JPS6039300Y2 - 自動車用フロアコンソ−ルボツクスのコツプ置きを備えた蓋体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のフロアコンソールボックスの蓋体の
改良に関するものであり、該蓋体の裏蓋を利用して、コ
ツプ類を安定して保持できるコツプ置きを設け、前後同
席の乗員が等しく利用できるようにしたものである。

従来の自動車では、計器盤のグラブボックスドアの内側
やリヤシートセンターアームレストの裏側に、コツプを
載置する凹所を設けたものは存したが、いずれも前席あ
るいは後席の乗員しか利用できないのみでなく、浅い凹
所が設けられているのみであるため、振動によってコツ
プが転倒しやすい等の欠点を有していた。

本考案は、実用新案登録請求の範囲に記載する構成とす
ることにより、上述のごとき欠点のない簡便なコツプ置
きを得たものである。

以下、図示例についてその構成を説明する。

第１図ないし第７図は第１の実施例を示しており、自動
車のセンターに設けられたフロアコンソールボックス１
の蓋体２は、第１図に示されるように、フロアコンソー
ルボックスの上面に被さってその開口部を閉じた閉位置
と、第３図Ａに示されるように、蓋体裏面がフロアコン
ソールボックスの上面に対して鈍角を形成する開位置と
の２位置に固定できるように取り付けられており、該蓋
体２は、また裏面にポリプロピレン成形体たる裏蓋３を
有している。

この裏蓋３は、スリット４で分離された周枠部５を有し
、この周枠部５で蓋体２の裏面側に固定されている。

略扁平コ字形に走るスリット４で周枠部５と分離されて
いる裏蓋３は、蓋体２の開放先端部６寄り位置に周枠部
５と連続するヒンジ部たる回動中心７を有し、第３図Ａ
に示されるように蓋体２に対し開閉自在とされている。

また、裏蓋３は、回動中心７側の主板８と、これに続く
支持片９とに略中央で区分されており、この区分部分に
回動中心７と平行するヒンジ部１０が形成されている。

上述の主板８には、普通のガラスコツプの中程の外径を
有するコツプ挿入孔１１が穿設され、支持片９には角窓
１２が穿設されており、ヒンジ部１０と反対の側の、角
窓１２の内側縁１３には内方へ突出する耳片１４が突設
されている。

またヒンジ部１０の位置に対応する周枠部５は、裏蓋３
側へ喰い込む突片１５，１６を形成しており、該突片１
５，１６には、ヒンジ部１０と平行方向にスリン）１７
．１８が設けられ、該スリット１７．１８の幅Ｗは、裏
蓋３の厚さに等しいか、や）幅広に形成されている。

上述の支持片９の内側縁１３を有する側辺１９には、蓋
体２側へ向って突出する係止具たる鉤突起２０を有し蓋
体２側には鉤突起２０を掛は留める係止具たる鉤部２１
が設けられており、第１図に示すように、鉤突起２０と
鉤部２１との係合により、裏蓋３が蓋体２の裏面に係止
されるように構成されている。

第２図中符号２２は、側辺１９に設けられた爪掛は部で
ある。

本考案の適用される蓋体２は、第１図に示されるように
、フロアコンソールボックス１の開口部を閉じた位置と
、第３図Ａに示されるように、蓋体裏面がフロアコンソ
ールボックスの上面に対シて鈍角を形成する開かれ位置
との２位置に固定されるように構成されている。

第１図、第２図に示される蓋体は、次のように使用され
る。

すなわち、第３図Ａに示されるように、側辺１９の爪掛
は部２２を利用し、鉤突起２０と鉤部２１との係合を外
し、裏蓋３を回動中心７を中心として矢印イ方向に開き
、次いで第３図Ｂに示されるように、ヒンジ部１０にお
いて、主板８に対し支持片９を矢印口のごとく下方に折
り返し、主板８を水平に保ち、続いて支持片９を第３図
Ｃに示されるように矢印ハのごとく蓋体２へ押進させ、
支持片９の側辺１９の外側縁２３．２４を、周枠部５の
突片１５，１６のスリット１７．１８に嵌入させる。

かくして得られた組立体は第４図に示される構造となり
、水平に配置された主板８は、蓋体２との間に配置され
た支持片９の突っ張りにより水平に保持される。

第５図は、第４図に示される主板８のコツプ挿入孔１１
にコツプ２５を挿入した状態を示しており、第６図はコ
ツプ挿入孔１１にジュース罐２６を挿入した状態を示し
ている。

ジュース罐２６の外径はコツプ等に比し小径であるため
、コツプ挿入孔１１を通り抜けてしまうので、図示例で
は、第７図に示すごとく、支持片９の角窓１２の内側縁
１３に設けた耳片１４を罐底２６′に当接させて脱落を
防止している。

コツプ置きとして使用しないときは、第１図に示される
ように裏蓋３を蓋体２の裏面に重ね、係止具たる鉤突起
２０と鉤部２１とで係止しておけば、フロアコンソール
ボックス１の蓋体２となり、邪魔になることは無い。

上述の実施例は、裏蓋３が一連の主板８と支持片９とで
構成されているが、この支持片は、第８図ないし第１０
図に示されるように、裏蓋２７の先端に組み付けた別体
の支持片２８としてもよい。

この実施例では裏蓋２７に２個のコツプ挿入孔２９．３
０が並設され、該裏蓋２７はヒンジ部たる回動中心３１
で周枠部３２に連続させられており、回動中心３１と反
対側の側縁３３に支持片２８の腕３４．３５がピン３６
．３７で回動自在に軸着され、この支持片２８が第８図
に示されるように、蓋体３８と裏蓋２７との間に、折り
畳み状で格納されるよう構成されている。

この支持片２８も角窓３９を有し、その縁辺４０で、コ
ツプ挿入孔３０に挿入したジュース罐底を支持しうるよ
う構成されている。

本考案に係る蓋体は以上説明したごとき構成、作用のも
のであって、通常はフロアコンソールボックスの蓋体と
して使用することができ、コツプ等を置く必要の生じた
際には、蓋体を開位置とし、その蓋体を水平位置に置き
、支持片でその位置を保持させ、コツプ挿入孔にコツプ
等を挿入することにより、振動等が生じても転倒させる
ことなく安定してコツプ等を保持しうる効果を奏するし
、センターフロアコンソールボックスに付設すれば、前
後同席の乗員が共にコツプ置きとして使用できる効果も
有し、しかも車室内層住空間をいささかも狭めることも
ないものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施の１例の縦断面図、第２図は蓋体の裏面図
、第３図Ａ、 ＢおよびＣは裏蓋をコツプ置きに組み立
てる際の工程順を示す側面図、第４図はコツプ置きに組
み立てられた状態の斜視図、第５図はコツプを置いた状
態の側面図、第６図はジュース罐を置いた状態の側面図
、第７図はジュース罐の保持状態を示す断面図、第８図
は別の実施例の縦断面図、第９図は第８図に示すものの
蓋体の裏面図、第１０図は第８図に示すものがコツプ置
きに組み立てられた状態の斜面図である。 １・・・・・・フロアコンソールボックス、２・・・・
・・蓋体、３・・・・・・裏蓋、６・・・・・・開放先
端部、７・・・・・・回動中心、９・・・・・・支持片
、１１・・・・・・コツプ挿入孔、２０・・・・・・係
止具たる鉤突起、２１・・・・・・係止具たる鉤部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フロアコンソールボックスの蓋体が、該ボックスの上面
   に対して蓋体裏面が鈍角を形成する開位置と、閉位置と
   の２位置に固定できるように取り付けられており、該蓋
   体の裏蓋は、蓋体の開放先端部寄り位置を回動中心とし
   て開閉自在とされ、該裏蓋に普通のガラスコツプの中程
   の外径に相当するコツプ挿入孔が穿設されており、更に
   該裏蓋には、蓋体が前記開位置に保持されたとき、蓋体
   裏面側の係止部に係止されて裏蓋を水平位置に保つ支持
   片が回動自在に取り付けられており、蓋体裏面側には、
   前記支持片側の係止部分を係止する係止部と、該裏面に
   重ねられた裏蓋の係止具とが設けられていることを特徴
   とする自動車用フロアコンソールボックスのコツプ置き
   を備えた蓋体。