JPS597510Y2 - 面格子付きサツシ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、少なくとも引戸、網戸と共に面格子を雨戸
状に移動自在に説けた面格子付きサッシに関する。

引戸、網戸、雨戸を備えて防風雨、遮音、通風、防犯の
各状態にできるアルミニウムサッシは広く使用されてい
る。

ガラス引戸を持つ従来のサッシでは、防風雨、遮音状態
においては、採光は可能であるが通風ができず、引戸を
開くと風は入るが虫が飛込むので網戸を設けているので
あるが、網戸は防犯上は全く無力である。

雨戸は防風雨、防犯、遮光の効果は大きく、また通風性
を持たせたものもあるが、採光、通風性は十分でないの
が現状である。

そこで真夏の暑い夜などには、引戸、雨戸を開き、網戸
のみを閉じて就寝することが多く、極めて不用心である
。

通風を十分に行なわせつつ防犯効果を大きくするには、
面格子を取付けるのがよいが、従来の面格子は容易に着
脱することができないものであった。

本考案は、上記の事情に鑑み、ガラス引戸、網戸の外に
、サッシ内で移動可能な面格子を設けることにより防風
雨、通風、防犯の何れの点においても勝れたサッシを得
ることを目的として考案されたものである。

以下図示の実施例に基づいて本考案を説明する。

この実施例のサッシの構造は通常のものとほぼ同様であ
るが、面格子を移動させるレール（案内溝）を設けた点
のみが異なる。

また戸袋には面格子を収容するスペースを設けている。

第１図はサッシの下枠部の縦断斜視図を示し、下枠１に
はガラスの入った内側引戸２のレール３、同様の外側引
戸４のレール５、網戸６のレール７、面格子８のレール
９、雨戸１０のレール１１を室内側から屋外側へ順次形
威している。

内外の引戸２，４、網戸６、雨戸１０は、通常のものと
同様である。

サッシの上枠１２にも、第２図の縦断面略図に示すよう
に面格子８を係合させるレール１３を形戊する。

その他の引戸のレール等は従来と同様である。面格子８
は、第３図に例示するように上框８ａ、下框８ｂ、左右
の竪框８Ｃを矩形に組立て、上下の框８ ａ ，８ ｂ
の間に格子材８ｄ（図示の竪のもののみに限定されない
）を取付けたもので、竪框８Ｃの上端部１４は上框８ａ
よりも少しく突出させている。

この突出量は、後述のように面格子８を上下の枠のレー
ル９，１３に挿入した後は面格子が上梓から外れない程
度とする。

上枠１２、下枠１に接続される戸袋１５には、第４図の
横断面略図に示すように、雨戸を収容するスペース１６
の外に、面格子８を収容するスース１７を設ける。

第５図、第６図に示したように、上枠１２には、２枚の
面格子８を閉じたときに、その竪框の上端部１４がある
位置を外れた位置に、面格子の両竪框の上端部１４を挿
入できる２個の孔１８を穿設する。

以上のようにサッシを構或するから、引戸２，４、網戸
６、雨戸１０は通常と同じに使用することができる。

面格子８をサッシ枠に取付けるには、第５図のように、
先ず第１枚目の面格子８を上端部１４を上枠の孔１８に
挿入して面格子を少しく持上げ、レール９の前壁９ａを
乗越えさせてから面格子を下してレール９に載せる。

この下降により上端部１４は｛Ｌ１８から抜出すが、上
枠１２のレール１３に係合して外れることなく、上下の
レール１３，９に案内されて摺動自在となる。

その後、この第１枚目の面格子を第６図において左方に
移動させて一部を戸袋１５内に進入させた状態で第２枚
目の面格子を同様にしてレール１３，９に挿入する。

この２枚の面格子８を第６図のように閉じれば、竪框の
上端部１４が孔１８を外れた位置に来るので、面格子は
上下に大きく動くことができず、サツシ枠から外れなく
なる。

この状態で戸袋側にある第１枚目の面格子（全部の面格
子でもよい）とサッシ枠との間に錠を施してレールに沿
って面格子が移動するのを不能にすれば、面格子による
窓の閉鎖が確実になる。

面格子に施錠するには、従来の雨戸、引戸の施錠と同様
に行なえるが、面格子の場合は、格子材８ｄの間から手
を入れて錠を外されないようにしなければならない。

鍵により錠を開閉する錠付きクレセント等はそのまま使
用できるが、他の構造のものについては、外から錠を外
されないように工夫する必要がある。

第７図は面格子の施錠機構の一つの例を示す。

面格子の竪框８Ｃの上端部１４の側面に、円筒内面１９
を持ち、断面円形の止杆２０を上下動自在に支承する支
持金具２１を固定する。

止杆２０と円筒内面１９との間には、側面にピン２２を
固定し支持金具２１の縦の長孔２３からこれを突出させ
た中間筒２４を介在させ、中間筒２４の下端に突起２４
ａを形或する。

止杆２０は、面格子閉鎖位置において上枠１２に穿設し
た孔（図示せず）に挿入される。

中間筒２４には、支持金具２１内において図示しないば
ねの弾力を作用させて常にこれが下降する傾向を持たせ
る。

支持金具２１には、長孔２３の下方において側面にピン
２５を植立し、これを支持金具２１に形或した逆Ｌ形の
孔２６に係合させる。

このように錠部を構或するから、第７図のように止杆２
０が上昇位置にあってピン２５が長孔２６の横孔２６
ａに係合していると、止杆２０は下降不能であり、また
ピン２５は中間筒２４の突起２４ ａのため横孔２６
ａから外れないから、結局ピン２２ ．２５を操作しな
い限り止杆２０は下降できず、面格子８は施錠状態に保
たれる。

この施錠状態を解くには、ピン２２を長孔２３に沿い押
上げて中間筒２４の突起２４ ａを横孔２６ ａから引
込め、ピン２５を横に動かして孔２６の縦孔２６ ｂに
移し止杆２０を下降させれば、止杆２０を上枠１２の孔
から脱出させて面格子の移動を自由にすることができる
。

この装置は、施錠または解錠するのに、ピン２２，２５
を同時に操作しなければならず、片手では操作できない
ものであるから、防犯上有効であるが、さらに面格子の
この部分に手の挿入を妨げる板２７を取付けることによ
り防犯効果を一層確実にすることができる。

上記実施例は、雨戸のようにレールに沿って摺動する面
格子を２枚使用するものであるが、３枚以上または１枚
のみの面格子を使用するサッシも同様にして構戒するこ
とができる。

ガラス引戸が２枚のサッシにおいては開く戸は１枚だけ
であるため、網戸は１枚で足り、従って面格子も１枚で
足りる。

この場合は面格子を戸袋に収容するようにしてもよいが
、必ずしも戸袋に収めなくても済む。

また、面格子をサッシ枠へ取付けるにも、上記の面格子
の上端部１４と上枠の孔１８とによるものに限らず、従
来も使用されて来た引戸の外れ止め装置を施錠したり、
近辺に手の入らないように板を取付ける等して外から外
せないようにして利用してもよい。

また格子戸に網を張って網戸に兼用させることも考えら
れる。

以上のように、本考案の面格子付きサッシは、施錠後は
室外から取外すことができず、解錠して取外し自在であ
るから、網戸の通風、防虫作用に防犯効果を加えるもの
であり、暑い真夏の夜の家屋内を快適にする効果が大き
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は下枠部の縦断斜
視図、第２図は上梓部の略縦断面図、第３図は面格子の
斜視図、第４図は戸袋を取付けたサッシの略横断平面図
、第５図は面格子を取付けたサッシの正面図、第６図は
面格子を挿入する位置を示すサッシの正面図、第７図は
錠装置を示す面格子の裏面上隅部の斜視図である。 ２：内側引戸、４：外側引戸、６：網戸、８：面格子、
８ａ：竪框、９レール、１０：雨戸、１２：上枠、１３
：レール、１４：上端部、１８：孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくともガラス引戸、網戸を備えたサッシ枠に、面格
   子のレール１１．１３を設けて面格子８を移動自在に嵌
   合し、面格子８は左右の竪框８Ｃ，８Ｃの上端部１４を
   上框８ａよりも突出させ、面格子８の閉鎖位置を外れた
   位置において、上のレール１３に竪框の上端部１４を挿
   入可能な孔１８．１８を穿設し、竪框８Ｃの上部に、閉
   鎖状態にある面格子８をサッシ枠に固定する錠装置を設
   けて戊る面格子付きサッシ。