JPS6023754Y2 - 電子時計の秒針規正装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子時計の秒針規正装置に関するものである。

従来の秒針規正機構は一般に第１図に示すように、時計
の輪列の１つの車４を規正する腕２ａと、回路ブロック
６に立てられた時計の発振停止用スイッチピンと接離す
るスイッチバネ部２ｂを有している規正レバー２が、リ
ューズに固定されている巻真とオシドリ、カンヌキによ
り連動され、前記巻真に緩合されているツヅミ車１の溝
に係合している。

リューズを引張り、時計の針合せを行うとき、前記ツヅ
ミ車１は、オシドリ、カンヌキにより時計の中心方向に
スライドし、規制レバー２を回転中心として揺動させ、
前記規正レバー２に形成されている腕２ａとスイッチバ
ネ２ｂを、車４とスイッチピン５に圧接させることによ
り、車４の規正と、リセットを行わせるものであった。

しかし、この機構は、規正レバーおよびその回転軸、押
工部材、前記押工部材の位置決め案内ピンおよび固定す
るネジが必要となり、スペースを多くとり、又、ムーブ
メントが厚くなり、時計の小型化、薄型化にとり大きな
欠点となっていた。

又、部品数増大によるコストが高くなる等の欠点があっ
た。

本考案は上記の欠点を除去するためになされたものであ
り、ツヅミ車と係合しているカンヌキの一端に、時計輪
列の１つの車を規正するバネ部と、時計の発振停止用ス
イッチピンと接触するスイッチバネ部を形成することに
より、時計の小型化、薄型化および部品点数の削減によ
るコスｌ〜ダウンと組立性の向上を目的としたものであ
る。

以下本考案を第２図で詳細に説明する。

１はリューズに固着された巻真であり、角部１ａと溝１
ｂを有し、前記角部１ａにはツヅミ車４が巻真軸方向に
対し摺動自在に緩合され、溝１ｂにはオシドリ２に設け
られたダボ２ａが係合している。

オシドリ２の一端２ｂは、時計輪列の１つの車５の回転
規正を行なう作業部を先端に設けた規正バネ部３ｂと、
時計の発振停止用スイッチピン６と接離する作用部を先
端側面に形成したスイッチバネ部３ｃとが隣接して形成
され、さらにツヅミ車４の溝４ａと係合する腕部３ａを
形成したカンヌキ３と係合している。

なお、カンヌキ３のバネ部３ｄは、図示しない地板壁等
にその一部を当接され、ピン７を回転中心としてカンヌ
キ３を常時オシドリ２に係合させている。

つぎに作動について説明すれば、巻真１が固着されたリ
ューズを１段から３段に引張ると、巻真１と係合してい
るオシドリ２が回転し、前記オシドリ２と係合している
カンヌキ３はオシドリの一端２ｂを介して時計の中心方
向に回転し、カンヌキ３に形成された規正バネ部３ｂの
先端が時計の輪列の１つの車５を抑圧して規正し、一方
、スイッチバネ部３ｃが、時計の発振停止用スイッチピ
ン６に接して、発振を停止させる。

以上のごとく、本考案によれば規正とリセットを行う規
正レバーおよびその回転軸、前記規正レバーを押える押
工部材、前記押工部材を位−置決め固定するガイドピン
、ネジが不要となるため、部品点数を削減できると同時
に組立が容易となり、かつ、ムーブメントの小型化、薄
型化が計れるばかりでなく、スイッチバネに対し、規正
バネを巻真軸中心の延長線の反対側に位置させることに
より、前記巻真の押し引きと間接的に連動して作動され
るカンヌキの動きに対し、規正される車に回転力を与え
る事なく規正バネと前記率が接触して確実な規正がなさ
れる等の諸効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の実施例を示す平面図、第２図は本考案の
実施例を示す平面図である。 １・・・巻真、２・・・オシドリ、３・・・カンヌキ、
３ｂプ・・・バネ部、３ａ・・・スイッチバネ、５・・
・車、６・・・スイッチピン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻真の押し引きにより作動するオシドリと、前記オシド
   リにより作動され、巻真軸上のツヅミ車を巻真方向に作
   動するカンヌキを有し、前記カンヌキのツヅミ車への保
   合部とカンヌキの作動中心軸との間には時計輪列の１つ
   の車の回転を規正する規正バネと、時計の発振停止用の
   スイッチバネとを隣接して一体に設けると共に、前記ス
   イッチバネの作用部と、前記規正バネの作用部とは巻真
   軸中心の延長線をはさみ、左右に位置するようにした事
   を特徴とする電子時計の秒針規正装置。