JPS6018348Y2 - ドラム缶等の容器の内装用袋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、ドラム缶等の容器の内装用袋に関する。

一般にオープン・ドラム缶やベール缶のような金属容器
は使用後内部を洗浄されて再使用されているが、この種
の容器が塗料、接着剤エマルジョン、潤滑油などの収容
用に用いられる場合には、これら物質が一般に大きな粘
着性を有しているために、洗浄操作はなかなか面倒であ
って長時間と多大な労力を要し、そのための経費は軽視
できないものである。

この考案は、上記のような実情に鑑み、容器の洗浄に起
因するコスト・アップを回避することを企図してなされ
たものであって、使い捨て可能な程度に低廉に製造でき
、かつ所望の強靭性、保形性、防湿性などの性質を備え
た容器内装用袋を提供することを目的とする。

この目的の遠戚のために、この考案による袋は、ドラム
缶等の容器に内装される略直方体の袋であって、クラフ
ト紙２と、クラフト紙２の上面に接着されたアルミニウ
ム箔３と、アルミニウム箔３の上面に設けられた熱可塑
性樹脂層５とからなる方形シート１が、該熱可塑性樹脂
層５を内側にして縦断面Ｕ形に折曲げられ、対向する１
対の垂直壁の各両側部が内側に折曲げられるとともに、
該シート１の両側縁６が対向状に合されかつヒート・シ
ールされて側壁が形成され、水平壁の両側部に生じた１
対の外方突出状の三角形舌部１２がそれぞれ折立てられ
て側壁に貼着され、水平壁の非折立部が底壁となされ、
上端開口部に垂直に複数の切込み１３が入れられ、数表
が容器に内装された際に袋の上縁が容器の上縁の外側に
折返されるようになされている、ドラム缶等の容器の内
装用袋を要旨とする。

以下、図面に示される実施例に従ってこの考案を具体的
に説明する。

この考案による容器内装用袋を構成するシートは、第１
図に示されるような断面を有するものである。

同図中２はシート１に強靭性、防湿性、保形性を与える
クラフト紙、３はシート１に防湿性を与えるアルミニウ
ム箔で、これはクラフト紙２の上面側に接着性熱可塑性
樹脂であるポリエチレンの層４を介して配置されている
。

５はアルミニウム箔３の上面に設けられたポリエチレン
層である。

ここでクラフト紙２の肉厚はアルミニウム箔３樹脂層４
，５の各肉厚に比べて著しく大きくなされている。

第２図は、この考案による袋の展開状態を示すものであ
る。

同図において、６は長さＬ巾りからなる矩形シート１の
両側縁から内側に位置しかつ巾ｄ１を有する１対の糊代
部、７は１対の糊代部６のそれぞれ内側に位置し、かつ
巾らを有する１対の側壁相当部である。

こで巾へはａ２＝（ｐ−２ｄ、）／４なる関係にある。

８は１対の側壁相当部７の間にある帯状部、９は帯状部
８の長さの中央に位置しかつ１辺が２×らなる正方形の
底壁相当部、１０．１１は帯状部８の長さの両端にそれ
ぞれ位置する前壁相当部および後壁相当部である。

つぎにこの考案の袋の製造工程を説明すると、該シート
１は、まずポリエチレン層５を上向けにした状態に置か
れる。

そして水平の底壁相当部９に対して前壁相当部１０と後
壁相当部１１がそれぞれ垂直に立てられてシート１が縦
断面Ｕ形となされる。

ついで側壁相当部７が内側に折られるとともに、糊代部
２が長さの中央で折られて対向状に合わされ、さらに溶
封機によってヒート・シールされる。

最後に、外方突出状に生じた１対の直角二等辺三角形舌
部１２がそれぞれ側壁に接着される。

こうして、第３図に示されるように、底面が１辺２×ｄ
２の正方形であり、高さが（Ｌ−２ｄ２）／２である直
方体の袋が形成される。

第４図はこの考案による容器内装用袋の使用状態を示す
ものである。

この例では袋の上端開口部に垂直に複数個の切込み１３
が形成されている。

そして袋はオープン・ドラム缶１４に内装され、上端部
が回毎１４の上端開口部の外側に折返されている。

この状態で塗料その他の液状物がこの袋に入れられてオ
ープン・ドラム缶１４に収容すれる。

またこのように袋が内装された状態で必要に応じてオー
プン・ドラム缶１４の上端開口部に蓋が被せられてもよ
い。

なお、この考案による容器内装用袋は、実施例のように
直方体に形成されたものに限定されずに、有底筒状容器
の形状に大略適応する形状を有するものであればよい。

この考案は、以上の次第で、１枚の方形シート１がクラ
フト紙２と、クラフト紙２の上面に接着されたアルミニ
ウム箔３と、アルミニウム箔３の上面に設けられた熱可
塑性樹脂層５とからなっているので、材料費が低廉であ
る上に強靭性、防湿性、保形性に優れた袋を得ることが
できる。

また袋は、該熱可塑性樹脂層５を内側にして該シート１
が縦断面Ｕ形に折曲げられ、対向するｌ対の垂直壁の各
両側部が内側に折曲げられるとともに該シート１の両側
縁６が対向状に合わされかっヒート・シールされて側壁
が形成され、水平壁の両側部に生じた１対の外方突出状
の三角形舌部１２がそれぞれ折立てられて側壁に貼着さ
れ、水平壁の非折立て部が底壁となされて構成されてい
るので、袋の底壁には継ぎ目が全く存在せず、また袋の
側壁の下はこれに貼着された三角形舌部１２によって二
重壁となされて補強され、生じた継ぎ目も同舌部１２に
よって覆われている。

したがって液体注入によって最も負荷のかる袋の底壁お
よび側壁下部は、強靭な構造となされ、破裂を生じるお
それが全くない。

またこの考案による容器内装用袋は製造容易であって、
低廉であるため、数表を容器に内装して１回用いただけ
で使い捨ててもコスト的には全く損失とならない。

そして容器に別の新たな液状物を収容するには別の新た
な容器に内装してこれに液状物を入れればよく、したが
って容器内部の洗浄を省くことができて作業能率を著し
く向上させることができる。

さらに、袋の上端開口部には垂直に複数の切込み１３が
入れられているので、数表を容器類に内装した際に、袋
の上縁を容器の上縁の外側に折返すことができ、したが
って袋は容器の上縁によっても支持される。

そのため、袋に液体を注入する場合、袋が容器内にすり
込むことがなく、液体注入を支障なくなし得る。

【図面の簡単な説明】 図面はこの考案の１実施例を示すもので、第１図はシー
トの部分拡大断面図、第２図は袋の展開図、第３図は袋
の斜視図、第４図は使用状態を示す容器の斜視図である
。 １・・曲シート、２・曲・クラフト紙、３・・曲アルミ
ニウム箔、４・・曲接着性樹脂層、５・・・・・・熱可
塑性樹脂層、６・・曲糊代部、７・・・・・・側壁相当
部、８・・・・・・帯状部、９・・・・・・底壁相当部
、１ｏ・・・・・・前壁相当部、１１・・曲後壁相当部
、１２・・曲舌部、１３・・・・・・切込み。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドラム缶等の容器に内装される略直方形の袋であって、
   クラフト紙２と、クラフト紙２の上面に接着されたアル
   ミニウム箔３と、アルミニウム箔３の上面に設けられた
   熱可塑性樹脂層５とからなる方形シート１が、該熱可塑
   性樹脂層５を内側にして縦断面Ｕ形に折曲げられ、対向
   する１対の垂直壁の各両側部が内側に折曲げられるとと
   もに、該シート１の両側縁６が対向状に合されかつヒー
   ト・シールされて側壁が形成され、水平壁の両側部に生
   じた１対の外方突出状の三角形舌部１２がそれぞれ折立
   てられて側壁に貼着され、水平壁の非折立部が底壁とな
   され、上端開口部に垂直に複数の切込み１３が入れられ
   、数表が容器に内装さた際に袋の上縁が容器の上縁の外
   側に折返されるよになされている、ドラム缶等の容器の
   内装用袋。