JPS61117217A - 超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法Info
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- JPS61117217A JPS61117217A JP59236641A JP23664184A JPS61117217A JP S61117217 A JPS61117217 A JP S61117217A JP 59236641 A JP59236641 A JP 59236641A JP 23664184 A JP23664184 A JP 23664184A JP S61117217 A JPS61117217 A JP S61117217A
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- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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- C21D8/12—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties
- C21D8/1294—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of articles with special electromagnetic properties involving a localized treatment
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- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法に係わり、
さらに詳しく述べるならば熱処理されても鉄損改善効果
が消失しない磁区細分化により鉄損が極めて低い方向性
電磁鋼板を提供する方法に関する。
さらに詳しく述べるならば熱処理されても鉄損改善効果
が消失しない磁区細分化により鉄損が極めて低い方向性
電磁鋼板を提供する方法に関する。
(従来の技術)
方向性電磁鋼板は主として変圧器、その他、電気機器の
鉄芯材料として使用されるので、励磁特性(F)鉄損特
性が良好である必要がある。
鉄芯材料として使用されるので、励磁特性(F)鉄損特
性が良好である必要がある。
この鋼板は2次再結晶現象を利用し、圧延面に(110
)面を、圧延方向に<001>軸をもつ、いわゆるゴス
方位を有する2次再結晶粒組織が発達している。該(1
10) <001>方位の集積度を高めるとともに、圧
延方向からの偏りを可及的に減少せしめることにより、
励磁特性(F)鉄損特性等のすぐれたものが製造される
ようになっている。
)面を、圧延方向に<001>軸をもつ、いわゆるゴス
方位を有する2次再結晶粒組織が発達している。該(1
10) <001>方位の集積度を高めるとともに、圧
延方向からの偏りを可及的に減少せしめることにより、
励磁特性(F)鉄損特性等のすぐれたものが製造される
ようになっている。
ところで、(110)<001>方位の集積度を高める
につれて結晶粒は大きくなり、また磁壁が粒界を貫通す
るために磁区が大となり、集積度を高めた割りには鉄損
が低くならない現象がある。
につれて結晶粒は大きくなり、また磁壁が粒界を貫通す
るために磁区が大となり、集積度を高めた割りには鉄損
が低くならない現象がある。
上述の現象を解消し、鉄損の低下を図る技術として、例
えば特公昭58−5968号公報がある。これは最終仕
上焼鈍済みの一方向性電磁鋼板の表面に小球等を押圧し
て深さ5μ以下の凹みを形成して線状の微小ひずみを付
与することによって磁区の細分化を行い、鉄損を改善す
るものである。また、特公昭58−26410号公報に
は、最終仕上焼鈍により生成した2次再結晶の各結晶粒
表面にレーザー照射による痕跡を少なくとも1個形成せ
しめて、磁区を細分化し鉄損を低下させることが提案さ
れている。
えば特公昭58−5968号公報がある。これは最終仕
上焼鈍済みの一方向性電磁鋼板の表面に小球等を押圧し
て深さ5μ以下の凹みを形成して線状の微小ひずみを付
与することによって磁区の細分化を行い、鉄損を改善す
るものである。また、特公昭58−26410号公報に
は、最終仕上焼鈍により生成した2次再結晶の各結晶粒
表面にレーザー照射による痕跡を少なくとも1個形成せ
しめて、磁区を細分化し鉄損を低下させることが提案さ
れている。
これら特公昭58−5968号及び特公昭5B−264
10号に示された方法によれば、一方向性電磁鋼板表面
に局部的な微小ひずみを付与することで鉄損が改善され
、超低鉄損材料を得ることができる。
10号に示された方法によれば、一方向性電磁鋼板表面
に局部的な微小ひずみを付与することで鉄損が改善され
、超低鉄損材料を得ることができる。
(発明が解決しようとする問題点)
しかしながら、上記の如く得られた超低鉄損材料も焼鈍
すると鉄損の改善効果が失われる。例えば巻鉄心を製造
する際の歪取り焼鈍では該鉄損改善効果が消失する問題
がある。
すると鉄損の改善効果が失われる。例えば巻鉄心を製造
する際の歪取り焼鈍では該鉄損改善効果が消失する問題
がある。
本発明は熱処理例えば歪取焼鈍されても鉄損改善効果が
消失しない磁区細分化を行って、鉄損の極めて低い方向
性電磁鋼板を効率的に得ることを目的とする。
消失しない磁区細分化を行って、鉄損の極めて低い方向
性電磁鋼板を効率的に得ることを目的とする。
本発明者らは磁区細分化後に歪取焼鈍など例えば700
〜900℃の温度で熱処理されても鉄損改善効果が消失
しない磁区細分化を行ない、鉄損の極めて低い方向性電
磁鋼板を製造するため、多くの実験を行ない検討した。
〜900℃の温度で熱処理されても鉄損改善効果が消失
しない磁区細分化を行ない、鉄損の極めて低い方向性電
磁鋼板を製造するため、多くの実験を行ない検討した。
(問題点を解決するための手段)
その結果、仕上焼鈍された方向性電磁銅板に、該鋼板の
鋼成分或いは鋼&Imと異なった侵入体、例えば鋼板や
表面被膜等との反応による合金層。
鋼成分或いは鋼&Imと異なった侵入体、例えば鋼板や
表面被膜等との反応による合金層。
表面反応生成物、拡散体等を、間隔をおいて鋼板に入り
込ませて形成すると、その両側に磁区の芽が生じ、鋼板
が磁化されるとき磁区が細分化され、その後に歪取焼鈍
などの熱処理を施しても磁区細分化による鉄損改善効果
は消失せず、鉄損の極めて低い方向性電磁鋼板が得られ
ることを見出した。
込ませて形成すると、その両側に磁区の芽が生じ、鋼板
が磁化されるとき磁区が細分化され、その後に歪取焼鈍
などの熱処理を施しても磁区細分化による鉄損改善効果
は消失せず、鉄損の極めて低い方向性電磁鋼板が得られ
ることを見出した。
本発明は斯かる超低鉄損の方向性電磁鋼板を効率的にか
つ高度に安定して提供する方法に関するものであり、そ
の特徴とするところは仕上焼鈍された方向性型feL鋼
板に、可侵入体の被膜を形成する前および/または後に
歪を付与し、ついで熱処理することにより該鋼板に、鋼
板地鉄の鋼成分あるいは鋼組織と異なった侵入体を間隔
をおいて形成し、磁区細分化を行なうことを特徴とする
超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法にある。
つ高度に安定して提供する方法に関するものであり、そ
の特徴とするところは仕上焼鈍された方向性型feL鋼
板に、可侵入体の被膜を形成する前および/または後に
歪を付与し、ついで熱処理することにより該鋼板に、鋼
板地鉄の鋼成分あるいは鋼組織と異なった侵入体を間隔
をおいて形成し、磁区細分化を行なうことを特徴とする
超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法にある。
本発明において「侵入体」とは、鋼板上の被膜が、その
もの単独、又は他の被膜を含む鋼板側成分、さらには雰
囲気成分等と結合した状態で鋼板中に粒又は塊りとなっ
て存在する様子を表現するものである。「可侵入体」と
は侵入体を形成しうる物質を指す。
もの単独、又は他の被膜を含む鋼板側成分、さらには雰
囲気成分等と結合した状態で鋼板中に粒又は塊りとなっ
て存在する様子を表現するものである。「可侵入体」と
は侵入体を形成しうる物質を指す。
又、本発明において「被膜」とは、鋼板上の少なくとも
一部において形成された機械的な塗装膜、メッキ等の化
学的な付着膜或いは接着、さらに一部が反応層をもつ膜
など全てを含む総称であり、又その厚みについても特定
されない。
一部において形成された機械的な塗装膜、メッキ等の化
学的な付着膜或いは接着、さらに一部が反応層をもつ膜
など全てを含む総称であり、又その厚みについても特定
されない。
又上述の耐熱性のある磁区細分化は次のようにして行え
る。即ち、仕上焼鈍された方向性電磁鋼板に、可侵入体
例えば金属、非金属やそれらの混合物、合金、酸化物、
リン酸、ホウ酸、リン酸塩、及びホウ酸塩等さらにはそ
れらの混合物の薬剤を塗布、メブキ、蒸着、溶着などの
方法で被膜し、該被膜形成の前および/または後に間隔
をおいて歪を、レーザー照射等の光学的手段、小球、溝
付ロール、ボールペン、ケガキ等による機械的手段など
の方法で付与し、ついで熱処理すると、可侵入体が鋼板
や表面被膜等と反応して、鋼板に入り込むかたちで鋼板
地鉄の鋼成分或いは鋼組織と異なった侵入体が間隔をお
いて安定して形成され、耐熱性のある磁区細分化が行わ
れる。
る。即ち、仕上焼鈍された方向性電磁鋼板に、可侵入体
例えば金属、非金属やそれらの混合物、合金、酸化物、
リン酸、ホウ酸、リン酸塩、及びホウ酸塩等さらにはそ
れらの混合物の薬剤を塗布、メブキ、蒸着、溶着などの
方法で被膜し、該被膜形成の前および/または後に間隔
をおいて歪を、レーザー照射等の光学的手段、小球、溝
付ロール、ボールペン、ケガキ等による機械的手段など
の方法で付与し、ついで熱処理すると、可侵入体が鋼板
や表面被膜等と反応して、鋼板に入り込むかたちで鋼板
地鉄の鋼成分或いは鋼組織と異なった侵入体が間隔をお
いて安定して形成され、耐熱性のある磁区細分化が行わ
れる。
又この可侵入体を形成する物質としては、具体的には一
例を後述しているが、熱処理によって鋼板やその表面被
膜と反応して鋼板に侵入するものであればよい。
例を後述しているが、熱処理によって鋼板やその表面被
膜と反応して鋼板に侵入するものであればよい。
以下に本発明を、仕上焼鈍された方向性電磁鋼板に、薬
剤を塗布し被膜を形成する前に、レーザー照射により歪
を付与し、熱処理する例に基づいて具体的に説明する。
剤を塗布し被膜を形成する前に、レーザー照射により歪
を付与し、熱処理する例に基づいて具体的に説明する。
本発明では仕上焼鈍された方向性電磁鋼板に、磁区細分
化を行うが、該方向性電磁鋼板の鋼成分、および仕上焼
鈍されるまでの製造条件は特定する必要はなく、例えば
インヒビターとしてAfN 。
化を行うが、該方向性電磁鋼板の鋼成分、および仕上焼
鈍されるまでの製造条件は特定する必要はなく、例えば
インヒビターとしてAfN 。
MnS 、 MnSe 、 BN 、 Cu4S等の
適宜なものが用いられ、必要に応じてCu 、 Sn
、 Cr 、 Ni 、 Mo 、 Sb等の元素が含
有され、さらにスラブを熱間圧延し、焼鈍して1回また
は焼鈍をはさんで2回以上の冷間圧延により最終板厚と
され、脱炭焼鈍され、焼鈍分離剤を塗布され仕上焼鈍さ
れる一連のプロセスの条件についても特定する必要はな
い。
適宜なものが用いられ、必要に応じてCu 、 Sn
、 Cr 、 Ni 、 Mo 、 Sb等の元素が含
有され、さらにスラブを熱間圧延し、焼鈍して1回また
は焼鈍をはさんで2回以上の冷間圧延により最終板厚と
され、脱炭焼鈍され、焼鈍分離剤を塗布され仕上焼鈍さ
れる一連のプロセスの条件についても特定する必要はな
い。
ところで、該方向性電磁鋼板にレーザーを照射して歪を
付与する場合は、歪の付与に用いられるレーザーは何れ
でもよく、例えばCO□レーザー。
付与する場合は、歪の付与に用いられるレーザーは何れ
でもよく、例えばCO□レーザー。
N2レーザー、ルービーレーザー、パルスレーザ−、Y
AG レーザー等が用いられる。
AG レーザー等が用いられる。
レーザー照射等による歪付与の間隔は例えば1〜30n
とし、隣り合う間隔は等間隔でも非等間隔のいずれでも
よい。
とし、隣り合う間隔は等間隔でも非等間隔のいずれでも
よい。
この歪の付与は、従来のようにそれ自体によって磁区を
細分化するためでなく、後記具体例の被膜と鋼板または
その表面被膜等との熱処理時における反応を安定して高
めて侵入体の形成を促進させるために、鋼板またはその
表面被膜に付与されるものである。
細分化するためでなく、後記具体例の被膜と鋼板または
その表面被膜等との熱処理時における反応を安定して高
めて侵入体の形成を促進させるために、鋼板またはその
表面被膜に付与されるものである。
歪の程度は薬剤の種類や熱処理の昇温速度、保温温度な
どにより適宜に定められる。
どにより適宜に定められる。
次いで、歪を付与した方向性電磁鋼板に、薬剤を全面ま
たは間隔をおいて塗布して被膜を形成する。この例にお
ける可侵入体の薬剤としてはAI。
たは間隔をおいて塗布して被膜を形成する。この例にお
ける可侵入体の薬剤としてはAI。
Si 、 Ti 、 Sb 、 Sr 、 Cu 、
Sn 、 Zn 、 Fe 、 Ni 、 Cr 、
Mn 。
Sn 、 Zn 、 Fe 、 Ni 、 Cr 、
Mn 。
P、S、B等の金属、非金属やそれらの混合物、酸化物
、合金や、リン酸、ホウ酸、リン酸塩、ホウ酸塩、硫酸
塩、硝酸塩、珪酸塩等さらにはそれらの混合物が用いら
れ、これをスラリー状あるいは溶液にして塗布等により
被膜が形成される。
、合金や、リン酸、ホウ酸、リン酸塩、ホウ酸塩、硫酸
塩、硝酸塩、珪酸塩等さらにはそれらの混合物が用いら
れ、これをスラリー状あるいは溶液にして塗布等により
被膜が形成される。
前記薬剤において金属、非金属、それらの酸化物、合金
は、粉末状にして用いるのが好ましい。
は、粉末状にして用いるのが好ましい。
金属、非金属或いはその酸化物、合金の粉末をスラリー
として使用する場合は水と懸濁させて塗布するのが作業
性がよいため、水100重量部に対し2〜100重量部
程度の濃度にする。
として使用する場合は水と懸濁させて塗布するのが作業
性がよいため、水100重量部に対し2〜100重量部
程度の濃度にする。
金属、非金属、或いはそれらの酸化物、合金を酸又は塩
類と混合して使用する際は原液のままか、水で適当な濃
度にうすめて塗布すればよい。
類と混合して使用する際は原液のままか、水で適当な濃
度にうすめて塗布すればよい。
被膜を形成するこれら薬剤の塗布量は鋼板の面積当り0
.1〜50g/rrfの範囲にあればよい。
.1〜50g/rrfの範囲にあればよい。
次いで、薬剤を乾燥後、500〜1200℃の温度で熱
処理すると、その昇温時あるいは保温時において、薬剤
が鋼板や表面被膜などとの反応が前記歪付与の結果安定
して高められ、薬剤が鋼板の板厚方向に入り込むかたち
で、拡散体、合金層または/および表面反応生成物など
の侵入体の形成が促進される。
処理すると、その昇温時あるいは保温時において、薬剤
が鋼板や表面被膜などとの反応が前記歪付与の結果安定
して高められ、薬剤が鋼板の板厚方向に入り込むかたち
で、拡散体、合金層または/および表面反応生成物など
の侵入体の形成が促進される。
なお、本発明者等が歪付与磁区細分化法の研究において
得た知見によると、磁区細分化の効果は700〜900
°Cの温度で数時間保定されると消失するから、歪自体
も700〜900℃の温度では少なくなると考察してい
る。一方、本発明の歪付与を利用した侵入体形成熱処理
法では侵入体の形成が促進されているから、歪消失以前
にその効果によって被膜構成物質が鋼板内に活発に伝播
するものと推察される。そこで、この熱処理においては
鋼板中に被膜の構成物質が伝播時に歪の作用が伝播を促
進する゛ように、例えば昇温速度、さらに保温温度およ
び時間の設定を適切にして、伝播が活発に行われる時に
歪が消失しないようにする。該昇温速度や保温温度又処
理時間は被膜構成物質の成分(種類)、濃度等によって
最適範囲が異なる。
得た知見によると、磁区細分化の効果は700〜900
°Cの温度で数時間保定されると消失するから、歪自体
も700〜900℃の温度では少なくなると考察してい
る。一方、本発明の歪付与を利用した侵入体形成熱処理
法では侵入体の形成が促進されているから、歪消失以前
にその効果によって被膜構成物質が鋼板内に活発に伝播
するものと推察される。そこで、この熱処理においては
鋼板中に被膜の構成物質が伝播時に歪の作用が伝播を促
進する゛ように、例えば昇温速度、さらに保温温度およ
び時間の設定を適切にして、伝播が活発に行われる時に
歪が消失しないようにする。該昇温速度や保温温度又処
理時間は被膜構成物質の成分(種類)、濃度等によって
最適範囲が異なる。
而して侵入体が間隔をおいて安定して形成されるが、け
がきによる歪付与により形成された侵入体の一例の顕微
鏡組織写真(X 1000)を第1図に示す。この図中
でA印を付したものが侵入体であり、鋼板の板厚方向に
シャープに入り込んでいるのが認められる。
がきによる歪付与により形成された侵入体の一例の顕微
鏡組織写真(X 1000)を第1図に示す。この図中
でA印を付したものが侵入体であり、鋼板の板厚方向に
シャープに入り込んでいるのが認められる。
また本発明の他の適用例として、仕上焼鈍された方向性
電磁鋼板に、前記薬剤を全面または間隔をおいて塗布し
て被膜を形成し、次いでレーザー照射により歪を付与し
、その後、前述と同様に熱処理した。この場合も、熱処
理の昇温時あるいは保温時において薬剤と鋼板やその表
面被膜等との反応が前記歪により安定して高められ、侵
入体の形成が促進された。但し、この場合は歪付与によ
って被膜が破壊されることが多いので、薬剤を塗布する
場合には若干厚目にするとか、あるいは塗布後例えば5
00℃程度の熱処理を行なって被膜を強くする工程を導
入することにより被膜の破壊は解決できる。
電磁鋼板に、前記薬剤を全面または間隔をおいて塗布し
て被膜を形成し、次いでレーザー照射により歪を付与し
、その後、前述と同様に熱処理した。この場合も、熱処
理の昇温時あるいは保温時において薬剤と鋼板やその表
面被膜等との反応が前記歪により安定して高められ、侵
入体の形成が促進された。但し、この場合は歪付与によ
って被膜が破壊されることが多いので、薬剤を塗布する
場合には若干厚目にするとか、あるいは塗布後例えば5
00℃程度の熱処理を行なって被膜を強くする工程を導
入することにより被膜の破壊は解決できる。
侵入体の組成は鋼成分組成と異なり、また組織も異なっ
て、その両側に磁区の芽が多数つくられ、鋼板を磁化し
たとき、該磁区の芽が伸びて、磁区が細分化されると推
察される。
て、その両側に磁区の芽が多数つくられ、鋼板を磁化し
たとき、該磁区の芽が伸びて、磁区が細分化されると推
察される。
前述の本発明適用例の説明では主として歪の付与は光学
的手段のレーザー照射について述べたが、これに代えて
小球の投射、溝付ロール、レーベー、スキンパス、ボー
ルペン、あるいはケガキなどの機械的手段等が用いられ
る。
的手段のレーザー照射について述べたが、これに代えて
小球の投射、溝付ロール、レーベー、スキンパス、ボー
ルペン、あるいはケガキなどの機械的手段等が用いられ
る。
以下実施例を説明する。
実施例1
重量%でC: 0.077、Si : 3.30 、M
n : 0.076、Al : 0.032、S
: 0.024、Cu : 0.16、Sn :
0゜18、残部鉄からなる珪素鋼スラブを周知の方法に
よって熱間圧延−焼鈍−冷間圧延を経て0.225m厚
の鋼板を得た。
n : 0.076、Al : 0.032、S
: 0.024、Cu : 0.16、Sn :
0゜18、残部鉄からなる珪素鋼スラブを周知の方法に
よって熱間圧延−焼鈍−冷間圧延を経て0.225m厚
の鋼板を得た。
次いで更に周知の脱炭焼鈍−焼鈍分離剤塗布−最終仕上
焼鈍の各工程を実施した。最終仕上焼鈍後のコイルを絶
縁コーティング塗布とヒートフラットニング処理を行っ
た成品鋼板から巾10c11×長さ50C1lのサイズ
試料を切り出し、レーザー照射し、圧延方法とほぼ直角
方向に10c1m間隔に微少な歪を入れた「処理前」の
供試材とした。
焼鈍の各工程を実施した。最終仕上焼鈍後のコイルを絶
縁コーティング塗布とヒートフラットニング処理を行っ
た成品鋼板から巾10c11×長さ50C1lのサイズ
試料を切り出し、レーザー照射し、圧延方法とほぼ直角
方向に10c1m間隔に微少な歪を入れた「処理前」の
供試材とした。
次いでこのレーザー照射後に、第1表に示す薬剤を塗布
乾燥后の重量で0.5g/rrfになるように全面に塗
布して被膜を形成し、炉温400℃で乾燥後積層し、8
00℃×30分の熱処理を行なって「処理後」の供試材
とした。この後更に800℃×2時間の歪取焼鈍を行な
って「歪取焼鈍後」の供試材とした。
乾燥后の重量で0.5g/rrfになるように全面に塗
布して被膜を形成し、炉温400℃で乾燥後積層し、8
00℃×30分の熱処理を行なって「処理後」の供試材
とした。この後更に800℃×2時間の歪取焼鈍を行な
って「歪取焼鈍後」の供試材とした。
以上、「処理前」 「処理後」及び「歪取焼鈍後」のそ
れぞれの供試材の磁気特性を測定した。
れぞれの供試材の磁気特性を測定した。
その測定結果を第2表に示す。
第 1 表
実施例2
重量%で(、: 0.077、Si : 3.15 、
Mn : 0.076、^12 : 0.030、S
: 0.024、N : 0.007、残部鉄からなる
珪素鋼スラブを周知の方法によって熱間圧延−焼鈍−冷
間圧延を経て0.225m厚の鋼板を得た。
Mn : 0.076、^12 : 0.030、S
: 0.024、N : 0.007、残部鉄からなる
珪素鋼スラブを周知の方法によって熱間圧延−焼鈍−冷
間圧延を経て0.225m厚の鋼板を得た。
次いで更に周知の脱炭焼鈍−焼鈍分離剤塗布−最終仕上
焼鈍の各工程を実施した。得られた鋼板コイルから巾1
0口×長さ50cmのサンプルを切出し、歪取焼鈍を行
なって「処理前」の供試材とした。
焼鈍の各工程を実施した。得られた鋼板コイルから巾1
0口×長さ50cmのサンプルを切出し、歪取焼鈍を行
なって「処理前」の供試材とした。
このグラス皮膜つきの鋼板に第3表に示すような薬剤を
乾燥后の重量で0.9g/mになるように塗布して被膜
を形成し、次いでレーザー照射し、圧延方向にほぼ直角
方向に12f1間隔に微小な歪を付与した。800℃x
30分の熱処理を行なって「処理後」の供試材とした。
乾燥后の重量で0.9g/mになるように塗布して被膜
を形成し、次いでレーザー照射し、圧延方向にほぼ直角
方向に12f1間隔に微小な歪を付与した。800℃x
30分の熱処理を行なって「処理後」の供試材とした。
この後火に800℃×2時間の歪取焼鈍を行なって「歪
取焼鈍後」の供試材とした。
取焼鈍後」の供試材とした。
以上、「処理前」 「処理後」及び「歪取焼鈍後」のそ
れぞれの供試材の磁気特性を測定した。
れぞれの供試材の磁気特性を測定した。
第3表
以上の実施例から明らかな如く磁区細分化後に歪取焼鈍
されても鉄損改善効果は失われず、鉄損の極めて低い方
向性電磁鋼板が提供される。
されても鉄損改善効果は失われず、鉄損の極めて低い方
向性電磁鋼板が提供される。
(発明の効果)
以上説明したように本発明によれば、該侵入体による磁
区細分化で鋼板の鉄損が低くなるとともに、その後に、
高温に加熱される歪取焼鈍が行われても、鉄損改善効果
が消失しないという、これまでの磁区細分化法に見られ
ないすぐれた特長がある。
区細分化で鋼板の鉄損が低くなるとともに、その後に、
高温に加熱される歪取焼鈍が行われても、鉄損改善効果
が消失しないという、これまでの磁区細分化法に見られ
ないすぐれた特長がある。
第1図は本発明によって鋼板に形成された侵入体を示す
金属顕微鏡組織写真(X 1000)である。 第1図
金属顕微鏡組織写真(X 1000)である。 第1図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、仕上焼鈍された方向性電磁鋼板に、可侵入体の被膜
を形成する前および/または後に、歪を付与し、熱処理
することにより該鋼板に、該鋼板地鉄の鋼成分あるいは
鋼組織と異なった侵入体を間隔をおいて形成し、磁区細
分化を行うことを特徴とする超低鉄損方向性電磁鋼板の
製造方法。 2、仕上焼鈍された方向性電磁鋼板に、可侵入体の被膜
を形成する前および/または後に、間隔をおいて歪を付
与し、熱処理することにより該鋼板に、鋼板地鉄の鋼成
分あるいは鋼組織と異なった侵入体を間隔をおいて形成
し、磁区細分化を行うことを特徴とする超低鉄損方向性
電磁鋼板の製造方法。
Priority Applications (11)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59236641A JPS61117217A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | 超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
IT67867/85A IT1182608B (it) | 1984-10-15 | 1985-10-14 | Lamiera di acciaio elettrico a grana orientata avente una bassa perdita di potenza e metodo per la sua fabbricazione |
SE8504752A SE465128B (sv) | 1984-10-15 | 1985-10-14 | Kornorienterad staaltunnplaat foer elektriska aendamaal samt foerfarande foer framstaellning av plaaten |
CA000492955A CA1249764A (en) | 1984-10-15 | 1985-10-15 | Grain-oriented electrical steel sheet having a low watt loss and method for producing same |
FR858515269A FR2571884B1 (fr) | 1984-10-15 | 1985-10-15 | Tole d'acier electrique a grains orientes ayant une faible perte en energie active et procede de production de cette tole |
DE19853536737 DE3536737A1 (de) | 1984-10-15 | 1985-10-15 | Kornorientiertes elektrostahlblech mit niedrigem ummagnetisierungsverlust und verfahren zu seiner herstellung |
GB08525352A GB2167324B (en) | 1984-10-15 | 1985-10-15 | Grain-oriented electrical steel sheet having a low watt loss and method for producing same |
KR1019850007583A KR900008852B1 (ko) | 1984-10-15 | 1985-10-15 | 저철손 방향성 전자강판 및 그것의 제조방법 |
BE0/215728A BE903448A (fr) | 1984-10-15 | 1985-10-15 | Toles d'acier electrique a grains orientes ayant une faible perte en watts et procede de production de celles-ci |
US07/002,394 US4863531A (en) | 1984-10-15 | 1987-01-09 | Method for producing a grain-oriented electrical steel sheet having a low watt loss |
US07/470,997 US4960652A (en) | 1984-10-15 | 1990-01-22 | Grain-oriented electrical steel sheet having a low watt loss |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59236641A JPS61117217A (ja) | 1984-11-12 | 1984-11-12 | 超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61117217A true JPS61117217A (ja) | 1986-06-04 |
JPS6319567B2 JPS6319567B2 (ja) | 1988-04-23 |
Family
ID=17003631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59236641A Granted JPS61117217A (ja) | 1984-10-15 | 1984-11-12 | 超低鉄損方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61117217A (ja) |
-
1984
- 1984-11-12 JP JP59236641A patent/JPS61117217A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6319567B2 (ja) | 1988-04-23 |
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