JPS61253327A - 加熱炉の露点低下方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、加熱炉の露点をその操業に先だって低下させ
る方法に関する。

（従来技術） 連続圧延工程や連続メッキ工程等には、目的に応じて種
々の加熱炉（熱処理炉も含む）が設置される。たとえば
連続溶融亜鉛メッキ工程ではメッキ前の材料に、焼鈍と
清浄化とを目的とした熱処理を施すことが不可欠の条件
である。このような加熱炉において炉を新築、改築した
場合、耐火物は多量の水分を含有しておシ、また修理等
のため、炉を長期間停止した場合にも耐火物は水分を吸
収する。このような状態の炉はいわゆる露点が高く、た
とえば連続メッキ工程の場合はメッキの密着性を悪化さ
せる原因になるので、炉操業を開始する前には必ず露点
を所定の値以下に低下させるための乾燥作業を行わなけ
ればならない。

（発明が解決しようとする問題点） 上記の乾燥作業は加熱炉を内部から加熱しながら炉内に
露点の低いＮｕガスやＨＪガスを注入して、水分を含ん
だ耐火物を乾燥させることによシ行われるが、連続溶融
亜鉛メッキ工程の場合、操業中の安定露点は一４０℃〜
−５０℃とされておシ、ここまで露点を低下させるのに
５日以上を要することも少なくない。そこで通常は露点
が一１５℃程度になった時点で操業を開始し、安定露点
に至るまでの間は、ツイン速度を抑えてメッキの密着性
を確保しながら操業を行っているが、それでも−１５℃
の露点に到達させるのに平均４０時間以上を要する。

本発明の目的はこの露点低下に要する時間を短縮し、炉
操業開始期を早めて操業効率の大巾向上を図る露点低下
方法を提供することにある。

（問題点を解決するための手段ならびに作用）ところで
、加熱炉の構造を見たとき、炉体外壁とその内側の耐火
物との間に両者の熱膨張の差により生じる間隙のあるの
が分かる。そしてこの間隙は炉の規模、種類にもよって
異なるが通常１０原程度の値である。本発明者は、この
既存の間隙部に着目し、露点低下作業時にこの部分に露
点の低いＮｕガス、ＨＪガス等を同時進行的に流通させ
れば、露点低下作業に要する時間が短縮されると考え、
種々の実地試験を行った。その結果、この４ム 間隙部へのガス流通の併用によシ露点を下作業の所要時
間が従来の約％程度に短縮され得ることを知見した。

本発明は、この知見に基づいてなされたもので、加熱炉
の炉体外壁と耐火物との間隙部内に、露点が一４０℃以
下の不活性ガスまたは還元性ガスを注入しながら炉内を
加熱することを特徴とする加熱炉の露点低下方法を要旨
とする。

以下、図面を参照して本発明の方法を更に具体的に説明
する。第１図において（３）は加熱炉で、短体外壁（１
）（鉄皮）の内側に間隙部（３）ヲおいて耐火物（２１
（レンガ）がライニングされた構造となっている。■は
加熱炉（２）の内部に設置した、被加熱物（Ｑを搬送す
るためのローラーである。

加熱炉（４）の外側には炬に平行に２本の送気母管（４
）が配設されている。この母管（４）から分岐した複数
の送気枝管（５）は、外壁（１）の下部に適当間隔で接
続され、上記間隙部（３）とは送気孔（６）を介して連
通している。各送気枝管にはバルブ（７）および圧力計
（８）が設けられている。一方、炉頂部の外壁（１）に
は排気孔（９）が１個もしくはそれ以上設けられており
、これにバルブＱＱを介して排気管αυが接続されてい
る。（イ）は上記間隙部（３〕内のガス圧力測定用の圧
力計で、必要に応じて１個もしくはそれ以上装着される
。

送気母管（４）には露点が一４０℃以下の不活性ガスま
たは還元性ガスが送給されるが、具体的には不活性ガス
としてはたとえばＮｕガス（露点−７８℃）などであシ
、還元性ガスとしてはたとえばＡｘガス（Ｎコ＋Ｈコ）
（露点−７０℃）などである。

上記加熱炉設備において本発明の露点低下方法を実施す
るには、加熱炉（８）内に従来通シネ活性ガスまたは還
元性ガスを通じながら炉内を加熱すると同時に、送気母
管（４）から送気枝管（５）を介して送給される露点−
４０℃以下の不活性ガスまたは還元性ガスを、パルプ（
７）を開放して吸気孔（６）から炉の間隙部（３）に導
入する。

この際、圧力計０２を測定しながらバルブ（７）の開度
を調節して、間隙部（３）内のガス圧が炉内・外圧より
高目になるようにする。これは外気の侵入防止、及びパ
ージ効果を高めるためである。また導入ガスは露点低下
効果を促進するため、２５０℃〜８００℃程度に加熱し
ておく方がよい。

以上のようにして間隙部（３）に注入されたガスはいわ
ゆるキャリアガスとなって耐火レンガ（１）に吸湿され
ていた湿分を逆に吸収した上、排気孔（９）から排気管
０１）を介して炉外へ排除され、炬自体の加熱と相俟っ
て、炉内の露点の低下を促進する。

不活性ガスまたは還元性ガスの送給量は、加熱炉の規模
によっても異なるが、１００Ｎｎ１／Ｈｒ以上が望まし
い。

（実施例） 次の第１表に諸元を示す連続式溶融亜鉛メッキ用の加熱
炉において、定期修理後、加熱炉内に、Ｃｏガス（流量
３０ＯＮ→りｒ）を通じながら炉内を８００℃に加熱す
るとともに、炉壁と耐火物との間の間隙部に露点が一７
８℃の乾燥Ａｘ　Ｃアンモニア分解ガス（ＮＪ＋Ｈコ）
）ｉ２６０℃に加熱して、＋８０１１ｍＡｑの圧力、１
２ＯＮｔｒＩ／Ｈｒノ流量テ連続的に送給した。送給開
始時（立上り時）の露点は＋１０℃〜２０℃であった。

炉内露点の経時変化を第２図に実線で示す。また比較の
ため同一種、同一規模の加熱炉において、炉内加熱およ
び炉内ガス送給のみを行った場合の結果を、従来方法と
して同図に破線で示す。

第　　　１　　　表 第２図から明らかなように、炉内温度を一１５℃まで下
げるのに従来方法では４０Ｈｒを要していたが、本発明
方法に、よれば８０Ｈｒと発に短縮できた。

また、−１５℃に低下させるまでの使用ガス総量は、従
来方法では１２０　Ｎ”／ＨｒＸ　４０　Ｈｒ　−４８
０ＯＮｎ？であったが、本発明方法では作業期間中は余
分にガスを必要とするものの、期間が大巾に短縮される
結果、全体では４６００　ＮＩＮＩＩとなり、４．２％
の削減を達成できた。その結果総使用エネルギー量（炉
内加熱エネルギーとガス加熱エネルギーとガス送給エネ
ルギーとの和）も９６００万Ｋｃａｔから７７００７５
　Ｋｃａｌへ、１９．８％の低減を図ることができた。

（発明の効果） 以上の説明から明らかなように、本発明は加熱炉の露点
低下速度を速め、炉の操業開始時を早めて、操業効率の
向上に大きな効果を発揮するのみならず、露点低下に要
するエネルギーの節減も可能となシ、更に既存の空隙部
を利用するため、実施容易で、経済的に著しい効果を有
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る露点低下方法を実施するための加
熱炉の断面図、第２図は従来技術と本発明方法とにおけ
る炉内露点の経時的変化を、比較対照して図示したもの
である。 １：炉体外壁（鉄皮）、２：耐火物（レンガ）、３：間
隙部、４：送気母管、５：送気枝管、６：吸気孔、７、
ｌＯ：パルプ、８．１２：圧力計、９：排気孔、１１：
排気管

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）加熱炉の炉体外壁と耐火物との間隙部内に、露点
   が−４０％以下の不活性ガスまたは還元性ガスを注入し
   ながら炉内を加熱することを特徴とする加熱炉の露点低
   下方法。