JPH0327588Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はクリーニングネツトに関する。

〔従来の技術〕

従来のクリーニングネツトは、第９図に示す
ような角型や同図に示すような丸型をした単な
るナイロンネツトの袋Ｆで、開閉具としてフアス
ナーＨを接着した開閉口から洗濯物を投入し、取
り出すだけのものであつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来のクリーニングネツトでストツキングをク
リーニングする場合、次のような欠点があつた。

洗濯前に、他の洗濯物の中からストツキングを
より分け、クリーニングネツトに入れる作業があ
つた。クリーニングを能率的にする上で、これに
掛ける時間は出来るだけ省きたい。また、丈が長
いので傷めないように、より分けるとき十分な注
意も必要であつた。

洗濯中は、ストツキングがクリーニングネツト
の中で移動し片寄つて団塊状になつたり、まじり
合つたりした。この様な状態で洗濯が終るので、
干すためにクリーニングネツトから取り出すと
き、再び傷めないように注意してより分け、ほぐ
す作業があつた。また、団塊状になることは汚れ
落ちの点でも問題があつた。

次に、干す時点で、干す道具がストツキングを
傷めないものかを吟味しなければならなかつた。
吟味した道具で一足ずつ干していくのであるが、
このとき、周囲の状況も考慮しながら作業を進め
なければならなかつた。なぜならば、ストツキン
グをカギホツクの付いた洗濯物やその他の引つ掛
かるものの傍に干すと、乾燥中風になびいてこれ
らに引つ掛かつて、傷めることがあるからであ
る。したがつて、ストツキングの数が多ければ、
それだけ手間も掛かるしスペースも必要とした。

乾燥後の取り込みも、干すときと同様傷めない
ように、絶えず注意が必要であつた。

この考案は従来のクリーニングネツトが持つ、
以上のような欠点を解消させ、洗濯前の整理がで
き、洗濯中も片寄らずまじり合わず、したがつ
て、傷めることがなく、汚れ落ちを良くし、その
上、干す手間が掛からず、干すスペースも取らな
いようにしたクリーニングネツトを提供すること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成させるために、この考案は次
のような構成をしている。第１図を参照しながら
説明する。

１は２つ折りにしたネツト生地である。その折
り山２に紐通し３を形成し、一方の側辺４に紐通
し３の穴３ａに続き指入れ口４ａと開閉具を有す
る開閉口４ｂを設け、他方の側辺５に紐通し３の
穴３ｂに続き指入れ口５ａを設け、さらに該指入
れ口５ａに続く側辺５ｂ及び底辺６を縫合して袋
状にし、前記紐通し３の穴３ｂより紐７を挿し通
した後、紐７は中央部分に締め具８と締め具８を
留める結び目９を設け、両先端は結縛して輪にし
結縛部分に紐止め具１０を被せる。

〔使用法〕

この考案の使用方法を、第１図ないし第８図を
参照しながら説明する。

このクリーニングネツトを開閉口４ｂを開き裏
返した状態にして、紐７を吊り下げ具に掛ける。
折り山２の部分に脱いだストツキングＳを掛け
る。例えば、２足程掛けた図が第２図である。ク
リーニングネツトのぶら下げ方は、ストツキング
等の洗濯物を折り山２に掛けやすくするために、
例えば、壁掛けのように壁面にぴつたり密着させ
ないことである。

洗濯を始める時点で、締め具８で折り山２の部
分を絞ると、ストツキングＳは折り山２の部分で
しつかり固定する。（第３図参照） 次に、クリーニングネツトを開閉口４ｂから表
に返しながら、ストツキングＳと紐７をクリーニ
ングネツトに包み込むように入れ、開閉口４ｂを
閉じる。（第４図参照） これを洗濯機に入れて洗濯する。すすぎ、脱水
もこの状態で行う。

干すときは、両方の指入れ口４ａ，５ａに両指
先を入れ、片方の指先で紐止め具１０を持ち、も
う片方の指先で締め具８を結び目９まで移動さ
せ、紐７とともに折り山２をピンと張り、折り山
２の両端を洗濯バサミで留めて干し具に吊り下げ
て干す。（第５図参照） ストツキングＳが乾いたならば、開閉口４ｂを
開きクリーニングネツトを裏返してストツキング
Ｓの二つ折りになつている部分を持つて取り出
し、クリーニングネツトは裏返しのまま、また、
前記吊り下げ具にぶら下げ、脱いだストツキング
Ｓが掛けられるように第２図の状態に戻す。

この考案のクリーニングネツトは、パンテイス
トツキングのクリーニングに最適であるが、これ
に限らず紳士用くつ下、ベルト、包帯、ランジエ
リー等の絡みついたり傷みやすいもののクリーニ
ングに好適である。第６図は紳士用くつ下Ｋとペ
チコートＰの洗濯前の準備状態を示す正面図で、
くつ下とペチコートのゴムの部分を絞ることでゴ
ムの傷みを防いでいる。第７図はバツクルの付い
たベルトＢの洗濯前の準備状態を示す正面図で、
バツクルは傷めないように布Ｎにくるんでから締
めてある。第８図はブラジヤーＶの洗濯前の整理
状態を示す正面図である。

また、洗濯物によつては紐７の締め方を調節し
たり、紐７を使用せず従来のクリーニングネツト
と同じように使うことも勿論可能である。

〔考案の効果〕

以上、説明したようにこの考案は、ネツト生地
を二つ折りにして袋状にし、折り山に紐通しを形
成して、ここに締め具を設けた紐を輪状に通す構
成としたため、洗濯前の脱いだストツキングを折
り山に掛けて見た目も感じ良く整理ができ、この
ストツキングを手を触れずに傷めることなく一度
にクリーニングネツトに入れることが出来るの
で、速やかに洗濯が始められる。

洗濯中も、ストツキングがクリーニングネツト
の中で固定しているので、まじり合つたり絡みつ
いたりしないから傷むことがなく、片寄つて団塊
状にならないため、汚れが良く落ち洗濯ムラがな
い。

干す作業も、締め具を移動するだけで、何足も
のストツキングを手を触れずに一度に干すことが
でき、しかも、クリーニングネツトの中の紐に吊
り下がつているため、周囲にひらめいて傷つく心
配もない。したがつて、干す道具も干す場所も吟
味する必要はなく、干すスペースも少なくて済
む。

乾燥後も、クリーニングネツトを裏返すだけ
で、何足ものストツキングが一度に取り込め、し
かも、すでに二つ折りになつているので、たたむ
作業が捗る。

以上のように、この考案のクリーニングネツト
は、洗濯前の洗濯物の整理から洗濯、すすぎ、脱
水、そして乾燥と、クリーニング過程の始めから
終わりに至るまで活用でき、それぞれに数々の効
果をもたらすものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の裏返した状態の正面図、第
２図ないし第８図はこの考案の使用状況を示す説
明正面図で、第２図はストツキングの洗濯前の整
理状態を示す図、第３図はストツキングの洗濯前
の準備状態を示す図、第４図はストツキングの洗
濯中の状態を示す図、第５図はストツキングの乾
燥中の状態を示す図、第６図は紳士用くつ下とペ
チコートの洗濯前の準備状態を示す図、第７図は
バツクル付きベルトの洗濯前の準備状態を示す
図、第８図はブラジヤーの洗濯前の整理状態を示
す図、第９図は従来のクリーニングネツトを示す
正面図で同図は角型ネツトの図、同図は丸型
ネツトの図である。 １……二つ折りネツト生地、２……折り山、３
……紐通し、３ａ……紐通しの穴、３ｂ……紐通
しの穴、４……側辺、４ａ……指入れ口、４ｂ…
…開閉口、５……側辺、５ａ……指入れ口、５ｂ
……側辺、６……底辺、７……紐、８……締め
具、９……結び目、１０……紐止め具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二つ折りにしたネツト生地の折り山に紐通しを
   形成し、一方の側辺に紐通しの穴に続き指入れ口
   と開閉具を有する開閉口を設け、他方の側辺に紐
   通しの穴に続き指入れ口を設け、さらに該指入れ
   口に続く側辺及び底辺を縫合して袋状にし、前記
   紐通しの穴から紐を挿し通した後、紐には中央部
   分に締め具を設け、両光端は結縛して輪状にし結
   縛部分に紐止の具を被せることを特徴としたクリ
   ーニングネツト。