JPS6013989Y2 - 換気部付引戸 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、引戸内に摺動自在に設けられる引戸障子に関
し、詳細には引戸障子に換気用開口部を設けると共に、
これを開閉する換気遮断板を昇降自在に設けてなる換気
部付引戸において、前記換気遮断板を遮断位置に保持す
るための旋錠装置に係る。

引戸障子に、換気用開口部を開閉する換気遮断板を設け
る場合に、引戸障子の摺動に支障をきたさないよう換気
遮断板を引戸障子の幅厚内に設け、これより突出しない
よう肉薄に形成しなければならない。

さらにまた換気用開口部を換気遮断板によって閉鎖する
場合に、これを旋錠することが防犯上好ましい。

従来から換気遮断板を肉薄に形成して引戸障子の幅厚内
に収まるようにした装置は存在するが、これを旋錠する
装置は未だ散見されない。

これは引戸障子の幅厚内に旋錠装置を収めることは非常
に困難なためである。

本考案は、これを解決して引戸障子の幅厚内に旋錠装置
を設けることができ、かつ換気遮断板の昇降操作時に自
動的に旋錠できると共に、これを簡単に解錠できるよう
にしたものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、１
は勝手口２に設けられた引戸外枠３の上下レール部材３
ａ、３ａに沿い開閉自在に取付けられた引戸障子で、こ
の引戸障子１はその方形枠主体４の中間部が第２図の如
く中桟５によって区画され、下部の固定窓部６に対して
この中桟５よりも上部に換気用開口部７が形成され、し
かしてこの換気用開口部７が引戸障子１に昇降自在に装
着された換気遮断板８によって換気または非換気状態に
開閉される。

更に詳述すると、換気用開口部７には防虫網９が張設さ
れると共に、この換気用開口部７よりも室内側において
上記枠上体４の左右竪框１０，１０内側面にレール溝１
１，１１（第３図に示す）が対向して形威され、縁枠１
２とこの縁枠１２内に嵌装したガラスや化粧合板あるい
はアルミニウム板などのパネル１３とから成る換気遮断
板８がレール４１１，１１に昇降自在に取付けられてい
る。

この換気遮断板８を引戸障子１の幅厚内に収めるために
第２図に見られるように中桟５の幅厚を枠上体４よりも
肉薄に形威して、室内側から枠上体４に取付けられた換
気遮断板８が昇降するときに、中桟５が障害とならない
ように配慮している。

さらに枠上体の上框１４も換気用遮断板８の昇降に邪魔
にならないよう段状に窪んだ部分１５に形威している。

又、中桟５の室内側面には凹陥部１６が形威され、この
凹陥部１６の下部に中桟５に沿って略り字状錠受板１７
がビス１Ｂによって固定され、この錠受板１７に上方に
突出する係止用リブ１９が一体に設けられる。

これに対し換気遮断板８の下枠２０には凹陥部１６に対
向する錠体収納部２１が形威され、該錠体収納部２１に
錠装置２２が収納されている。

この錠装置２２は上記錠体収納部２１に嵌装固定された
錠筐２３と、この錠筐２３にピン２４を介し回転自在に
枢着された爪金具２５と、この爪金具２５を常時錠受板
１７側に回動付勢するつる巻きばね２７と、錠筐２３に
ピン２８を介し枢着された解錠用指掛はレバー２９とか
ら戊り、このレバー２９と錠筐２３とにはそれぞれ互い
に重合する円弧状長孔３０．３５が設けられ、この両長
孔３Ｇ、３５に爪金具２５に突設した連結ピン３１が貫
通して係嵌され、従って換気遮断板８を上昇させた時に
爪金具２５がつる巻きばね２７に付勢されて爪金具２５
のフック部３２が係止用リブ１９に自動的に係合し、換
気用遮断板８を上昇状態に維持し、もって換気用開口部
７を閉鎖位置に旋錠する。

又、この状態から指掛は用レバー２９を室内側に引くと
、これに追従して爪金具２５が第５図に示すようにつる
巻きばね２７の付勢に抗して後退回動し、係止用リブ１
９から脱し、換気用遮断板８はその自重により下降して
換気用開口部７を開放する。

この指掛はレバー２９は爪金具２６および連結ピン３１
を介するつる巻きばね２７の付勢力で常時は筐体２３に
完全に収納されており、従って引戸障子１を引戸外枠３
に沿って開放するとき、上記指掛はレバー２９が建屋壁
２６（第１図）に引掛かる惧れかない。

なお３３は筐体２３の室内側開口部周りに突設されたフ
ランジで、下枠２０にビス３４によって固定される。

以上のように本考案によれば、引戸外枠３に移動自在に
嵌装された引戸障子１の路上半部に換気用開口部７を形
威し、この換気用開口部と障子下半部６とにわたってそ
の引戸障子１の幅厚の略半分室内側に昇降路１１を形威
し、これに換気遮断板８を昇降自在に収容すると共に、
換気遮断板８の下端部にその幅厚内に収まる錠筐２３を
一体的に設け、この錠筐内に、下端部が枢支ピン２４に
よって錠筐２３に枢支され該枢支ピン２４を支点として
換気用開口部端縁１９に係脱自在に上向きに揺動する爪
金具２５を設けると共に、該爪金具を上記端縁１９に係
合する方向に付勢するつる巻きばね２７を上記枢支ピン
２４に巻きつけ、さらに上端部が同じく別の枢支ピン８
によって錠筐２３に枢支され該枢支ピン２８を支点とし
て室内側に突出自在に下向きに揺動する解錠用指掛はレ
バー２９を設け、爪金具２５と上記レバー２９とを連結
ピン３１によって互に連動するよう枢支連結してなるた
め、換気遮断板８を旋錠するための錠装置は引戸障子１
の幅厚内に収まって、これより突出することがなく、し
たがって錠装置を設けるにもかかわらず引戸障子の摺動
に支障をきたすことがない。

さらにまた換気遮断板δを上昇作動させることによって
、該遮断板の下端部に設けた錠筐２３内の爪金具２５は
つる巻きばね２７の付勢力によって自動的に引戸障子の
換気用開口部端縁１９に係合して旋錠し、換気遮断板８
の落下を阻止することになるからその操作が非常に簡単
で、しかも解錠時には、同じく錠筐２３内の解錠用指掛
はレバー２９に指を手前に引張るだけで爪金具２５をつ
る巻きばね２７の付勢に抗して換気用開口端縁１９から
離脱させることができ、解錠操作も容易にできる。

特に本考案によれば上述のように解錠用指掛けレバー２
９は常時は連結ピン３１及び爪金具２５を介してつる巻
きばね２７に付勢されて錠筐２３内に収納されており、
前述のように引戸障子１の摺動に支障をきたすことがな
いと共に、解錠操作時には枢支ピン２８を支点として下
向きに揺動し室内側に突出するようになっているため、
該レバー２９に対する指先の掛合量が大となり、換気遮
断板８の昇降操作を安定よく行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す外観斜視図、第２図は
同縦断拡大側面図、第３図は第２図におけるＡ−Ａ線断
面図、第４図は同要部縦断拡大側面図、第５図は第４図
における作動状態の拡大断面図、第６図は同要部外観斜
視図である。 １・・・・・・引戸障子、３・・・・・・引戸外枠、６
・・曲障子下半部、７・・・・・・換気用開口部、訃曲
・換気遮断板、１１・・・・・・昇降路、１９・曲・換
気用開口部端縁、２３・・・・・・錠筐、２４・・・・
・・枢支ピン、２５・・開弁金具、２７・・・・・・つ
る巻きばね、２８・・・・・・枢支ピン、２９・・・・
・・解錠用指掛はレバー ３１・・・・・・連結ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引戸外枠３に移動自在に嵌装された引戸障子１の路上半
   部に換気用開口部７を形成し、この換気用開口部と障子
   下半部６とにわたってその引戸障子１の幅厚の略半分室
   内側に昇降路１１を形成し、これに換気遮断板８を昇降
   自在に収容すると共に、換気遮断板８の下端部にその幅
   厚内に収まる錠筐２３を一体的に設け、この錠筐内に、
   下端部が枢支ピン２４によって錠筐２３に枢支され該枢
   支ピン２４を支点として換気用開口部端縁１９に係脱自
   在に上向きに揺動する爪金具２５を設けると共に、該爪
   金具を上記端縁１９に係合する方向に付勢するつる巻き
   ばね２７を上記枢支ピン２４に巻きつけ、さらに上端部
   が同じく別の枢支ピン２８によって錠筐２３に枢支され
   該枢支ピン２８を支点とし室内側に突出自在に下向きに
   揺動する解錠用指掛はレバー２９を設け、爪金具２５と
   上記レバー２９とを連結ピン３１によって互に連動する
   よう枢支連結してなることを特徴とする換気部付引戸。