JPS5943945B2 - ε↓−カプロラクタムの精製方法 - Google Patents

ε↓−カプロラクタムの精製方法

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JPS5943945B2
JPS5943945B2 JP1800378A JP1800378A JPS5943945B2 JP S5943945 B2 JPS5943945 B2 JP S5943945B2 JP 1800378 A JP1800378 A JP 1800378A JP 1800378 A JP1800378 A JP 1800378A JP S5943945 B2 JPS5943945 B2 JP S5943945B2
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JP
Japan
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lactam
crude
aqueous solution
caprolactam
purifying
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JP1800378A
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征洋 外村
敬人 正井
悟 三田村
雄二郎 松山
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリカプラミドをリン酸あるいはアルカリ触媒
で解重合することにより回収された粗ラクタムの精製方
法に関する。
環状ケトキシムのベツクマン転位により得られる粗ラク
タム、例えばε−カプロラクタムの精製については従来
より多くの研究がなされており種種の精製方法が提案さ
れている。
例えば粗ラクタムを多段式蒸留により精製する方法、ア
ルカリもしくはアルカリ金属の過酸化物の存在下に蒸留
する方法、有機溶剤を用いて抽出を行う方法、活性炭、
イオン交換樹脂などで処理する方法、再結晶による方法
、単に過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウムなど
により酸化精製する方法などが知られている。
一方最近においては省資源的な立場、経済的な見地より
、ポリラクタムを熱解重合してラクタムを回収する方法
が重視されている。
上記回収方法において、熱解重合された粗ラクタムを濃
厚な水溶液として回収しているが、この粗ラクタムは前
記の環状ケトキシムのベツクマン転位により得られるラ
クタムとは異なり、極めて精製が困難であり、また得ら
れるラクタムの品質も市販のものに比較してかなり低い
ものとなる。
これはポリカプラミドの熱解重合が280℃を土建る厳
しい反応条件にさらされるために必然的に得られた不純
物の種類、量が多くなること、またポリカプラミドに含
まれる種々の添加剤あるいはその染色に使用された染料
などが、不純物の原因となりやすいことなどのためと考
えられている。従来から行なわれている精製方法の1つ
として、回収された粗ラクタムを水溶液にして、中性に
て過マンガン酸カリウムで酸化し、副生する二酸化マン
ガンを分離した後の濾液をアルカリ性fで蒸留する方法
が有効とされているが、この方法でも得られるラクタム
の品質は、あまり高くなく、揮発性塩基含有量(以下V
Bという)および遊離塩基含有量(以下FBという)な
どは、市販のラクタムより高い値を示す。したがつて上
記方法で得られたラクタムだけを用いて、繊維製造に適
する高品質のポリカプラミドを製造することは非常に困
難である。
そこで本発明者らは、上記の事情に鑑み、回収された粗
ラクタムを簡単な操作で精製し、高品質のラクタムを得
るため鋭意検討を重ねた結果、以下に示す方法で所期の
目的を達成し得ることを見出した。
すなわち本発明はポリカプラミドをリン酸系触媒または
アルカリ系触媒の存在下に熱解重合して得られる粗ε−
カプロラタタムを精製するに際し、該粗ε一カプロラク
タムの水溶液をPH2〜6の酸性下で蒸留する工程およ
びPHlO〜14のアルカリ性下で蒸留する工程を経る
ことを特徴とするε一カプロラクタムの精製方法および
前記粗ε一カプロラクタムの水溶液を酸性下で蒸留し、
次いで酸化剤で処理した後、アルカリ性下で蒸留するこ
とを特徴とするε一カプロラクタムの精製方法である。
本発明において、粗ε一カプロラクタムの水溶液をPH
2〜6の酸性丁で蒸留するために用いられる酸性物質と
しては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの無機酸、蟻酸
、酢酸、モノクロール酢酸などの有機酸が適用でき、そ
れらは一種類でも、二種類以上併用してもよい。
上記蒸留時のPHを2以下にすると、粗ラクタムの精製
効果は高く、高純度のラクタムが得られるが、蒸留時に
ラクタムが加水分解されやすいため、ε−アミノ−n−
カプロン酸の副生が多く、そのため精製後のラクタムの
収率が低下する結果となり好ましくない。またPHを6
以上にすると、粗ラクタムの精製効果が低くなるので好
ましくない。上記酸性下での蒸留工程を経たラクタムは
、凝縮させた水あるいは新たに水を添加して水溶液とし
、次いでアルカリ性下で蒸留を行うか、あるいは酸化剤
で処理した後アルカリ性下で蒸留を行う。
前記酸化処理を行う場合、用いられる酸化剤として、過
マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウムなどの過
マンガン酸のアルカリ塩、次亜塩素酸ナトリウム、次亜
塩素酸カリウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウ
ムなどのハロゲン酸類のアルカリ塩、および過酸化水素
、過炭酸ナトリウム、過硼酸ナトリウム、オゾンなどが
用いられフる。
本発明においては酸化した後の副生物の少ない過酸化水
素またはオゾンを用いるのが特に好ましい。たとえば過
酸化水素を使用する場合、前記酸性下蒸留工程を経たラ
クタム水溶液に、ラクタムに対して0,001〜0.5
重量%、好ましくは0.002〜0.01重量%の酸化
剤を添加した後攪拌する通常の方法に従うのが簡便であ
る。なお、上記の酸化剤の添加量または吸収量は他の酸
化条件や精製されるべきラクタム水溶液中の被酸化性不
純物の量により異なる。過酸化水素処理に必要な時間は
0.2〜2時間で充分である。
また処理を行う際にラクタム水溶液の温度が高すぎると
、不純物を酸化する以外に副反応も起こりやすくなり、
逆に温度が低すぎると、不純物が酸化されず、過剰の酸
化剤が残存する結果となり好ましくないので、できる限
り20〜60℃の範囲で行うよう注意すべきである。な
お上記過酸化水素処理はPHが10〜14、好ましくは
11〜13で行うと、より強い酸化力を発揮するので、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基性物質を
添加しておくことが望ましい。アルカリ性下での蒸留は
、前記の様に酸化処理を経たラクタム水溶液がすでにア
ルカリ性となつている場合は新たにアルカリを加える必
要はない。一方、アルカリを添加する場合は、たとえば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの塩基性物質を添加
して常法に従つて蒸留することにより、目的とする高純
度のラクタムが得られる。この際に添加されるアルカリ
量はラクタム水溶液中のラクタムに対し0.01〜1.
0重量%になるよう選ぶことが好ましい。
以上かかる構成よりなる本発明を採用することにより、
従来の方法では困難であつたアミン系の不純物を完全に
除去することができ、市販のラノタムと遜色のない高純
度のラクタムを、簡単な操作で、経済的に得ることがで
きる。
以下実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本
発明は必ずしもこれらの実施例により限定されるもので
はない。
なおFB,.VBl過マンガン酸カリウム価(以下PZ
という)については以下の方法により測定した。
FB;ラクタム507をPH6の蒸留水50m1に溶解
し、この溶液をPH6に戻すために必要な1/50規定
の塩酸水溶液の量Meq/Kg単位で表わす。
VB:ラクタム50fを20%の水酸化ナトリウム10
0m1に溶解し常法に従つて水蒸気蒸留を行いl/50
規定硫酸水溶液10m1中に留出させ250TI11と
する。
次にこの水溶液を1/50規定水酸化ナトリウム水溶液
で滴定し、同様の操作を蒸留水について行いブランクを
考慮し、アンモニアに換算してPpm単位で表わす。P
Z:1%のラクタム水溶液にl/100規定過マンガン
酸カリウム水溶液1m1を添加し、その色が標準液(塩
化コバルト・6水塩3yと硫酸銅・5水塩27を11の
蒸留水に溶解した液)と同一色になるまでの時間を秒数
で表わす。実施例 1 ポリカプラミドの糸、チツプなどの屑1000yにリン
酸50yを添加し、過熱水蒸気を吹込みながら300′
Cで3時間解重合反応を行い、粗ラクタムを留出させた
得られた粗ラクタム水溶液4000m1(ラクタム濃度
24.5%、ラクタム収率98.0%)を約1600m
1(ラクタム濃度約60%)に濃縮し、次いでこの濃縮
した粗ラクタム水溶液に5容量%の硫酸25.3m1を
添加して溶液をPH4に調整後、まず水を留出させた後
、続いて留出温度98〜100℃、減圧度2m77!H
gで蒸留し、ラクタム9657を得、このラクタムを留
出した水に溶解し1600m1とした(酸性下蒸留収率
98.5%)。このラクタム水溶液の400m1に20
%水酸化ナトリウム0.95m1を添加して溶液をPH
l.2に調整後、水を蒸発させ、留出温度99〜100
℃減圧度2mmHgでラクタムを留出させた。得られた
ラクタムの品質はPZ;)2500秒、VB;3.0p
pm.FB;0.003meq/Kgであり、通常市販
されているラクタムの品質がPZ:1600秒以上、V
B;2.5〜4.0ppm,.FB:0,01〜0.0
2meq/K9であるのに比較して遜色のないものであ
る。実施例 2〜4 実施例1の酸性下蒸留で得られたラクタム水溶液の残り
1200m1を400m1ずつに分離し、その各々を過
マンガン酸カリウム、過酸化水素、オゾンで酸化した。
その処理液をそれぞれPHl2に調整後(過マンガン酸
カリウム酸化の場合は副生する二酸化マンガンを予め瀘
過分離しておく)、実施例1と同様にしてラクタムを留
出させた。この時の酸化条件および得られたラクタムの
品質結果を第1表に示す。第1表より、酸化処理を経る
ことによりさらにPZが良好となることがわかる。
比較例 1 実施例1と同様にして解重合し、濃縮した粗ラクタム水
溶液400m1を酸性下蒸留をせず、単に5%過マンガ
ン酸カリウム14.4m1(添加量ラクタムに対し0.
3重量%)添加し40℃で30分間酸化後、副生二酸化
マンガンを分離し、次いで実施例1と同様にしてラクタ
ムを留出させた。
得られたラクタムの品質はPZ:2000秒、VB;1
1.4ppmFB;0.45meq/K9であり、実施
例1と比較するとかなり悪かつた。比較例 2・3 実施例1と同様にして解重合し、濃縮した粗ラクタム水
溶液を5%硫酸でPHl.5およびPH6.5に調整後
、酸性下蒸留を行い、得られたラグタム水溶液を実施例
1と同様にしてラクタムを留出させた。
得られたラクタム品質および酸性下蒸留時のラクタム収
率を第2表に示す。第2表より、酸性下蒸留時のPHが
2以下の場合は精製効果は良好で、高純度のラクタムが
得られるが、ラクタムの収率が低い。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリカプラミドをリン酸系触媒またはアルカリ系触
    媒の存在下に、熱解重合して得られる粗ε−カプロラク
    タムを精製するに際し、該粗ε−カプロラクタムの水溶
    液をpH2〜6の酸性下で蒸留する工程およびpH10
    〜14のアルカリ性下で蒸留する工程を経ることを特徴
    とするε−カプロラクタムの精製方法。 2 ポリカプラミドをリン酸系触媒またはアルカリ系触
    媒の存在下に、熱解重合して得られる粗ε−カプロラク
    タムを精製するに際し、該粗ε−カプロラクタムの水溶
    液をpH2〜6の酸性下で蒸留し、次いで酸化剤で処理
    した後、pH10〜14のアルカリ性下で蒸留すること
    を特徴とするε−カプロラクタムの精製方法。
JP1800378A 1978-02-17 1978-02-17 ε↓−カプロラクタムの精製方法 Expired JPS5943945B2 (ja)

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