JPS6013036Y2 - 熱処理炉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は鋼材を圧延工程は供給する為加熱する加熱路、
或は鋼材等の材 を行う炉等の熱処理炉特に連続熱
処理炉に 。

連続熱処理炉のうち例−連続加熱炉は連続的に供給され
る鋼塊を圧延に適する温度（１１００℃〜１２５０℃程
度）まで加熱する。

′１従来の連続加熱炉を第１ いて概説すると、加
熱炉１はその内 ２、加熱帯３、均熱帯４に分
れ、鋼塊５ 口６より炉内に装入され〈予熱帯２、
加熱帯３、均熱帯４を経る間に加熱され、所定の温度と
な・つた鋼塊５は抽出ロアより取出される様になつ寸い
る。

図中、８はバーナ、９は癲焼ガス出口である。

予熱帯２には均熱帯４及び加熱帯３で生成した燃焼ガス
が流入し、燃焼ガスは輻射伝熱、対流伝熱により直接、
又熱した炉壁からの輻射伝熱により間接に鋼塊５を熱す
る。

この際の燃焼ガスの温度は例えば予熱帯入口で８００℃
〜１０００℃、出口で５００℃〜７００℃と低く、更に
該ガスの流量も流速でせいぜい１ｍ、／ｓｅｃであるの
で、輻射伝熱量及び対流伝熱量が小さく、予熱帯２に於
いて燃焼ガスのもつ熱エネルギを十分利用し得ない。

斯かる傾向は在来の炉即ち生産量の高い装置で小量生産
を行う場合、生産量に合わせて省エネルギ操業する場合
特に顕著である。

更に燃焼ガスの熱エネルギを有効利用し得ない原因とし
て温度成層が生じ伝熱効果を低下させることが挙げられ
る。

即ち、従来の予熱帯の炉内には、通常炉内の燃焼ガスを
攪拌しく例えば、バーナ、ファン等）、、ガス温度の均
一化を計る装置が無く、□又予熱帯での炉内流速は小さ
いため炉内高さく一般に２〜５ｍ）９では、燃焼ガスの
温度の低い部分が下になり、温度の高い部分が上方にな
る、即ち燃焼ガス温度が下から上に向って高くなる現象
（温度成層）を生ずるため、下方のガス層の伝熱量は温
度が低いため低減する。

又上方のガス層の温度は高いが、層の厚さが小さくなる
ためガスの輻射率が低くなり、炉内を均一温度化し、ガ
ス層の厚さを炉内高さと同一とした場合に比較し、伝熱
量が小さくなる。

このことから予熱帯の伝熱効率の上昇の対策として、排
ガスを高温ファンによりその流速を高めノズルを介して
鋼塊に吹付ける噴流予熱帯と称するものがあるが、高温
ファンによる設備費増、電力使用量が多くなって実用的
でなく一般に普及するに至っていない。

本考案は斯かる状況を鑑み、予熱帯に於ける燃焼ガスの
熱エネルギの有効利用を図ることを目的としてなしたも
のであって、鋼塊等被処理物の搬送列で分割され形成さ
れる予熱帯の少なくとも一方の空間に、燃焼ガスの流れ
に沿い上下方向及び炉長手方向の位置をずらせて所要数
の誘導板を炉側壁に掛渡し設けたことを特徴とするもの
である。

以下図面に基づき本考案の実施例を説明する。

第２図、第３図は第１の実施例を示すもので、互に平行
な炉天井１０、炉床１１によって形成される予熱帯２の
炉内部は鋼塊５の搬送列１２で上部空間１３、下部空間
１４に分割されている。

上部空間１３、下部空間１４のそれぞれに燃焼ガスの流
れに沿う如く、水平平板の誘導板１５を炉長手方向、上
下方向にそれぞれ順次ずらして炉側壁１６．１６に掛渡
し設ける。

而して誘導板１５の取付状態は、炉長手方向に進行する
波状としである。

又、誘導板１５の炉長手方向の長さは製作上の煩雑さ、
後記する効果を有効に生ぜしめる等の理由から１ｒｒＬ
〜３ＴＩＬが適当である。

かくの如く構成した予熱帯２では、加熱帯から流入する
燃焼ガスが誘導板１５．に当る度に分流し、その流れは
図 の様になる。

従って、燃焼ガスの流れは、 □５の存在によっ
て複雑になり燃焼ガス くなるので温度成層が
妨げられ、又混合 上下方向の速度成分を生じ燃焼
ガスの流速を させる結果となり対流熱伝達率も向上
する。

誘導板１５は略流れに沿って設けているので 力損
失は少ない。

次に輻射熱伝達に 、誘導板１５を設けることによ
り輻射面積 に増加し、輻射熱伝達量も増加する。

第４図、第５図は 実施例を示すものであり、第１
の実施例に加えて炉天井１０．炉床１１に炉長手方向に
延びる補強板１７を設け、該補強板１７と誘導板１５と
を固着しである。

第２の実施例に於ける補強板１７は輻射面積を更に増加
させると共に誘導板１５め補強をする。

第６図、第７図はそれぞれ第３．第４の実施例を示して
おり、誘導板「５め取付状態を変更したものである。

即ち第３の実施例では誘導板１５を燃焼ガスの下流に向
って（装入口に向って）下降する階段状に設けたもので
あり、第４の実施例では上昇する階段状に設けたもので
ある。

第８図に示す第５の実施例では誘導板１５に迎角αをつ
けたものである。

図中迎角αをつけたものは誘導板１５の一部である力吻
論全部の誘導板１５に迎角αをつけて、も、よい。

更に上述〔た実施例＆ミおける誘導板１５の取付は状態
はある傾向をもつ様規則的としたが不規則であってもよ
く、迎角の設定を可変式とし操業条件の変化に対応して
常に最大効率を得る様にしてもよい。

更に又、誘導板１５の形状も山形状としてもよく、誘導
板１５の取付けを上部空間１３、下部空間１４のいずれ
か一方のみにもつけてもよいことはいうまでもなく、本
考案を他の熱処理炉に実施してもよいことは勿論である
。

以上述べた如く本考案によれば、連続熱処理炉の予熱帯
に於ける熱伝達率を向上して燃焼ガスのもつ熱エネルギ
を有効利用し、省エネルギ化を促進し得るものであり、
しかも構造が簡単で製作が容易でかつ燃焼ガスの圧力損
失も宵なく現存の熱処理炉にも追加変更が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の連続加熱炉の概略図、第２図は本考案の
第１の実施例を示す説明図、第３図は第２図のＸ矢視図
、第４図は第２の実施例を示す説明図、第５図は第４図
のＹ矢視図、第６図は第３の実施例の部分説明図、第７
図は第４の実施例の部分説明図、第８図は第５の実施例
の部分説明図である。 −２は予熱帯、１２は搬送列、１３は上部空
間、１４は下部空間、１５は誘導板、１６は炉側壁を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋼塊等被処理物の搬送列で分割され形成される予熱帯の
   上部空間及び下部空間の少なくとも一方の空間に、燃焼
   ガスの流れ峠沿い上下方向及び炉長手方向の位置をずら
   せて所要数の誘導板を炉側壁に掛渡し設けたことを特噂
   とする熱処理炉。