれぞ
れ評価した。

第４図においてラジアルタイヤＴはビードコア１とこの
ビードコア１のまわりに端部を折り返して係止されるト
ロイド状カーカス２．３と該カーカスのクラウン部外側
にタイヤ周方向に比較的浅い角度でコードが配列される
ベルト層５と、該ベルト層の外側に配置されるトレッド
部６と、前記カーカス２．３とその折り返し部２ａ、３
ａの間に配置され、ビ・−ドコア１からサイドウオール
方向に延びる比較的硬度の高いビードエーペックス４が
配置されている。

ここで前記カーカスには、従来のすだれ織物とは異なり
、本発明の補強材が使用されている。

（イ）トッピングゴムゲージはカーカスプライ断面にお
いてプライ間のコード間隔を測定した。従来のすだれ織
物においては「たたみ表」の構造により同一プライ内で
のコードの波打ち幅（Ｗ）が大きく、必然的にトッピン
グゴムゲージは小さくなる。

（ロ）補強材縮み 長さし。のコードを、すだれ織物又は本発明の補強材に
したときの長さＬｌになったとき、コード縮みは （ハ）ユニフォミティ リム組し、内圧を１．９ｋｇ／ｃＩ１１充てんしたタイ
ヤを荷重４０４ｋｇでドラムに押し付け、タイヤとドラ
ムを回転して、車軸に対して水平方向と垂直方向の応力
の変化を測定し、指数化した。数値が小さい程良好であ
る。

（ニ）耐久性 内圧を１．９ｋｇ／ｃＪ充てんし、荷重６３１ｋｇをが
けて８０ｋｍ／ｈｒｓでドラム上を損傷が発生するまで
走行させ、走行距離を指数化した。

数値が大きい程良好である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の補強材の部分正面図、第２図はその側
面図、第３図は本発明の他の実施例、第４図はタイヤの
断面図の右半分である。 １　　　　　　　ビードコア ２．３−　　カーカス ４　・−ビードエーペックス ５　　　　−　ベルト層 ６−　−　　・　トレッド部 １１．２１　°−−補強材 １１．２１　゛　　　　経糸 １２．２１　−　−一　緯糸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）経糸を相互に、平行かつ一定間隔に引き揃えると
   ともに、緯糸を前記経糸に交差するように織ることなく
   配置し、経糸と緯糸の交差部分を接着剤で結合一体化し
   たことを特徴とするタイヤ補強材
2. （２）接着剤はポリエステル単独重合体、ポリエステル
   共重合体、アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル共
   重合体、またはエポキシ系重合体である特許請求の範囲
   第１項記載のタイヤ補強材