JPS6118149Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は上下に、窓部と地袋・天袋等の収納部
とを有する出窓に関するものである。

従来、この種の出窓は種々の構造のものが提案
されているが、それらはいずれも組立、取付が面
倒であるのみならず、強度的にも必ずしも満足で
きるものではなかつた。

つまり、窓部と収納部とを形成するために、竪
枠を窓部竪枠と収納部竪枠とに分割しているので
地袋あるいは天袋付き出窓の組立および取付に手
間がかかるのみならず竪枠の強度も弱くなつて地
袋あるいは天袋付き出窓としての強度が弱くなつ
てしまう等の難点があつた。

本考案は上記の事情に鑑みて案出されたもので
あり、その目的は組立および取付が容易であり、
かつ実用に十分耐えられる強度を有する天袋ある
いは地袋付き出窓を提供することにある。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

躯体Ａの開口部Ｂにおける左右両側には左右一
対の室内側竪枠１，１が取付けられ、該左右一体
の室内側竪枠１，１の上下方向中間部位置間に亘
つて無目となる室内側上部横枠２が、又上下方向
下部位置間に亘つて敷居となる室内側下部横枠３
がそれぞれ連結されていると共に、左右一対の室
内側竪枠１，１には上部横桟４，４及び下部横桟
５，５を介在して左右一対の室外側竪枠６，６が
長ボルト７、ナツト８でそれぞれ締付連結されて
いる。

該左右一対の室外側竪枠６，６の上下方向中間
部位置間に亘つて下枠となる室外側上部横枠９
が、又上下方向下部間に亘つて室外側下部横枠１
０がそれぞれ連結されている。

１１は左右一対の室内、外側竪枠１，１，６，
６の上端を覆う庇であり、該庇１１は躯体Ａにお
ける開口部Ｂの上方位置に取付けられていると共
に、庇１１には上枠１２が、前記下枠９と相対向
して固着してある。

１３は左右一対の室内、外竪枠１，１，６，６
の上部間に亘つて取付けた天板、１４は左右一対
の上部横桟４，４及び無目２並びに下枠９に亘つ
て取付けた上部地板、１６，１６は上部横桟４と
庇１１とに亘つて取付けたパネル、ガラス等の左
右一対の上部パネル体、１７，１７は上枠１２と
下枠９との間に引き違いに装着した一対のガラス
戸であり、天板１３、上部地板１４、左右一対の
上部パネル体１６，１６、一対のガラス戸１７，
１７によつて室内側に開口した窓部Ｃを形成して
いる。

１８は敷居３と室外側下部横枠１０と左右一対
の下部横桟５，５とに亘つて取付けた下部地板、
１９，１９は上部横桟４と下部横桟５とに亘つて
取付けた妻板等の左右一対の下部パネル体、２０
は下枠９と室外側下部横枠１０とに亘つて取付け
たパネル体、２１，２１は無目２と敷居３とに亘
つて引き違いに装着した一対の引戸であり、下部
地板１８、左右一対の下部パネル体１９，１９、
パネル体２０、一対の引戸２１，２１によつて地
袋となる収納部Ｄを形成している。

次に各部材の詳細を説明する。

左右一対の室内側竪枠１，１は、第２図に示す
ように外壁１ａと内壁１ｂと連結壁１ｃとによつ
て内側に押縁取付部１′を形成した形状となり、
無目２の両端部には前記押縁取付部１′と対応し
た切欠２′が形成されて外壁１ａに当接する端面
２ａ及び内壁１ｂに当接する端面２ｂを有し、ビ
ス２１及びビス２２によつて外壁１ａ及び内壁１
ｂに取付け連結してある。

左右一対の室外側竪枠６，６は、室内側壁６ａ
にパネル体取付用の凹部６′を有し、内側壁６ｂ
にはガラス戸の戸当り部となる凹溝６″を有する
横断面略矩形形状となり、該凹部６′に上部パネ
ル体１６の外側縁部が装着され、他側縁部は前記
室内側竪枠１に上部押縁２３によつて装着されて
いる。

前記長ボルト７は、室内側竪枠１の連結壁１ｃ
に取付けた裏板２４及び室外側竪枠６内に取付け
たＬ字型の裏板２５を貫通してナツト８が螺合さ
れて室内、外側竪枠１，６を横桟４，５を介して
締付連結している。

前記敷居３の両端部には第３図に示す様に押縁
取付部１′と対応した切欠３ａ及び躯体開口部Ｂ
と対応した切欠３ｂが順次連続形成され、外壁１
ａに当接する端面３′、内壁１ｂに当接する端面
３″、躯体開口部内面B′に当接する端面３を有
する階段状となり、外壁１ａ及び内壁１ｂにビス
２６及びビス２７でそれぞれ締付固定されてい
る。

前記下部パネル体１９は上部パネル体１６と同
様に、一端縁が前記凹部６′に装着され、他端縁
が下部押縁２８を介して装着されている。

前記パネル体２０の左右両側縁部２０ａ，２０
ａは、前記室外側竪枠６の凹溝６″に嵌合取付け
た左右一対の縦アタツチメント２９，２９に取付
けられ、上縁部２０ｂは第１図に示す様に上枠９
の凹部９ａに押縁３０を介して取付けられ、下縁
部２０ｃは室外側横枠１０の凹部１０ａに取付け
てある。

前記上部地板１４は、無目２の段部２ｃ、下枠
９のコ字状凹部９ｂ、左右一対の上部横桟４のコ
字状凹部４ａに亘つて取付けられ、下部地板１８
は、敷居３の段部３ｃ室外側横枠１０のコ字状凹
部１０ｂ、左右一対の下部横桟５のコ字状凹部５
ａに亘つて取付けてある。

また前記左右一対の上部パネル体１６の下縁部
は上部横桟４の凹溝４ｂに装着され、左右一対の
下部パネル体１９の上縁部及び下縁部は上部横桟
４の凹溝４ｃ及び下部横桟５の凹溝５ｂにそれぞ
れ装着されている。

なお、以上の実施例によれば窓部Ｃを上部に、
下部に収納部となる地袋Ｄを形成したが、窓部Ｃ
を下部に、上部に収納部となる天袋Ｄを形成して
も良い。

本考案は以上の様になり、左右一対の室内側竪
枠１，１及び左右一対の室外側竪枠６，６は窓部
と地袋部あるいは天袋部とを通して上下方向に亘
つて一体となつているから地袋あるいは天袋付き
出窓をユニツトとして組立てた時の組立強度が強
くなり、また、左右一対の室内側竪枠１，１と左
右一対の室外側竪枠６，６とは、左右一対の上部
横桟４と下部横桟５とを介して上下２ケ所で連結
しているから、その連結強度が各竪枠が上下通し
であることと相俟つて特に強くなる。

したがつて、地袋あるいは天袋と出窓とが押出
し型材枠組みによつて一挙に骨組み出来るので、
その組立が容易であると共に、地袋あるいは天袋
の付いた出窓をユニツトとして組立剛性十分に組
立てでき、現場における建物躯体の開口部に対す
る取付が容易かつ迅速にできる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は縦断面図、第２図、第３図は第１図の−
線、−線に沿う横断面図、第４図、第５図は
第１図の−線、−線に沿う縦断面図であ
る。 Ａは躯体、Ｂは開口部、Ｃは窓部、Ｄは収納
部、１は室内側竪枠、２は室内側上部横枠、３は
室内側下部横枠、４は上部横桟、５は下部横桟、
６は室外側竪枠、９は室外側上部横枠、１０は室
外側下部横枠、１１は庇、１３は天板、１４は上
部地板、１８は下部地板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 躯体Ａの開口部Ｂにおける左右両側に左右一対
   の室内側竪枠１，１をそれぞれ取付け、該左右一
   対の室内側竪枠１，１の相対向する側面における
   中間部位置間及び下部位置間に亘つて上部室内側
   横枠２及び下部室内側横枠３の両端面をそれぞれ
   突き当て連結して取付けると共に、左右一対の室
   内側竪枠１，１の室内側面における中間部位置・
   下部位置と左右一対の室外側竪枠６，６の室内側
   面における中間部位置・下部位置とに左右一対の
   上部横枠４，４及び左右一対の下部横桟５，５の
   両端面を突き当て連結してそれぞれ取付け、該左
   右一対の室外側竪枠６，６の相対向する側面にお
   ける中間部位置間及び下部位置間に亘つて上部室
   外側横枠９及び下部室側横枠１０の両端部をそれ
   ぞれ突き当て連結して取付けると共に、該左右一
   対の上部横桟４，４間に亘つて上部地板１４を取
   付けて天板１３を備えた庇１１とによつて窓部Ｃ
   又は収納部Ｄを形成し、前記左右一対の下部横桟
   ５，５間に亘つて下部地板１８を取付けて前記上
   部地板１４とによつて収納部Ｄ又は窓部Ｃを形成
   したことを特徴とする出窓。