JPS6010239B2 - 熱絶縁性ダクトライナ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は熱絶縁ダクトライナー内張り材に関する。

ことに本発明は、繊維質材料から成る熱絶縁層とこの絶
縁層より密度が高い作用面層とを持ち、接触するガス流
からの浸食に耐えるダクトライナーに関する。無機繊維
質熱絶縁ダクトライナー製品は当業界にはよく知られて
いる。

これ等の製品は通常約３肌（７．６２仇）までの厚みを
持ち一方の表面に空気摩擦に対する抵抗を減らすように
被覆したガラス繊維から成るプランケットである。この
ような公知のダクトライナー製品は金属製ダクトまたは
板金製ダクト本体の内部に接着剤によりまたは種種の形
式の金属綿付部片により取付けてある。ダクトを空気お
よび蒸気の障壁として使う場合にダクトライブ−絶縁材
は、有効な吸音作用を生じ空気に伴う騒音を制御しまた
所望の熱絶縁作用を生ずる。ダクトライナー絶縁材は層
が剥離したり劣化したりしないで２５００Ｆ（１２１℃
）もの高い温度に耐えることができなければならないし
、また層がはがれたりまたは連続して浸食を受ける形跡
を示すことなく製品定格速度の２．５倍までの空気速度
に耐えることができなければならない。ここで製品定格
速度とは製品に対して指定される使用限界空気速度を意
味する。若干の種類のダクトライナー製品は、たわみ性
を持ち一般に密度は約３．班ＣＦ（０．０６タｍｓ／ｃ
ｃ）以下である。

たわみ性のダクトライナー製品は通常、ロールの形で輸
送する。これは、ダクトに使う時に広げて必要な寸法に
切断することができる。米国材料試験協会の標準試験法
Ｅ−８４（ＡＳＴＭＥ−８４）に従って試験したときに
、これ等のダクトライナー製品は、２５を越えない火炎
広がり定格と、最終の乾燥状態にあるときに５０より高
くない発煙定格と、５０より大きくない燃料寄与定格と
を持たなければならない。ここで火炎広がり定格、発煙
定格および燃料寄与定格はいずれも前記ＡＳＴＭ Ｅ−
８４にその試験法が記載されているものである。

これらはいずれも無名数であり２個以上の交換可能な材
料を評価するための比較の基準として使われる。算出は
試０験材料についてこれら各各のパラメータを時間に対
してプロットした曲線下の面積を同一条件下でアカガシ
（ｒｅｄｏａｋ）を標準材料として得られる相当する面
積と対比する方式により行われる。アカガシは試験室条
件の鮫正のためおよびその他のタ地域的条件（湿度、高
度等）の相違による燃焼条件の相違を均一化するための
標準材料として使われる。公知のダクトライナー材料の
あるものは、作用面に黒色顔料入りネオプレンの厚い被
覆を持つガラス繊維プランケットから成っている。

この製品の密度は約１．球ＣＦ（０．０２好′ｃｃ）で
あり、表面粗さ｛Ｗま約０．００３７ｆｔ（０．００１
の）およびそれ以上である。ここで表面粗さ【ｅ’は、
流体力学における圧力損失に関するダルシーの公式に含
まれる関数の中で、実験的に定めなければならない摩擦
係数Ｍに関係する固有の係数である。

レィノルズ数（Ｒｅ）＞４０００の乱流下では摩擦係数
のはしィノルズ数（Ｒｅ）だけでなく相対紙さ（ｅ／Ｄ
）によっても支配される。

この係数（ｅーを実際に定めるには、レィノルズ数（Ｒ
ｅ）を計算し、実験的に摩擦係数‘ｆ｝を測定し、予め
作成したチャートから相対組さ（ｅ／Ｄ）を導出する。
管内蓬■をフィート単位で知れば固有の係数【ｅ｝‘ま
フィート単位で計算により導出される。この表面組ざ【
ｄに関して、たとえば米国ＣＲＡＮＥ社発行のＴｅｃｈ
ｎｉｃａｌＰａｐｅｒＮｏ．４．１０『 ＦＬＯＷ Ｏ
Ｆ ＦＬＵＩＤＳ ＴＨＲＯＵＧＨＶＡＬＶＥＳ、ＦＩ
ＴＴＩＮＧＳ、ＡＮＤＰ岬Ｅ』第１−６頁、第１−７頁
および付表Ａ−２３およびＡ一２４にさらに詳細に説明
されている。別の従来の製品はネオプレン被覆を持つ不
織ガラス布から作った被覆マットを備えている。

この被覆マットを次いで硬化ガラス繊維プランケットに
積層する。このような製品は、作ることがむずかしく、
層の剥離およびその他の問題により望ましくない高いス
クラップ損失が生ずる。また長方形ダクトを形成すると
きに生ずる急な曲がりにより作用面の角の部分で若干の
繊維が破断しやすい。本発明の目的は、新規なダクトラ
イナーおよびその製法を提供することにより従釆のダク
トライナー絶縁材の欠点を除くことである。

従って本発明は、繊維質材料から成る熱絶縁層と、この
熱絶縁層より密度が高い作用面層とを備え、接触するガ
ス流の浸食に対して抵抗性のあるたわみ性空気ダクトラ
イナーを提供するものである。

このダクトライナーは、２５以下の火炎広がり定格と５
０以下の発煙定格と約０．００２８ｔ以下の表面難さ‘
ｅ’とを持つダクトライナーが得られるように、熱絶縁
層に接触され火炎抑制ビニル重合体含有被覆を被覆した
薄いそして１６５〜２２５孔／ｉｎ２（＝２５．６〜３
４．９孔／め）の多孔構造を持つレーヨン面材料により
構成した作用面層を特徴としている。本発明はまた、未
硬化の結合剤を含む熱絶縁層を前記の薄い多孔質しーョ
ン面材料におおい、この面材料を前記熱絶縁層に接触す
るようにこの熱絶縁層に熱および圧力を加えることによ
りこの熱絶縁層を圧縮して前記結合剤を硬化し、前記面
層を火炎抑制被覆でダクトライナーが２５以下の火炎広
がり定格と５０以下の発煙定格と約０．００２９ｔ以下
の表面粗さ（ｅ｝とを持つように被覆する本発明による
ダクトライナーの製法を提供する。

本発明によるダクトライナーは、好ましくは兜ＣＦ（０
．０５のｃｃ）以下ことに約１．球ＣＦ（０．０２タ′
ｃｃ）の密度を持つガラス繊維プランケットの層のよう
な繊維質熱絶縁材から成るたわみ性の層を備えている。

繊維としてはガラス繊維、耐火繊維または鉱質面綴維の
ような鉱物繊維が好適である。熱絶縁材から成るプラン
ケツトは通常、ガラスのような溶融材料を細い繊維に溶
融紡績し、水性担体中のフェノール樹脂結合剤を繊維に
蹟霧しこれ等の繊維を種種の厚みの比較的均等なプラン
ケットとして集めることにより作る。本発明方法では、
多孔費構造を持つ薄いレーヨン織物を、熱嫌色縁プラン
ケット内の結合剤の硬化に先だって熱絶縁プランケット
の一方の表面に当てがう。

次でこれ等の２層を硬化装置を通過させる。この硬化装
置ではこれ等の２層を同時に加熱すると共にこれ等の２
層を絶縁層を幾分圧縮するのに充分な圧力のもとに一緒
に保持する。たとえばこれ等の２層は同時に１組の加熱
したプラテンに通すことができる。受けパットを備えた
普通の硬化がまもまた使うことができるが、この場合厚
みの制御はあまり良好には行われず受け板のきずが付く
。圧縮作用のもとに２層を加熱すると、熱絶縁層内の結
合剤が硬化し、また熱絶縁層の表面の繊維上の結合剤に
よって、この熱絶縁層に薄いレーヨン層が結合する。次
いでレーヨン層に噴霧またはローラ塗布等のような普通
の手段により火炎抑制被覆を施す。

薄いレーヨン層の多孔質構造のために被覆の一部は薄い
レーヨン層を経て熱絶縁層の最上面に入る。この被覆し
たダクトライナー製品は次いで被覆を乾燥するように処
理する。得られたたわみ性ダクトライナーは通常包装お
よび輸送のためにロールに巻く。薄いレーヨン質布の性
質はこの製品の性能に重要な影響をもつ。

ナイロン、レーヨンおよびポリエチレンのような種種の
材料を試験したが、レーヨン材料だけが満足の得られる
ことが分った。レーヨンでも比較的レース状の多孔質構
造のものが重要である。これ以外のものでは作用面は、
腕化と層剥離または劣化の頭向とを伴わないで２５００
Ｆ（１２ｒｏ）までの作用温度に耐えることができない
。レーヨン布が何故多孔構造を持っていなくてはならな
いのかその理由は分らないが、このような多孔構造によ
り熱を一層早く逸散させることができるからだろうとも
考えられる。また火炎抑制被覆が多孔構造を持つ布に透
過する方式は、実質的に連続したまたは充実した構造を
持つ布を被覆するのとは実質的に異なっている。本発明
に使うとくに好適とするレーヨン布としては約１６９凡
／形ないし２２９凡ノｉｎ２を持つ不織布たとえば米国
ニュージャージー州ミルタウン市のチコピー・ミルズ（
ＣＨＩＣＯＰＥＥＭＬＢ）社から市販されている５０５
２蚤のキーバツク（ＫＥＹＢＡＫ）ＡＫ２４の塾または
２４肥型と呼ばれる布である。前記した特定の好適レー
ヨン布の代りに相当する他の適当なしーョン材料を選択
してもよいものは明らかである。有機繊維質布は熱紫色
縁層になめらかな表面を与え、その結果空気摩擦を減ら
す望ましい低い粗さ値が得られる。

しかし有機繊維質層は極めて燃えやすく従ってダクトラ
イナー製品に必要なきびしい火炎広がりおよび発煙の定
格要求に適応しない。耐火炎性ガラス繊維マットは本発
明のレーヨン層と同じ目的で従釆使われているが、この
耐火炎マットは本発明に使うレーヨンマットより実質的
に高価であった。前記した有機繊維質材料は従来ガラス
繊維製品に使われていたが、この有機繊維質材料は繊維
ガラスマットで従来可能なよりも安価な向上したダクト
ライナーを作るのに使えるとは認められていなかった。
たとえば有機繊維質材料は、自動車用天井ライナーのよ
うなガラス繊維製品に当てがし、天井ライナーの取付者
によるこれ等の製品の取扱い性を向上するようにしてい
る。

これ等の製品では有機繊維質層は、若干の火炎抑制作用
を持つ結合剤で被覆されているが、ＡＳＴＭ Ｅ−８４
試験に合格するには不充分である。なぜならばこの有機
繊維質層はガラス繊維層と自動車の薄板天井との間に挟
まれているので可燃性があまり問題にならないからであ
る。また有機繊維資材料は剛性のガラス繊維天井タイル
に当てがし、優美な塗料のための基体とし優美な天井が
得られるのに必要な塗料の量を減らすことができる。火
炎抑制塗料をこのような剛性の天井タイルおよび有機質
表面に噴霧し不燃性天井タイルを作っていたが、有機質
表面をたわみ性の熱絶縁層に当てがし、被覆して５００
０ｆｔ／ｍｉｎ（１５２４ｍ′ｍｉｎ）およびそれ以上
の空気速度と２５００Ｆ（１２１℃）までの温度とにお
いて浸食に耐えることができ極めて低い粗さ値を持つダ
クトライナーを形成することができることは当業者に知
られてし、なかつた。繊維質熱絶縁層内の結合剤が実質
的に硬化しレーヨン層がこの結合剤の硬化により絶縁層
に結合した後に火炎抑制被覆を、露出したレーヨン層に
任意適当な手段により施す。

若干の被覆は、し‐ョン層の多孔質部分を通過し熱珠色
緑材の表面に付着する。この被覆を好ましくは普通の贋
霧法により施すが、またローラ塗布法またはその他の普
通の方法により施すこともできる。多くの火炎抑制被覆
を試験したが大部分は何等かの理由で失敗した。多くの
被覆はこれ等を塗布、乾燥または２５００Ｆ（１２ｒｏ
）に加熱したときに前記したレーヨン資材料を侵すので
好ましくない。本発明に使うのに好適な被覆組成物は、
結合剤としてポリ酢酸ビニルを含む水基体と無機質充て
ん剤と火炎抑制性を持つ無機化合物と可塑剤とを含むも
のである。火炎抑制性の被覆または接着剤組成物中で一
般に使われる充てん剤を使うことができるが、酸化アル
ミニウムまたはアルミナ三水和物が好適である。火炎抑
制性の被覆または接着剤中で一般に使われている無機化
合物は、それ自身火炎抑制性があるので使用することが
できる。しかしオキシ塩化アンチモンまた三酸化アンチ
モンのようなアンチモン化合物が好適である。ポリ酢酸
ビニルに相溶性を持つ可塑剤を使うことができるが、フ
タール酸ェステルまたはりん酸トリクレジルが好適であ
る。また当業界に普通行われているようにカーボンブラ
ックのような黒色顔料を加え黒色の被覆を形成するのが
好ましい。とくに好ましい被覆剤は、１００００Ｆ（５
３８ｑｏ）に加熱した後に初めの重量をもとにして約４
９％士２％の全固形物と２５％士２％の灰分を含む水基
体混合物である。

この被覆の固形物は、ポリ酢酸ビニル約４０〜４５部と
、アルミナまたはアルミナ三水和物３０〜４の部と、オ
キシ塩化アンチモンまたは三酸化アンチモン約５〜１５
部と、可塑剤たとえばフタール酸ェステルまたはりん酸
トリクレジル約４〜９部と、場合によりカーボンブラッ
ク約５〜６部とから成っている。このような被覆材料は
米国サウスカロライナ州グリーンビル市のタンコ・アド
ヘシブズ（ＴＡＮＣＯ ＡＤＨＥＳＩＶＥＳ）社から記
号名９９７１−Ｂとして市販されている。この被覆剤は
たとえば３００±約１５比ｐの粘度と約１１．２±約０
．５ポンドノガロンの密度とを持っている。火炎抑制被
覆剤はしーョン層に、なめらかな表面を生じ火炎広がり
および発煙の最高限度に適応するのに充分な分量を施す
。

施し密度は、ダクトライナー表面に約９タ／ｆｔ２の乾
燥被覆を形成するのに充分な割合である。わずかに５タ
′ｆｔ２の乾燥被覆で適当な火炎減速作用を生ずるのに
充分であるが、極めて低い粗さ値を持つなめらかな表面
を生ずるには少くとも７季タ′ｎ２の乾燥被覆が好適で
ある。乾燥重量をもとにして約１１タ／ｆｔ２を越える
量を使うことができるが、このような厚い被覆により得
られる製品の性質の改良は被覆成分の費用の増加を考え
た時、それを補えるほどのものではない。火炎抑制被覆
を施した後に得られる複合のライナー製品は加熱がまま
たはその他の加熱装置に入れ被覆を乾燥し繊維質熱絶縁
層に残る未硬化の結合剤の硬化を終えるようにする。次
の例は本発明の好適とする実施例の例である。例 所定の厚みおよび密度を持ちフェノール樹脂基体の水性
結合剤を被覆した火炎減衰ガラス繊維を含むガラス繊維
プランケットを、絹状の多孔質構造を持つ不織レーヨン
面（チコピ−・ミルズ社から市販されているキーバツク
ＡＫ−２４０一５０５２）でおおう。

次いでこれ等の２層を、繊維質熱絶縁層を圧縮状態にし
結合剤の硬化した後に所望の厚みが得られるように定め
た間隔をあげた１組の加熱した定盤の間に通す。加熱し
た定盤から取出すと、熱絶縁材層内の結合剤の硬化によ
り圧力のもとにある間にレーヨン表面層が熱絶縁層に接
着した。レーヨン層の露出面に、次で被覆の湿重量をも
とにして約４８．５％の固形分〔１００００Ｆ（５３が
ｏ）に加熱した後の灰分約２４．９％〕を含みそしてポ
リ酢酸ビニル約４０〜４５部とアルミナ三水和物３０〜
４０部とオキシ塩化アンチモン５〜１５部と前記したよ
うな可塑剤４〜９部とカーボンブラック約５〜６部とを
含む水性火炎抑制被覆を噴露した。その施し割合は約９
タ山２の乾燥被覆重量を生ずるのに充分な割合とした。
次で被覆した複合材料を乾燥機に通した。この乾燥機で
被覆を乾燥し、製品を熱絶縁層中の未硬化の結合剤を硬
化するのに充分な温度に加熱した。前記の方法により作
ったダクトライナー製品は２５の火炎広がり定格と５０
以下の発煙定格とを示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 繊維質材料から成る熱絶縁層とこの熱絶縁層より密
   度の高い作用面積とを備え、接触するガス流に対して耐
   浸食性を持つたたわみ性空気ダクトライナーにおいて、
   前記作用面層を、２５以下の火炎広がり定格と５０以下
   の発煙定格と約０．００２５ｆｔ以下の表面粗さ（ｅ）
   とを持つダクトライナーが得られるように、熱絶縁層に
   接着され火炎抑制ビニル重合体含有被覆により適切に被
   覆された薄いそして１６５〜２２５孔／ｉｎ＾２（＝２
   ５．６〜３４．９孔／ｃｍ＾２）の多孔構造を持つレー
   ヨン面材料により構成したことを特徴とする空気ダクト
   ライナー。 ２ 熱絶縁層を無機繊維により構成した前項１に記載の
   ダクトライナー。 ３ 無機繊維としてガラス繊維を使った前項２に記載の
   ダクトライナー。 ４ 火炎抑制被覆にビニル重合体成分としてのポリ酢酸
   ビニル、充てん剤、火炎抑制を持つ無機化合物、可塑剤
   および黒色顔料を含ませた前項１〜３のいずれかに記載
   のダクトライナー。 ５ 充てん剤としてアルミナおよびアルミナ水和物から
   成る群から選んだものを使った前項４に記載のダクトラ
   イナー。 ６ 火炎抑制無機化合物としてアンチモンの化合物を使
   った前項４または５に記載のダクトライナー。 ７ アンチモン化合物として三酸化アンチモンおよびオ
   キシ塩化アンチモンから成る群から選んだものを使った
   前項６に記載のダクトライナー。 ８ 黒色顔料としてカーボンブラツクを使った前項４に
   記載のダクトライナー。 ９ 繊維質材料から成る熱絶縁層とこの熱絶縁層より密
   度の高い作用面層とを備え、接触するガス流に対して耐
   浸食性を持つたたわみ性空気ダクトライナーにおいて、
   前記作用面層を、２５以下の火炎広がり定格と５０以下
   の発煙定格と約０．００２５ｆｔ以下の表面粗さ（ｅ）
   とを持つダクトライナーが得られるように、熱絶縁層に
   接触され火炎抑制ビニル重合体含有被覆により適切に被
   覆された薄いそして１６５〜２２５孔／ｉｎ＾２（＝２
   ５．６〜３４．９孔／ｃｍ＾２）の多孔構造を持つレー
   ヨン面材料により構成した空気ダクトライナーを製造す
   るにあたり、 未硬化の結合剤を含ませた前記熱絶縁層
   を前記の薄い多孔質レーヨン面材料でおおい、この面材
   料を前記熱絶縁層に接着するようにこの熱絶縁層に熱お
   よび圧力を加えることによりこの熱絶縁層を圧縮しかつ
   前記結合剤を硬化し、そして前記面層にポリ酢酸ビニル
   ４０〜４５部とアルミナ三水和物３０〜４０部とオキシ
   塩化アンチモン５〜１５部と可塑剤４〜９部とカーボン
   ブラツク５〜６部とから成る火炎抑制被覆を施すことを
   特徴とする、前記ダクトライナーの製法。