JPS5994229A - 磁気記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気テープ、磁気ディスクなどの磁気記録媒
体に関するものである。

従来例の構成とその問題点 一般に、磁気記録媒体はポリエステルなどの支持体上に
、磁性粉末をバインダで固着させて磁性塗膜を形成した
もので、磁気テープ、磁気ディスクなどが知られている
。そして、これら磁気記録２　・−ジ 媒体は、記録、再生時に磁気ヘッドと激しく摺接するた
め、部分的に磁性層が摩耗脱落して、出力変動、ドロッ
プ・アウト、あるいは再生出力の低下を生じるという問
題点をもっている。

従って、従来からこの耐久性の問題点を解決するため、
磁性粉を基本上に結着させる結合剤の種類とか磁性層に
含有される潤滑剤について、種々研究がなされてきた。

たとえば、結合剤としては塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体に、可塑剤的な役割りを果す低分子量のジオクチル
フタレート。

あるいは高分子量のポリウレタン樹脂を混合したものが
知られている。また、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体
あるいは、水酸基含有セルロース樹脂に、高分子量のポ
リウレタン樹脂とアクリはニトリル・ブタジェン共重合
体を混合し、さらにインシアネートを加えて耐久性を改
善することなどもすでに提案されている。また、潤滑剤
としては、高級脂肪酸、脂肪酸アミド、エステル、脂肪
族炭化水素ならびにシリコーンオイル系などを磁性層中
に混入し、耐久性を改善することも提案されて３　　　
　。

いる。

しかしながら、通常の環境下で、磁気ディスクの同一ト
ラックを磁気ヘッドやパッドで摺接して１０００万パス
以上の耐久性を実現するためには、結合剤の種類の選定
の外に、潤滑剤の表面滑性作用に頼らざるを得す、従来
は潤滑剤を過剰に混入していた。このため、とくに高温
多湿下の環境において、磁性層の表面に、プルーミング
を生じたり、また磁性層が軟化したりして粘着性をおび
、磁気ヘッドの汚れをひきおこし、電磁変換特性ならび
に耐久性に問題を生じていた。

発明の目的 本発明の目的は、上記従来の問題点を解消し、摩擦係数
が小さくしかも磁気ヘッドの汚れがなく、高温多湿時の
環境下でも優れた耐久性を示す磁気記録媒体を提供する
ことにある。

発明の構成 本発明の磁気記録媒体は、結合剤として数平均分子量が
２０，０００以下のポリウレタン樹脂と、アクリロニト
リル・ブタジェン共重合体とを重量比で９５：５〜７５
　：　２５の割合で含有し、これに、数平均分子量が２
，０００以下の３官能性低分子量インシアネートを加え
たものを用い、磁性粉末および前記結合剤を含む磁性塗
膜を支持体上に設けることによって、所期の目的を達成
したものである。

以下、本発明の磁気記録媒体について、詳細に説明する
。

従来の数平均分子量５０．０００〜９０，０００程度の
高分子量のポリウレタン樹脂は、固形分３６チで、２ｏ
Ｏ〜６．ｏｏｏポイズ（２５°Ｃ）と比較的高粘度であ
るのに対し、本発明の数平均分子量２０．０００以下、
例えば１９，０００の低分子量のポリウレタン樹脂は、
固形分３５チで、９ポイズ（２５°Ｃ）と比較的低粘度
である。このため、本発明の低分子量のポリウレタン樹
脂を使用すれば、従来の高分子量のポリウレタン樹脂に
比べ、均一塗布に必要な塗料の適性粘度を得るのに、塗
料の溶剤量を減少し、固形分を増加することができる。

ただし、本発明においてその低分子量のポリウ５　′　
−／゛ レタン樹脂のみで、３官能性低分子量のインシアネート
を添加しなければ、１００％モジュラスは２２１と小さ
くて、磁性層の機械的強度が弱く、耐久性に問題がある
。本発明では、３官能性低分子量インシアネートを結合
剤に対して加えており、例えば１０重量部加えることに
より、１００％モジ眞ラスは、１６７１と大巾に向上す
る。従来のポリウレタン樹脂〔例えば、日本ポリウレタ
ンエ業■製、Ｎ−２３０４（数平均分子量５０，０００
〜Ｔｏ、０００））では、インシアネートを添加しない
場合、１００％モジネラスは１７η程度であるが、上記
と同様１０重量部のイソシアネートを添加しても、７３
η程度しか上昇しない。この事からみて、本発明の低分
子量のポリウレタン樹脂は、３官能性低分子量インシア
ネートの添加によって著しく架橋密度が向上し、強靭な
磁性層を形成しているものと思われる。

この結果、本発明は従来のように潤滑剤を磁性層中に過
剰に含有させなくてもよく、通常あるいは高温多湿下の
環境下のいずれの条件下において６　ヘージ も磁気ヘッドのよごれがなく、１０００万パス以上の耐
久性が達成される。本発明に使用されるポリウレタン樹
脂の市販品の具体例としては、日本ポリウレタン工業■
製ＮＲ−９０（数平均分子量１９．０００）がある。

また本発明においてポリウレタン樹脂とアクリロニトリ
ル・ブタジェン共重合体の比を９５＝６〜７５　：　２
５としたのは以下の理由による。すなわち、この範囲を
外れてアクリロニトリル・ブタジェン共重合体が増加す
ると、磁性粉末との分散性が困難となシ、かつ得られる
磁性塗膜は柔軟になって耐久性に問題を生ずる。また、
逆に本発明の範囲を外れてポリウレタン樹脂が増加する
と、磁性粉末との分散性は容易となるが、摩擦係数が大
きくなって磁気ヘッドの汚れを生ずる。

また、本発明に用いるイソシアネートは３官能性で２．
０００以下の低分子量である。この３官能性インシアネ
ートは、本発明の数平均分子量２０，０００以下のポリ
ウレタン樹脂に含まれている水酸基と反応架橋して強靭
な皮膜を形成し、磁性層の耐摩７　　′　　／ 磁性と耐熱性を著しく向上させる。本発明の３官能性低
分子量イソシアネートの使用量は、結合剤成分全量に対
し、通常３〜５０重量係、好ましくは１０〜４０重量係
とするのがよい。この量があまりに多すぎると、磁性層
の塗膜が硬くて脆く々るおそれがあり、また、あ塘り少
なすぎては所期の効果が得られ々い。このような３官能
性低分子量イソシアネートの化合物の具体例としては、
日本ポリウレタン工業■製コロネートＬ、バイエル社製
デスモジー−ルＬなどが挙げられる。

本発明に使用可能な磁性粉末として、従来から知られて
いる磁性酸化鉄粉末（Ｆｅ３０４　、Ｇｏ含有Ｆａ３０
４　、　ｒ−Ｅｅ２ｏ３．　Ｇｏ含有ｒ−Ｆｅ２０３な
ど）。

二酸化クロム粉末、金属磁性粉などが挙げられる。

また、レシチンなどの分散剤、カーボンブラックなどの
帯電防止剤、高級脂肪酸、脂肪酸アンド、脂肪酸エステ
ル、脂肪族炭化水素々らびにシリコーン・オイルなどの
潤滑剤、０ｒ２０，１．Ｊｊ？２０３などの研摩剤も併
用される。なお、磁性塗膜の支持体に関してはポリエス
テル、ポリアセテート、ポリイミドまたはポリアミドフ
ィルムなどが使われる。

実施例の説明 以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお
、実施例に述べている部はすべて重量部を意味している
。

（実施例１） ＣＯ含有磁性酸化鉄粉末　　　　　　・・曲１ｏｏ部低
分子量ポリウレタン樹脂　　　　　・・・・・・２４．
５部（ＮＲ−９０，数平均分子量１９，０００）アクリ
ロニトリル・ブタジェン共重合体　・・・・・・１ｏ、
５部（日本ゼオン■製、ニッポール１４３２Ｊ）カーボ
ンブラック　　　　　　　　　　・曲・　６部分散剤　
　　　　　　　　　　　　・・曲　１部ミリスチン酸　
　　　　　　　　　　・・・・・・　２部シリコーンオ
イル　　　　　　　　　・・・・・・　３部溶剤（ＭＥ
Ｋ、）ルエン）　　　　　・・・・・・１８０部（比較
例１） ＧＯ含有磁性酸化鉄粉末　　　　　　叫・・１００部高
分子量ポリウレタン樹脂　　　　　・・聞２４．６部（
Ｎ−２３０４，数平均分子量５０，０００〜７０，００
０）アクリロ・ニトリル・ブタジェン共重合体・・・・
・・１０．５部（日本ゼオン■製、ニソポール１４３２
Ｊ　）カーボンブランク　　　　　　　　　・・・・・
・　６部分散剤　　　　　　　　　　　　　・・・・・
・　１部ミリスチン酸　　　　　　　　　　　・・・・
・・　２部シリコーンオイル　　　　　　　　　・・・
・・・　８部溶剤（ＭＥＫ、トルエン）　　　　・・・
・・・ＳｏＯ部上記実施例および比較例の組成をもつ磁
性塗料を、ボールミル中で４８時間混合し、さらに３官
能性低分子量イソシアネート（日本ポリウレタン工業■
製コロネートＬ）を３０Ｐｈｒ　　添加した後、厚さ７
５μｍのポリエステルフィルム上に、乾燥後の膜厚が１
．６μｍとなるよう塗布乾燥した。次いで磁性塗料層の
表面をカレンダー処理し、円盤状に打抜き、表面を研磨
して磁気ディスクを作成した。得られた各試料の耐久性
と磁気ヘッドの汚れを測定したところ、第１表にしめず
ような結果が得られた。

１０．１．・ 第　　　１　　　表 （実施例２） ＧＯ含有磁性酸化鉄粉末　　　　　　・・曲１００部低
分子量ポリウレタン樹脂明・・　入部（Ｎ　Ｒ−９０，
数平均分子量１９，０００）アクリロ　ニトリル・ブタ
ジェン共重合体・・・・・　Ｂ部（日本ゼオン■製、ニ
ッポール１４３２Ｊ）カーボンブラック　　　　　　　
　　明・・　６部分散剤　　　　　　　　　　　　　・
・・・・・　１部ラウリン酸　　　　　　　　　　　　
・・曲　２部シリコーンオイル　　　　　　　　　・・
曲　３部溶剤（ＭＫＫ、　　トルエン）　　　　　・・
曲２００部上記の塗料組成で、結合剤の合計量Ａ十Ｂを
３５部とし、後掲の第２表に示すように種々の組成比１
１　−７ 率で変化させた以外は、実施例１と同様にして磁気ディ
スクを作成した。得られた各試料の摩擦係数、耐久性と
磁気ヘッドの汚れを測定した所、第２表のような結果が
得られた。

（上−１，丁　宗　　白　　） １３７−ジ なお、各磁気ディスクの耐久性は、記録再生装置に装填
し、通常の環境下（２６℃、６０％ＲＨ）と高温多湿下
（５０°Ｃ２８０％ＲＨ）において、バッド圧１５ｇｒ
、回転数３０　Ｏｒ、ｐ、ｍの条件で、連続回転を行な
い、磁気ディスクの再生出力が初期出力の７０％以下と
なるまでの回転数で示した。

また、表中の摩擦係数は、直径８ｆｆのステンレススチ
ール製固定ポストに、磁性層側がその半周にわたって接
触するようにし、固定ポストに対して入側張力をｓ□ｇ
ｒ、テープ走行速度を３．３澤／秒に設定して出側張力
を測定し、次式から摩擦係数（→を求めた。

また、各表には参考として、磁気ディスクの耐久性試験
において、再生出力が初期出力の７０％以下になった時
点で磁気ヘッドの表面を目視で観察し、はとんど汚れの
見られない場合を○、少しの場合をΔ、相当ある場合を
Ｘとして示しである。

発明の効果 １４”−ジ 以上の説明から明らかのように、本発明は、結合剤とし
て、数平均分子量が、２０，０００以下のポリウレタン
樹脂とアクリロニトリル・ブタジェン共重合体とを重量
比で９５＝６〜７５：２５の割合で含有し、これに、３
官能性低分子量インシアネートを加えたものを用い、磁
性粉末および前記結合剤を含む磁性塗膜を支持体上に設
けるように構成したもので、磁気ヘッドの汚れがなくま
た磁気ヘッドやパッドなどどの接触面に対する摩擦係数
が小さく、しかも高温多湿時の環境下でも優れた耐久性
を示すという効果が得られるため、その実用上の価値は
犬なるものがある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 結合剤として、数平均分子量が２０，０００以下のポリ
   ウレタン樹脂とアクリロニトリル・ブタジェン共重合体
   とを重量比で９６＝５〜７５：２５の割合で含有し、こ
   れに数平均分子量が２．ｏ　ｏ　。 以下の３官能性インシアネートを加えたものを用い、磁
   性粉末および前記結合剤を含む磁性塗膜を支持体上に設
   けたことを特徴とする磁気記録媒体。