JPS60177802A

JPS60177802A - 鏡面加工方法

Info

Publication number: JPS60177802A
Application number: JP3016384A
Authority: JP
Inventors: Katsunobu Ueda; 上田　勝宣; Mitsuo Sumiya; 住谷　充夫
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1984-02-22
Filing date: 1984-02-22
Publication date: 1985-09-11

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔発明の技術分野〕本発明は、レーザ核融合用の一、Ｊｌ長変換器に用いら
れるＫＤＰ（リン酸第１カリウム；　ＫＨ２ＰＯ４）単
結晶の鏡面加工方法に関する。

Ｕｌｎの技術的背景とその問題点〕近時、大出力レーザを用いた核融合実験が行われ、ター
ゲットへの吸収効率の良い短波長レーザが必要となって
いる。しかし、現段階では、大出力、短波長の新レーザ
が完成していないので、波長変換器を用いて、波長１．
０６μｍの強力なガラスレーザの２倍高調波（０，５３
μｍ）、３倍高調波（０，３５μｍ）を得、これによっ
て高い効率でプラズマ爆縮を起こし、ブレークイーブン
を実現しようとしている。

ところで、上記波長変換器としては、非線形光学効果を
奏するＫＤＰ　（リン酸第１カリウム；ＫＨ２ＰＯ４）
単結晶が用いられている。このＫＤＰ単結晶を波長変換
器として使用する場合、その表面を鏡面加工する必要が
ある。

しかしながら、ＫＤＰ単結晶は、潮解性がありあ３また軟らかいの罠かかわらす脆性外ため、クラックやス
クラッチが入りやすい欠点をもっている。

このよりなＫＤＰ単結晶の特性が、通常の鏡面加工にお
いて適用されているラッピングやボリシングを困難とし
ている。すなわち、ラッピングにより鏡面加工を行うと
、砥粒が埋め込まれスクラッチが生じやすいので、所望
の鏡面を得ることができない。また、ポリシングにより
鏡面加工を行うと、ＫＤＰ単結晶の潮解を防止するため
に油性のラップ剤を用いなければならないことと、砥粒
の埋め込みによるスクラッチの発生を防止するために、
例えば布などの軟かいラップを使用しなければならない
こととが相俟って、Ｋ　Ｄ　Ｐ単結晶の端部にダレが出
やすくなり、ラッピングと同様に所望の鏡面を得ること
ができない。のみならず、ラッピング及びボリシングは
、加工能率がすこぶる低い欠点をもっている。

〔発明の目的〕

本発明は、上記事情を勘案してなされたもので、Ｋｌ）
Ｐ単結晶に対して高品位の鏡面加工を高能率かつ確実に
施すことのできる鏡面加工方法を提供することを目的と
する。

〔発１刃の概要〕ＫＤＰ単結晶をダイヤモンド工具により、その作用系す
くい角が負角となるように切削するようにしたものであ
る。

〔発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳述する。

第１図及び第２図は、本実施例の鏡面加工方法に用いら
れる鏡面切削加工機に取付けられているフライス（１）
を示している。この鏡面切削加工機はバイト回転正面フ
ライス削シを行うものである。

そして上記フライス（１）は、円柱状のフライスボディ
（２）と、このフライスボディ（２）の下面外周部にそ
の中心を挾んで一対設けられたシャンク押え（３）。

（３）とからなっている。そうして、シャンク押え（３
）ｌ（３）には、切削工具（４）、（４）が着脱自在に
固着されている。上記切削工具（４）は、第３図及び第
４図にも示スように、角柱状の７ヤンク（５）と、この
シャンク（５）に取付けられた刃部（６）とからなって
いる。この刃部（６）は、天然ダイヤモンドからなり、
そのすくい角γ（アキシアルレーキ角）が−１０度以下
及びコーナー半径Ｒが２ｍｍの円弧バイトに形成されて
いる。一方、フライス（１）は、静圧ジャーナル軸受及
び磁気フラスト軸受により非接触的に軸支されたスピン
ドル（図示せず）に同軸に固定されている。また、この
スピンドルは、ブラシレスモータにより駆動されるよう
になっている。その結果スピンドルは、振動、熱変形等
の影響を受けることなく、高精度で回転することができ
る。さらにフライ・ス（１）の下方には、送シテーブル
（７）が配設されている。この送りテーブル（７）には
、ＫＤＰ単結晶（８）が所定位置に固定され、一定方向
に送り運動が付与されるようになっている。

しかして、上記構成の鏡面切削加工機を用いた本実施例
の鏡面加工方法について述べる。まず、送りテーブル（
７）にＫＤＰ単結晶（８）を固定する。ついで、フライ
ス（１）を矢印（９）方向に回転駆動したのち、送りテ
ーブル（７）により矢印α〔方向にＫＤＰ単結晶（８）
を送る。このときの切削条件は、切込み量は５μｍ以下
、送り量はフライス（１）の１回転につき２５μｍ以下
である。かくて、ＫＤＰ単結晶（８）は、第５図に示す
ように、一定速度で、しかも作用系すくい角γが負角を
なして切削される。その結果スクラッチやクラックが全
くなく、表面粗さ０．０３５μｍ以下の高品質の鏡面を
得ることができる。このとき生成される切屑ａυは、モ
ザイク状の分断されたものでなく連続したものとなって
いる。

このように１本実施例の鏡面加工方法は、負のすくい角
γをもつダイヤモンド工具によＪＫＤＰ単結晶（８）を
加工するものであって、脆くて軟かいＫＤＰ単結晶（８
）にクラックやスクラッチを生じることなく迅速かつ確
実に鏡面を形成することができる。ちなみに、第６図は
、すくい角γと切込み量との関係を示すものであるが、
すくい角γが、−１０度以下が良好切削領域（斜線側の
領域）となっている。すなわち、第６図において、○印
は、クラック及びスクラッチなし、Δ印はクラックなし
、スクラッチあり、Ｘ印はクラック、スクラッチありを
示しているが、○印が存在する領域は、すくい角が一１
０度以下の領域となっている。一方第７図は、すくい角
γと切削力との関係を示していて、曲線人は主分力、曲
線Ｂは背分力、曲線Ｃは切削力の方向θを示している。

この図にて、切削力及び切削力の方向は、すくい角γが
一５度ないし一１０度の範囲で変化し、−１０度よシさ
らに負角側で、はぼ一定の下限値となっている。このこ
とは、第６図に示した加工面のすくい角依存性の傾向゛
に対応している。つまシ、すくい角が一１０度以下の領
域にては、切削力が小さくなるため、加工面が破砕され
にくくなり、良好な面を得ることができるものと考えら
れる。

なお、上記実施例においては、ダイヤモンド工具のすく
い角は、−１０度以下としているが、作用系すくい角が
負角である限り、工具系のすくい角は任意に選択してよ
い。さらに、本発明は、正面フライス加工に限ることな
く平フライス加工にも適用できる。のみならず、作用系
すくい角が負角である限り、旋削、平削り等、他の切削
加工にも適用することができる。

〔発明の効果〕

本発明の鏡面加工方法は、作用系のすくい角を負角にし
てＫＤＰ単結晶を切削加工するもので、クラックやスク
ラッチを生じることなく所望表面粗さの鏡面を得ること
ができる。しかも、ラッピング、ボリシング等による研
磨加工に比べ、加工時間が短くてすみ、なおかつ確実に
加工できる利点をもっている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の鏡面加工方法に用いられる
正面フライスの正面図、第２図は同じく下面図、第３図
は第１図及び第２図の切削工具の拡大下面図、第４図は
第３図のＸ−Ｘ線に沿った断面図、第５図はダイヤモン
ド工具による実際の切削を示す説明図、第６図は良好切
削条件を示すグラフ、第７図はすくい角と切削力との関
係を示すグラフである０（４）・・・切削工具（ダイヤモンド工具）、（８）・
・・ＫＤＰ単結晶（被加工物）。第１図第２図第３図　第４図第５図

Claims

【特許請求の範囲】

ダイヤモンド工具をリン酸第１カリウムからなる被加工
物に対して切込ますとともに上記ダイヤモンド工具を上
記被加工物の鏡面が形成される表面に沿って相対的に動
かして切削加工する方法と、上記被加工物を上記ダイヤ
モンド工具による切削加工方向に対して交差する方向に
相対的に動かし送りを与える方法とを具備し、上記ダイ
ヤモンド工具の上記被加工物に対する作用系すくい角を
負角に設定することを特徴とする鏡面加工方法。