JPS6029619Y2 - オイル不足によるエンジン停止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、内燃機関特に磁石発電機点火式内燃機関におけ
るオイル不足によるエンジン停止装置に関するもので、
オイルが規定レベル以下に減少したときエンジンを直ち
に停止するか、オイルが不足しているときエンジンを始
動できないようにしてエンジンの焼付は等を未然に防止
すると共に磁石発電機の点火コイルの一次側に発生する
電流を利用することによって装置の動作に必要な別電源
を不用にし得たエンジン停止装置を提供することを目的
とする。

以下図面において説明する。第１図は本案に利用する圧
電レベルセンサを示したもので、中空ボルト構造をなす
本体１の下端面に、ピックアップ電極３ｂを具えた三端
子型圧電磁器振動子３を内面に貼着した金属薄板２を接
合して検知部Ｐを設け、前記本体１の上端面には圧電振
動子３の駆動電極３ａｓピツクアツプ電極３ｂ、接地電
極３Ｃとそれぞれリード線６ａ、６ｂ、６ｃを介して電
気的に接続する端子５ａ、５ｂ、５ｃを植設した端蓋４
を嵌着した構成からなる。

この圧電レベルセンサは圧電磁器振動子３の駆動電極３
ａと接地電極３ｃ間に所要の交番電圧が印加されると金
属薄板２と一体になって検知部Ｐが点線の如く屈曲モー
ドで発振するが、オイルが規定レベル以上にあって検知
部Ｐがオイルと接触しているときはその接触抵抗により
前記発振が妨げられ、オイルが減って規定レベル以下に
なったとき自由に発振し、これら検知部Ｐの発振の有無
によってオイルが規定レベル以上にあるか否かを検出す
るものである。

第２図は第１図に示した圧電レベルセンサを磁石発電機
点火式エンジンに取付けた態様を示し、オイル８を収納
したクランク室７のオイル注入ロアａに、検知部Ｐがオ
イルが規定レベル以上のとき常にオイルと接触状態に、
オイルが減って規定レベル以下になると非接触状態を保
持するようレベルセンサＳを螺装してなる。

次に第３図は本案に係るエンジン停止装置の電気回路を
示し、イはトランジスタＴｒ１．Ｔｒ２、抵抗Ｒ□〜Ｒ
７，コンデンサＣ□〜Ｃ３からなる増巾回路と、前述し
た圧電レベルセンサの圧電磁器振動子３とで構成された
自励発振回路で、第１段目のトランジスタＴｒ１のベー
スをコンデンサＣ２を介シて圧電磁器振動子３のピック
アップ電極３ｂに接続腰第２段目のトランジスタＴｒ２
により増巾されたコレクタ出力をコンデンサＣ５および
抵抗Ｒ８を通して振動子の駆動電極３ａに帰還するよう
になっている。

口はトランジスタＴｒ３と抵抗Ｒ９，Ｒ１゜からなるス
イッチング回路で、Ｔｒ３のベースを前記発振回路イの
Ｔｒ２でコレクタに抵抗Ｒ１１とコンデンサＣ６を介し
て接続し、発振回路が動作したときオンする。

ハはコンデンサＣ７ダイオードＤ１．Ｄ２からなる整流
回路で、発振回路イの出力を整流する。

二はトランジスタＴｒ、〜Ｔｒ６と抵抗Ｒ１゜〜Ｒ１４
，コンデンサＣ８からなる電流増巾回路で、第３段目の
トランジスタＴｒ６のコレクタ側にリレーＬを挿入し、
前記発振回路イの出力が整流されて第１段目のトランジ
スタＴｒ４のベースに印加されたとき前記リレーＬを磁
化し、後述するブリッヂ整流回路に配設した２個のリレ
ー接点１、、 Ｌ２を閉じる。

而してこれらスイッチング回路口、整流回路ハおよび電
流増巾回路二はエンジン停止回路ホを構成している。

次にへおよびトは前記自励発振回路イとエンジン停止回
路ホからなる制御回路装置を、エンジン点火回路チの点
火コイルＴの一次コイルＴ１に磁石Ｍの回転により誘起
される交流電流のうち点火に供しない正側または負側の
半波電流を利用して作動するよう接続した定電圧回路お
よびブリッヂ整流回路を示し、ブリッヂ整流回路トは４
個のダイオードＤ３〜Ｄ６と、Ｄ３とＤ６の間およびＤ
４とＤ５との間にそれぞれ挿入した２個のリレー接点Ｌ
１゜ｈよりなり、常時は前述した如く点火に供しない一
次電流の正側または負側を半波整流し、オイル不足等の
異常によりリレーＬが感化してリレー接点Ｌ１．Ｌ２を
閉じたときは一次電流を全波整流して二次コイルＴ２に
高電圧が誘起しないようにする。

また定電圧回路へはトランジスタＴｒ７とツェナーダイ
オードＺｄ、抵抗Ｒ□５．コンデンサＣ９゜Ｃ１ｏから
なり、トランジスタＴｒ６のエミッタとベースとの間に
上述した制御回路装置を接続することにより一定電流の
下に装置を起動するものである。

なお、点火回路チ中、Ｂは断続器、Ｃはコンデンサ、Ｓ
Ｗはエンジン停止用手動スイッチである。

次に上記構成に係る本案装置の動作を説明する。

オイルが規定レベル以上にある場合は、レベルセンサの
検知部Ｐがオイルとの接触抵抗によってその発振が妨げ
られるため、スイッチング回路がオフ状態にあるのでリ
レーＬには一次コイルからの電流が流れず、リレー接点
−９Ｌ２は開いている。

従って、フライホイールと連動する磁石の回動によって
点火コイルの一次側に生起される交流電流の、ブリッジ
回路トによって整流されない負側または正側半波電流を
断続器により断続して二次側に高圧電流を誘発し、これ
を点火栓に供して火花を発生しエンジンが始動される。

また、オイルが規定レベル以下にある場合はレベルセン
サの検知部Ｐが大気中に解放され発振状態にあるためス
イッチング回路がオンし、リレーＬに電流が流れて磁化
し接点Ｌ１．Ｌｌを閉じ、点火コイルの一次電流を全波
整流するので、磁石が回動しても点火栓に火花が飛ばず
エンジンを始動することができない。

また、エンジンの稼動中、オイルが減少しオイルレベル
が規定以下になった場合でも、上記と同様、レベルセン
サの検知部Ｐが発振し、スイッチング回路をオンし、リ
レー接点Ｌｌ、Ｌ２を閉じて点火コイルの一次電流を全
波整流し、エンジンを直ちに停止する。

なお、オイルが不足してないときのエンジン停止は手動
スイッチで行なわれることは言うまでもない。

以上の通り本案は、圧電磁器振動子を具えた検知部がオ
イルと接触状態にあるときは振動子の発振を妨げ、非接
触状態のときは発振を自由にしてこれら発振の有無によ
りオイルが規定レベルにあるか否かを検出する圧電レベ
ルセンサと、該レベルセンサの圧電磁器振動子と増巾回
路とで構成される自励発振回路、オイルレベルが規定以
下になって前記自励発振回路が動作したときエンジンを
停止するエンジン停止回路を含む制御回路装置とを具備
するものであるからオイルが不足しているときはエンジ
ンの始動が行なわれず、またはエンジンの稼動中、オイ
ルが減って規定レベル以下になったときはエンジンを直
ちに停止することができるためエンジンの焼付けを確実
に防止する他、制御回路装置の起動電源にエンジンの点
火系に発生する電流を利用したので、バッテリを使用し
ないこの種磁石発電機点火式エンジンへの適用を至極有
利にする等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に使用する圧電レベルセンサの縦断正面図
、第２図は第１の圧電レベルセンサをエンジンに取付け
た態様を示す概略図、第３図は本案に係る電気回路図で
ある。 ３・・・・・・圧電磁器振動子、Ｐ・・・・・・検知部
、Ｓ・・・・・・圧電レベルセンサ、イ・・・・・・自
励発振回路、ホ・・・・・・エンジン停止回路、チ・・
・・・・点火回路、Ｔ・・・・・・点火コイル、Ｔ工・
・・・・・一次コイル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁石発電機点火式内燃機関におけるオイル不足によるエ
   ンジン停止装置であって、圧電磁器振動子を具えた検知
   部がオイルと接触状態にあるときは振動子の発振を妨げ
   、非接触状態のときは発振を自由にしてこれら発振の有
   無によりオイルが規定レベルにあるか否かを検出する圧
   電レベルセンサと、該レベルセンサの圧電磁器振動子と
   増巾回路とで構成される自励発振回路、オイルレベルが
   規定以下になって前記自励発振回路が動作したときエン
   ジンを停止するエンジン停止回路とを含む制御回路装置
   からなり、前記制御回路装置を点火コイルの一次側に発
   生する電流により起動するよう構成したことを特徴とす
   るオイル不足によるエンジン停止装置。