JPS594990B2 - 抗生物質グロボマイシン - Google Patents

抗生物質グロボマイシン

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JPS594990B2
JPS594990B2 JP52055141A JP5514177A JPS594990B2 JP S594990 B2 JPS594990 B2 JP S594990B2 JP 52055141 A JP52055141 A JP 52055141A JP 5514177 A JP5514177 A JP 5514177A JP S594990 B2 JPS594990 B2 JP S594990B2
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globomycin
chloroform
streptomyces
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shigella
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守 新井
達生 羽石
正俊 犬飼
睦男 中島
誠吾 岩藤
龍三 榎田
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新抗生質グロボマイシン(GIObO−Myc
in)に関するものである。
本発明者らは京都市左京区の土壌から分離したE.l3
9l2株、東京都大田区の土壌から分離した▲1563
1株、山形県東田川郡の土壌から分離した煮17834
株、神奈川県鎌倉市の土壌から分離した▲15037株
などの放線菌が新抗生物質グロボマイシンを生産するこ
とを見出した。また、グロボマイシンが細菌、特にグラ
ム陰性細菌に対して既知の抗生物質に対して耐性な臨床
分離株を含めて、抗菌力を有していることを見出した。
従つてグロボマイシンはこれらの細菌に起因するヒト、
動物、または植物の疾病の予防あるいは治療に用いられ
る。グロボマイシンを生産する上記4株の放線菌の形態
学的特徴、培養基上の諸性質、生理学的性質、炭素源の
何化性はそれぞれ第1〜4表に示す通りである。
なお、可溶性色素はすべて0.05NHCI又は0.0
5NNa0Hで色調の変化がない。
以上の性質から明らかなようにグロボマイシン生産性を
有する放線菌4株はお互いにかなり性質の異なつた菌株
であり、それぞれの菌株について既知放線菌との比較検
討を行つた結果は下記の通りである。(1)煮1391
2株:本菌株と最も近縁な菌株として挙げられるのは、
ストレプトマイセス・ハルステデイ(StreptOm
yceshalstedii)〔インターナシヨナル・
ジヤーナル・オブ・システマチツク・バクテリオロジ一
(InternatiOnalJOurnalOfSy
stematicBacteriOlOgy)18巻6
9頁および279頁(1968)、19巻391頁(1
969)、22巻265頁(1972)〕である。
従つて煮13912株をストレプトマイセス・ハルステ
デイの標準菌株であるATCCl3499株と同時培養
により比較した結果、蕉13912株が茶色味を帯びた
灰色の気菌糸を着生するのに対し、ATCCl3499
株は灰色の気菌糸を着生すること、生理学的性質として
、ミルクのペプトン化が共に陽性であるがぷ13912
株の場合の最終…は4.4であるのに対してATCCl
3499株ではPH7.2である点、炭素源の同化性に
おいてD−セロビオースが煮13912株で陰性、AT
CCl3499株が陽性である点などで若干の相違が認
められたが、その他の形態学的特徴、培養基上の諸性状
、生理学的性質、炭素源の同化性において極めて一致し
た性質を示したので、E.l39l2株はストレプトマ
イセス・ハルステデイと同定され、ストレプトマイセス
・ハルステデイf).13912と命名された。
なおストレプトマイセス・ハルステデイは既にカルボマ
イシン(CarbOmycin)、カルボマイシンB(
CarbOmycinB)、エンカリン1グループ(E
ncalinegrOup)、セフアマイシンA,B(
CephamycinA,B)などの抗生物質の生産菌
として知られているが、これらの抗生物質は本発明の抗
生物質グロボマイシンと明らかに異なつている。(2)
煮15631株:本菌株はその気菌糸が湿潤、黒褐色化
する点でいわゆるハイグロスコピツク(HygrOsc
Opic)なストレプトマイセスのグループに入れられ
るが、A1デーツ(A.Dietz)の報告ゼ・アクチ
ノミセーテスリザ・バウンダリー・マイクロオーガニズ
ム、(TheActinOmycetes,TheBO
undaryMicrOOrganismsl凸版印刷
、183頁、1976年)によればハイグロスコピツク
なストレプトマイセスの中、胞子表面の平滑な種はスト
レプトマイセス・ネオハイグロスコピカスと命名するこ
とが提唱されており、従来、ストレプトマイセス・ハイ
グロスコピカス・バル・アングストマイセチカス(St
reptOmycesvar.angustmycet
icus)、ストレプトマイセス・プラテンシスと命名
されていた菌株がこれに属するとされている。
しかしながらグロボマイシン生産菌の煮15631株は
ハイグロスコピツクで胞子表面が平滑である性質ではこ
れらと一致するが他の形態学的、生理学的諸性質はこれ
らの菌と異なり新しい亜種と同定され、ストレプトマイ
セス・ネオハイグロスコピカス・サブスピーシーズ・グ
ロボマイセチカス(StreptOmycesneOh
ygrOscOpicussupsp.glObOmy
ceticus)煮15631と命名された。
3)煮17834:本菌株は顕微鏡下観察による形態学
的特徴や、各種培地上での気菌糸の色等から近縁な菌株
としてストレプトマイセス・カルノーサス(Strep
tOmycescarnOsus)〔インターナシヨナ
ル・ジヤーナル・オブ・システマチツク・バクテリオロ
ジ一(InternatiOnalJOurnalOf
SystematicBacteriOIOgy)19
巻412頁(1969)〕が挙げられる。
従つて煮17834株をストレプトマイセス・カルノー
サスの標準株であるIFOl3O25株と同時培養によ
り比較した結果、グリセリン・アスパラギン寒天、殿粉
無機塩寒天、普通寒天上で、f).17834株がそれ
ぞれ明るい茶灰、灰昧茶、白色の気菌糸を着生するのに
対し、ストレプトマイセス・カルノーサスではこれらの
培地上で気菌糸の着生が認められないこと、蕉1783
4株が多くの培地中に可溶性色素を産生するがストレプ
トマイセス・カルノーサスはシェークロース硝酸塩寒天
中に薄黄茶の可溶性色素を出す以外、可溶性色素の産生
が見られないこと、生理学的性質において、硝酸塩の還
元、ゼラチンの液化で相反する性質を有すること、更に
炭素源の同化性において、ブリドハム・ゴトリープ寒天
培地を基礎培地として各種炭素源を添加しても、両菌株
共不明瞭な生育しか示さない点では共通しているが、D
−キシロース、D−フラグドーズ、D−ガラクトース、
D−マンノース、マルトース、メリビオース、可溶性殿
粉などを麗17834株が利用し、ストレプトマイセス
・カルノーサスが利用しない点、逆に煮17834株の
利用しないコハク酸ソーダをストレプトマイセス・カル
ノーサスが利用する点などで異なる。
以上の結果から両菌株は同一種と見なすことは出来ない
と考えられ、f).17834株はその分離土壌の採取
地の名に因んでストレプトマイセス・ハグロネンシス(
StreptOmyceshagrcnensis)f
).17834と命名された。
(4)▲15037:本菌株は車軸状分枝を有すること
からストレプトバーチシリウム属に属し、既知菌株の中
、ストレプトバーチシリウム・シンナモネウム(Str
eptOverticilliumcinnamOne
um)〔SA″ワークスマン:I′ゼ0アクチノミセー
テス7、ザ・ウイリアム・アンド・ウイルキンス・カン
パニー、ボルチモア、(S.A.Waksman″Th
eActinOmycetesl//TheWilli
ams&WilkinsCOmpanylBaItim
Ore)、第2巻、195頁、1961年〕が最も近縁
な菌株として挙げられる。従つて、煮15037株をス
トレプトバーチシリウム・シンナモネウムの標準株であ
るISP5OO5株と同時に培養して比較した結果、シ
ユクロース硝酸塩寒天培地、グリセリン・アスパラギン
寒天培地上での発育がISP5OO5株で悪いこと、硝
酸塩の還元、殿粉の加水分解、ミルクの疑固ペプトン化
がISP5OO5株で、陰性であること、D−ガラクト
ースの利用性が▲15037株で陰性、SP5OO5株
で陽性である点等で異なる以外は両菌株は極めて一致し
た性質を示したので煮15037株はストレプトバーチ
シリウム・シンナモネウムと同定され、ストレプトバー
チシリウム・シンナモネウム麗15037と命名された
なお、ストレプトバーチシリウム・シンナモネウムはフ
アンギクロミン(FungichrOmin)、…卜1
45、HA−176、HA−106、ネジナマイシン(
Neginamycin)などの抗生物質の生産菌とし
て知られているが、これらのいずれの抗生物質も本発明
のグロボマイシンと全く異なる性質を有するものである
。なお煮13912、f).15631、煮17834
、および煮15037株はいずれも通産省工業技術院微
生物工業技術研究所に寄託されており、その微生物受託
番号はそれぞれ微工研菌寄第4063、同第4060、
同第4061、同第4062号である。
以上、グロボマイシンの生産菌について説明したが、放
線菌の諸性質は一定したものではなく、自然的、人工的
に容易に変化することは周知の通りであり、本発明で使
用し得る菌株は、ストレプトマイセス属およびストレプ
トバーチシリウム属に属する、グロボマイシンを生産す
る菌株すべてを包含するものである。
本発明の方法における培養は一般放線菌における培養方
法に準じて行われ、液体培地での振盪培養、あるいは通
気攪拌培養によるのが好ましい。
培地成分としては放線菌の栄養源として公知のものが使
用され、たとえば炭素源としてブドウ糖、グリセリン、
マルトース、シユクロース、ラクトース、デキストリン
、殿粉、大豆油、綿実油、チキンオイル、オートミルな
どが、窒素源として、大豆粉、落花生粉、綿実粉、魚粉
、コーン・スチープ・リツカ一、ベプトン、肉工キズ、
イースト、イーストエキス、硝酸ソーダ、硝酸アンモニ
ウム、硫酸アンモニウムなどが、また無機塩としては、
食塩、燐酸塩、炭酸カルシウムなどが使用される。また
必要に応じて、タチガレン(3−ヒドロキシ5−メチル
イソオキサゾール、三共(株)社製)、微量の金属塩が
添加される。液体培養に際してはシリコン油、植物油、
界面活性剤などが消泡剤として適宜使用される。培地の
PHは中性附近、培養温度は20〜35℃、特に27℃
前後が好ましい。培養の経過に伴つて培養液中に生産さ
れるグロボマイシンの力価は大腸菌、エツシエリキア・
コリSANK7l573株を被検菌とするデイスク検定
法によつて定量される。通常3ないし5日間の培養でグ
ロボマイシンの生産量は最高に達する。グロボマイシン
は培養液中の主として液体部分に存在する。培養終了後
、菌体その他の固形部分をけいそう土をろ過助剤とする
ろ過操作、あるいは遠心分離によつて除去し、その炉液
あるいは上清中に存在するグロボマイシンはその理化学
的性状を利用することにより抽出、精製することが出来
る。培養淵液中のグロボマイシンは水と混和しない溶媒
、たとえばn−ブタノール、酢酸エチル、メチルイソブ
チルケトン、ベンゼン、クロロホルム、メチレンクロラ
イドなどで抽出することが有利である。又、培養淵液中
のグロボマイシンは吸着剤を用いて採取することが出来
る。吸着剤としては活性炭末あるいは吸着用特殊樹脂デ
ユオライトS−30(ダイアモンド・アルカリ社製)、
アンバーライトXAD−2(ローム・アンド・ハース社
製)、あるいはダイアイオンHP−20(三菱化成社製
)などが使用される。これらの吸着剤に吸着したグロボ
マイシンはメタノール水、アセトン水などの溶媒で溶出
される。更に、この有機溶媒による抽出、吸着剤による
吸脱着に加えて、アルミナ、シリカゲル、セフアデツク
スLH−20(フアルマシア社製)などを用いたカラム
クロマトグラフイ一あるいは適当な溶媒を用いた向流分
配法などを適宜組合わせてグロボマイシンを精製するこ
とが出来る。このような有機溶媒中の有効成分は減圧下
で濃縮乾固し、グロボマイシンを含む粗粉末として得ら
れる。更に純度の高いグロボマイシンを得るためにはシ
リカゲルを用いた調製用薄層クロマトグラフイ一が効果
的である。又、グロボマイシンの粗粉末は、アセトニト
リルなどの溶媒に加温溶解し結晶化させることが出来、
溶媒による再結を繰り返すことにより無色針の結晶が得
られる。このようにして得られたグロボマイシンの特性
は下記の通りである。
1)物質の色ど形状:無色、針状結晶 2)融点:115℃ 3)比旋光度:〔α〕MO=−0.049(C=1、ク
ロロホルム)4)元素分析値: 実測値;C,566.O(!);H,8.69%;N,
lO.22%計算値:C32H57N5O,・H2Oと
してC,57.O6%;H,8.67%;N,lO.4
OOl) 5)分子量:655(FD質量分析、M+1=656か
ら算出)6)分子式:C32H57N5O9 7)紫外線吸収スペクトル(第1図): メタノール中50μ9/aの濃度で測定して末端吸収の
み。
8)赤外線吸収スペクトル(第2図): クロロホルム中で測定した時の主な吸収ピークは340
01290011740、1670、1550cTn−
1に存在する。
9)核磁気共鳴スペクトル(第3図): 重クロロホルム中で外部基準としてTMS(テトラメチ
ルシラン)を用いて測定した核磁気共鳴スペクトルは第
3図に示す通りである。
10)溶解性:メタノール、酢酸エチル、クロロホルム
、アセトニトリルに易溶、ベンゼンに可溶、水に難溶。
11)呈色反応:シリカゲル薄層クロマトグラフイ一上
で、50%硫酸で茶褐色、過マンガン酸カリを脱色する
ニンヒドリン、ペプチド試薬、2,4−ジニトロフエニ
ルヒドラジン陰性。12)アミノ酸分析:6N−HCI
llO5℃、18時間の加水分解でセリン、グリシン、
スレオニン、およびアロイゾロイシンのアミノ酸を与え
る。
13)抗菌力リエツシエリキア・コリ、クレブシエラ・
ニユーモニエ、シゲラ・デイセンテリエ、シゲラ・フレ
クシネリ、シゲラ・ゾンネ、サルモネラ・タイフイ、サ
ルモネラ・パラタイフイ、サルモネラ・エンテリタイデ
イス、セラチア・マルセツセンスを含む主としてグラム
陰性細菌に対して抗菌活性を有する。
14)シリカゲル薄層クロマトグラフイ一(タルク社製
薄層プレートF254、厚さ0.25朋)でグロボマイ
シンは展開溶媒としてクロロホルム−メタノール(10
:1)を用いた時のRf値は0.25、酢酸エチル−ア
セトニトリル(1:1)ではRf値0.35を示す。
15)グロボマイシンの抗菌スペクトルは第5表に示す
通りである。
16)マウスに対する毒性は弱く、皮下注射で200即
/Kgでも死亡するマウスはなかつた。
上記の性状よりグロボマイシンは既知の文献上のいかな
る物質とも一致しない新規抗生物質であることが明らか
である。
以上から、グロボマイシンは各種細菌感染性疾患を対照
とする抗菌剤として使用される。
その投与形態としては皮下注射、静脈内注射、筋肉注射
、坐剤などによる非経口投与法あるいは錠剤、カプセル
剤、散剤、顆粒剤などによる経口投与法があげられる。
投与量は対象疾患、投与経路および投与回数などによつ
て異なるが、例えば成人に対しては通常は1日50η乃
至2000W9を1回または数回に分けて投与するのが
好ましい。次に、グロボマイシンの製造法を実施例を挙
げて説明するが、本発明はもちろん、これらの方法によ
つて製造されたグロボマイシンに限定されるものではな
く、培養基の種類、培養条件、採取・精製方法などを大
巾に変えて製造し得る上記性状を有するグロボマイシン
に関するものであることは云うまでもない。
実施例 1 麦芽工キズ・イースト寒天培地に斜面培養した煮139
12株をグルコース1%、可溶性殿粉2%、イーストエ
キス0.5%、ポリペプトン(大五栄養化学社製)0.
5(fl)、大豆油0.5(:f)、炭酸カルシウム0
.2%、消泡剤としてデイスフオームCB442(日本
油脂社製)0.01%、を含む培地(滅菌前PH7.2
)80dを500d容ヘソ付三角フラスコに入れ120
℃、50分滅菌、冷却後接種し、27℃にて3日間回転
振盪培養を行つて種培養液とした。
この種培養液300WLIをグリセリン4.5%、レン
ダーエキス(ミクニ化学産業社製)2.0%、フエザー
ミール(ヤマコ飼料社製)1.0%、炭酸カルシウム0
.2%、タチガレン0.1%、デイスフオームCB42
2O.Ol%を含む培地(滅菌後PH6.5〜6.6)
151を入れた302容ジヤーフアーメンタ一4基にそ
れぞれ接種し、回転数毎分200回転、通気量毎分15
11内圧1.1Kg/d1温度27±1℃にて96時間
培養を行い、グロボマイシンの生産量は4μ9/Mll
に達した。この培養液にセライト545(ジヨーンズ・
マンビル社製)6009を加えてP過し、この戸液65
1にメチレンクロライド65jを加えて抽出した。グロ
ボマイシンを含むメチレンクロライド抽出液は減圧下に
て溶媒を留去して200m1迄濃縮した。この濃縮液を
200d0)0.05NHC!および200dの2俤重
曹液で各1回、100m1の飽和食塩水で2回洗浄した
後、芒硝を加えて脱水し、約5WL1迄濃縮した。この
濃縮液に500d(71)n−ヘキサンを加えて、13
.49の油状沈殿物を得た。この沈殿物をメタノール1
%を含むクロロホルム少量に溶かし、同じ溶媒で509
のシリカゲルを担体として調製したカラムに吸着させ、
メタノール1〜2%を含むクロロホルムで展開溶出を行
い、1.81の活性区分を得た。これを減圧下、溶媒を
留去・濃縮・乾固して1.859の粉末とした。この粉
末を用いて上記と同じ条件で159のシリカゲルを用い
て再クロマトグラフイ一を行い、1〜2%のメタノール
を含むクロロホルムで展開・溶出を行い、3.41の活
性溶出区分を得て、減圧下濃縮・乾固することにより6
64Tf!fのグロボマイシンの粗粉末とした。この粗
粉末のクロロホルム溶液をシリカゲル薄層プレート(タ
ルク社製、F254、厚さ0.251m1)に画線塗布
し酢酸エチル−アセトニトリル(2:1)で15CTI
L12回展開した後、グロボマイシンの存在する部分を
掻き取り2%メタノール−クロロホルムでシリカゲルか
ら抽出して、濃縮・乾固することにより純度60(F6
のグロボマイシン130〜を得た。実施例 2 実施例1と同様にして301容ジヤーフアーメンタ一2
基を用いて培養した培養液に1%セライト545を加え
てろ過し、301の培養戸液を得た。
これを301(7)XAD−2のカラムに通し、グロボ
マイシンを吸着させ、62の水で水洗後60%のアセト
ン水で溶出を行つた。活性区分32を減圧下濃縮し、1
.61とし、等量のメチレンクロライドで抽出、溶媒を
留去して50m1の油状物質とした。この油状物質を少
量の酢酸エチルに溶解し、11のエチル−エーテルを加
えて、生ずる沈殿物を除去した。エーテル可溶部を減圧
下で濃縮・乾固し、30aの油状物質を得て、これを少
量の酢酸エチルに溶解し110)n−ヘキサン中に攪拌
しながら滴下し1時間攪拌を続け、油状沈殿物としてグ
ロボマイシンを回収した。この沈殿物を11の酢酸エチ
ルに溶解し、各500dの1%重曹水、PH3.Oの水
、飽和食塩水で洗浄した後、芒硝を加えて脱水した。こ
の酢酸エチル溶液を濃縮・乾固することにより培養淵液
からの収率89%で純度1.43%のグロボマイシンの
油状物質79を得た。この油状物質からの精製は実施例
1と同様にして、シリカゲルクロマトグラフイ一にて行
つた。実施例 3 実施例1の種培養培地を用い、煮13912株を斜面培
養から80WLIの培地を含む500d容ヘソ付三角フ
ラスコに接種し3日間培養した後、同一種培養培地50
0T!11の入つた21容三角フラスコに移して、2日
間培養し501を含む1001容タンクに接種し、42
時間培養後生産培地(実施例1に同じ)3001を含む
600ノ容タンクへ移した。
それぞれ2%接種量で27℃で培養を行つた。本培養は
27℃、通気量毎分150!、回転数毎分110〜15
0回転で120時間行つた。この場合のグロボマイシン
の培養液中生産力価は10μ9/aに達した。得られた
培養液3151に1%のセライトを加えてろ過し、炉液
3001を得た。P液からメチレンクレライド200′
を用いてグロボマイシンを抽出し、得られた1901の
抽出液を減圧下で濃縮し、300dとした。培養戸液か
らの収量は80(f)で2.49のグロボマイシンを含
有していた。これをそれぞれ500a00.05NHC
2および2%重曹水で、更に200dの飽和食塩水で2
回順次洗浄した後、芒硝で脱水した。減圧下溶媒を留去
濃縮した後、21のn−ヘキサン中に滴下してグロボマ
イシン2.28gを含む油状物質76.3gを得た。こ
の油状物質を少量のクロロホルムに溶解して2009の
シリカゲルを用いメタノール1(fl)を含むクロ゛口
ホルムで調製したカラムに吸着させてメタノール1〜2
(fl)を含むクロロホルムで展開・溶出を行つた。活
性溶出区分3.41を集め、濃縮し更に各1509,4
59の担体を用いたシリカゲルクロマトグラフイ一を前
者はアセトニトリルを後者はメタノール1〜2%含有ク
ロロホルムを展開溶出溶媒として用いて行い、それぞれ
4115.61活性溶出区分を得た。後者の活性区分を
濃縮・乾固して219のグロボマイシン粗粉末とした。
この粗粉末からアセトニトリルを溶媒として再結を繰り
返すことにより精製されたグロボマイシンの無色針状結
晶1.0gを培養涙液からの収率31.7%で得ること
力咄来た。次に製剤例を示す。
上記処方の粉末を混合し、30メツシユのふるいを通し
た後、この粉末350Tf9を2号ゼラチンカプセルに
入れ、カプセル剤とした。
製剤例 2注射剤 グロボマイシン50T19をN,N−ジメチルアセトア
ミド0.3dに溶解し、次いで1/15M燐酸緩衝液(
PH6.9)4.7m1を加え、5dアンプルに封入し
、常法に従つて滅菌し注射剤とした。
【図面の簡単な説明】
第1、第2および第3図はグロボマイシンの紫外線吸収
スペクトル、赤外線吸収スペクトルおよび核磁気共鳴ス
ペクトルをそれぞれ示すものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の理化学的性状を有する抗生物質グロボマイシ
    ン(Globomycin)。 1)物質の色と形状:無色、針状結晶 2)融点:115℃ 3)比旋光度:〔α〕^2^5_D°=−0.049(
    c=1、クロロホルム)4)元素分析値: 実測値;C、56.60%、H、8.69%;H、10
    .22%計算値;C_3_2H_5_7N_5O_9・
    H_2OとしてC、57.06%;H、8.76%;N
    、10.40%5)分子量:655(FD質量分析、M
    +1=656から算出)6)分子式:C_3_2H_5
    _7N_5O_97)紫外線吸収スペクトル(第1図)
    :メタノール中50μg/mlの濃度で測定して末端吸
    収のみ。 8)赤外線吸収スペクトル(第2図): クロロホルム中で測定した時の主な吸収ピークは340
    0、2900、1740、1670、1550cm^−
    ^1に存在する。 9)核磁気共鳴スペクトル(第3図): 重クロロホルム中で外部基準としてTMS(テトラメチ
    ルシラン)を用いて測定した核磁気共鳴スペクトルは第
    3図に示す通りである。 10)溶解性:メタノール、酢酸エチル、クロロホルム
    、アセトニトリルに易溶、ベンゼンに可溶、水に難溶。 11)呈色反応:シリカゲル薄層クロマトグラフィー上
    で、50%硫酸で茶褐色、過マンガン酸カリを脱色する
    。 ニンヒドリン、ペプチド試薬、2,4−ジニトロフェニ
    ルヒドラジン陰性。12)アミノ酸分析:6N−HCl
    、105℃、18時間の加水分解でセリン、グリシン、
    スレオニン、およびアロイソロイシンのアミノ酸を与え
    る。 13)抗菌力:エッシユリキア・コリ、クレプシエラ・
    ニユーモニエ、シゲラ・デイセンテリエ、シゲラ・フレ
    クシネリ、シゲラ・ゾンネ、サルモネラ・タイフィ、サ
    ルモネラ・パラタイフィ、サルモネラ・エンテリタイデ
    イス、セラチア・マルセツセンスを含む主としてグラム
    陰性細菌に対して抗菌活性を有する。 2 抗生物質グロボマイシンからなる抗菌剤。 ここではグロボマイシンは次の特性を有する。1)物質
    の色と形状:無色、針状結晶 2)融点:115℃ 3)比旋光度:〔α〕D^2^5_D°=−0.049
    (c=1、クロロホルム)4)元素分析値: 実測値;C、56.60%;H、8.69%;N、10
    .22%計算値;C_3_2H_5_7N_5O_9・
    H_2OとしてC、57.06%;H、8.76%;N
    、10.40%5)分子量:655(FD質量分析、M
    +1=656から算出)6)分子式:C_3_2H_5
    _7N_5O_97)紫外線吸収スペクトル(第1図)
    :メタノール中50μg/mlの濃度で測定して末端吸
    収のみ。 8)赤外線吸収スペクトル(第2図): クロロホルム中で測定した時の主な吸収ピークは340
    0、2900、1740、1670、1550cm^−
    ^1に存在する。 9)核磁気共鳴スペクトル(第3図): 重クロロホルム中で外部基準としてTMS(テトラメチ
    ルシラン)を用いて測定した核磁気共鳴スペクトルは第
    3図に示す通りである。 10)溶解性:メタノール、酢酸エチル、クロロホルム
    、アセトニトリルに易溶、ベンゼンに可溶、水に難溶。 11)呈色反応:シリカゲル薄層クロマトグラフィー上
    で、50%硫酸で茶褐色、過マンガン酸カリを脱色する
    。 ニンヒドリン、ペプチド試薬、2,4−ジニトロフェニ
    ルヒドラジン陰性。12)アミノ酸分析:6N−HCl
    、105℃、18時間の加水分解でセリン、グリシン、
    スレオニン、およびアロイソロイシンのアミノ酸を与え
    る。 13)抗菌力:エッシユリキア・コリ、クレブシエラ・
    ニユーモニエ、シゲラ・デイセンテリエ、シゲラ・フレ
    クシネリ、シゲラ・ゾンネ、サルモネラ・タイフィ、サ
    ルモネラ・パラタイフィ、サルモネラ・エンテリタイデ
    イス、セラチア・マルセツセンスを含む主としてグラム
    陰性細菌に対して抗菌活性を有する。 3 細菌に起因するヒト、動物、または植物の疾病に対
    して適用される特許請求の範囲第2項記載の抗菌剤。 4 ストレプトマイセス属、またはストレプトバーチシ
    リウム属に属するグロボマイシン生産菌を培養して、グ
    ロボマイシンを単離することよりなる、グロボマイシン
    の製造法。 こゝではグロボマイシンは次の特性を有する。1)物質
    の色と形状:無色、針状結晶 2)融点:115℃ 3)比旋光度:〔α〕^2^5_D°=−0.049(
    c=1、クロロホルム)4)元素分析値: 実測値;C、56.60%;H、8.69%;H、10
    .22%計算値;C_3_2H_5_7N_5O_9・
    H_2OとしてC、57.06%;H、8.76%;N
    、10.40% 5)分子量:655(FD質量分析、M+1=656か
    ら算出)6)分子式:C_3_2H_5_7N_5O_
    97)紫外線吸収スペクトル(第1図):メタノール中
    50μg/mlの濃度で測定して末端吸収のみ。 8)赤外線吸収スペクトル(第2図): クロロホルム中で測定した時の主な吸収ピークは340
    0、2900、1740、1670、1550cm^−
    ^1に存在する。 9)核磁気共鳴スペクトル(第3図): 重クロロホルム中で外部基準としてTMS(テトラメチ
    ルシラン)を用いて測定した核磁気共鳴スペクトルは第
    3図に示す通りである。 10)溶解性:メタノール、酢酸エチル、クロロホルム
    、アセトニトリルに易溶、ベンゼンに可溶、水に難溶。 11)呈色反応:シリカゲル薄層クロマトグラフィー上
    で、50%硫酸で茶褐色、過マンガン酸カリを脱色する
    。 ニンヒドリン、ペプチド試薬、2,4−ジニトロフェニ
    ルヒドラジン陰性。12)アミノ酸分析:6N−HCl
    、105℃、18時間の加水分解でセリン、グリシン、
    スレオニン、およびアロイソロイシンのアミノ酸を与え
    る。 13)抗菌力:エッシユリキア・コリ、クレブシエラ・
    ニユーモニエ、シゲラ・デイセンテリエ、シゲラ・フレ
    クシネリ、シゲラ・ゾンネ、サルモネラ・タイフィ、サ
    ルモネラ・パラタイフィ、サルモネラ・エンテリタイデ
    イス、セラチア・マルセツセンスを含む主としてグラム
    陰性細菌に対して抗菌活性を有する。 5 ストレプトマイセス属またはストレプトバーチシリ
    ウム属に属するグロボマイシン生産菌が、ストレプトマ
    イセス、ハルステデイ、ストレプトマイセス・ネオハイ
    グロスコピカス・サブスピーシーズ・グロボマイセチカ
    ス、ストレプトマイセス・ハグロネンシス、ストレプト
    バーチシリウム・シンナモネウムである特許請求の範囲
    第4項記載の製造法。 6 ストレプトマイセス属、またはストレプトバーチシ
    リウム属に属するグロボマイシン生産菌がストレプトマ
    イセス・ハルステデイNo.13912(微工研菌寄第
    4063号)、ストレプトマイセス・ネオハイグロスコ
    ピカス・サブスピーシーズ・グロボマイセチカスNo.
    15631(微工研菌寄第4060号)、ストレプトマ
    イセス・ハグロネンシスNo.17834(微工研菌寄
    第4061号)、ストレプトバーチシリウム・シンナモ
    ネウムNo.15037(微工研菌寄第4062号)で
    ある特許請求の範囲第5項記載の製造法。
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