JPS5937181Y2 - ミシン用定規 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は２枚のプリーツ生地を正しいシルエットに縫
合せるために使用するミシン用定規に関する。

２枚のプリーツ生地を縫合せる場合、第１図イの如く下
布１と上布１′の折目２，２′を突き合せる如く重ね合
せ、しかる後、背反する折目２，２′の所望の一個所を
縫合点ａとして第２図口の如く扁平に潰し、その折目２
，２′の線に沿って縫合すすると、第１図ハの如く下布
１および上布１′を展開したときに、両者の折目２，２
′が自然に連続する正しいシルエットに仕上がる。

ところが、この縫合をミシンにて行う場合、前記縫合点
ａとなる折目２．ｚが布押え足によって扁平に潰される
と、その折目２，２′の線が識別できなくなり、縫目が
ズしてしまい正しいシルエットに仕上がらないおそれが
あった。

従って、縫製者が正しいシルエットに仕上げようとすれ
ば、少しく縫ってはミシンを止めて布を緩め、折目２゜
２′の線を浮上がらせて確認しながら作業しなければな
らず、極めて面倒であったばかりでなく、縫合作業が断
続し、時間がかかるという問題があった。

この考案は上記の問題を解決するためのもので、２枚の
プリーツ生地の下布と上布の縫合点となる折目が正確に
重なるように案内してミシンの布押え足の針落孔の真下
に導びき入れることのできるミシン用定規を提供するこ
とを目的としている。

次に、この考案を第２図以下に示す一実施例にもとすい
て説明する。

１０はベース板で、該ベース板１０の一端縁にはＶ溝１
１を有する下布ガイド１２が設けられている。

１３は前記ベース板１０の上面に取付けた台座１４に蝶
番１５を介して基端部１３′を起倒自在に取付けた第１
フレームで、該第１フレーム１３の自由端１ｇ′には前
記下布ガイド１２のＶ溝１１内に嵌合できるように中子
板１６が設けられて（・る。

１γは前記ベース板１０の上面に取付けたブラケット１
８に蝶番１９を介して基端部１７’を起倒自在に取付け
た第２フレームで、該第２フレーム１７は前記第１フレ
ーム１３の上刃を股ぐように設けられるとともに、その
自由端１７”Ｋは前記中子板１６の上縁に被冠できる逆
Ｖ溝２０を有する上布ガイド２１が設けられている。

前記下布ガイド１２、中子板１６および上布ガイド１１
は第３図示の如く喰み合い、しかして、中子板１６は下
布ガイド１２のＶ溝１１と上布ガイド１γの逆Ｖ溝１９
にそれぞれ嵌合した下布１および上布１１の折目２．ｚ
をその内側より支承するようになっている。

また、前記下布ガイド１２、中子板１６および上布ガイ
ド１Ｔの先端部は第４図示の如くテーパー状になってお
り、下布１および上布１′の折目２゜２′により形成さ
れた菱形形状を第５図の如く漸次潰し得るようになって
いる。

２２は前記第１フレーム１３の上面に設けたネジ孔２３
に先端２２′を下向きに螺挿したネジ杆で、該ネジ杆２
２の先端２２′は前記ベース板１０の上面に当接し、中
子板１６の下縁と下布ガイド１２の溝底との隙間ｔを下
布１の厚みに合わせて調節できるようにしている。

２４は前記第２フレーム１Ｔの上面に設けたネジ孔２５
に先端２４′を下向きに螺挿したネジ杆で、該ネジ杆２
４の先端２４′は前記第１フレーム１３の上面に当接し
、中子板１６の上縁と上布ガイド２１の溝底との隙間ｌ
を上布１′の厚みに合わせて調節できるようにしている
。

２６は前記第２フレーム１γの自由端１ｒ寄りの上面に
固設した重りで、上布１′の走行時の抵抗によって上布
ガイド２１が浮き上がらないようにしている。

この重り２６の重さは第２フレーム１１を挿通したネジ
杆２４を介して第１フレーム１３にも加わり、下布１の
走行時の抵抗によって中子板１６も浮き上がることがな
いようにしている。

２Ｔは前記下布ガイド１２の先端部両翼に設けた下布１
の押上げ片で、該押上げ片２７は下布ガイド１２、中子
板１６および上布ガイド２１間に挾持され、漸次潰され
て来た下布１および上布１′の縫合点ａをほぼ完全に扁
平に潰すように機能する。

２８は前記ベース板１０をミシン（図示せず）のベット
上に取付けるための取付孔、２９はベース板１０をベン
ト上に取付ける際に、ベット上のスベリ板を避けるため
の切欠き部３０はミシンの布押え足、３１は針、３２は
針落孔である。

この考案は以上の如く構成したから使用に当り、まず第
２フレーム１Ｔを蝶番１９を中心に第３図二点鎖線の如
く起し、次いで第１フレニム１３を蝶番１５を中心に起
す。

かくした後、下布ガイド１２のＶ溝１１に下布１をその
下向きの折目２が嵌合するように載置してから、第１フ
レーム１３を倒し、その自由端１ｇ′に設けた中子板１
６の下縁を下布１の折目２に重ねる。

しかる後、この中子板１６の上縁に上布１′の上向きの
折目２を沿わせるように被せ、最後に第２フレーム１γ
を倒し、その自由端１γに設けた上布ガイド２１の逆Ｖ
溝２０を上布１′の折目２に重ねる。

これによって、下布１および上布１′は縫合点ａとなる
折目２，２′が固定されるので、そのまま下布１および
上布１′をの先端側を布押え足３０の方向に引き、その
針落孔３２の直下に装入し、ミシン掛けを開始すれば、
下布１および上布１′の折目２，２′は下布ガイド１２
と中子板１６、中子板１６と上布ガイド２１０間に挾持
された状態でまっすぐ進行し、折目２，２′の線に沿っ
て縫合される。

このように、この考案によれば、下布と上布の縫合点と
なる折目は正確に重なるとともに布押え足の針落孔の真
下に導ひかれ、縫製者が（・ちいちミシンを止めて折目
を確認することなく、折目の、ｌＫ沿って縫合できるの
で、縫合作業が極めて単純化するとともに作業能率が向
上するなど各種のすぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図イ、口、ハはプリーツ生地の縫合順序を略示的に
示した断面図、第２図はこの考案の定規の斜視図、第３
図はその断面正面図、第４図は下布ガイド、中子板、上
布ガイドの喰み合い状態を示す側面図、第５図は下布、
上布の折目間の菱形形状が潰れる過程の代表例を示す断
面図である。 １・・・下布、１′・・・上布、２，２′・・・折目、
１０・・・ベース板、１１・・・Ｖ溝、１２・・・下布
ガイド、１３・・・第１フレーム、１６・・・中子板、
１７・・・第２フレーム、２０・・・逆■溝、２１・・
・上布ガイド、２２゜２４・・・ネジ杆。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）ベース板の一端縁にＶ溝を有する下布ガイドを設
   け、該ベース板の上面に基端部を起倒自在に取付けた第
   １フレームの自由端に前記下布ガイドのＶ溝に嵌合でき
   るように中子板を設け、さらに前記第１フレームの上刃
   を股ぐように前記ベース板の上面に基端部を起倒自在に
   取付けた第２フレームの自由端に、前記中子板の上縁に
   被冠できる逆Ｖ溝を有する上布ガイドを設けてなるミシ
   ン用定規。
2. （２）下布ガイド、中子板および上布ガイドの先端部が
   先細のテーパー状になっている実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のミシン用定規。
3. （３）自由端に中子板を設けた第１フレームと自由端に
   上布ガイドを設けた第２フレームのそれぞれに下布ガイ
   ドと中子板、中子板と上布ガイドの隙間を調節するネジ
   杆が螺挿されている実用新案登録請求の範囲第１項また
   は第２項記載のミシン用定規。