JPS5937138Y2 - 電気湯沸かし器

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【考案の詳細な説明】本考案は電気湯沸かし器に関するものである。

従来から知られている電気湯沸かし器は、湯沸容器底部
に湯沸用発熱体および自動温度調節器が配置され、湯沸
用発熱体の通電によって湯が沸かされ、自動温度調節器
の感温動作で湯が沸いたら自動的に湯沸用発熱体の通電
が停止されるように構成されている。

この種の電気湯沸器における自動温度調節器の動作温度
は設定された温度に対して若干のバラツキがあるのを考
慮して沸騰温度よりもやや低い温度に設定してあり、自
動温度調節器が確実に動作するようにしである。

また、使用する地域の高度が高くなる沸点が低くなるた
め、このような地域でも自動温度温度調節器が確実な動
作をするために、その動作点は平地での沸点よりもかな
り低く設定されている。

このため、従来の電気湯沸かし器では沸騰した湯が得ら
れないのが実情で、この電気湯沸かし器で沸かした湯は
幼児のミルクを作る湯には適さないし、またお茶の湯と
してもお茶の味をまずくする等、所謂る飲料に適した湯
を沸かし得ないものであった。

本考案は、この点に鑑み高度の違い等による沸点の変化
にかＸわりなく、一定の沸騰時間を自動的に得ることが
できるようにしたものである。

以下その一実施例について図面により説明する。

１は湯沸容器（図示せず）底部に設けられた湯沸用発熱
体で、スイッチ回路２を介してヒーター用電源３に接続
されている。

４は湯温を検知し、湯温に応じた信号を出力する検出器
であり、感温抵抗素子１１と固定抵抗１２とにより構成
されている。

５は比較器でその入力は、前記検出器４から直接導かれ
た信号と、遅延回路６により、一定時間遅延された信号
とであり、比較器５からの出力信号により、スイッチ制
御回路Ｉのトランジスタ１３を介してリレー１４を動作
させ、スイッチ回路２を０Ｎ−ＯＦＦさせ、湯沸用発熱
体１への通電を制御している。

１５は上述の回路を動作させる為の直流電源である。

本考案は以上のように構成されており、次にその動作に
ついて述べる。

まず湯沸容器（図示せず）に水を入れ、湯沸用発熱体１
に通電すると湯沸がしを始める。

この時の検出器４の出力信号は第２図の曲線８に示すよ
うに、沸騰状態となるまで上昇し、沸点に達すると湯温
か一定となるため、出力も一定となる。

遅延回路６を通った信号は第２図曲線９のようになり、
ある一定時開運れて検出器出力信号８と同様の変化をす
る。

この前記２つの信号を比較器５に入れると、その出力は
第２図曲線１０に示すようになる。

そこでスイッチ制御回路７は通電開始時はスイッチ回路
２をＯＮにしておき、湯沸かしが進み比較器５の出力が
Ｏにな゛つた時にスイッチ回路２をＯＦＦとするような
動作をするようにしである。

従って通電を開始すると湯温は上昇し、やがて沸騰状態
となるが、比較器５の出力はＯとなっていない為、沸騰
を続げろ。

やがて遅延回路６の遅延時間が経過すると、検出器４の
出力信号は一定となっている為、遅延回路６からの信号
も同じ大きさとなり、比較器５からの信号がＯとなり、
スイッチ制御回路７によりスイッチ回路２はＯＦＦとな
り湯沸用発熱体１への通電が断たれ湯沸かしが完了する
。

本考案は、上記のように湯温そのものにより通電を制御
するのではなく、沸騰中は湯温か一定であることを利用
し、湯温の検知信号とその遅延信号とを比較することに
よって湯沸用発熱体への通電を制御するようにしている
。

このため、湯巽や高度により沸点の変化等があっても常
に一定時間の沸騰が得られるとＸもに、連続沸騰という
こともなくなる。

また、上述のように本考案では湯温の絶対値は知る必要
がないため、湯温検知用のセンサーは、温度に対する精
度は必要でなく、またバラツキも問題とならないため、
センサーが高価にならないですむという特徴もある。

以上のように、本考案によれば湯を常に一定時間完全に
沸騰させ得る電気湯沸かし器となるためこの湯沸かし器
で沸かした湯は幼児のミルクを作る湯に適し、しかもお
茶の味を悪くすることもなく飲料用に適した湯となる。

また湯温検知用のセンサーは、高精度のものを必要とし
ない為、安価になる等の効果のある有益な電気湯沸かし
器となる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はその回
路図、第２図は各部の出力信号を示す図である。１・・・湯沸用発熱体、２・・・スイッチ回路、４・・
・検出器、５・・・比較器、６・・・遅延回路。

【実用新案登録請求の範囲】