JPS604184Y2 - トナ−供給装置

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【考案の詳細な説明】本考案は静電潜像現像装置における現像剤たるトナーを
現像部分に供給する装置に関するものである。

電子写真法における静電潜像を顕像化する現像装置とし
ては、近年磁石ロールとそれを取囲む非磁性スリーブと
の相対的回転によって、該スリーブ上に吸着されたトナ
ーの磁気ブラシを形威し、この磁気ブラシで静電潜像保
持体表面を摺擦するように構成したものが多数採用され
るに至っている。

従ってこのための製品開発技術改良等も極めて旺盛であ
る。

一方情報伝達手段についても同様の開発が進められ、特
に電話回線等を使用する情報の電送手段たるファクシミ
リが次第に一般化すると共に、これらの機器に対する小
形化の要請が高まりつつある。

一般に静電潜像現像装置は、大別して帯電部、露光部、
現像部、顕像担体搬送部等が略この順序に配置されてお
り、トナー供給装置を含む現像部は小形化の要請と共に
他の構成部分によって次第に上下より圧縮されるため、
必然的に狭隘な空間に追いやられて扁平な構成とならざ
るを得ない。

一方現像剤たる粉体のトナーは、保守、運転の便等から
、所謂カセットタイプの収容容器から、比較的盛傾斜の
搬送部材によって供給される現体である。

このｔこめ自由流動を保証すべき安息角以上の傾斜が確
保できず、トナー供給不足に起因する現像不良その他の
不測の事故をも惹起するものである。

本考案は上記従来装置に存する欠点を解消し、小形かつ
扁平な空間においても充分に作動すると共に鮮明な画像
を現像し得るトナー供給装置を提供することを目的とす
るものである。

第１図は本考案の実施例を示す断面図である。

図において静電潜像保持体１に近接して表面に複数個の
磁極を有する磁石ロール２を回転自在に設け、その外周
に非磁性材料からなる中空状のスリーブ３を設ける。

次に４はトナー収容容器であり例えばカセットタイプ、
すなわち着脱自在に設け、現像剤たるトナー５を収容す
るもので、スリーブ３に対向する側に開口９を有してい
る。

トナー収容容器４と磁石ロール２との間には非磁性材料
からなるトナー供給板６を磁石ロール２側が下位になる
ように傾斜して設けると共に、磁石ロール２側が自由端
となるように配設する。

而してトナー供給板６の自由端には、磁石ロール２に臨
ませて強磁性材料からなる振動部材７を固着する。

８はドクターブレードであり、磁石ロール２の外周のス
リーブ３との間に一定間隔を設けて調節自在に設ける。

以上の構成により磁石ロール２を時計方向に回転させる
と、トナー供給板６の自由端に固着した振動部材７は、
磁石ロール２に設けたＮ、Ｓ磁極に対向したときには
吸引され、Ｎ、Ｓ磁極間に位置したときには旧に復す
るから、トナー供給板６は支点（図示せず）を中心とし
て揺動若しくは振動する。

一般に磁極数ｎＰ％磁石ロール回転数ｍｒとすれば上記
振動数はｎｐ −ｍｒとなる。

因みにｎｒは６００〜１．４００ｒｐｍであるから、ｎ
ｐ＊ｍｒは比較的大なる値となり、トナー供給板６
には比較的大なる振動が与えられる。

従ってトナー供給板６の水平面となす角θがトナーの安
息角３５〜４０°に比較して小なる傾斜角であっても、
トナー５はトナー収容容器４から開口９、トナー供給板
６を経て磁石ロール２の近傍に至り、スリーブ３上に吸
着されて反時計方向に移動して静電潜像担体１上を摺擦
して的確なる現像を行なうものである。

第２図は本考案の他の実施例を示す要部断面図であり、
同一部分は第１図と同一の参照符号で示す。

同図において振動部材７ａは横断面形状を略コ字形に形
成すると共に、その開口部若しくは突出部７ｂを磁石ロ
ール２に臨ませて配設する。

而して突出部７ｂ、７ｂ間の距離すなわちピッチ寸法を
、磁石ロール２に設けた磁極間ピッチ寸法と異ならせて
形成する。

このように構成することによって、トナー供給板６は前
記実施例におけるものの２倍の振動をすることとになり
、トナー５の供給がより円滑となる。

従ってトナー供給板６の傾斜角θを更に緩やかにしても
、トナーの供給を行ない得る作用がある。

本考案の実施例においては、トナー供給板の自由端に固
着すべき振動部材の形状を平板状および形鋼状としたも
のを示したが、要するに強磁性材料によって形成すると
共に、磁石ロールの磁極の移動に応動する限り他の任意
の形任のものを選定し得る。

またトナー収容容器は、単にカセットタイプのものに限
定せず、固定式若しくは一体式のものであっても作用は
同一である。

更にトナーは二成分たると一戒分たるとを問わず使用で
きることは勿論である。

本考案のトナー供給装置は以上記述のような構成および
作用であるから、トナー供給板の水平面に対する傾斜角
を極めて小にすることができ、装置全体を極めてコンパ
クトにすることができる。

また磁石ロールの回転に応動して供給板を振動させ得る
ので、特に振動発生のための別個の振動発生用駆動源を
要せずして、トナーを円滑に供給し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す断面図、第２図は同地の
実施例を示す要部断面図である。２：磁石ロール、４：トナー収容容器、６：トナー供給
板、７ｗ７ａ：振動部材。