JPS6016849Y2 - ポツト式バ−ナ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、点火ヒータ装置を備え、蒸発した燃料を燃
焼させるようにした温風暖房機、ボイラーなどのポット
式バーナーに関する。

この種ポット式バーナーは、燃料タンクから油量調節器
及び電磁弁を経て灯油などの燃料を供給し、これと同時
にバーナー内に備えた点火ヒータ装置により前記燃料に
点火するようにしている。

ところでこのポット式バーナーは、点火ヒータ装置によ
る燃料への点火が正常に行なわれたときには問題ないが
、該ヒータ装置の故障などが原因で前記点火が行なわれ
ないときには、バーナー内への燃料の供給が続行される
にも拘わらず消費されないため、バーナー内に多くの燃
料が溜り、再点火する場合に、バーナー内に多量の燃料
が溜っていると燃料の気化が悪く点火できない。

従って再点火するには点火ヒータ装置の故障を修理する
と共に、前記残留燃料を取出す必要が有って非常に厄介
である。

そこで前記バーナーの点火時には、点火し−タ装置が正
常に作動したか否かの確認を行なう必要が有り、この確
認手段として従来では目視による確認と、ＣｄＳ検出素
子を用い、該素子により炎の光量を検出して自動的に確
認制御する手段とがある。

ところが前記の目視による確認手段によると、前記ポッ
ト式バーナーは炎の状態を見て着火を確認するため、該
手段では点火ヒータ装置の非作動時における各種操作が
遅れがちとなり、しかもどの程度の炎で確実に着火した
と判断するかは個人差があり、従って誤操作が多くなる
と共に、自動遠隔操作が不可能となる欠陥がある。

また前述したＣｄＳ検出素子を用いる手段によると、ポ
ット式バーナーでは煤が生じるため、この煤が前記素子
に耐着し易くて炎の確認が不正確となる問題があり、ま
たポット式バーナーの点火時に生じる不規則なメラメラ
状態の炎であるため、前記素子では炎の検出が行ない難
いばかりか、如何なる状態で確実に着火した設定するか
などの技術上困難な問題点も多く、しかもこのＣｄＳ検
出素子は非常に高価である等により、ポット式バーナー
には実用化できないのである。

本考案は以上のごとき従来の問題点を一掃すべく考案し
たもので、設定した時間内に温度上昇が検出出来たとき
は、点火ヒータ装置への通電を断ち、またこの設定時間
内に検出が出来なかったときは燃料の供給と点火ヒータ
装置への通電とを断つようにして前述した欠点を除くこ
とを、本考案の目的としている。

しかして本考案は点火ヒータ装置５１、電磁弁４を備え
、該電磁弁４を介して供給する燃料を蒸発させて燃焼さ
せるようにしたポット式バーナーにおいて、前記点火ヒ
ータ装置５１及び電磁弁４を並列に接続して並列回路Ｐ
を形成し、この並列回路Ｐを作動スイッチ９を介して電
源に接続して電気回路を形成し、前記作動スイッチ９の
操作により、前記電磁弁４を開き点火ヒータ装置５１に
通電して、燃料に点火するごとく威すと共に、前記燃料
の点火で温度上昇する箇所に所定温度以上で低温側接点
１０ａから高温側接点１０ｂに切換わる切換スイッチ１
０を備えた温度検出器７を設けて、前記切換スイッチ１
０の低温側接点１０ａにタイマー１１を、高温側接点１
０ｂにリレー１２をそれぞれ接続した切換回路Ｃを形成
し、この切換回路Ｃを前記並列回路Ｐと並列に前記電気
回路に接続する一方、前記タイマー１１のタイムアツプ
により開路する接点１１ａ′を、前記並列回路Ｐと直列
で、前記切換回路Ｃと並列に前記電気回路に介装し、さ
らに前記リレー１２の常閉接点１２ａを前記２−夕装置
５１と直列に前記並列回路Ｐに介装すべく構成したので
ある。

以下その詳細を図面の実施例に基づいて説明する。

先ず第１図は温風暖房機の一部を簡略的に示し、該図に
おいて１は温風暖房機の本体で、内部にはポット式バー
ナー２を備え、かつこのバーナー２の底部には、タンク
（図示せず）から油量調節器３及び電磁弁４を経て灯油
などの燃料を供給すべく構成している。

５は第２図に：示す点火ヒータ装置５１に備えられてい
る点火ヒータで、前記本体１の外部から内方へ挿通させ
て取付けている。

該ヒータ５には先端を前記バーナー２の底部にのぞませ
て芯材６を取付け、このヒータ５の点火により芯材６を
介して前記バーナ−２底部に供給された燃料を着火燃焼
させるべくなしている。

しかして本考案は以上のごときポット式バーナー２にお
いて、その壁部一部にはサーミスタ温度検出器７を取付
け、該検出器７のサーミスタ（温度検出素子）８を、前
記点火ヒータ５による燃料への点火によって温度が上昇
する適当箇所、例えばバーナー２の略々中間内部に位置
させて、該サーミスタ８により後述する制御回路を作動
させ、所定の運転制御を行なうべくしたのである。

なお、温度検出器７はバイメタル式、感温筒式のもので
もよいのはもちろんであり、また温度検出箇所は、バー
ナー２の壁面や、排気筒でもよい。

次に前記制御回路の一例を第２図に示し、該図において
９は前記温風暖房機の作動スイッチ、１０は前記温度検
出器７の切換スイッチ、１１は運転開始からの時間をカ
ウントするタイマー、１１ａは該タイマー１１のタイム
アツプにより作動する接点群、１２はリレー、１２ａは
このリレー１２の常閉接点、１３は警報ランプ、５１は
点火ヒータ装置で、トランス１４を介して前記低電圧点
火ヒータ５を点火作動すべくしている。

この制御回路は、前記点火ヒータ装置５１及び電磁弁４
を並列に接続して並列回路Ｐを形成し、この並列回路Ｐ
を作動スイッチ９を介して電源に接続して電気回路を形
成し、さらに温度検出器７の切換スイッチ１０と、タイ
マー１１及びリレー１２を並列に接続して、該切換スイ
ッチ１０により前記タイマー１１とリレー１２とを選択
的に切換えて作動すべく切換回路Ｃを形成している。

詳しくは温度上昇が起らない即ち所定の温度未満の温度
のときには切換スイッチ１０をタイマー１１側即ち低温
側の接点１０ａに接続し、また、点火ヒータ５により燃
料に点火して温度が上昇腰部ちこの所定の温度以上とな
った温度上昇をサーミスタ８が検出したとき、切換スイ
ッチ１０をリレー１２側即ち高温側の接点１０ｂに切換
えるべくした切換回路Ｃを形成するのであり、この切換
回路Ｃを前記並列回路Ｐと並列に前記電気回路に接続す
るのである。

またタイマー１１の接点群１１ａにタイムアツプにより
開路する接点１１ａ′を設けると共に、警報ランプ１３
を同タイムアツプにより閉路する接点１１ａ′を介して
並列に接続し、タイマー１１が所定時間をカウントし終
っても、前記点火ヒータ５により着火されることなく、
温度上昇が起らないときに、前記接点群１１ａを警報ラ
ンプ１３に切換接続して、該ランプ１３を点灯すべくし
ている。

また前記並列回路Ｐには点火ヒータ装置５１のトランス
１４と直列に前記リレー１２の常閉接点１２ａを介装し
ている。

以上の制御回路において、いま温風暖房機の運転開始時
にスイッチ９を入れると、ポット式バーナー２は未だ所
定の温度より低い低温状態下にあるため、温度検出器７
の切換スイッチ１０がタイマー１１側の低温側接点１０
ａに接続しており、従ってタイマー１１が作動して運転
開始からの時間をカウントし、またこのときタイマー１
１の接点群１１ａの接点１１ａ′及びリレー１２の常閉
接点１２ａが閉じてスイッチ９と点火ヒータ装置５１、
すなわちトランス１４とを接続状態にするため、トラン
ス１４を介して点火ヒータ５に通電し、これと同時に電
磁弁４を開放して燃料をバーナー２に供給し、該燃料に
前記ヒータ５により点火するのである。

前記の点火後に燃料の燃焼によりバーナー２が温度上昇
すると、この温度上昇が所定温度以上にあがったことを
サーミスタ８により検出して、切換スイッチ１０をリレ
ー１２側の高温側接点１０ｂに切換える。

するとリレー１２の常閉接点１２ａが開放して、点火ヒ
ータ装置５１への通電を断つのである。

以上は正常運転時を示したが、点火ヒータ装置５１の故
障などが原因で、タイマー１１で設定した時間内に燃料
に着火することなく、温度上昇が所定温度まで上らなか
った場合には、前記スイッチ１０がタイマー１１側の低
温側接点１０ａに接続したままで時間をカウワトし、該
タイマー１１で設定した時間になると、タイマー１１の
接点群１１ａがタイムアツプにより閉路する接点Ｙｌｌ
ａ′側、即ちランプ１３側に切換えられ、該ランプ１３
を点灯して警報を発すと共に、前記接点群１１ａの切換
により開路する接点１１ａ′の開路で電磁弁４を閉鎖し
て燃料の供給を停止し、かつ点火し−タ装置５１への通
電を断つのであって、かくしてバーナーの運転は停止さ
れるに至る。

以上のごとく本考案は、ポット式バーナーに温度検出器
とタイマーを設け、このタイマーで設定した時間内に前
記検出器が作動した場合には、点火し−タ装置への通電
を断ち、また設定時間内に１検出器が作動しない場合に
は運転を停止すべく構成したから１、前述した目視によ
り点火を確認する従来手段に較べ、非点火時の確認及び
各種操作を自動的に迅速かつ正確に行ない得るのである
。

またＣｄＳ検出素子を用いるものではないから煤により
着火炎の確認が不正確となったりすることなく点火の確
認をサーミスタなどを用い、温度により正確に行なって
確実な制御が行なえるのであり、しかも温度を検出して
制御を行なうため、燃料への着火及び不着火時の判断基
準を設定するのが容易であり、その上ＣｄＳ検出素子を
用いるものに較べて非常に安価にできる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のポット式バーナーを備えた温風暖房機
の要部を簡略的に示す図面、第２図は前記暖房機の制御
回路を示す図面である。 ７・・・・・・検出器、１０・・・・・・切換スイッチ
、１０ａ・・・・・・低温側接点、１０ｂ・・・・・・
高温側接点、１１・・・・・・タイマー、１１ａ’・・
・・・・タイムアツプにより開路する接点、５１・・・
・・・点火ヒータ装置、Ｐ・・・・・・並列回路、Ｃ・
・・・・・切換回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 点火ヒータ装置５１、電磁弁４を備え、該電磁弁４を介
   して供給する燃料を蒸発させて燃焼させるようにしたポ
   ット式バーナーにおいて、前記点火ヒータ装置５１及び
   電磁弁４を並列に接続して並列回路Ｐを形威し、この並
   列回路Ｐを作動スイッチ９を介して電源に接続して電気
   回路を形威し、前記作動スイッチ９の操作により、前記
   電磁弁４を開き点火ヒータ装置５１は通電して、燃料に
   点火するごとく威すと共に、前記燃料の点火で温度上昇
   する箇所に所定温度以上で低温側接点１０ａから高温側
   接点１０ｂに切換わる切換スイッチ１０を備えた温度検
   出器７を設けて、前記切換スイッチ１０の低温側接点１
   ０ａにタイマー１１を、高温側接点１０ｂにリレー１２
   をそれぞれ接続した切換回路Ｃを形威し、この切換回路
   Ｃを前記並列回路Ｐと並列に前記電気回路に接続する一
   方、前記タイマー１１のタイムアツプにより開路する接
   点１１ａ′を、前記並列回路Ｐと直列で、前記切換回路
   Ｃと並列に前記電気回路に介装し、さらに前記リレー１
   ２の常閉接点１２ａを前記ヒータ装置５１と、直列に前
   記並列回路Ｐに介装したことを特徴とするポット式バー
   ナー。