JPS6114837B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は玉縁（Welt）付きポケツトを作るた
めの縫製機械に適用するポケツトのフラツプ布挿
入用装置に関するものである。前記装置は、玉縁
付きポケツトを作る縫製機械においてポケツトを
作る玉縁布を、直接機械上で、適当な別個のフレ
ーム上ではなく、加工すべき衣服上に重ねるよう
になした型式の縫製機械に極めて適している。ポ
ケツトのフラツプ布（或いはポケツト用布）の挿
入は、イタリヤ特許第882754号に詳細に説明して
いる既知の技術に従つて、ポケツトのフラツプ布
なしでポケツトを作る際に玉縁布を折曲げて成形
する予備作業と共になされる。

本発明の目的はポケツトのフラツプ布の手によ
る挿入作業を排除して時間を節約し、同時に上記
手作業により得られるのと同じ精密さを保つよう
にする点にある。

本発明の目的を達成するために解決すべき技術
的問題は、前記挿入作業中ポケツトを作るため縫
い合わせるべき幾つかの布が相対的に滑つて移動
する欠点を生じない如き、縫製機械で加工するの
に適したポケツトのフラツプ布の挿入用装置を提
供することにある。

上記技術的問題の解決手段は次の点に特徴があ
る、すなわち上記装置は、布送り用のトラツク
と、独立して作動する２個の工作物クランプ部分
と、２個の右と左の側部プレツサーと、中心ブレ
ードとを備えた玉縁付きポケツトを作るための縫
製機械に使用するポケツトのフラツプ布挿入用装
置において、第１空気シリンダにより駆動されか
つ前記プレツサーに近づいたりそれから遠ざかつ
たりすることのできる取付けフレームと、前記取
付けフレームにより支持されかつ前記取付けフレ
ームに固定した第２空気シリンダにより往復移動
させられるフラツプ布用のフラツプ布クランプ
と、玉縁付きポケツトを形成する玉縁布上への前
記フラツプ布の挿入を容易となすように前記フラ
ツプ布を支持する前記フラツプ布クランプから突
き出るフラツプ布の自由縁を準備しかつ案内する
ために前記取付けフレームに支持したＬ形フレー
ムとを具え、前記Ｌ形フレームは取付けフレーム
に固定した第三シリンダに連結され、かつ下部自
由端に上部棒とこのＬ形フレームから立ち上がる
２個の側壁によつて画成されたスロツトをもち、
フラツプ布クランプ部分は第４シリンダによつて
前記Ｌ形フレームに支持したピンのまわりに小さ
く回動するようになしており、前記上部棒はフラ
ツプ布の自由縁を上に曲げてこの自由縁を前記ス
ロツトに対向させて位置させ、引続き前記自由縁
はフラツプ布クランプにより前記スロツトを押し
通されて前記中心ブレードにもたれている玉縁布
に押し当てられるように構成される。

その他の利点と特徴は本発明装置の好適実施例
についての添付図面に基づく説明から明らかにな
るだろう。

第１図を参照すれば、図示の縫製機械は上着と
ズボンに玉縁付き型ポケツトを作るのに適したも
ので、10により示されている。この型の縫製機械
は前述のイタリー特許第882754号に詳細に説明さ
れている。本発明装置をこの機械に使用する場合
には、特定の用途に応じて幾つかの部分を変更す
る必要がある。加工片１４は工作物クランプ１２
の下に固定され、側部プレツサー１６と１８は、
中心ブレード２０と共に、ポケツト作製作業の開
始前に玉縁布２２に適当な形を与える。本発明装
置と協働するため、工作物クランプ１２は２個の
異なつた第１部分２４と第２部分２６からなり、
これらの部分は第１部分２４が布を押圧すべく下
げられたとき第２部分２６がその上昇位置に留ま
ることができるように互に独立して駆動される。

また２個の側部プレツサー１６と１８は、後述
する如く、その後の作業を行なうことができるよ
うに互に独立して作動させられる。縫製機械１０
は２個の針２８と３０を支持する針棒と、２個の
縫線に平行にかつそれらの間で布を切るための図
示していない切断装置を備える。

ポケツトのフラツプ布挿入用装置は機械１０の
側部に置き、同じ縫製機械据付けテーブル上に固
定した柱３２により軸支する。この装置はカラー
３５により柱３２に固定された下方に傾斜した空
気シリンダ３４により構成される。棒３６の自由
端は第二のカラー３８を介して取付けフレーム４
０と円筒状棒４２が固定される。前記棒４２は柱
３２に締着された板部４３に形成された座部内を
摺動し、主として第１空気シリンダ３４により作
動される取付けフレーム４０を案内する働きをす
る。本発明により玉縁布上にポケツトのフラツプ
布６を挿入する作動部材及びこれにより駆動され
る部材が取付けフレーム４０上に置かれる。第２
シリンダ４４は取付けフレーム４０の中心部に固
定され、前記第２シリンダ４４の棒４６は、結合
部材４８を介して複雑な形状の板５２の突出部５
０に連結され、前記板は取付けフレーム４０に固
定した円筒状案内５３と５５上を軸方向に摺動す
るように据付けられている。前記板５２は前部
（第２図）に２個の端部５４と５６を支持し、フ
ラツプ布クランプ６０（第２，３図）の下部５８
が前記端部に連結されている。

前記クランプ６０の部分６２は棒６４に固着さ
れ、前記棒は反対端で２個の端部５４と５６の壁
に形成された適当な座部内で自由回転するピン６
６に固定される。

棒６８（第３図）もまたピン６６に固定され、
板５２の他端に取付けた第３空気シリンダ７４の
棒７２の端部に固定した連結部材７０に枢軸を介
して連結される。第３シリンダ７４およびこれに
よつて作動される棒６８，６４、部分６２は第２
シリンダ４４が作動されたとき前記板５２と共に
動くことができる。こうしてフラツプ布クランプ
部分６２は第４シリンダ７６によつて前記Ｌ型フ
レームに支持したピン６６のまわりに小さく回動
するようになしている。

取付けフレーム４０に固定されているのは第４
シリンダ７６であり、その棒７８はＬ形フレーム
８４の上部８２に接続装置８０を介して連結され
ている。前記Ｌ形フレームは下部自由端に上部棒
８８と側壁９０に、より限定されるスロツトをも
つている。

Ｌ形フレーム８４の下部８６の直上に置かれた
工作物クランプは前記スロツト内を移動すること
ができる。

上記装置の作動サイクルの各段階は下記の仕方
で行なわれる。

トラツク８が加工サイクルの最終ストロークの
位置にありかつ工作物クランプ１２の左、右の部
分２４，２６が上げられたとき（第１図）、操作
員はポケツトを作るべき衣服（第４，５図）をト
ラツク（truck）上に載せる。

次に操作員は工作物クランプの左、右の両部分
２４と２６を下降させ、トラツク８と工作物クラ
ンプ１２をフラツプ布装入装置に相当しかつ縫製
サイクル開始位置に相当するそれらの後方位置に
移動させる。

この時点で操作員は玉縁布２２（第４，５図）
を配置し、次に中心ブレード２０を下降させ、左
側プレツサー１６を閉ざし、工作物クランプ１２
の右部分２６を上昇させる。ここでフラツプ布装
入装置を作動させる。上記フラツプ布６は既にそ
のフラツプ布クランプ内に配置され、クランプか
ら突き出た前縁をもち、上記前縁がＬ形フレーム
８４の上部棒８８に当つて上向きによりかかつて
いる。

第１空気シリンダ３４の棒３６は下方へのスト
ロークをなし、取付けフレーム４０とフラツプ布
６を第４図に示す位置へもつて行く。次に第２シ
リンダ４４が自動的に作動して、フラツプ布クラ
ンプ６０をフラツプ布６と共に進める。上記布６
の起き上がつた縁は強制的に折曲げられてその残
りの部分上に折り重なり、棒８８とＬ形フレーム
８４の端部により限定されるスロツト内に押し入
れられる。この結果、このフラツプ布の端部は玉
縁布２２の右の垂直線９４に当てられる。

この時点で、右側プレツサー１８が閉ざされ、
フラツプ布が玉縁布と共に中心ブレード２０の垂
直壁に押付けられる。

次いで第２シリンダ４４のピストン棒４６とＬ
形フレーム８４は戻され、工作物クランプ１２の
右部分２６が下げられる。その後縫製作業サイク
ルが始まり、ポケツトのフランジ布６は玉縁と共
に衣服に縫付けられて、玉縁付きポケツトが得ら
れることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置とこれを取付けた縫製機
械の全体図、第２図は前記装置の部材を示す平面
図、第３図は第２図の部材の側部断面図、第４図
および第５図はポケツトのフラツプ布挿入作業の
２つの続いた過程を示す概略図である。 ８……トラツク、１０……縫製機械、１２……
工作物クランプ、１４……加工片、１６，１８…
…側面プレツサー、２０……中心ブレード、２２
……玉縁布、２８，３０……針、３２……柱、３
４……第１空気シリンダ、３５……カラー、３６
……棒、３８……第二カラー、４０……取付けフ
レーム、４２……円筒状柱、４３……板部、４６
……棒、４８……接合部材、５０……突出部、５
２……板、６０……ポケツトのフラツプ布クラン
プ、６８……棒、７４……第３シリンダ、７６…
…第４シリンダ、８０……接続装置、８４……Ｌ
形フレーム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 布送り用のトラツク８と、独立して作動する
   ２個の工作物クランプ部分２４，２６と、２個の
   右と左の側部プレツサー１６，１８と、中心ブレ
   ード２０とを備えた玉縁付きポケツトを作るため
   の縫製機械に使用するポケツトのフラツプ布挿入
   用装置において、第１空気シリンダ３４により駆
   動されかつ前記プレツサーに近づいたりそれから
   遠ざかつたりすることのできる取付けフレーム４
   ０と、前記取付けフレーム４０により支持されか
   つ前記取付けフレームに固定した第２空気シリン
   ダ４４により往復移動させられるフラツプ布用の
   フラツプ布クランプ６０と、玉縁付きポケツトを
   形成する玉縁布上への前記フラツプ布の挿入を容
   易となすように前記フラツプ布を支持する前記フ
   ラツプ布クランプから突き出るフラツプ布の自由
   縁を準備しかつ案内するために前記取付けフレー
   ム４０に支持したＬ形フレーム８４とを具え、前
   記Ｌ形フレーム８４は取付けフレーム４０に固定
   した三シリンダ７４に連結され、かつ下部自由端
   に上部棒８８とこのＬ形フレームから立ち上がる
   ２個の側壁９０によつて画成されたスロツトをも
   ち、フラツプ布クランプ部分６２は第４シリンダ
   ７６によつて前記Ｌ形フレームに支持したピン６
   ６のまわりに小さく回動するようになしており、
   前記上部棒８８はフラツプ布の自由縁を上に曲げ
   てこの自由縁を前記スロツトに対向させて位置さ
   せ、引続き前記自由縁はフラツプ布クランプ６０
   により前記スロツトを押し通されて前記中心ブレ
   ード２０にもたれている玉縁布に押し当てられる
   ように構成したことを特徴とするポケツトのフラ
   ツプ布挿入用装置。