JPS6115829Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は洗濯用ネツトとして使用する場合は
勿論のこと、裏返しにした洗濯用ネツト内に洗濯
後の洗濯物を広げた状態で収納し、該ネツトをハ
ンモツク状に張設して乾したり、あるいは洗濯前
の洗濯物を入れておくための袋もしくはコインラ
ンドリーに洗濯物を入れて持つて行くための袋ま
たはシヨツピングの際の買物袋等の多目的用途に
用いて好適な多目的洗濯用ネツトに関する。

従来の洗濯用ネツトは、フアスナーのあるネツ
トの開口部周縁の外側に手提用紐の両端部を取付
けていた。このため該ネツトを手提用として使用
する場合は好適であるが、これを洗濯用ネツトと
して洗濯機に入れて使用する場合、手提用紐が外
側に出ていることから該紐が最初に傷んでしまう
という難点があるばかりか、手提用紐が何かに引
掛かつて絡まつてしまうといつた不都合さがあつ
た。また主としてウール等のニツト類のセーター
やワンピース等といつたいわゆる吊して乾せない
ものを洗濯後に乾す場合、従来はすのこの上に乾
していたが、場所をとるし面倒であるばかりか、
板に当つている部分の通気性や水切りが悪いなど
の欠点があつた。

この考案は上記の欠点を一挙に解消するために
なされたもので、その目的とするところは、シヨ
ツピングの際の買物袋あるいはコインランドリー
に洗濯物を入れて持つて行くための袋として手に
持つたり、肩に掛けたりでき、洗濯用ネツトとし
て使用するときは手提部分や肩掛け部分の帯体も
しくは紐体および張設部材をネツト内に洗濯物と
一緒に収納でき、また裏返しにした洗濯用ネツト
内に洗濯後の洗濯物を広げた状態で収納し、該ネ
ツトをハンモツク状に張設して洗濯物の素材が乾
燥時に伸びたり弾力性を失つたりすることのない
状態で乾して通気性および水切りが良好となるよ
うにし、しかも洗濯物が風に飛ばされないように
工夫した多目的洗濯用ネツトを一般に提供するこ
とにある。

以下、この考案の一実施例を図面により説明す
る。

１は洗濯物Ａを入れるナイロン等の合成繊維よ
りなる網状袋で、その形状は矩形、楕円形、円形
等各種形状のものであつてもよいが、その大きさ
は網状袋１をハンモツク状に張設したときに、該
網状袋内に収納した洗濯後の主としてウールのニ
ツト類のセーターＣやスカート等といつたものを
網状袋１内で広げた状態で乾して支障がない程度
の大きさであることが望ましい。網状袋１は買物
袋として使用する場合を考慮して白地以外に色も
のを使用するか、あるいは模様等をつけるように
してもよい。

２は網状袋１の開口部１ａに取付けたフアスナ
ーで、該開口部を開閉自在とするものである。３
は帯体もしくはロープ等の紐体で、網状袋１と同
質材によつて作るか、あるいは全く別の材料によ
つて作るようにしてもよい。（本例では網状帯体
の場合を示す）。特に帯体もしくは紐体を網状と
したときは、肩に掛けたときに、摩擦抵抗が大き
くなつて持ち易くなり、かつ肩からずり落ちるよ
うなことがなくなる。そして帯体もしくは紐体を
網状袋１の開口長より長く形成した場合、肩に掛
け易くなることと洗濯物Ａあるいは品物の出入れ
が容易になし得るようにすることができる。帯体
もしくは紐体３の両端部は、網状袋１の開口部１
ａ周縁の内側に止着する。このように帯体もしく
は紐体の両端部を網状袋の開口部周縁の内側に止
着することゝしたのは、洗濯用ネツトとして使用
する場合、袋内に帯体もしくは紐体を予め収納し
ておき、しかる後に開口部をフアスナーで締め、
洗濯機内に入れて洗濯をしても帯体等が引掛から
ないようにするためあるいは傷まないように保護
するためである。４は網状袋１をハンモツク状に
張設するための張設部材で、網状袋１の内側の所
定個所（本例では左右端部の４個所の場合を示
す）に設ける。この張設部材４は網状袋１と同質
の繊維材または全く異なる材料にて作られる。そ
して張設部材４を利用するときは、網状袋１を裏
返しにして、該張設部材４が外に顕出するように
する。この張設部材４は第２図示の如くループ４
ａまたは第３図示の如く筒状のもの４ｂ（筒は一
連でなく断続的に形成される場合もある。）のい
ずれであつてもよいが、該張設部材４は該物干し
竿Ｂやロープ等（図示せず）に通して網状袋１を
張設する。

この考案は上記構成としたから、その実用に当
つてはまず洗濯用ネツトとして使用する場合、網
状袋１の中の洗濯前の洗濯物と一緒に帯体３を入
れ、その袋の開口部１ａのフアスナー２を締め
て、これを洗濯機中に入れる。なお、張設部材４
もその構造上、当然網状袋１の中に収納されてい
る。また洗濯後の洗濯物のうち、主としてウール
のニツト製品であるセーターやワンピース等を乾
すときには、網状袋１の中の洗濯物Ａを取り出し
た後、該網状袋１を裏返しにし、該裏返した網状
袋１の中に洗濯物Ａを広げた状態で収納後、ルー
プ４ａを物干し竿Ｂに通してハンモツク状に張設
して、前記洗濯後のセーターＣ等を網状袋１内で
乾燥させる。さらにまた、コインランドリーに洗
濯物を入れて持つて行く場合に、網状袋１の中に
洗濯物を入れ、帯体もしくは紐体３を肩に掛ける
かあるいは手に提げて持歩くようにしてもよい。
そしてシヨツピングをする場合にも、同様にして
持歩くこともできる。

この考案は上記の説明から判るように、洗濯物
を入れる網状袋の開口部にフアスナーを備えた合
成繊維製洗濯用ネツトにおいて、手提用又は肩掛
け用の帯体もしくは紐体の両端部を開口部周縁の
内側に止着し、かつ前記網状袋の内側に、該網状
袋をハンモツク状に張設する張設部材を設けてな
る多目的洗濯用ネツトであるから、次のような特
有の効果を奏する。

すなわち洗濯用ネツトとして使用するときに、
帯体もしくは紐体および張設部材も洗濯物と一緒
に網状袋の中に収納された状態で開口部をフアス
ナーで閉めるので、洗濯用ネツトを洗濯機の中に
入れて洗濯しても帯体や紐体が網状袋によつて保
護されて傷まないばかりか、該帯体や紐体が何か
に引掛かるといつたトラブルの発生も全くない。
また、この考案の有効なことは、網状袋を裏返し
にして該網状袋内に形成した張設部材を外に顕出
させ、その裏返した網状袋の中に洗濯後の洗濯
物、例えばウールのニツト製セーターやスカート
あるいはストツキングやソツクスなどのくつ下等
を広げた状態で収納後、網状袋に取付けた張設部
材を介して網状袋をハンモツク状に張設すること
により、従来のように吊して乾した場合に生ずる
洗濯物の素材の伸びや弾力性の消失が解消され、
適度な弾性を維持しながら効果的に乾燥すること
ができるだけでなく、袋内の洗濯物は風に吹き飛
ばされたりすることもなく、袋内で開いたままの
状態で乾燥され、ネツトを通しての通気性および
水切り性が極めて良好となり、一層早く乾燥させ
ることができるという優れた効果を奏することで
ある。しかもシヨツピングする場合やコインラン
ドリーに行く場合、網状袋に品物や洗濯物を入れ
た状態で帯体もしくは紐体を手に持つたり肩に掛
けたりすることができ、手軽で便利である。また
帯体もしくは紐体を網状袋の開口長より長く形成
したばあいには、肩に掛け易くなり、かつ洗濯物
や品物の出し入れが容易になし得ることゝなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す一部切欠斜
視図、第２図は網状袋を裏返しにした状態でルー
プにより張設した場合の使用状態を示す斜視図、
第３図はループに代えて筒状のもので張設した場
合の斜視図である。 １……網状袋、２……フアスナー、３……帯体
もしくは紐体、４……張設部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯物を入れる網状袋の開口部にフアスナーを
   備えた合成繊維製洗濯用ネツトにおいて、手提用
   又は肩掛け用の帯体もしくは紐体の両端部を開口
   部周縁の内側に止着し、かつ前記網状袋の内側
   に、該網状袋をハンモツク状に張設する張設部材
   を設けたことを特徴とする多目的洗濯用ネツト。