JPS5938975Y2 - ミ−リングカツタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ミーリングカッタの改良に関するものである
。

従来のミーリングカッタは、ミーリングアーバに、１個
もしくは複数個のカッタをキーを介して取付け、これ等
のカッタを多数のスペーサカラーを用いて所定間隔に位
置決めした後、アーバ端よりナツトで締付は固定するの
が一般的である。

しかしながら、上記のカッタは、その交換に当たって、
ナツト、カラー、カッタを順にミーリングアーバより取
外し、その後上記と逆の順序で所望のカッタと他の部材
をアーμに挿入して固定する必要があり、そのため、カ
ッタの交換作業に多くの時間と労力を要し、また、その
間は当然工作物の加工が中断されるので生産性に悪影響
を及ぼしている。

本考案は、上記の不都合を解消するために提案されたも
のであって、その目的は、切り刃交換が簡単且つ迅速に
行えるカッタを提供し、生産性の向上を計ることにある
。

本考案のカッタは、ナツトやカラーをミーリングアーバ
から取外すことなくカッタの交換を可能としたところに
特長を有するものであり、以下にその実施例を添付図面
に基いて説明する。

第１図及び第２図に示すように、本考案のカッタは、面
板１０と、これに装着される少なくとも２以上に分割さ
れた切り刃ユニット２０と、この切り刃ユニットを面板
１０に押圧し、ミーリングアーバと同心に固定する押付
部材３０によって構成されている。

前記面板１０は、ミーリングアーバＳにキーを介して装
着される軸穴１１を有し、切り刃ユニット２０を取付げ
る座面１２側には、アーμＳと同心円の切り刃ユニツト
取付基準面１３と、先端外周に雄ねじ１４を設げたボス
１５が形成されている。

また、この面板１０には、座面１２上に突出するキー１
６が設げられている。

切り刃ユニット２０は、外周に適宜間隔で切り刃２１を
配設してあり、また、これの内周面は、前記面板の基準
面１３に沿うようになっている。

この切り刃ユニットには、押付部材３０と対向する一方
の端面にテーパ面２２が形成され、さらに、面板の座面
１２に接合される他方の端面には、キー１６に対応する
キー溝２３が設けられている。

なお、前記キー溝２３とキー１６は、切り刃ユニット２
０を面板１０に装着したときに両者を係合して回り止め
を行うものであるが、その位置関係は上記と逆であって
もよい。

また、回り止め手段は、キーとキー溝の組み合わせに限
られず、その他の構造を任意に採用することができる。

次に、押付部材３０には、面板ボスの雄ねじ１４に係合
する雌ねじ３１と、前記切り刃ユニットのテーパ面２２
に対応するテーパ面３２が形成され、さらにその後面に
は複数の締付穴３３が設げられている。

この押付部３０を締付げることにより切り刃ユニット２
０を面板１０に押圧し固定するが、その締付けには第５
図に示すいわゆる〃かに目〃型スパナＡが使用されこの
スパナの両腕先端部に突出して設げたピンＢを締付穴３
３に挿入して押付部材３０を回転するようにしである。

なお、押付部材３０の締付げは、第３図に示すように、
面板１０の端面に複数のねじ穴１７を設け、一方、押付
部材３０には、頭部がこれと係合するボルト３４を挿入
して、このボルト３４をねじ穴１７にねじ込み締付は固
定することもできる。

また、上述したカッタは、切り刃ユニット２０の位置決
めを、面板のボス１５に形成した取付基準面１３の一個
所だけで行っているが、より完全を期するため、第４図
に示すように面板１０の外周に、ミーリングアーバＳと
同心円となる取付基準面１８を形成した縁部１９を設け
、切り刃ユニット２０の内周面と外周面を、それぞれ基
準面１３と１８に沿わせるようにしてもよい。

その場合は、切り刃ユニットのテーパ面２２及び押付部
材のテーパ面３２を、第１図乃至第３図に示すカッタと
は逆向きの傾斜として、切り刃ユニット２０を面板の座
面１２ど縁部１９に押圧することが可能である。

この考案のカッタの構成は以上の通りであり、以下にそ
の作用について説明する。

まず、第１図乃至第３図に示す構成のカッタの場合は、
押付部材３０を一定方向に回転するかボルト３５を操作
して締付けると、これのテーパ面３２が切り刃ユニット
のテーパ面２２に当接して切り刃ユニット２０を面板の
座面１２に積極的に押圧する。

また、同時にその時の分力によって切り刃ユニットの内
周面が面板ボスの基準面１３に押圧され心出が行われる
。

第４図に示すカッタも、上記と同様にして切り刃ユニッ
ト２０が面板１０に固定されるが、この場合は、テーパ
面２２と３２が先のものとは逆向きとなるので、締付は
時の分力はカッタの外周に向かって作用し、従って、切
り刃ユニット２０は面板の座面１２と縁部１９に押圧さ
れ、その心出しは縁部の基準面１８よって行われる。

上記のようにして面板１０に装着された切り刃ユニット
２０は、面板１０、キー１６を介して切り刃２１にアー
スＳの回転力が伝達され工作物の加工が行われる。

以上述べたように、本考案のカッタは、ミーリングアー
バに支持される面板に、２以上に分割した切り刃ユニッ
トを押付部材を用いて締付は固定したものであるから、
カッタの交換は、押付部材を操作して切り刃ユニットの
みを取替えればよく、このため、従来必要としたナツト
、カラーの着脱作業が省略されて交換作業が迅速化し、
これに要する労力負担も軽減される。

また、押付部材と切り刃ユニットに形成したテーパ面の
作用によって切り刃ユニットがミーリングアーバと同心
となるよう自動的に芯出し位置決めされるので、特別の
心出し作業が不要となる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のカッタを示す一部切欠き平面図、第
２図は同上の■−■線に沿った断面図、第３図及び第４
図は本考案の他の実施例σ）一部を示す断面図、第５図
は、本考案カッタの締付は締外しに使用するスパナの一
例を示す斜視図である。 １０・・・・・・面板、１２・・・・・・座面、１３・
・・・・・取付基準面、１４・・・・・・雄ねじ、１５
・・・・・・ボス、１６・・・・・・キー １７・・・
・・・ねじ穴、１８・・・・・・取付基準面、１９・・
・・・・縁部、２０・・・・・・切り刃ユニット、２２
・・・・・・テーパ面、２３・・・・・・キー溝、３０
・・・・・・押付部材、３１・・・・・・雌ねじ、３２
・・・・・・テーパ面、３３・・・・・・締付穴、３４
・・・・・・ボルト、Ｓ・・・・・・ミーリングアーバ
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミーリングアーバと同心円となる基準面を設けた面板と
   、前記基準面に従って位置決めされ、回り止め手段を介
   して面板に装着される少なくとも２以上に分割されたリ
   ング状の切り刃ユニットと、面板に形成されたボスにね
   じ係合されまたはボルトによって面板に取付けられ、前
   記切刃ユニットを面板の取付座面と基準面に押圧する押
   付部材から成り、前記切り刃の面板への抑圧は、切り刃
   ユニットの片方の端面にテーパ面を形成、シ、一方、抑
   圧部材には切り刃ユニットのテーパ面に対応するテーパ
   面を形成してそれぞれのテーパ面を係合して行うように
   したミーリングカッタ。