JPS6037107Y2 - 糸巻き装置における糸の切断機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はミシン、特に工業用ミシンに使用する下糸用ボ
ビンに糸を連続的に巻回する糸巻き装置における糸の切
断機構に関するもので、起動軸の外周部に回動可能に嵌
合したロータ一本体の先端外周部に補助ローターを回動
可能に嵌合味ロータ一本体の先端部に設けた糸固定板受
体及び切断刃と補助ローターに設けた糸回定板及び切断
刃受台との協働作用により糸巻き完了後のボビンに関連
する糸端を正確且つ迅速に切断するようにした糸の切断
機構を提供することを目的とするものである。

以下、本考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明する
。

図中１は■ベルト２、プーリー３を介して電動機によっ
て回転駆動される起動軸であり、この起動軸１の先端部
には所定の間隔を存して起動軸１と軸心を同一にする従
動軸４が対向配置されており、起動軸１と従動軸４との
間にボビン５を挾持し、起動軸１の回転によってボビン
５に糸を強制的に巻き付けていくものである。

本考案は斯る糸巻き装置における糸の切断部に改良に関
するものであって、起動軸１の外周部にスライドベアリ
ング６を介してロータ一本体７を回動可能に嵌合すると
共に、このロータ一本体７の先端外周部に糸回定板８と
切断刃受台９を設けた補助ローター１０を回動可能に嵌
合したものである。

ロータ一本体７の外周部には螺旋状の凹溝１１が刻設し
てあって、制御盤１２から突出しているスライド案内ピ
ン１３の先端部がこの凹溝１１内に遊嵌して、該案内ピ
ン１３の移動に伴１．＞（１−タ一本体７は軸方向に移
動できるようになっている。

また、ロータ一本体７の後端にはコイルスプリング１４
が巻装してあってスライド案内ピン１３によってロータ
一本体７が後退したとき該案内ピン１３の解除によりロ
ータ一本体７が後退端から従動軸４方向へ自動復帰でき
るようになっている。

補助ローター１０には切断刃受台９が設けてあって、こ
の受台９の上面に糸回定板８が固定しである。

また、補助ローター１０の外周部には開放ピン１５が突
設してあって、この開放ピン１５は補助ローター１０の
回動に伴って、制御盤１２に突設しであるピン１６に当
接するようになっている。

開放ピン１５の近接位置にはピン１７を備えた未切断指
令金具１８が設けられていて、この指令金具１８はロー
タ一本体７に設けた切欠部１９に保合できるようになっ
ており、係合状態を解除するための糸切断指令板２０が
前記制御盤１２の機枠から突設配置されている。

一方、ロータ一本体７の先端部には前記補助ローター１
０に設けた糸回定板８及び切断刃受台９と対面するよう
に、糸回定板受体２１と切断刃２２が突設してあって、
糸回定板受体２１には糸回定板８が嵌入し得る溝２３を
設けである。

なお、糸回定板受体２１はゴム等の弾性材から構成され
る。

その他、図中の２４はロータ本体７の外周部と補助ロー
ター１０の外周部との間に斜め状に架設したスプリング
、２５は起動軸１の先端部に固定シたゴムキャップ、２
６は起動軸１の軸受を夫々示すものである。

本考案糸巻き装置における糸の切断機構は以上の構成か
らなり、糸巻き中は第２図及び第３図に示すように、補
助ローター１０に設けた未切断指令金具１８をロータ一
本体７に設けた切欠部１９に係合しておくものである。

この状態では補助ローター１０に設けた切断刃受台９と
ロータ一本体７に設けた切断刃２２とはほぼ９０度の開
度で引き離され、起動軸１の回転によってボビン５に糸
２７が巻き付けられていくものである。

そして、糸２７が所定厚に巻き付けられたところでリミ
ットスイッチ（図示せず）が作動し、電動機の停止に伴
って糸の切断動作に移行する。

糸の切断は、先づ、補助ローター１０の回転に伴い、補
助ローター１０に設けである未切断指令金具１８のピン
１７が糸切断指令板２０の先端によって横方向に押圧さ
れ、未切断指令金具１８がロータ一本体７の切欠部１９
から解放される。

すると、スプリング２４の復元力によって補助ローター
１０は時計方向に急速に回動し、補助ローター１０に設
けた糸回定板８が糸と一緒に糸回定板受板２１の溝２３
内に嵌入して糸２７を固定する。

次いで、補助ローター１０にある切断刃受台９がロータ
一本体７にある切断刃２２に強く当り、その衝撃力によ
って糸を切断するものである（第４図及ぼ第５図）。

切断刃受台９と切断刃２２を開放するには、第６図及び
第７図に示すように、補助ローター１０と共にロータ一
本体７を時計方向に回動すると、制御盤１２に設けであ
るピン１６に補助ローター１０にある開放ピン１５が当
接して、補助ローター１０がその位置で停止し、ロータ
一本体７のみが回動するため未切断指令金具１８がロー
タ一本体７の切欠部１９に係合し、開放状態となったと
ころでスライド案内ピン１３を後退させれば開放ピン１
５はピン１６から離れ、切断刃受台９と切断刃２２が引
き離されたままて回動可能状態となるものである。

従って、本考案によれば、糸巻き完了後同一位置にて糸
端を切断することができ、しかも糸回定板によって糸を
固定してから切断刃受台と切断刃によって切断するもの
であるため、きわめて正確に切断を行なうことができる
ものである。

尚、本考案の切断機構は糸のみならず、リード線、針金
等の切断にも応用することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案糸巻き装置における糸の切断機構の一実
施例を示す断面図、第２図は切断刃受台と切断刃を引き
離した状態の側面図、第３図は第２図に示す状態の平面
図、第４図は糸の切断時の状態を示す側面図、第５図は
第４図に示す状態の平面図、第６図は切断刃受台と切断
刃を開放する状態の側面図、第７図は第６図に示す状態
の平面図である。 １・・・・・・起動軸、２・・・・・・Ｖベルト、３・
・・・・・プーリー、４・・・・・・従動軸、５・・・
・・・ボビン、６・・・・・・スライドベアリング、７
・・・・・田−タ一本体、訃・・・・・糸回定板、９・
・・・・・切断刃受台、１０・・・・・・補助ローター
、１１・・・・・・凹溝、１２・・・・・・制御盤、１
３・・・・・・スライド案内ピン、１４・・・・・・コ
イルスプリング、１５・・・・・・開放ピン、１６・・
・・・・ピン、１７・・・・・・ピン、１８・・・・・
・未切断指令金具、１９・・・・・・切欠部、２０・・
・・・・糸切断指令板、２１・・・・・・糸回定板受体
、２２・・・・・・切断刃、 ２３・・・・・・溝、 ２４・・・・・・スプリング、 ２５・・・・・・ゴムキャップ、 ２６・・・・・・軸受、 ２７・・・・・・ 糸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動機によって回転駆動する起動軸と従動軸との間にボ
   ビンを挾持し、起動軸の回転によってボビンに糸を強制
   的に巻き付けていくようにした糸巻き装置において、前
   記起動軸の外周部にロータ一本体を回転駆動に嵌合する
   と共に、このロータ一本体の先端部に、糸回定板と切断
   刃受台を備えた補助ローターを回動可能に嵌合味この補
   助ローターに設けた糸回定板が嵌入し得る溝をもった糸
   固定板受体と切断刃を前記ロータ一本体の先端部に突設
   し、且つロータ一本体の外周部と補助ローターの外周部
   との間にスプリングを架設してなり、糸巻き中は補助ロ
   ーターに設けた糸切断指令金具をロータ一本体に設けた
   切欠部に係止して切断刃受台と切断刃を引き離しておき
   、糸巻き完了後に前記糸切断指令金具を解除して前記ス
   プリングの復元力により補助ローターを強制的に回動さ
   せ、補助ローターに設けた糸回定板を糸固定板受体に嵌
   入させて糸を固定し、同時に切断刃受台を切断刃に当接
   させることによって糸を切断するようにしたことを特徴
   とする糸巻き装置における糸の切断機構。