JPS6023444A - 射出圧縮成形用ポリカ−ボネ−ト樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は射出圧縮成形法に用いて好適なポリカーボネー
ト樹脂組成物に関する。

従来から、樹脂成形法としては主に射出成形法、圧縮成
形法が広く適用されている。しかしながら、射出成形法
の場合得られた成形品、とくに大型で薄い成形品には成
形時の歪み蓄積に基づくソリ若しくはクラ・ンクの発生
が起り易く、また、樹脂を金型に射出注入するときの部
分的な流れ遅延に基づくフローマーク（流れ模様）の発
生が生じ易く、そのため、成形できる成形品の大きさは
制限を受け、その均一性を一定に保つということは困難
であるという問題が派生している。一方、圧縮成形法の
場合には、射出成形法と異なって、成形品の均一性は保
持されるものの、長い成形時間を要するという欠点があ
る。

このようなことから、最近では樹脂の成形法として射出
圧縮成形法が検討されるようになっている。

この方法はポジティブ型の金型を用い、この金型を予め
少し開いておくか又は弱い型締力で閉じておき、ここに
溶融した樹脂原料を所定圧力で射出注入して充填し、し
かる後に型締力を増加して圧縮成形するという方法であ
る。いわば、射出成形と圧縮成形のハイブリッドである
。しかしながら、この方法に関しては、用いる装置の型
締機構につき種々の提案がなされているのみで、この方
法で成形すべき原料樹脂の必要物性等については充分な
検討は加えられていないというのが現状である。

ところで、各種の樹脂のうちポリカーポネートは、二価
フェノールから誘導される基本分子がカーボネート連鎖
により相互に結合した構造の線状重合体であり、これは
透明で耐水性に優れ、機械的強度とりわけ耐衝撃性に優
れたエンジニアリングプラスチックとして知られている
。

しかしながら、ポリカーボネートノよ流動性が充分に大
きくない。そのため、射出圧縮成形法を適用してポリカ
ーポネ−１・の成形品を成形した場合、投影面積が８０
０ｄ以上の大型成形品になると、その＃７撃強度が大幅
に低下し、しかもフローマークの発生等により外観が損
なわれるようになる。したがって、ポリカーボネートの
成形においては、射出圧縮成形法は比較的小型形状の成
形品についてしか適用されていない。

以上のようなことから、本発明者らは、ポリカーポネ−
１・の大型成形品の射出圧縮成形法における」二記問題
点を解消すべく鋭意研究を重ねる際に、従来とは観点を
変えて、射出圧縮成形に適合するポリカーポネ−１・の
樹脂物性につき検討を加えた。その結果、特定の粘度平
均分子量を有する２種類の芳香族ポリカーボネートを特
定の割り合いで配合して成る樹脂組成物は、その成形品
が投影面積５ｏＯｃｎ以上であっても衝撃強度大で外観
も良好となり大型成形品の成形材料として好適であると
の事実を見出し本発明のポリカーボネート樹脂組成物を
開発するに到った。

すなわち、本発明の目的は射出圧縮成形法で大型成形品
を成形するに適したポリカーボネート樹脂組成物を提供
することである。

本発明の射出圧縮成形用のポリカーボネート樹脂組成物
は、２種類の芳香族ポリカーボネートを配合して成るも
のである。すなわち、粘度平均分子量（Ｍ７）　カ２５
，０００〜４０，０ＯＱ（７）芳香族ポリカーボネート
４０〜８５重量％と粘度平均分子量（Ｍｙ）が１２．０
００〜２４．００（１）芳香族ポリカーボネート６０〜
５重量％とから成ることを特徴とする。

用いる芳香族ポリカーボネートは公知の各種製造法で製
造したものであってよい。例えばビスフェノールＡのよ
うな芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとの直接反応
によるホスゲン法、又は芳香族ジヒドロキシ化合物とジ
フェニルヵーボネ−１・のようなｉＲＷＡエステルとを
反応させるエステル交換法などから製造されたものであ
る。とくに、ビスフェノールＡを出発原料とする芳香族
カーボネートが好ましい。

まず、第１の成分は成形品の衝撃強度の保持に寄与する
成分で、Ｍｖは２５，０００〜４０，０００の範囲内に
設定される。Ｍｖが２５，０００未満の場合には成形品
の衝撃強度が低下し、４０，０００を超えると成形時の
流動性が低下してフローマークの多発を招く。好ましく
は、２Ｂ、（Ｊ００〜３２，０００である。また、この
第１成分の配合量は４０〜９５重量％である。配合量が
４０重量％未満の場合には成形品の衝殖強度が低下し、
逆に８５重量％を超えると成形時の流動性が低下する。

好ましくは、６０〜８０重量％である。

第２の成分は成形時における流動性の改良に寄与する成
分で、８ｖは１２，０００〜２４，０００の範囲内に設
定される。’Ｆ４ｖが１２，０００未猫の場合には成形
時の流動性は向上するものの成形品の衝撃強度が低、下
し、また２４，０００を超えると成形品の衝撃強度は大
きくなるものの成形時の流動性が低下してフローマーク
の多発を招く。好ましくは１４．０００〜２３，０００
である。配合量は８０〜５重量％である。配合量が６０
重量％より大きい場合には、第１成分が４０重量％未満
となり成形時の流動性は向上するものの成形品の衝撃強
度は低下する。また、　５重量％未渦の場合には流動性
の低下を招きフローマークが多発する。好ましくは、４
０〜１０重量％である。

本発明の樹脂組成物は上記した２種類の芳香族ポリカー
ボネートを配合して構成される。なお、この樹脂組成物
を射出圧縮成形する際に、更にこれに以下のような公知
の添加剤、すなわち、亜リン酸エステル系、リン酸エス
テル系などの酸化防止剤；ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系などの紫外線吸収剤；脂肪族カルボン酸エ
ステル系、パラフィン系などの外部滑剤を添加してもよ
い。

本発明のポリカーボネートを用いれば、衝撃強度が大で
外観も良好で、投影面積が８００ｄ、好ましくは１００
０ｃｆ以上と大きく厚みも　１〜７ｍｍで曲面を右する
大型のポリカーボネート成形品を容易に製造することが
できる。これら成形品はオートパイの風防、１」動車の
リヤウィンドなどに用いることができて有田である。

以下に本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。

実施例 表に示したＭｖの芳香族ポリカーポネ−１・を常法によ
り調製し、これらを表に示した割り合いで配合して各種
のポリカーボネート樹脂組成物とした。これをそれぞれ
、射出部の樹脂温度３３０°Ｃ１金型温１１１００　’
Ｃの条件で金型内に射出注入して充填し、その後金型を
動かして５００Ｉ・ンの圧力で圧縮したまま４０秒間冷
却し、曲面形状の射出圧縮成形品を得た。この成形品の
投影面積は１８４０ｃＩｌ′（Ａｕ４０ｃｍ、横４６ｃ
ｍ）であり成形品の厚みは２．５ｍｍであった。成形品
について１、ＡＳＴＭ−Ｄ２５６にべＩ８拠してアイゾ
・ント衝撃強度を測定し、また外観を肉眼観察した。そ
の結果を一括して表に示した。

なお、表中、粘度平均分子昂（Ｍｖ）４よ、文４象とす
る各芳香族ポリカーボネートをｌ島イメチレンに溶解し
その溶液の粘度をウベローデ粘［：　ｔｌ・で屓１足し
その極限粘度からシュネル（Ｓｃｈｎε１１）の粘度式
を適用して算出した値である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 粘度平均分子量が２５，０００〜４０，０００の芳香族
   ポリカーボネート４０〜９５重量％と粘度平均分子量が
   １２．０００〜２４．０００の芳香族ポリカーボネート
   ６０〜５重量％とから成ることを特徴とする射出圧縮成
   形用ポリカーボネート樹脂組成物。