JPS60219972A - 積層型圧電素子を利用した微動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は光学機器の位置決め、精密機器コントロール等
に用いられる超微小位置決め装置に関する。

（従来技術） この種の微動装置としては、米国特許第３９０２’０８
４号およ゛び第３９０２０８５号に公開されている尺取
虫型微動装置がよく知られておシ、実用に供されている
。その構成を第１図に示す概略図を用いて説明する。第
１図において１．　３．　４は圧電材料からなる円筒状
素子であシ、おのおのの素子の内外面には電極がコーテ
ィングされている。この電極を介して素子の印加電圧を
増減したとき、素子１は軸方向に伸縮し、素子３，４は
クランプ用素子で径方向に伸縮して、縮んだ場合はシャ
フト２の位置を拘束することができる。６はノ・クラン
プでセンタ素子１を保持部材７を介して格納固定する。

結合部材８は前記素子１と素子３，４を橋渡し、各素子
と接着固定されている。Ｂｌ　ｙ　Ｂｚ　、　ＢＳは電
源、几１．ルｔ　Ｒ３は放電用抵抗、Ｓｌｙ　ｓ２．　
ｓ、はスイッチである。微動装置は、以下に述べる操作
で動作させることができる。まずスイッチＳ１を電源側
に閉じてクランプ素子３でシャフト２を拘束したあと、
スイッチＳ、を電源側に閉じてＲ３の電圧を増加させ素
子１を伸長させてシャフト２を左方向に移動させる。つ
いでスイッチＳ、を電源側に閉じてクランプ素子４でシ
ャ７トシを拘束したあと、スイッチＳ１を抵抗側に閉じ
てクランプ素子３によるシャフト２の拘束をとき、それ
からＥ２の電圧を減少して素子１を縮長させ、シャフト
２を左方向に移動させる。以上の各ステップを繰シ返せ
ばシャフト２は順次左方向に移動することになる。一方
右方向の移動は、上に述べた操作のうち、クランプ素子
３によるシャフトの拘束とクランプ素子４によるシャフ
トの拘束の順序を逆にすることによって可能となる。以
上述べた２つの方向の移動を用いてシャフト部に連結さ
れた負荷を所要の位置に設定することができる。

実際の装置においては、以上述べたスイッチおよび電圧
の増減等の制御はコンピュータ等を用いて行われ、高速
動作も可能である。

（従来技術の問題点） 以上、述べた構成を有する尺取虫型微動装置の開発にお
いて問題となるのは、圧電材料の伸重量を大きくする上
での技術上の制約である。圧電材料の伸縮率は電界強度
にはは比例するため、セラミック素子の肉厚を大きくし
て伸縮量を稼ごうとすれば大きな電圧を必要とする。従
って圧電素子３．４の寸法は上に述べた印加電圧のほか
、機械的強度、セラミック素子３，４とシャフト２の均
一なかみ合いを得るだめの容易さ等を勘案して定められ
、内径１１ｉｕｉ、肉厚１＋ｗのセラミック素子に６０
０■程度の電圧を印加して２〜３μの内径の変化を得て
いる。すなわち第１図において、セラミック素子３およ
び４は６００■程度の電圧を印加したとき、径方向に縮
小してシャフトを拘束することになる。その場合２〜３
μしか縮小しないため、該セラミック素子３，４および
シャフト２のサイズのバラツキの許容範囲は小さく、セ
ラミック素子３，４とシャフト２の均一なかみ合いを得
るための加工、組立等の製造技術は限界に近いものがあ
る。

次にセンター素子１への電界付与手段に着目すると、円
筒上素子の内外周面に電極を設けその肉厚方向に電圧を
印加し、印加方向と直角なる軸方向にセンター素子１を
伸縮せんとするものでアシ、これは素子の横効果歪を利
用せんとするものである。一般に圧電セラミックの性質
として同一電界強度のもとでは、横効果歪は縦効果歪の
１／２の大きさの関係が成立し、このことは特開昭４９
−８６８１６の明細書中でも詳しく述べられている。従
って横効果歪を利用することは、縦効果歪を利用する場
合の２倍の電界強度を必要とすることになシ効率が悪い
、この欠点を解決するために、第２図に示すように円筒
状素子の両端面に電極２９を構成し、縦効果歪を利用す
ることも考えられるが、前にも記したように両端面間距
離は肉厚部分の距離に比較して大きいため同一の電界強
度を得るにはよシ一層の高電圧を必要とする。従ってセ
ンター素子１の寸法も上に述べた印加電圧のほか、機械
的強度、伸縮量等を勘案して定められ、内径１１ｍ１肉
厚１鰭、長さ２５．４Ｍのセラミック素子に６００■の
電圧を印加して２μの伸縮量の変化を得ている。

一方、セラミック素子の印加電圧をさらに大きくして、
伸縮量を稼ぐことは、よシ高速で微動装置を動作させる
上で好ましくない。すなわち前に記した微動装置の操作
手順から判るように、微動装置をよシ高速に動作させる
ためには、スイッチＳｌｙ　Ｓａｔ　ｓ、が高スピード
で動作することが必要でアシ、トランジスタが用いられ
る。セラミック素子の印加電圧を大きくすることは、等
測的に高電圧で高スピードで動作するトランジスタの開
発が必要である。第３図（、）および（ｂ）は電力用の
合金形接合トランジスタの構造図で３０はエミッタ、３
１はコレクタ、３２はベース、３３は半導体を示す。こ
こではエミッタ３０、コレクタ３１の電゛流面積をでき
るだけ大きくして、電流密度が過大にならないよう工夫
されている。スイッチング速度が早くなればなるほど、
表皮効果の影響で、電極表面の近傍しか電流が流れなく
なるため、さらに電極の表面積を大きくする工夫が必要
である。

従って高耐圧で高耐圧のトランジスタになればなるｔ′
！！ど、半導体および電極の表面積も大きくなり、低耐
圧のものに比べて歩留シも悪く高価になる。

また複数個の低耐圧のトランジスタを用いて高電圧を分
割し、てスイッチングさせる方法もあるが、ディレィの
問題や各トランジスタのバランスの問題を解決するため
の調整時間を必要とする。以上述べた理由で、セラミッ
ク素子の印加電圧をさらに大きくして、伸縮量を稼ぐこ
とは、より高速で微動装置を稼ぐ上で好ましくなく、尺
取虫型モータの廉価、小型化を計る上で大きな障害とな
っている。

（発明の目的） 本発明は上に述べたクランプ用素子およびセンタ素子に
積層型圧電素子を採用し、低電圧で駆動できるようにし
た微動装置を提供するものである。

（発明の構成） 本発明は前記目的を達成するために、圧電逆効果を呈す
る積層型圧電素子からなり、軸方向に伸縮可能な第１の
円筒状素子と、該第１の円筒状素子内に電界を付与する
手段と、該第１の円筒状素子の円筒内を移動可能なシャ
フトと、第１の円筒状素子と結合部材を介して接続し、
径方向に伸縮して該シャフトの外周面を保持、固定する
ことが可能な積層型圧電素子からなる第２の円筒状素子
と、該第２の円筒状素子内に電界を付与する手段と、第
１の円筒状素子に結合部材を介して接続し、該第１の円
筒状素子を格納固定するハウジングとを具備してなるこ
とを特徴とする積層型圧電素子を利用した微動装置を得
んとするものである。

（発明の構成に関する説明） 低電圧印加駆動による高歪発生を達成するために薄板状
素子の厚み方向の表裏面に電極を設定し、これを多数枚
積層して一体化した様子に電圧を並列に印加することに
より、一層当シの電界強度を大にして全体として高歪を
採り出す積層型圧電素子はよく知られておシ実用化もさ
れているが、各薄片をあまシ薄くすることが出来ないた
め、それでも高い駆動電圧が必要である。薄板を積層す
るのに接着剤を使用するため、生産性が悪く、コスト高
である。更に接着層が介在するだめに純粋な圧電素子と
しての一様な歪が採シ出せない。寿命等の信頼性に欠け
る。更に寸法が大きい等の理由で電子部品用素子として
は充分に満足の出来るものではなかった。しかし、電子
通信学会技術研究報告（ＵＳ８３−８　）にて紹介され
た超小形圧電セラミック素子は、積層セラミックコンデ
ンサの製造技術を応用することで、接着剤を使用しない
で圧電セラミック板を積層一体化して上記欠点を全て克
服した画期的な積層型圧電素子であシ、本発明はこの積
層型圧電素子を利用し、低電圧で駆動可能な微動装置を
提供するものである。

（実施例） 以下、本発明を実施の一例に基いて詳細に説明する。第
４図は本発明による微動装置の概略図、第５図は径方向
断面図、第６図は本発明の装置に使用する中空状積層型
圧電素子の概略図である。

第４図、第５図、第６図に示した本発明の実施例は、−
シャフト９と、内外周面上に各々独立して被着せしめら
れた電極を有し、シャフトの外周面上に各々距離を隔て
て嵌着された積層型圧−１１ｆ、素子からなる円筒状圧
電素子１０．１１とこの円筒状素子１０．１１のそれぞ
れの外周面上に接着固定された保持部材１２．１３と、
この保持部材と端部を接着固定され保持部材間で橋渡し
態様に保合保持される積層型圧電素子からなる中空状圧
電素子１４とこの中空状圧電素子をハウジング１５内に
格納保持するだめに介在する結合部材１６．１７と一端
を前記ハウジングエ５に圧入固着され前記シャフト９の
端部に圧入固着された案内部側１８に設けられたＵ字型
切込みを嵌着案内するＬ字形棒部材１９と、前記３つの
圧電素子に電圧を供給するためのリード線群２０とケー
プＡ／２１と前記ハウジング１５に裸子結合されるケー
ス２２．２３と前記シャフトの一端に圧入固着され一端
に対象物を保持するための結合手段を有する棒状部材２
４とを含む。

中空状積層型圧電素子１０．１１は第６図を参照すると
、多数の内部電極層２５がセラミック内″部に層状に埋
め込まれておシ、素子端面で露出している。この露出し
ている内部電極層を一層おきに絶縁体２６で覆いこの上
から外部電極２７．２８が被着せしめられているため、
各内部電極層は互に電気的に並列に接続されることにな
る。またこれらの素子はその厚み方向に分極処理が施さ
れているために、外部電極間に電圧が印加されるとその
厚み方向に電圧の大きさに比例して伸びる。この時径方
向には縮み、この径方向の縮みでシャフトを拘束する。

積層型圧電素子の電極間隔は１００μなので従来の肉厚
が１ｎの圧電素子を用いた場合の印加電圧６００ｖの１
／１０の電圧で内じ歪率が得られる。また機械的強度お
よびシャフトとの均一なかみ合いを得るだめの容易さも
従来の素子とほとんど変わらない。従って従来のクラン
プ素子と内じ形状のクランプ素子を積層型圧電素子で作
成すれば従来の印加電圧の１／１０の電圧で、従来のク
ランプ素子と同程度の性能を得ることができる。一方セ
ンター素子の形状は従来のものと同じ内径１１ｍ１１１
．肉厚ｌｌ１１１、長さ２５．４龍であるが、積層型圧
電素子の電極間隔は１００μであシかつ縦効果を利用し
ているため印加電圧が１／１０になっても１２倍の伸縮
量となシ、尺取シ虫型微動装置として用いた場合高速で
動作するメリットがある。

本発明による微動装置では、サブミクロンレベルの極め
て微小な変位量を精度よく生じせしめる必要から少なく
とも直接移動に関与する部材、例えばシャフト９、保持
部材１２．１３および結合部材１６．１７は好ましくは
圧電素子１４および積層型１０．１１と同等あるいは近
似の低熱膨張係数を有するセラミック材料がよい。また
上記３種類の部材は、直接電極に接するため、少なくと
もその表面は非導電性材料であることが必要であシ、加
えてシャフト９は円筒状圧電素子１０．１１の収縮力を
受けまた摺動する部材であることから、やはシ前記セラ
ミック材料で構成することが好ましい。円筒状素子１０
．１１は、電圧の印加状態を解けば元の形状、寸法に復
帰する。電圧を印加していない状態での、シャフト外周
面と素子内周面の間隔は、ラジアルガタの防止および素
子の収縮に伴うグリップ力を考慮してｔｊはゼロ嵌合に
なるよう各寸法を設定すればよい。保持部材１２ａ。

１２ｂ、１２ｃ、は扇状形状（第５図参照、１３も同様
）を有し、円筒状圧電素子１０．１１のそれぞれの外周
面上に１２０°づつ隔てて接着固定され、中空状圧電素
子１４をその端部で接着保持する。結合部材１６．１７
は前記圧電素子１４の軸方向中央の外周面にそれぞれ１
８００隔てて接着固定され、自らはハウジング１５の内
部に設けられた段差の肩部で位置決めされ接着固定され
る。棒状部材２４は対象物との結合手段を有し、対象物
に力を伝達し、位置決めするという機能上、低熱膨張係
数を有する金属部材が好ましい。Ｌ字形棒状部材１９は
シャフト９の回転防止機能を有する。

本発明による微動装置の動作シーケンスは従来技術の項
で述べたものと相違なく、第１図のスイッチＳ１＋Ｓ２
およびＳ、は耐圧７０Ｖのトランジスタが用いられ、コ
ンピュータ制御されている。本実施例では電極間隔が１
００μの積層圧電素子を用いたが、電極間隔がさらに小
さい積層型圧電素子を用いてさらに低電圧駆動すること
も可能である。

（発明の効果） 本発明は以上説明したように、クランプ作用をする素子
に小形高性能な積層型圧電素子を採用した構成によシ （１）低電圧駆動でかつ高スピード化が可能である。

（２）一体焼成タイブの積層素子のだめ、量産性。

信頼性が筒い。

（３）上記理由によシ装置、駆動回路の小型化、コンパ
クト化が可能である。

等の効果があシ、その経済的、機能的、信頼性的波及効
果は甚大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は尺取虫型微動装置を説明するだめの構成図、第
２図は縦来例において縦効果を利用せんとした場合の伸
縮素子の斜視図、第３図は電力用の合金形接合トランジ
スタの構成図、第４図は本発明の実施例を示す微動装置
の側面断拘図、第５図は同径方向断面図、第６図は本発
明に使用される積層型圧電素子の断面概略図である。 １、３．４・・・円筒状圧電素子　２，９・・・シャフ
ト６．１５・・・ハウジング　７，１６，１７・・・結
合部材７、８．１２．１３・・・保持部材 １０．１１．１４・・・中空状積層型圧電素子２０・・
・リード線群　２１・・・ケーブル２２．２３・・・ケ
ース　２４・・・棒状部材２５・・・内部電極層　２６
・・・絶縁体２７、２８・・・外部電極　２９・・・電
極　３０・・・エミッタ３１・・・コレクタ　３２・・
・ベース３３・・・半導体 第２図 第３図 ｊ ＜ｂ） 第４図 ′）ｆ 第５図 ７６図 ５

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 圧電逆効果を呈する積層圧電素子からなシ、軸方向に伸
   縮可能な第１の円筒状素子と、該第１の円筒状素子に電
   界を付与する手段と、該第１の円筒状素子の円筒内を移
   動可能なシャフトと、第１の円筒状素子と結合部材を介
   して接続し、径方向に伸縮して該シャフトの外周面を保
   持、固定することが可能な積層圧電素子からなる第２の
   円筒状素子と、該第２の円筒状素子内に電界を付与する
   手段と、第１の円筒状素子に結合部材を介して接続し、
   該第１の円筒状素子を格納固定するハウジングとを具備
   してなることを特徴とする積層型圧電素子を利用した微
   動装置。