JPS61210206A - 密封型油圧ラツシユアジヤスタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、４サイクルエンジンの動弁機構に用いられる
ラッシュアジャスタに係わり、特に、油圧を利用しかつ
作動油を密閉状態に充填して用いる密閉型油圧ラッシュ
アジャスタに関するものである。

「従来の技術」 一般に、４サイクルエンジンの動弁機構は、相互に当接
した状態で連動させられる複数の構成部。

材を備えており、各構成部材の当接部は、設定された範
囲内の隙間が与えられ、該隙間は０とすることが理想的
である。

ところで、前述した隙間は、経時的な問題等により許容
範囲を越えてしまうおそれがあり、これによって、例え
ば弁の開閉時期やリフト量にずれが生じてエンジン特性
を変化させてしまうことが考えられるために、定期的な
点検や調整を行なうことが必要とされている。しかしな
がら前述した当接部が多数あること、また、調整すべき
隙間が微少であること等に起因して、点検や調整の作業
が煩雑なものとなっている。

そこで従来では、前述した隙間を常時０へ自動調整する
ラッシュアジャスタが既に堤案されている。

第１図は、例えば、特願昭５８−２０７２５８号に示さ
れるような、ラッシュアジャスタが装着された動弁機構
を示すものである。

該動弁機構１は、４サイクルエンジンＥの吸気弁２ある
いは排気弁３を開閉駆動するために設けられたもので、
吸気弁２あるいは排気弁３の開閉時期を制御するカム４
と、該カム４によって揺動させられることにより、前記
吸気弁２あるいは排気弁３を開閉駆動するロッカーアー
ム５とを備え、該ロッカーアーム５の揺動中心部にラッ
シュアジャスタ６が設けられていて、前記ロッカーアー
ム５を揺動自在に支持するとともに、該ロッカーアーム
５の位置調整を行なって、吸気弁２や排気弁３およびカ
ム４とロッカーアーム５とを常時接触状態に維持するよ
うになっている。

前記ラッシュアジャスタ６は、第２図に示すように、有
底筒状のボディ７と、該ボディ７内に摺動自在に嵌装さ
れかつ一端部かボディ７の外部へ突出させられたプラン
ジャ８とを備えている。

そして、前記プランジャ８は、その底部にボディ７の底
部との間で高圧室９を形成する凹部１０が形成され、ま
た、該プランツヤ８の突出部外周面とボディ７の開口端
部との間には、プランジャ８の外周に沿って間隔を形成
する筒状のゴム材からなるノール部材１１が設けられて
いで、該シール部材１１と前記ボディ７およびプランジ
ャ８とによって、プランジャ８の移動や位置決めに用い
られる作動油を貯留するためのリザーバ室１２が形成さ
れている。そして該リザーバ室１２はプランジャ８に形
成された連絡通路１３によって前記高圧室９へ連通させ
られていて、これらの高圧室９、リザーバ室１２および
連絡通路１３内に前記作動油が充満させられている。ま
た、前記連絡通路１３の高圧室９側の端部には逆止弁１
４が設けられていて、高圧室９へ送り込まれた作動油が
リザーバ室１２へ逆流することを阻止するようになされ
ている。さらに、前記高圧室９内には、プランジャ８を
ボディ７から突出させる方向に押圧する弾発部材１５が
介装され、また、前記プランジャ８の突出端部には、ロ
ッカーアーム５が揺動自在に嵌着させられる球面軸受１
６か設けられている。

そして、前述したように構成されたラッシュアジャスタ
６の作動について説明すれば次のとおりである。

ロッカーアーム５と吸気弁２（排気弁３　）あるいはカ
ム４との間に隙間が発生せんとした場合には、ロッカー
アーム５を介してプランジャ８へ作用する押圧力が弱ま
ること、また、該プランジャ８が弾発部材１５によって
ボディ７から突出する方向に常時弾発されていることか
ら、プランジャ８が前述した突出方向へ移動させられる
とともに、該プランジャ８に支持されているロッカーア
ーム５が吸気弁２（排気弁３　）やカム４と接触する方
向に移動させられて、前述した隙間が消滅する。

そして、このようなプランジャ８の移動に伴って、高圧
室９の容積が増加させられるとともに、シール部材１１
の可撓性によりリザーバ室１２の容積が前記高圧室９の
容積変化に追従して減少することにより、リザーバ室１
２内の作動油が高圧室９へ流入させられ、かつ、一旦高
圧室９へ流入させられた作動油は逆止弁１４の作用によ
りその逆流が阻止されるから、プランジャ８のボディ７
内への後退勤が阻止される。

したがって、ロッカーアーム５にカム４からの押圧力が
作用した場合に、ラッシュアジャスタ６によってロッカ
ーアーム５の揺動中心部を前述した隙間を無くした位置
に固定することにより、該ロッカーアーム５を揺動させ
て吸気弁２（排気弁３　）の開閉を行なうことができる
。

一方、プランジャ８が長時間押圧された状態に維持され
た場合には、高圧室９内の作動油がボディ７とプランジ
ャ８との摺接面間を通って徐々にリザーバ室１２へ戻さ
れる。

このようにして前記ラッシュアジャスタ６は動弁機構１
の隙間を常時０の状態に自動調整するものである。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、前述した従来の技術における次のような問題
点を解消せんとするものである。

すなわち、密封型のラッシュアジャスタ６にあっては、
その作動を作動油の供給を行なうことなくかつ長期に亙
って保証しなければならないが、使用雰囲気の温度変化
が大であること、また、動弁機構ｌへ供給される潤滑油
やラッシュアジャスタ６に用いられる作動油の両方の油
に対する耐油性を考慮する必要性から、使用できる作動
油や各構成部材の材質の選択範囲が自ずと制限される。

しかしながら、このように制限された範囲内で好適な材
料を選択して使用した場合にあっても、長期の使用に伴
って、ラッシュアノヤスタロの内圧が上昇する傾向にあ
るといった問題点である。そして、前記内圧が許容範囲
を越えてしまうと、ラッシュアジャスタ６の作動に支障
をきたすおそれがあるために、メンテナンスフリーを主
目的としている密封型ラッシュアジャスタにあっては、
その対策を行なってラッシュアジャスタの信頼性をより
高めることが要望されている。

「問題点を解決するための手段」 本発明者等は、前述した従来の技術における問題点の原
因が、ラツノユアノヤスタの設置箇所におけろ温度変化
か大でかつ高温度に達すること、また、動弁機構１へ供
給される潤滑油によってラッシュアジャスタがオイル中
あるいはオイルミストの雰囲気中にさらされていること
等により、これらのオイルやオイルミストがシール部材
を介してラッシュアジャスタ内に浸透し、該ラッシュア
ジャスタ内の作動油の量を増加させてしまうこと、ある
いは作動油の組成を変化させてしまうこと等にあること
を知見し、本発明を完成するに至ったもので、本発明に
係わる密封型油圧ラッシュアジャスタは、特に、プラン
ジャの外周部とボディとの間に設けられてリザーバ室を
形成する第１シール部材の外周に、該第１シール部材を
囲繞して密閉空間を形成する弾性変形自在な第２シール
部材を設けたことを特徴とする。

「作用」 本発明に係わる密封型ラッシュアジャスタは、リザーバ
室の外周部に形成した密閉空間により、動弁機構におい
て用いられている潤滑油がリザーバ室内へ浸透すること
を防止して、ラッシュアジャスタ内の圧力上昇を抑制す
るものである。

「実施例」 以下、本発明を第３図に示す好適な一実施例に基づき詳
細に説明する。

第３図中、符号１７は、本実施例に係わるラッシュアノ
ヤスタを示すもので、該ラッンユアジャスタ１７は、有
底筒状のボディ１８と、該ボディ１８内に摺動自在に嵌
装されかつ該ボディ１８の底部との間に高圧室１９を形
成するプランジャ２ｏとを備えている。

前記プランジャ２０はボディ１８の開口端部１８ａがら
外方へ突出して設けられており、該プランジャ２０の突
出させられた部分の外周部と前記ボディ１８の開口端部
１８ａとの間に、弾性変形自在な筒状の第１シール部材
２１が設けられており、該第１シール部材２１は、その
各端部が締め付はリング２２．２３によって前記プラン
ジャ２ｏおよびボディ１８へ全周に亙って液密状態に圧
接させられることにより、ボディ１８およびプランジャ
２０とともにリザーバ室２４を形成するようになってい
る。また、プランジャ２０の一端部すなわちボディ１８
の底部と対向させられる側の端部には、前記高圧室１９
を形成するための凹部２５が形成され、また、内部には
前記高圧室１９とリザーバ室２４とを連通ずる連絡通路
２６が形成され、さらに、前記凹部２５内には、前記連
絡通路２６の一端部すなわち高圧室１９側の端部に設置
されて、リザーバ室２４および連絡通路２６内に充填さ
れている作動油の流動を高圧室１９側へのみ許容する逆
止弁２７が設けられている。

前記作動油は、ラッシュアジャスタ１７の設置箇所の温
度条件等を考慮して選定されるが、例えば、変性シリコ
ンオイルが用いられる。

前記第１シール部材２１の外周部には、該第１シール部
材２１を囲繞して第２シール部材２８が配設されている
。該第２シール部材２８は、第１シール部材２１と同様
に締め付はリング２９．３０によってプランジャ２０お
よびボディ１８に圧接させられることに上り液密状態に
取り付けられていて、前記第１ンール部材２１との間に
密閉空間３１を形成するようになっている。

モして前記第２シール部材２８は、密閉空間３１の存在
によりラッシュアジャスタ１７内の作動油と分離されて
、ラッシュアジャスタ１７の外部の潤滑油にのみ接触さ
せられるから、該潤滑油に対する耐油性および透過性を
考慮した材料によって形成されており、例えば、フッ素
ゴムが用いられる。また、前記第１シール部材２１は、
前記°密閉空間３１により外部の潤滑油から分離されて
いるから、耐熱性およびラッシュアジャスタ１７内の作
動油（すなわち、本実施例では前述したように変性シリ
コンオイル）に対する耐油性を考慮した材料によって形
成されており、例えば、フロロシリコンゴムが用いられ
る。

一方、第３図中筒号３２は、前記ボディ１８の底部とプ
ランジャ２０との間に介装されて、プランジャ２０をボ
ディ１８から突出する方向へ常時弾発するコイルスプリ
ングを示すものである。

しかしてこのように構成された本実施例のラツノユアノ
ヤスタ１７は、第１図に示した。従来のラッシュアジャ
スタ６と同様に、動弁機構１を構成するロッカーアーム
５の揺動中心部に取り付けられて、該ロッカーアーム５
と吸気弁２（排気弁３　）あるいはカム４との隙間が常
時０となるように、前記ロッカーアーム５の位置調整を
自動的に行なう。

すなわち、前述した隙間が発生せんとすると、プランジ
ャ２０への押圧力が弱まって、コイルスプリング３２の
弾発力によりプランジャ２０がボディ１８から突出する
方向へ押圧移動させられるが、これによって、ロッカー
アーム５が吸気弁２（排気弁３　）やカム４へ向けて移
動させられるとともに前記隙間が消滅させられる。そし
て隙間が０となった時点で、各構成部材間の相対的な位
置関係が拘束されることによってプランジャ２０の移動
が停止させられる。

一方、前記プランジャ２０の移動に伴って、前記高圧室
１９の容積が拡大されるが、両シール部材２１゜２８の
可撓性により、前記高圧室１９の容積変化に追従してリ
ザーバ室２４内の容積が減少することにより、該リザー
バ室２４内や連絡通路２６内の作動油が逆止弁２７を経
て高圧室１９内へ流入する。このような作動油の流動は
、前記隙間を０として前記プランジャ２０の移動が停止
した際に、同様に停止させられる。そして、プランジャ
２０にカム４からの押圧力が作用した場合には、逆止弁
２７の作用により高圧室１９内の作動油が閉じ込められ
ることにより、プランジャ２０のボディ１８に対する相
対移動が拘束されて、両者が剛に固定された状態となさ
れる。

したがって、前記ロッカーアーム５の揺動中心部が前述
した隙間を０とする位置に固定され、かつ、該ロッカー
アーム５ヘカム４による押圧力が作用した場合には、該
押圧力によってロッカーアーム５が揺動させられて吸気
弁２（排気弁３　）の開閉動がなされる。また、プラン
ジャ２０に、該プランジャ２０をボディ１８の内部へ後
退させる方向に長時間に亙って押圧力が作用した場合に
は、前記高圧室１９内の作動油が、ボディ１８とプラン
ジャ２０のそれぞれの摺動面間から徐々に漏れ出して前
記リザーバ室２４へ戻される。

このような作用によって、動弁機構ｌの各構成部材間の
隙間を常時０とした状態で吸振弁２（排気弁３　）の開
閉動を行なうことができる。

そして、本実施例のラッシュアジャスタ１７にあっては
、第１シール部材２１とラッシュアジャスタ１７の外部
の雰囲気との接触が密閉空間３１によって分離されて、
動弁機構ｌへ供給される潤滑油との接触が阻止され、ま
た、第２シール部材２８とラッシュアジャスタ１７内の
作動油との接触が阻止されているから、各シール部材２
１．２８を単一の油に対する特性と熱に対する特性に基
づき選定することができるので、その選定範囲を拡大す
ることができる。したがって、特に、第２シール部材２
８を前記潤滑油に対する耐透過性の優れた材料を選択す
ることができ、これによって、ラッシュアジャスタ１７
内への潤滑油の混入を防止して、ラッシュアジャスタ１
７の内圧の上昇を抑えることができる。

また、第１シール部材２１にあっては、仮にラッシユア
ジャスタ１７内の作動油が透過させられたとしても、そ
の量が微量であること、また、該作動油の移動をラッシ
ュアジャスタ１フ内と前記密閉空間３１との間に制限し
、かつ、前述したように密閉空間３１内への潤滑油の侵
入が抑えられていることから、該潤滑油と作動油との混
合を防止することができ、これによって、前記ラッシュ
アジャスタ１７内の作動油の組成を一定に保持するとと
もに、第１ノール部材２１の材料の選定範囲を拡大して
より適切な材料の選定を可能にする。

したがって、ラッシュアジャスタ１７の内圧の上昇を長
期に亙って阻止するとともに、安定した作動を維持する
ことができる。

なお、前記各実施例において示した各構成部材の諸形状
、寸法、材料あるいは組み合わせ等は一例であって、設
計要求等に基づき種々変更可能である。

「発明の効果」 以上説明したように、本発明に係わる密封型油圧ラツン
ユアジャスタは、特に、ラッシュアジャスタを構成する
ブランンヤの外周部とボディとの間に設けられてリザー
バ室を形成する第！ンール部材の外周に、該第１シール
部材を囲繞して密閉空間を形成する弾性変形自在な第２
シール部材を設けたから次のような優れた効果を奏する
。

■第１シール部材とラッシュアジャスタの外部との接触
を密閉空間によって分離し、また、第２シール部材とラ
ッシュアジャスタ内の作動油との接触を阻止することに
より、各シール部材の材質選定における条件を極力少な
くしてその選定範囲を拡大することができる。これによ
って、特に、第２シール部材をラッシュアジャスタの外
部に存在する油に対して耐透過性の優れた材料を選択す
ることができ、これによって、ラッシュアジャスタ内へ
の潤滑油の侵入を防止して、ラッシュアジャスタの内圧
の上昇を抑えることができる。

■第１シール部材にあっては、仮にラッシュアジャスタ
内の作動油が透過させられたとしても、その量が微量で
あること、また、該作動油の移動をラッシュアジャスタ
内と密閉空間との間に抑えることができるので、前記■
の効果と相まってラッシュアジャスタ内の作動油の組成
を一定に保持するとともに、第１シール部材の材料の選
定範囲を拡大してより適切な材料の選定を可能にする。

■前記■■の相乗効果により、ラッシュアジャスタの内
圧の上昇を長期に亙って阻止するとともに、安定した作
動を維持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の密封型油圧ラッシュアジャスタを備えた
動弁機構を示す縦断面図、第２図は従来のラツンユアジ
ャスタの一構造例を示す縦断面図、第３図は本発明の一
実施例を示す縦断面図である。 １・・・・・動弁機構、２・・・・・・吸気弁、３・・
・・・・排気弁、４・・・・・カム、５・・・・・ロッ
カーアーム、１７・・・・・・ラツンユアジャスタ、１
８・・・・・・ボディ、１９・・・・・・高圧室、２０
・・・・・・プランジャ、２１・・・・・・第１シール
部材、２４・・・・・・リザーバ室、２６・・・・・・
連絡通路、２７・・・・・・逆止弁、２８・・・・・第
２ノール部材、３１・・・・・・密閉空間。 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 有底筒状のボディ内に該ボディの底部との間に高圧室を
   形成するプランジャを摺動自在に嵌装し、該プランジャ
   の外周部とボディとの間に、筒状の弾性変形自在な第１
   シール部材を設けて前記高圧室から分離されたリザーバ
   室を形成し、前記プランジャにリザーバ室と高圧室とを
   連通する連絡通路を形成するとともに、該連絡通路に前
   記リザーバ室内に貯留された作動油を高圧室側へのみ流
   動させる逆止弁を設けて成り、かつ、該第１シール部材
   の外周に、該第１シール部材を囲繞して密閉空間を形成
   する弾性変形自在な第２シール部材を設けたことを特徴
   とする密封型油圧ラッシュアジャスタ。