JPS6027827B2

JPS6027827B2 - オ−トバイ等の蒸発燃料回収装置

Info

Publication number: JPS6027827B2
Application number: JP11840879A
Authority: JP
Inventors: 公司村上; 正古沢; 広久伊藤
Original assignee: Aisan Industry Co Ltd; Suzuki Motor Corp
Current assignee: Aisan Industry Co Ltd; Suzuki Motor Corp
Priority date: 1979-09-14
Filing date: 1979-09-14
Publication date: 1985-07-01
Also published as: JPS5644444A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、車両特にオートバイ等の燃料タンクにおける
蒸発燃料回収装置に関する。

蒸発燃料回収装置には、燃料タンクからの蒸発燃料をセ
パレーターの気液分離室へ導びき、該気液分離室で分離
された液化燃料を前記燃料タンクへ環流する一方、残る
気化燃料を気化燃料補収装置へ送出するようにしたもの
があり、従来は、前記気液分離室と燃料タンクとの接続
通路にチェックバルブを介装していた。

このチェックバルブは通常、コイルスプリングと、この
スプリングにより押圧されオートバイの正常時バランス
する車鍵に一体化したニードル弁により構成され、正常
時は開弁していて蒸発燃料を通すが、転倒時等の極端に
煩むいたときにはスプリングと重綾のバランスの不均衡
により閉弁して燃料がキャニスタ（気化燃料瓶収装置）
側に流出しないようにする優れたものであるが、この従
釆のものにおいては、次のような欠点があった。即ち、
セパレータの気液分離室と燃料タンクの間にチェックバ
ルブが介在されるため、セパレ−夕で液化した燃料のタ
ンクへの還流がスムーズに行かなかった。

つまり、還流路としての隙間が小さくなり、燃料の表面
張力によって還流量が極端に少なくなり、例えば急減速
を繰り返した場合には燃料はセパレータ内に流入するが
、しかし還流しない状態になるため、燃料がセパレータ
内を藤杯にしてキャニスタ側に流出することもあった。
このためキャニスタ内の吸着剤の性能劣化が激しかった
。また、このバルブは、振動の多いオートバイ等におい
ては、車鍵が振動により強く上下運動して弁座とその接
触部が強い衝撃を受け、耐久性能を著しく悪化させてい
た。更に、この構造のものは、転倒する等してバルブが
閉弁したま）で放置され、この状態で例えば太陽熱等に
より、燃料タンクが熱せられると、タンク内圧が上昇し
、遂にはタンクを変形させる虜れがあったため、この変
形を防ぐべくタンクの変形寸前で開弁する安全弁が通常
必要であって、製品コスト上好ましくなかった。

本発明は、このような現状に鑑みなされたものである。

即ち、本発明においては、チェックバルブを、セパレー
タの気液分離室と気化燃料構築装置との間に組み込んで
、液化燃料の還流に何等の悪影響も与えることなくする
と共に、この際、チェックバルブをセパレータ内部に一
体に内蔵させてコンパクト化を図つている。そしてもっ
とも大きな特徴としてチェックバルブ自体の構造を、ニ
ードル弁が転倒等の頼むきにより動作する重錘と直接連
結される構成ではなく、仲介榛及び強さの異なる第１、
第２のスプリングを介在させる構成として振動による車
鐘の衝撃を吸収するようにすると共に、転倒状態等での
太陽熱等による高圧発生時には該ニードル弁を関弁する
ようにして安全弁の併用を不要としたものである。以下
、か）る本発明の実施例を図面により詳説する。

第１図は本発明に係る蒸発燃料回収装置をオートバイに
適用した場合の全体を示し、燃料タンクーの上壁にはセ
パレータ２が取付けてあり、このセパレータ２の内部に
はチェックバルブ３が一体に内蔵させてある。

このセパレータ２は、第２図及び第３図に示すように、
セパレータボデー４とセパレータ蓋５とにより内部に気
液分離室２Ａが構成され、該気液分離室２Ａは、セパレ
ータボデー底面の一部に形成した蒸発燃料流入口ともな
る液化燃料の還流口６を介して、燃料タンクーの上方空
間部７に蓮通されている。チェックバルブ３の重錘８は
、第２図及び第４図に示すように、上方に拡径の鍔部８
ａを有する円柱状でセパレータボデーに一体に成形した
筒状のバルブケース９内に収納されている。

童錘金言部８ａ底部とケース９の底部との間には第１の
コイルスプリング１０が様装してある。したがって、重
鐙８はスプＩＪング１０により絶えず図中上方に附勢さ
れている。そして、この車錘８の底部及び肩部には衝撃
吸収用のゴム等からなる弾性部材１１が貼着されている
。ケース９の上部には、ニードル弁１２を収納した実質
的にバルブケースの一部を構成する筒状のキャップ体１
３が鉄合され、このキャップ体１３の上端には、ニード
ル弁１２が閉弁時密着する気化燃料の流出口弁座１４が
形成してある。

ニードル弁１２は先端が円錐形状で、その下部には好ま
しくは第５図に示すように、外周を多角形としキャップ
体内壁面との間に蒸発燃料の通路１５を比較的大きく形
成する節体１６が接合されている。そして、この筒体１
６の筒部１７と重錘８との間には、上から順に第２のコ
イルスプリング１８、円柱状の仲介棒１９が俵装されて
いて、この仲介棒１９の下部は重鋒８の頭部８ｂに対脇
し衝合するようになっている。こ）で第２のコイルスプ
リング１８の弾性力は、第１のコイルスプリング１０の
弾性力よりも十分に小さくて、オートバイの正立静止状
態で、ニードル弁１２が関弁したま）か、或いは極めて
弱く開弁したま）となるように設定されている。したが
って、気化燃料は流出口弁座１４を自由に通るか或いは
微４・圧力が伴なつたとき初めて通るようになっている
。そして、一度、オートバイが転倒する等して所定以上
の角度に頼む〈と、力のバランスがくずれて車錘８がス
プリングー０１こ押圧され、キャップ体１３側に摺動し
、その肩部がキャップ体１３の内側筋合部１３ａに当る
まで移動する。これによって、仲介榛１９も移動し、ニ
ードル弁１２は弁１４に強く密着し、堅く開弁される。
この状態においても、気液分離室２Ａの内圧が、例えば
太陽熱等の熱により高圧になると、第１のコイルスプリ
ング１０１こ対して弾性が小さい第２のコイルスプリン
グ１８が圧縮されてわずかに開弁し、燃料タンク１の変
形を防止するようになっている。即ち、安全弁の機能も
兼ね備えている。キャップ体内側隊合部１３ａの一部に
、図中左側に重錘８が転倒時競合部１３ａに当接した際
、運通路を形成する溝２０が刻設してあり、更にこの溝
２０の梢々下方において、バルブケース９には蓮通孔２
１が穿設してある。

この蓮通孔２１は後述する気化燃料補集装置としてのキ
ャニスタ２６に連なる気化燃料流出口２４に開口し、こ
の流出口２４には、コイルスプリング２２により上方に
附勢される球弁からなる他のチェックバルブ２３が組込
まれている。

この場合、他のチェックバルブ２３は、エンジンの吸入
員圧によって燃料タンク内の蒸発燃料がキャニスタ２６
に行くのを防止するためのもので、チェックバルブ３の
ニードル弁１２が常時関弁しているとき、又は開弁して
いても低圧における関弁圧に信頼性のない場合に取付け
るとよい。蒸発燃料流出口２４には、第１図に示すよう
に、気化燃料管２５を介してキャニスター２６が接続し
てあり、この管２５から供給された気化燃料は機関運転
時においてキャニスタ２６の空気取入口２７から吸入さ
れた空気と混合されて、管２８よりエンジンインテーク
マニホールドへ送り出される。セパレータ蓋５の一部に
は燃料タンク１の液面上空間部７に蓮適する同圧管２９
が接続される同圧管接続口３０が突出させてある。

この同圧管２９は、前記環流口６に対して、車両の前後
方向に間隔をあげて上記空間部７に開口されている。し
たがって、オートバイを、例えば急勾配の下り坂等に駐
車させてセパレー夕２の環流口６がタンク内燃料により
閉塞された場合において、タンク内圧が上昇しても、同
圧管２９の作用により、セパレータ内液面がタンク内液
面より上昇してチェックバルブ３の流出口弁座１４まで
達してキャニスタ２６へ流出するということが防止され
る。尚、３１は燃料タンク１の上面に取り付けた負圧弁
付きキャップ、３２はフィラーパィプである。次に、か
）る構成よりなる本発明装置の作用を第１図ないし第５
図の実施例によって説明する。

オートバイの正立状態では、燃料タンク空間部７で蒸発
した燃料はセパレータ２の気液分離室２Ａに入り、こ）
で液化したものは還流口６よりタンク内に戻される一方
、気化した燃料の一部はそのま）直に、或いは微小の圧
力を持つたとき、チェックバルブ３を通り、更に他のチ
ェックバルブ２３、気化燃料管２５を介してキャニスタ
２６に至る。この場合、液化燃料の還流路中にはチェッ
クバルブがないので、その環流が極めてスムーズに行な
われる。こ）で、チェックバルブ３の開弁圧のバラッキ
を小さくするためには、流出口弁座径をなるべく大径に
した方が好ましいが、そうすると、急制動等により流入
した燃料が振動等で瞬間的にバルブケース内に流入しや
すくなるので、この点からは小蓬である方が好ましく、
これらの両方を考慮し、流出口弁座１４は、大軽部Ｄと
その先端に形成した小径部ｄとの２段にしてある。

更に、他のチェックバルブ２３を設けると、エンジンの
吸入負圧によってタンク内の蒸発燃料がキヤニスタ２６
に直ちに流ていくのを防止する他に、タンク１内に燃料
を注入したとき、キャップ３１が取り付けられているフ
ィラーパィプ３２の下端面を越えて入れられるのを防止
することができる利点もある。そして、この正立状態で
、例えば悪路走行等により、大きな振動を受けても、車
錘８は丈夫に作られたキャップ体内側競合部１３ａに当
たるのみでしかも蚤鍵肩部には、弾性部村１１を貼着し
てあるため衝撃は吸収され、直接ニードル弁１２、弁座
１４に伝達されることはない。

オートバイが転倒する等して極端に頼むし・た場合、力
のバランスが破れ、スプリング１０１こより軍錘８が移
動し、チェックバルブ３は堅く閉弁されるため、燃料が
キャニスタ側に流出することはない。この転倒状態で例
えば太陽熱等により熱せられ、タンク内圧がタンク変形
圧直前まで上昇した場合には、第２のコイルスプリング
１８の弾性力に抗してニードル弁１２が関弁し、タンク
の変形は防止される。このため別途安全弁を取付けるこ
とが不要となる。更に、オートバイを急勾配の下り坂等
に駐車した場合には、セパレータ２の環流口６が燃料に
浸たり、この状態真でタンク内圧が上昇しても、同圧管
２９があるため、燃料がキャニスタ側に流出することは
ない。

次に、本発明装置の変形例を第６図乃至第１２図により
説明する。

第６図はチェックバルブ３の流出口弁座１４をキャニス
タ２６側に通じる気化燃料流出口２４の方に位置させ、
気化燃料の流れる方向にバルブ３を閉弁するようにした
構成で、この場合、他のチェックバルブ２３及び同圧管
２９は取付けられてし、ない。

第７図は第６図の装置に同圧管２９の接続口３０を取付
けた構成である。第８図は上述の第１実施例の場合と同
様にチェックバルブ３の流出口弁座１４を気液分離室２
Ａ側に位置させ、気化燃料の流れる方向とは逆の方向に
バルブ３が閉弁するようにした構成で、この場合、他の
チェックバルブ２３及び同圧管２９は取付けられてし、
ない。第９図は第８図の装置に同圧管２９の接続口３０
を取付けた構成である。第１０図及び第１１図はチェッ
クバルブ３の流出口弁座１４と気液分離室２Ａとの間に
、液体燃料の侵入を防止する手段として、バルブ上方を
有蓋筒状（蓋部分は蓋５が兼用している）の遮蔽筒を３
４で園績するか或いは完全な園綾壁３５で囲み、後者の
場合は、更に囲綾筒３５の内方に空間部３６を形成する
と共に、その上部に絞り孔３７を、また下部に液化燃料
の逃し孔３８を穿設した構成で、この場合、他のチェッ
クバルブ２３及び同庄管２９は、取付け仁れてし、ない
。第１２図は前述の第１実施例の場合と同様にチェック
バルブ３の流出口弁座１４を気液分離室２Ａ側に位置さ
せ、気化燃料の流れる方向とは逆の方向にバルブ３が開
弁するようにした構成でかつ、セパレータ本体が正立状
態でニードル弁１２が流出口弁座ＩＡに着座しており、
低圧力で開弁するよう構成されている。

この場合、他のチェックバルブ２３及び同圧管２９は取
付けられてし、ない。これら各種の装置においても、第
１実施例の場合と略同様の作用、効果を得ることができ
る。

以上から明らかなように本発明によると、燃料タンクと
セパレータとの間にチェックバルブのような構成部分が
何等ないので、液化燃料の還流特性が著しく向上する。
また、チェックバルブの構造を、第１、第２のスプリン
グを使用することにより、オートバイの振動による衝撃
を吸収するように構成されていることから耐久性能、特
にニードル弁とこのニードル弁を受ける弁座の部分の耐
久性能が極めてよい。更に、安全弁が不要なことから製
造コストが安価でしかもチェックバルブがセパレータに
一体に内蔵されていることからコンパクトでオートバイ
のようにスペースのない車両においては特に有効な蒸発
燃料回収装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置に係る一実施例の全体を示す一部縦
断面図である。第２図は第１図のセパレータを示す縦断面図である。第
３図は第２図の矢印Ａ方向からの矢視図である。第４図
は第２図のチェックバルブの拡大縦断面図である。第５
図は第４図のＶ−Ｖ線横断面図である。第６図乃至第１
２図は本発明装置に係る他の変形例を示す縦断側面図で
ある。１・・・燃料タンク、２・・・セパレータ、２Ａ
・・・気液分離室、３…チェックバルブ、７・・・燃料
タンク内の液面上空間部、８・・・童錘、９・・・バル
ブケース、１０…第１のスプリング、１２…ニードル弁
、１４・・・流出口弁座、１８・・・第２のスプリング
、１９・・・仲介榛、２３・・・他のチェックバルブ、
２６・・・キャニスタ（気化燃料補集装置）、３４…遮
蔽筒、３５・・・図績筒、３６・・・空間部、３７・・
・絞り孔、３８・・・液化燃料逃し孔。第１図第２図第３図第４図第５図第６図第７図第８図第９図第１０図第１１図第１２図

Claims

【特許請求の範囲】

１燃料タンクから蒸発燃料をセパレータの気液分離室
へ導びき、該気液分離室で分離された液化燃料を前記燃
料タンクへ還流する一方、残る気化燃料を気化燃料捕集
装置へ送出するようにした蒸発燃料回収装置において、
前記気液分離室及び前記気化燃料捕集装置に通ずる上下
方向に伸びるバルブケースと、該バルブケース内に上下
方向に摺動自在に嵌挿された重錘と、該重錘を上方へ附
勢する第１のスプリングと、前記重錘よりも上方位置に
おいて前記バルブ室内に収納され、該バルブ室の上端開
口部位に形成した弁座に対畤するニードル弁と、該ニー
ドル弁を上方へ附勢する弱い弾性力の第２のスプリング
と、該第２のスプリングと前記重錘との間に介装された
仲介棒とで構成したチエツクバルブを設け、該チエツク
バルブを前記セパレータに内蔵して、前記気液分離室と
前記気化燃料捕集装置との系路間に、単両が所定角度以
上傾いたとき、前記重錘が摺動して前記仲介棒を介して
前記ニードル弁を閉弁方向へ強く押圧することにより作
動するようにしたことを特徴とするオートバイ等の蒸発
燃料回収装置。