JPS596911Y2 - 背負型動力防除機の防音装置

Info

【考案の詳細な説明】従来の背負型動力防除機に於では、一般に送風機の空気
吸込口が背当側に設けられているため作業者の耳に近く
、ファンの騒音が耳に到達しやすく、又ファンケース及
び薬剤タンク等からファン騒音の透過音が作業者の耳に
到達しやすいという不具合があった。

本考案は上記問題を解決するため平板状の背負枠部又は
背当部等（以下背当と呼ぶ）を上方迄延長し、薬剤タン
クの前側を覆う防音壁を形或したことを特徴としており
、次に図面により説明する。

第１図に於で１はエンジン、２は送風機、３は背当、３
ａはクッション材、４は薬剤タンク、５は本考案により
新たに設けられた防音壁である。

送風機２はファンケース６とファン７を備えており、フ
ァンケース６はエンジン１のクランクケースに固定され
、ゴムダンパー８，９を介して背負枠１０に搭載されて
いる。

ファン７はエンジン１のクランク軸１１に取付けてある
。

１２は空気吸込口である。背負枠１０にクッション材３
ａを有する平板状の背当３が複数個のボルトにより取付
けてある。

背当３は例えば合戒樹脂で防音壁５と共に一体或形され
ている。

図示の防音壁５は薬剤タンク４の前部（図の左端部）に
僅かな間隔を隔てて沿うように湾曲しており、薬剤タン
ク４の上端とほぼ同一高さまでのびている。

Ｅは作業者の耳の位置である。

エンジン１によりファン７を駆動すると、空気は吸込口
１２から吸入され、ファン７により加圧された後一部は
開口６ａからエンジン１に冷却空気として供給され、残
りの大部分はファンケース６内を通過して薬剤散布ノズ
ル（図示せず）に供給される。

一方ファン７の回転により生ずる騒音（風切音等）は、
吸入空気とは逆経路をへて空気吸込川２から大気中に放
出されるが、背当３及びその−Ｌ方の防音壁５により作
業者の耳Ｅに到達する騒音の量は大巾に低減する。

又エンジン１の騒音やファンケース６、薬剤タンク４等
のビビリ音（ファン騒音の透過音等を含む）も防音壁５
により遮断される。

以上説明したように、背当３を上方に延長した部分、即
ち薬剤タンク４の前側を覆う位置に防音壁５を設けると
、防音壁５がエンジン１と作業者の耳Ｅとの丁度中間位
置を占めるため、ファン騒音及びエンジンの騒音を効果
的に遮断することができる。

又薬剤タンク４に薬粉、薬液を入れる時に、これ等の薬
剤が注入口附近からこぼれても、防音壁５があるため作
業するため背負った場合に背中に当たるクッション材３
ａが汚れない利点もある。

なお本考案を具体化する時、防音壁５は背当３と同様に
平坦であってもよい（第２図口）。

しかし第１図、第２図イのように薬剤タンク側に湾曲さ
せると、防音効果が増すばかりでなく、防音壁の剛性が
増し、防音壁自身が振動する恐れはなくなるため好都合
であるが、防音壁５の薬剤タンク４側の吸音材の層を設
けると消音効果は一層向上する。

更に背当３の左右両端縁を湾曲させて、第１図中に５′
で示す如くファンケース６の周面を覆うようにすると、
遮音効果が増し、防音壁の強度も増加する利点がある。

勿論背当３と別に戒形した防音壁を背当３又は背負枠１
０に固定しても差支えない。

防音壁５は軽合金その他の金属板で作ることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用した背負型動力防除機の一部縦断
側面図、第２図は第１図のＩＩ−ＩＩ断面部分図と変形
例である。１・・・・・・エンジン、２・・・・・・送風機、３・
・・・・・背当、４・・・・・・薬剤タンク、５・・・
・・・防音壁。

【実用新案登録請求の範囲】

エンジンの前側に順次送風機及び背当を備え、又エンジ
ンの上方に薬剤タンクを装備した背負型動力防除機に於
て、背当を上方に延長して薬剤タンクの前側を覆う防音
壁を形威したことを特徴とする防音装置。