JPS6015935Y2 - フツク - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、フック片を有するフック本体に操作レバー
を揺動可能に取付けて上記操作レバーの先端部でフック
片の開口を開閉し得るようにしたフックの改良に関する
ものである。

第３図に示すように、フック本体１の一方の側縁後部に
操作レバー２の後部を揺動可能に連結し、かつ他方の側
縁中央部に制動レバー３の先端を揺動可能に取付け、上
記制動レバー３の側板先端に形成したストッパ片４と、
操作レバー２の側板先端部に設けた僚合凹部５との係合
によって、上記操作レバー２がフック本体１の先端に形
成したフック片６の開口を全閉する状態から全開方向に
揺動するのを防止するようにしたフックは従来から存在
する。

上記フックは、制動レバー３を揺動し、ストッパ片４と
係合凹部５との係合を解除することによってフック片６
の開口を全開する方向に操作レバー２を揺動させること
ができ、通常その操作レバー２を揺動不可能な状態にロ
ックしているため、柱上作業などの高所作業時に使用す
る命綱の保合用として使用する場合が多い。

しかし、上記のフックにおいては、操作レバー２の揺動
を阻止する制動レバー３がフック本体１の背部に突出し
ているため、高所作業時に制動レバー３が障害物に当接
して揺動することがあり、安全性に問題がある。

また、このようなフックは乱雑に扱われることが多いた
め、制動レバーに衝撃力が加わることが多く、破損し易
いという問題もある。

そこで、この考案は上記の問題点を解決し、安全性に優
れ、かつ破損することが少ないコンパクトなフックを提
供することを目的としている。

以下、この考案の構成を添付図面に基づいて説明する。

第１図および第２図に示すように、フック本体１０は先
端にＵ字形のフック片１１を備え、後端にはロープ等に
対する連結用の孔１２が形成されている。

このフック本体１０のフック片１１形成側の側縁後部に
は、ピン１３を介して操作レバー１４が揺動可能に接続
されている。

操作レバー１４は、フック片１１の先端部内側に対して
衝合可能な制動板部１５の両側に一対の側板１６．１６
を設けており、その側板１６間に形成された間隔を、フ
ック本体１０の厚み寸法より大きくしである。

また、制動板部１５の先端部がフック片１１の先端部に
衝合する状態において、側板１６の側縁部がフック本体
１０の一側部を覆うように、上記側板１６の大きさが規
制されている。

上記操作レバー１４の制動板部１５とフック本体１０の
側縁部間にはスプリング１７が設けられ、このスプリン
グ１７の弾力により操作レバー１４が偏向されて制動板
部１５の先端がフック片１１の内側に当接している。

フック本体１０にはビン挿入孔１８が形成され、このビ
ン挿入孔１８にストッパビン１９と、このストッパピン
１９を外方向に押圧するスプリング２０とが収納されて
いる。

ストッパピン１９の先端は小径軸部２１に形成され、そ
の小径軸部２１の根元部における段部２２に操作レバー
１４における側板１６の先端側部が係合してビン挿入孔
１８からストッパピン１９が抜は出るのを防止しており
、上記小径軸部２１と側板１６の側縁との係合によって
、フック片１１の開口が開放する方向に操作レバー１４
が揺動するのを防止している。

いま、ストッパピン１９の小径軸部２１を押してビン挿
入孔１８内に没入させると、小径軸部２１と側板１６の
側縁先端部との係合が解除し、操作レバー１４とフック
本体１０とを握る操作によってこの操作レバー１４をフ
ック片１１の開口を開放する方向に揺動させることがで
きる。

また、上記の握り操作を解除すると、操作レバー１４は
スプリング１７の弾力で揺動して制動板部１５がフック
片１１の先端内側に当接し、同時に側板１６の側縁が小
径軸部２１から外れるため、ストッパピン１９がスプリ
ング２０の弾力で外方向に移動し、段部２２が側板１６
の側縁部に係合する。

なお、図示の場合は、ストッパピン１９に段部２２を形
成し、この段部２２と側板１６との係合によって、ビン
挿入孔１８からストッパピン１９が抜は出すのを防止す
るようにしたが、ビン挿入孔の内周にビン抜は止め用の
フランジを形成してもよく、ビンの抜は止めは図示例に
限定されない。

以上のように、この考案は、フック本体のビン挿入孔に
ストッパピンを収納し、このストッパピンをその背部に
設けたスプリングの弾力に抗して押し下げて操作レバー
のロックを解除するようにしたので、作業中にストッパ
ピンの先端に障害物が当接してこのストッパピンをロッ
ク解除方向に押し込めるという不都合がなく、しかもフ
ック本体の片面からストッパピンの先端部が突出する出
っ張りの少ない構成であるため、乱雑に扱われても破損
することが少なく、また、第３図に示すような制動レバ
ーを設けたものに比較してコンバク′トである。

さらに、ストッパピンを軸方向に押す簡単な操作によっ
て、操作レバーのロックを解除することができると共に
、上記ストッパピンは、スプリングの弾力によって外方
向に押圧されているため、操作レバーをスプリングの弾
力によってフック片の開口を開放する位置から位置から
全閉方向に回動すると、ストッパピンがビン挿入孔から
突出して操作レバーの側板の側縁に係合し、操作レバー
の回動を自動的に阻止し、このため、安全装置のかけ忘
れがなく、きわめて安全である。

また、ストッパピンは、操作レバーの側板の側縁先端部
係合と係合する位置に設けであるため、フック本体と操
作レバーとを握ると、親指がストッパピンの位置に臨み
、ストッパピンを軸方向に押し込むロック解除操作と、
操作レバーを回動する操作とを片手で行なうことができ
ると共に、それらの操作を連続して行なうことができ、
フックのかけ外し作業を能率よく行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案に係るフックの一部切欠正面図、第
２図は第１図の■−■線に沿った断面図、第３図は従来
のフックを示す一部切欠正面図である。 １０・・・・・・フック本体、１１−−−−−−フック
片、１４・・・・・・操作レバー、１５・・・・・・制
動板部、１６・・・・・・側板、１７・・・・・・スプ
リング、１８・・・・・・ビン挿入孔、１９・・・・・
・ストッパピン、２０・・・・・・スプリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. Ｕ字形のフック片を先端に有するフック本体に上記フッ
   ク片の開口を開閉する操作バレーを揺動可能に連結腰上
   記操作バレーは、フック片の先端部内側に対して衝合可
   能な制動板部の両側から一対の側板を形成してその側板
   間の間隔をフック本体の厚み寸法より大きくし、上記制
   動板部がフック片と衝合する方向に操作レバーをスプリ
   ングで偏向させたフックにおいて、前記フック本体にピ
   ン挿入孔を形成腰このピン挿入孔にストッパピンとこの
   ピンを外方向に押圧するスプリングとを収納し、上記ス
   トッパピンの先端部とフック片の開口を全閉する前記操
   作レバーの側板の側縁先端部とが係合するようにピン挿
   入孔の形成位置を規制したことを特徴とするフック。