JPS599662B2 - 繊維織物の糊抜方法 - Google Patents

繊維織物の糊抜方法

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JPS599662B2
JPS599662B2 JP55113251A JP11325180A JPS599662B2 JP S599662 B2 JPS599662 B2 JP S599662B2 JP 55113251 A JP55113251 A JP 55113251A JP 11325180 A JP11325180 A JP 11325180A JP S599662 B2 JPS599662 B2 JP S599662B2
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喜代志 前
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、天然糊料を含有する糊剤によつて糊)1−付
された繊維織物を、過酸化水素もしくは水溶液中で過酸
化水素を遊離する物質を含む酵素系糊抜剤溶液で糊抜す
るに際し、特定の有機窒素化合物、アミノアルキルリン
酸誘導体、オキシム類、ポリリン酸類、アミノカルボキ
シ系有機キレート剤、またはこれらの化合物と糖アルコ
ール類、アンドン酸類等とを存在させて繊維織物を糊抜
する方法に関する。
一般に、繊維織物は製織前に生産能率を向土させる目的
で糊付が行なわれる。
つまり、製織時に於ける経糸は織機の運動によつて大き
な摩擦や張力を受けるが、経糸がこれらの外力に耐えら
れる様に糊付が行なわれている。糊料は天然糊料と合成
糊料とに大別され、前者は小麦粉、澱粉、コーンスター
チ、馬鈴薯澱粉、可溶性澱粉、及びギキストリンなどの
澱粉系と、一部布海苔、膠、ゼラチンなどの蛋白質系も
使用されている。
後者はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロ
ース、ポリビニルアルコール及びアクリル系糊料などで
ある。一般的にはこれらの糊料が適宜混合されて糊付さ
れている。糊付され、製織された繊維織物は最終製品と
なるまでに精練、漂白及び染色などの処理が行なわれる
が、糊料が付着したままこれらの処理を行なうことは不
合理であるため、これらの処理に先立ち、糊抜を実施す
るのが普通である。合成糊料は殆んどが水溶性であり、
かつ付着量も少ないので、糊抜が比較的簡単であるが、
天然糊料は可溶性澱粉とデキストリンを除いてはいずれ
も水に不溶性であり、熱湯にも溶解しない。
従つて天然糊料の糊抜には糊抜剤を使用しなければなら
ない。糊抜剤は酵素系糊抜剤と酸化剤系糊抜剤に大別さ
れるが、本発明は前者の酵素系糊抜剤に関与する。
酵素系糊抜剤は澱粉分解酵素アミラーゼを主体とするも
のと蛋白分解酵素プロテアーゼを主体とするものがある
。これらの酵素系糊抜剤は高分子化合物である不溶性糊
料を加水分解し、水溶性の低分子化合物に変化せしめる
作用によつて糊抜が遂行される。かくして糊抜された繊
維織物は洗浄された後、適宜、精練、漂白あるいは染色
などの処理が一般的に行なわれている。しかし、酵素糊
抜剤は母体となる酵素の作用条件、つまり活性化、及び
安定化の範囲が温度、PH、共存物質等によつて制限さ
れるために、後に行なわれる精練、漂白、染色などの処
理と同浴で行なうことが出来ず、独立した工程が必要で
ある。
更に、もし糊抜処理が不十分で、繊維織物から糊料が十
分に除去出来てない場合は、精練及び漂白ではムラの発
生、灰汁と称する糊料の部分凝集による汚染、吸水性不
足などが発生し、染色では染めムラ、堅牢度の低下など
が発生する。満足に糊抜を完成させるには、処理する際
に、酵素系糊抜剤を多量に使用したり、浴比を大きくし
たり、十分に時間をかけるなどの配慮や、酵素系糊抜剤
溶液に過酸化水素等を存在させるなどの対策が必要であ
つた。また、酵素系糊抜剤溶液に過酸化水素等を存在さ
せる方法によると、処理条件如何によつては繊維織物が
強度劣化を起こしたり、糊抜工程中のPH変動に伴なう
酵素の不活性化により、糊抜が十分に行なえなかつたり
、糊抜工程中の着色物質の生成により繊維織物が汚染し
たりするなどの不良品発生の危険があつた。本発明の目
的は、繊維織物の酵素系糊抜剤による糊抜工程で糊抜を
円滑に、均一に、かつ迅速に完遂させ、また、糊抜と同
時に吸水性の改善、白度の改善、綿織物の場合には綿砕
除去の改善、更に、繊維織物の強度劣化防止、PH緩衝
作用に基づく酵素不活性化の防止、着色物質汚染防止等
が期特出来る糊抜方法を提供するにある。
一般に酵素系糊抜剤は酵素成分の蛋白質と賦活成分及び
安定剤等より構成され、これらの構成成分に支障を与え
る可能性のある物質は阻害物質として挙げられている。
阻害物質としては一般に、沃度、ホルマリン、次亜塩素
酸塩、過酸化水素、銅イオン、水銀イオン、各種キレー
ト剤などがあげられている。これらの阻害物質の中で沃
度、ホルマリン、次亜塩素酸塩、過酸化水素は、酸化剤
あるいは還元剤としての作用により酵素成分に支障を与
え、また、銅イオン、水銀イオン、各種キレート剤は、
賦活成分及び安定剤に支障を与えるものと考えられる。
本発明者らは、酵素系糊抜剤を使用した繊維織物の糊抜
方法に注目し、種々検討した結果、酵素系糊抜剤による
糊抜溶液中に過酸化水素を存在させ、かつ、別に示す特
定の化合物の1種類または2種類以上を存在させること
により、糊抜作用が阻害されないばかりか、糊抜の完遂
と種々の改善及び不良品発生の危険回避など数々の利点
を見い出し本発明に達した。
すなわち、本発明は天然糊料を含有する糊付された繊維
織物を、澱粉分解酵素アミラーゼを主体とする酵素系糊
抜剤と過酸化水素または過酸化水素を遊離する物質とを
含有する水溶液に、以下に示すI群の化合物またはI群
の化合物と■群の化合物とを存在させPH5〜8.5の
範囲で糊抜することを特徴とする繊維織物の糊抜方法で
ある。
I群(1)1分子中に少なくとも2個の窒素原子を含み
、2窒素原子の一つは、第一級又は第二級のアミノ基と
して、他は第一級、第二級又は第三級のアミノ基或はス
ルホンアミドとして存在し、3窒素原子は、炭化水素又
はヘテロ原子で置換された炭化水素を介して結合してい
る有機窒素化合物もしくはその塩(2)下記の一般式で
表わされるアミノアルキルリン酸誘導体〔式中mは2〜
3の整数を示し、nはO〜3の整数を示し、Xは水素、
アンモニウムまたはアルカリ金属を示す。
〕(3)オキシム類またはその塩 (4)ポリリン酸類またはその塩 (5)アミノカルボキシレート系有機キレート剤または
その塩■群 (1) 一般式CH2OH(CHOH)PCH2OHで
表わされる糖アルコール類〔式中pは2〜6の整数を示
す。
〕(2) 一般式CH2OH(CHOH)QCOOHで
表わされるアルドン酸類、その塩もしくはそのラクトン
〔式中qは3〜6の整数を示す。
〕本発明に於ける繊維織物とは、天然、合成、半合成及
び再生繊維の単独あるいは2種以上の混紡、混繊による
製織前に糊付された織物を意味する。
酵素系糊抜剤とは、澱粉分解酵素アミラーゼを主体とす
るもので、細菌、かび、麦芽などを起源とするα−アミ
ラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼなどがその
成分であり、市販されているものの多くは細菌α−アミ
ラーゼとされている。一方、蛋白分解酵素プロテアーゼ
を主体とするもの及びアミラーゼとプロテアーゼを混合
した糊抜剤も=部使用されている。本発明に於ける糊抜
工程は普通に酵素系糊抜剤で処理されている方法をその
まま適用出来る。
つまり、ジツガー、ウインス、オーバーマイヤーキャー
等による浸漬処理、J−BOx,.L−BOxlパーブ
ルレンジ等による連続処理等いずれの方法にも適用出来
る。処理温度は20℃〜100℃、好ましくは65℃〜
80℃、浴比は1:0、5〜501好ましくは1:1〜
201時間は1分〜50時間、好ましくは5分〜20時
間、酵素系糊抜剤の使用量は酵素力価酵素の種類、その
他の処理条件によつて種々異なるので±概には表わせな
いが、市販酵素系糊抜剤として0.01V/l〜507
/l、好ましくは0.17//?〜20y/1である。
浸漬処理と連続処理を比べると、一般的に前者は低温度
、大浴比、長時間、低濃度で行なわれているのが普通で
ある。本発明の方法において、糊抜溶液のPHは本発明
に使用される酵素系糊抜剤及び過酸化水素の両者の性能
を考慮し、PH5〜8.5のPH範囲で実施される。
過酸化水素による糊抜を効果的にするには水溶液のPH
範囲はより高い方が好ましいが、本発明に使用される酵
素系糊抜剤による糊抜作用を十分に発揮させ、しかも過
酸化水素が酵素系糊抜剤に対して阻害作用を与えず過酸
化水素による作用効果を十分に発揮させ、糊抜を円滑、
均一、かつ迅速に完遂させると共に、糊抜と同時に吸水
性、白度の改善、さらには綿屑除去の改善等を考え合わ
せ、PHは上記の範囲であることが好適である。しかし
、本発明に使用される酵素系糊抜剤の作用効果、あるい
は過酸化水素の作用効果を多少とも犠牲にしても差支え
ない場合には、上記のPH範囲に必ずしも限定すること
なく実施することができる。水溶液中で過酸化水素を遊
離する物質とは、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、
過炭酸及びその塩、過硼酸及びその塩、過燐酸類及びそ
の塩等を意味し、溶液に対して、過酸化水素として0.
17/l〜507/l、好ましくは0.5f7/l〜3
7/lを酵素系糊抜剤による糊抜溶液中に存在させる。
これ以下の濃度では効果が期特出来ず、これ以上の濃度
ではもはや効果の上昇が期特出来ないばかりか酵素に対
して阻害を及ぼす様になるので好ましくない。特定の有
機窒素化合物、アミノアルキルリン酸誘導体、オキシム
類、ポリリン酸類、アミノカルボキシレート系有機キレ
ート剤及び糖アルコール類、アルドン酸類とは次のもの
を意味する。
I群(1)1分子中に少なくとも2個の窒素原子を含み
、2窒素原子の一つは第一級又は第二級のアミノ基とし
、他は第一級、第二級又は第三級のアミノ基、或はスル
ホンアミドとして存在し、3窒素原子は炭化水素又はヘ
テロ原子で置換された2炭化水素を介して結合している
有機窒素化合物もしくはその塩本発明の特定の有機窒素
化合物において、窒素原子に結合する炭化水素には、飽
和炭化水素環状の炭化水素、芳香族炭化水素が含まれ、
また炭化水素は炭素原子が12個を超えないもの、とく
に6個を超えないものが好ましい。
ヘテロ原子としては、例えば窒素、イオウなどが挙げら
れる。これらの代表例としては、エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、N−
カルボキシーエチレンジアミン、ピペラジン、N−N′
−ジメチルーp−フェニレンジアミン、N−N−ジメチ
ルーp−フェニレンジアミン、p−アミノベンゼンスル
ホンアミド、2−メチルベンゾイミダゾール、0ートリ
ルビグアニド、1−フエニルビグアニド、ビグアニド、
1−アルキルビグアニド、1・5−ジアルキルビグアニ
ド、1・1′一エチレンジビグアニド、1−フェニルー
5・5−ジエチルビグアニド等またはその水和物及びそ
の塩を意味し、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、
硫酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、マレイン酸
塩等があげられる。これらの特定の有機窒素化合物は溶
液11に対し0.017〜107、好ましくは0.05
7〜27使用される。(2)下記の一般式で表わされる
アミノアルキルリン酸誘導体〔式中mは2〜3の整数を
示し、nはO〜3の5整数を示し、Xは水素、アンモニ
ウム、またはアルカリ金属を示す。
〕これらの代表例としては、ATMP(アミノトリメチ
レンフオスフオニツクアシツド)、EDTMP(エチレ
ンジアミンテトラメチレンフ5オスフオニツクアシツド
)、DTPMP(ジエチレントリアミンペンタメチレン
フオスフオニツクアシツド)、PDTMP(プロピレン
ジアミンテトラメチレンフオスフオニツクアシツド)、
DPTPMP(ジプロピレントリアミンペンタメ4チレ
ンフオスフオニツクアシツド)等またはその塩を意味し
、塩としてはアルカリ金属塩等があげられる。
これらのアルキルアミノリン酸誘導体は溶液11に対し
0.01y〜50t、好ましくは0.057〜107使
用される。(3)オキシム類またはその塩。
これらの代表例としては、ベンゾインオキシム、フエニ
ルピリジルケトオキシム、シクロヘキサンジオキシム、
ジメチルグリオキシム、フルクトースオキシム等のケト
オキシム類及びグルコースオキシム、サリチルアルドキ
シム等のアルドキシム類またはその塩を意味し、塩とし
てはナトリウム塩、カリウム塩等があげられる。これら
のオキシム類は溶液11に対して0.017〜10y1
好ましくは0,17〜27使用される。(4)ポリリン
酸類またはその塩。
これらの代表例としては、ピロリン酸、トリポリリン酸
、トリメタリン酸、テトラメタリン酸、ヘキサメタリン
酸等またはその塩を意味し、塩としてはナトリウム塩、
カリウム塩等があげられる。これらのポリリン酸類は溶
液11に対して0.01y〜507、好ましくは0.0
57〜107使用される。(5)アミノカルボキシレー
ト系有機キレート剤またはその塩。
これらの代表例としては、NTA(ニトリロトリ酢酸)
、EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸)、DTPA
(ジエチレントリアミンペンタ酢酸)、CyDTA(シ
クロヘキサンジアミンテトラ酢酸)等またはその塩を意
味し、塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等があげら
れる。これらのアミノカルボキシレート系有機キレート
剤は溶液11に対して0.01f〜507、好ましくは
0.057〜107使用される。■群 (1) 一般式CH2OH(CHOH)PCH2OHで
表わされる糖アルコール類〔式中pは2〜6の整数を示
す。
〕oこれらの代表例としては、D−グルシツト、D−マ
ンニット、D−キシリツト、エリトロマンノオクチツト
等を意味し、溶液11に対し0.017〜507、好ま
しくは0.057〜10t使用される。(2) 一般式
CH2OH(CHOH)QCOOHで表わされるアルド
ン酸類またはその塩及びそのラクトン〔式中qは3〜6
の整数を示す。
〕これらの代表例としては、D−マンノース、D−キシ
ロース、D−グルコース等のアルドースから得られるア
ルドン酸またはその塩及びラクトンを意味し、塩として
はナトリウム塩、カリウム塩等があげられ、ラクトンと
しては、たとえばグルコノーδ−ラクトン等があげられ
る。これらのアルドン酸類等は溶液11に対し0.01
y〜50V1好ましくは0.05f7〜10f7使用さ
れる。以上に示したI群の化合物、またはI群の化合物
と■群の化合物とをそれぞれの使用量に準じ、酵素系糊
抜剤による糊抜溶液中に存在させる。
これ以下の濃度では効果が期特出来ず、これ以上の濃度
ではもはや効果の上昇が期特出来ないばかりか、酵素に
対して阻害を及ぼす様になるので好ましくない。また、
I群の化合物及び■群の化合物はそれぞれ1種類のみな
らず、2種類以上使用しても良い。尚、本発明に於いて
使用する酵素糊抜剤の種類、水溶液中で過酸化水素を遊
離する物質の種類、及びI、■群の各種化合物の種類の
組合せはそれぞれ特に限定されるものではない。
また、本発明方法は前処理として、湯通しを行なうこと
により、合成糊料の除去や、繊維を膨潤せしめたり、酵
素反応を妨害しない種類の界面活性剤を併用することに
より、繊維織物中に薬液を浸透し易くする手段等は、一
般に行なわれているものをそのまま適用出来る。
本発明によれば、天然糊料、合成糊料を問わず、糊抜が
円滑に、均一に、かつ迅速に完遂出来るばかりでなく、
吸水性の改善、白度の改善、及び綿含有織物の場合には
綿砕除去の改善、更に繊維織物の強度劣化防止、PH緩
衝作用に基づく酵素不活性化の防止、着色物質による汚
染防止などが出来る。
酵素系糊抜剤を用いた糊抜工程は、従来完全に独立した
工程として行なわれていたが、本発明によれば糊抜と同
時に精練と漂白が遂行される。このことは糊抜の後に行
なわれる精練及び漂白の=部あるいは全部を省略出来る
ことを示している。つまり本発明による糊抜処理を終了
した繊維織物は、既に精練と漂白がなされているので、
糊抜の後で行なわれる精練工程や漂白工程が軽減された
り、精練工程か漂白工程あるいはその両工程が省略され
るなど得られる効果は大きく、工程短縮、時間短縮、省
エネルギー、省力化、省資源等に大きく貢献出来る。尚
、本発明を実施するにあたり、糊抜工程の後半ないしは
終了間際に90℃以上まで昇温する操作を行なえば、残
存する過酸化水素によつて更に精練効果及び漂白効果が
発揮される。また、酵素系糊抜剤溶液に過酸化水素を存
在させる糊抜方法によると、不良品発生の危険があつた
が、本発明はこれらの欠点についても改着しうる。つま
り、糊料の付着量が多い繊維織物の場合や、糊抜処理が
高温あるいは長時間に及ぶ場合などでは繊維織物が強度
劣化を起こしたり、糊抜工程中のPH変動に伴なう酵素
の不活性化により糊抜が十分に行なえなかつたり、糊抜
工程中の澱粉系糊料の変成と思われる着色物質の生成に
より、繊維織物が汚染されるなどの不良品発生がしばし
ば問題となつていた。当業者らは繊維織物の糊抜に際し
て予め糊料の付着量を測定する様なことはなく、また、
操作の不適確によつて糊抜工程の温度が高過ぎたり、時
間が長過ぎたりすることがしばしば起きていたが、本発
明によれば、これらの不良品発生の危険が回避出来、同
時に当業者らの操作の負担を軽減出来るなど合理化、省
力化に大きく貢献出来る。以下、実施例によつて本発明
を更に詳しく説明する。
糊抜の状態はヨウ素呈色による澱粉残存を、フルトグロ
ツス法による蛋白残存を判定した。(多量〉少量〉微量
〉無)白度はL.a.b値を測定し、次式によりW値を
算出した。吸水性は巾15mmの試料の下端を蒸留水に
浸し、各時間毎の毛管現象による土方向への水の展開長
(MOを測定した。
綿含有織物の場合は綿砕の残存を次の5ランクに判定し
た。X(未処理状態)〉×〉Δ〉○〉◎(完全除去)引
張強度は未処理織物を100%とし、強度保持率で判定
した。
実施例1 ポリエステル・綿混紡のポプリン布をJ−BOxによる
連続糊抜を行なつた。
95℃〜98℃による前湯洗の後、溶液11?中に市販
液体酵素ビオテックス(長瀬産業社製)157、過炭酸
ナトリウム5yを含み、更にトリポリリン酸ナトリウム
0.5yあるいはトリポリリン酸ナトリウム0.57と
D−グルシツト0.2tを含むPH7.3、常温の溶液
にて湿潤し100%に絞り、J−BOx内飽和蒸気にて
80℃、20分間滞留した後、水洗を行なつた。
処理後の結果を第1表に示す。実施例2和晒用綿布を自
然循環式ギヤー角槽にて浸漬糊抜を行なつた。
溶液11中に市販粉末酵素ビオクライスターゼ(大和化
成社製)27、過酸化水素3t、ノニオン系界面活性剤
サンドジンNIT(サンド社製)0.57を含み、更に
フエニルピリジルケトオキシム1y1あるいはフエニル
ピリジルケトオキシム17とD−グルコースからのアル
ドン酸ナトリウム0.5yを含むPH5.8、70℃の
溶液にて3時間処理後、続いて90℃まで昇温し、40
分間液循環した後、水洗を行なつた。
処理後の結果を第1表に示す。実施例3絹羽二重をウイ
ンスにて浸漬糊抜を行なつた。
溶液11中に市販液体酵素ミヤラーゼ(帝国酵素社製)
37、市販顆粒状酵素アルカラーゼ(NO■0社製)0
.57、過硼酸ナトリウム2yを含み、更にEDTMP
O.lf7あるいはEDTMPO.l7とD−マンニッ
ト0.17を含むPH8.2、65℃の溶液にて3時間
処理後、加熱とウインス回転を止め翌日まで放冷し、そ
の後水洗を行なつた。
本工程の糊抜時間は全18時間となつた。処理後の結果
を第1表に示す。実施例4 実施例1のトリポリリン酸ナトリウム0.57の代りに
ビグアニド2V、及びD−グルシツト0.2Vの代りに
グルコノーδ−ラクトン37を使用した以外は実施例1
と同様に処理した。
処理後の結果を第1表に示す。実施例5 実施例2のフエニルピリジルケトオキシム1vの代りに
NTAlVとCyDTAO.57、及びD−グルコース
からのアルドン酸ナトリウム0.57の代りにエリトロ
マンノオクチツト0.57とD−マンノースから得られ
るアルドン酸ナトリウム1fを使用した以外は実施例2
と同様に処理した。
処理後の結果を第1表に示す。比較例1 トリポリリン酸ナトリウムとD−グルシツトを使用しな
い以外は実施例1と同様に処理した。
処理後の結果を第1表に示す。比較例2 フエニルピリジルケトオキシムとD−グルコースからの
アルドン酸ナトリウムを使用しない以外は実施例2と同
様に処理した。
処理後の結果を第1表に示す。比較例3 EDTMP.5D−マンニットを使用しない以外は実施
例3と同様に処理した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 天然糊料を含有する糊剤によつて糊付された繊維織
    物を、澱粉分解酵素アミラーゼを主体とする酵素系糊抜
    剤と過酸化水素または過酸化水素を遊離する物質とを含
    有する水溶液に、以下に示す I 群の化合物または I 群
    の化合物とII群の化合物とを存在させpH5〜8.5の
    範囲で糊抜することを特徴とする繊維織物の糊抜方法。 I 群 (1)[1]分子中に少なくとも2個の窒素原子を含み
    、[2]窒素原子の一つは、第一級又は第二級のアミノ
    基として、他は第一級、第二級又は第三級のアミノ基或
    いはスルホンアミドとして存在し、[3]窒素原子は、
    炭化水素又はヘテロ原子で置換された炭化水素を介して
    結合している有機窒素化合物もしくはその塩、(2)下
    記の一般式で表されるアミノアルキルリン酸誘導体▲数
    式、化学式、表等があります▼ 〔式中mは2〜3の整数を示し、nは0〜3の整数を示
    し、Xは水素、アンモニウムまたはアルカリ金属をしめ
    す。 〕(3)オキシム類またはその塩 (4)ポリリン酸類またはその塩 (5)アミノカルボキシレート系有機キレート剤または
    その塩II群 (1)一般式CH_2OH(CHOH)_pCH_2O
    Hで表わされる糖アルコール類〔式中pは2〜6の整数
    をしめす〕 (2)一般式CH_2OH(CHOH)_qCOOHで
    表されるアルドン酸、その塩もしくはそのラクトン〔式
    中qは3〜6の整数を示す〕。
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