JPS6026503Y2 - 扁平形ブラシレスモ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は扁平型ブラシレスモータの固定子の構造に関し
、特に回転子のマグネットと固定子のヨークとの間隙を
小さくすると共にコイルの位置精度、取付は強度及び組
立ての容易性等の向上をはかることを目的どするもので
ある。

第１図は従来から知られている扁平型ブラシレスモータ
の基本構造の一例を示すものである。

第１図において、１は取付枠、２は軸受、３は回転軸、
４は取付はボス、５はヨーク、６はリング状マグネット
、７はヨーク、８は複数個のコイルである。

ヨーク５とマグネット６とにより回転子が構成され、ヨ
ーク７とコイル８とにより固定子が構成されている。

マグネット６とコイル８とは空隙ｄ□を隔てて対向配置
され、マグネット６とコイル８とは空隙ｄ１を隔てて対
向配置され、マグネット６とヨーク７とは空隙へを隔て
て配置されて磁気的に結合されている。

上記構成において、複数個のコイル８に順次に電流を通
じると、この電流がマグネット６の磁束と鎖交して回転
力が得られる。

第２図は他の例を示すもので、回転軸３の下端に他のヨ
ーク９を取付けると共に、ヨーク７をコイル８が接続さ
れるプリント基板７′に代え、このプリント基板７′に
対してヨーク９を空隙ｄ３を隔てて対向配置したもので
ある。

このタイプのモータはトルクが大きく効率の良いことが
知られている。

而して、上述した扁平型ブラシレスモーフに用いられる
コイル８としては、従来より第３図に示すように、外形
が略三角形状を威し、内径孔８ａが形成されると共に端
末８ｂが導出され、且っ巻厚がちのものが用いられてい
る。

このコイル８は１個のモータについて、通常は４個、６
個、５個等のように複数個用いられる。

例えば６個のコイル８を用いる場合は、これらのコイル
８は第４図に示すような配置で、ヨーク７又はプリント
基板７′上に固定されて固定子１４が構成される。

この場合、従来ではコイル８をプリント基板あるいは絶
縁紙等の絶縁体を介してヨーク７に接着により固定して
いた。

従ってマグネット６とヨーク７との間隔らが上記絶縁体
の厚さ分だけ大きくなり、このため間隔らにおける磁気
抵抗が増大してモータの効率の低下を招いていた。

またコイル８はヨーク７上に正確に位置決めして配置さ
れることが重要であるが、従来はコイル８を１個づつ位
置出ししながら接着剤又はネジ等により取付けていたた
め、作業能率が悪く、またその精度にも問題があった。

本考案は上述の問題を解決するためのもので、以下本考
案の実施例を図面と共に説明する。

第５図は６個のコイル８を位置決めして取付けるための
コイル取付部材１５を示すものである。

この取付部材１５はジュラネツクス（商品名）等の熱可
塑性樹脂を一体成形したもので、全体的にリング状を威
し、その内側に６個のコイル８の形状に合わせたコイル
嵌合部１６と上下方向（軸方向）に突出した４本の支柱
１７とが形成されている。

この取付部材１５にコイル８を取付けるには、第６図に
示すように、組立治具１８に設けられた６個の突起１９
にコイル８を嵌め込んだ後、取付部材１５を設置して各
嵌合部１６にコイル８を嵌合させる。

次に丸印で示す部分２０を超音波あるいは加熱によりス
ポット溶着する。

コイル８に用いられる導線はエナメル等の絶縁皮膜の上
に接着皮膜が施されているので、この接着皮膜と取付部
材１５とが溶着される。

以上のようにしてコイル８が取付けられた取付部材１５
は、第７図又は第８図に示すように支柱１７を介してモ
ータの枠体１に固定される。

この場合、取付部材１５を第１図のタイプのモータに適
用した場合は、第７図のように支柱１７の上端が枠体１
に固着され、下端がヨーク７に固着される。

また取付部材１５を第２図のタイプのモータに適用した
場合は、第８図のように、プリント基板７′とコイル８
との間に回転子のヨーク９が配されると共に、支柱１７
の上端が枠体１に固着され、下端がプリント基板７′に
固着される。

本考案は、リング状のマグネット６を有する回転子と、
この回転子の回転軸２を回自在に支承する枠体１と、上
記マグネット６と対向して配置される複数個のコイル８
と、これらのコイル８が配置されて上記マグネット６と
磁気的に結合されるヨーク７は又はこれらのコイル８が
接続されるプリント基板７′とを夫々具備する扁平型ブ
ラシレスモーフにおいて、上記各コイル８が嵌合される
複数個の嵌合部１６と軸方向に突出した複数個の支柱１
７とが一体的に設けられた合成樹脂から成るリング状の
コイル取付は部材１５を設け、上記各コイル８を上記各
嵌合部１６に固着すると共に、上記各支柱１７の一端を
上記枠体１に固着し、他端を上記ヨーク７又はプリント
基板７′に固着したことを特徴とする扁平型ブラシレス
モータに係るものである。

従って本考案によれば次の効果を得ることができる。

（１）取付部材のコイル嵌合部をコイル８の巻厚ｔ。

と等しくすることにより、間隙ｄ２を小さくすることが
できる。

（２）コイルの組立誤差が少い。

（３）複数個のコイルを同時に自動的に組立てることが
できる。

（４）コイル取付は部材にコイル嵌合部と支柱とが一体
的に設けられているので、コイルを嵌合固着した後、支
柱の両端を枠体とヨーク又はプリント基板とに固着すれ
ば組立てが完了する。

従って、組立て作業が容易になると共に、組立て精度も
格段に向上し、且つ部品点数も削減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案を適用し得る扁平型ブラシレ
スモータの基本構造の例を示す概略的な断面側面図、第
３図はコイルの斜視図、第４図は従来の固定子の平面図
、第５図は本考案によるコイル取付は部材の実施例を示
す斜視図、第６図はコイルを取付ける様子を示す要部平
面図、第７図及び第８図は上記取付は部材を取付けた状
態を示すモータの断面側面図である。 なお図面に用いられている符号において、８・・・・・
・コイル、１５・・・・・・コイル取付部材、１６・・
・・・・コイル嵌合部、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リング状のマグネットを有する回転子と、この回転子の
   回転軸を回転自在に支承する枠体と、上記マグネットと
   対向して配置される複数個のコイルと、これらのコイル
   が配置されて上記マグネットと磁気的に結合されるヨー
   ク又はこれらのコイルが接続されるプリント基板とを夫
   々具備する扁平型ブラシレスモータにおいて、上記各コ
   イルが嵌合される複数個の嵌合部と軸方向に突出した複
   数個の支柱とが一体的に設けられた合成樹脂から成るリ
   ング状のコイル取付は部材を設け、上記各コイルを上記
   各嵌合部に固着すると共に、上記各支柱の一端を上記枠
   体に固着腰他端を上記ヨーク又は上記プリント基板に固
   着したことを特徴とする扁平型ブラシレスモーフ。